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月夜の猫-BL小説です 笑顔をください40(ラスト) BL小説 高橋に触られた時は怖気が走るほど嫌だったのに、七海の指が少し触れるだけで志央の肌は反応し、発熱した。 「ごめん、ほんともう、とまんねーっ…」 結局のところでかい男に合体されて尚、若い情の迸りは留まることを知らず、大きな波にさらわれるように志央
月夜の猫-BL小説です 笑顔をください39 BL小説 ボロボロボロ、と志央の目から熱いものが溢れ出て落ちた。 「俺なんか、見るのも嫌なんだろ?」 もう一度、あの笑顔を取り戻せたらよかったのに。 「行けよ! 行っちまえ! バカやろ…」 顔を涙でぐしゃぐしゃにして、志央は精一杯の虚勢を張る。 すっと、そ
月夜の猫-BL小説です 笑顔をください37 BL小説 ニヤニヤ笑いながらその男は志央の目の前にナイフをちらつかせた。 「わざと俺を挑発したのはきみだろ? さんざん俺の邪魔してくれてさぁ」 志央がきっと睨みつけるとさらに男は口をゆがめて笑う。 「近藤が俺にたてついて、もうイヤだなんて言い始めてさ。屋上であい
月夜の猫-BL小説です 笑顔をください36 BL小説 階段を駆け下りる途中、また幸也のポケットで携帯がなる。 『本校舎探してますがいません。そっちは?』 勝浩だ。 「いない。あとは体育館か、ホールの屋根とか…」 その頃東棟を飛び出し、グラウンドから校舎を見回し、本校舎の時計塔に目をやった七海は動きを止
月夜の猫-BL小説です 笑顔をください35 BL小説 やがて終業のチャイムが鳴り、六時間目の英語が終わると、志央はぐんとのびをした。 「志央、生徒会室、行くか?」 教室を覗いて幸也が呼んだ。 「あ、俺、今日日直。日誌出してくるから先行っててくれ」 「わかった」 日誌を書き終え、担任に提出して職員室を出た
月夜の猫-BL小説です 笑顔をください34 BL小説 松永はとっくに帰り、生徒会室には勝浩とぼんやりたたずむばかりの七海と二人だけだ。 「帰る? 七海」 「あ、ああ」 七海は力なく返事を返す。 勝浩は七海を促して生徒会室を出ると、鍵をかけ、顧問に鍵を返すために職員室に向かった。 「七海はまだあの人のこと
月夜の猫-BL小説です 笑顔をください33 BL小説 様々な問題を抱えたまま、二日後、陵雲学園では次期生徒会役員選挙が行われた。 もともと今期生徒会に置いても、華やかな会長と副会長の傍らで際立って目立つというわけではないものの、二年生ではありながら例え相手が三年生であろうと言うべきことは言う、するべきことは
月夜の猫-BL小説です 笑顔をください32 BL小説 可愛い顔をして勝気な勝浩は、傍らで苦笑いする幸也にジロリと一瞥をくれると、プリンターから打ち出された資料を持ってきてそろえ始めた。 「おい、志央」 唐突に幸也の緊迫した声。 「どうした?」 幸也は持っていた携帯を黙って見せた。 何気なく覗き込んだ
月夜の猫-BL小説です 笑顔をください31 BL小説 「すごいじゃん、七海、カッコいい! ピアニストになれば?」 興奮した声で勝浩が賞賛する。 「バカ言え。あんなの譜面どおりに弾いただけだ。専門家が聴けばすぐ化けの皮がはがれるさ」 「でもすごい」 二人のやりとりを後ろに聞きながら、握り締めていた自分の拳が
月夜の猫-BL小説です 笑顔をください30 BL小説 「小学生の時な。発表会で、俺のポケットから飛び出したかえるが演奏してたやつのピアノに乗っかって大騒ぎになったんで、先生が俺にもう来なくていい、ってんでやめたよ」 志央は肩を竦める。 「ああ、それ! お前が発表会滅茶苦茶にしたってやつ? お前って昔っからい
月夜の猫-BL小説です 笑顔をください29 BL小説 目の色が違うだけで、雰囲気までがクールに見えてしまう。 女の子たちが手のひらを返したように、七海がカッコよくなった、と騒いでいた。 ふん、何を言ってるんだ、あいつのカッコよさはそんな、外見だけじゃないんだ。 俺は知ってるんだからな。 トカゲを踏
月夜の猫-BL小説です 笑顔をください28 BL小説 翌日から登下校を一緒にする七海と勝浩の姿が人目を引いていた。 勝浩の自宅に遠回りをして、七海は彼をバイクの後ろに乗せる。 帰りも、勝浩の生徒会の仕事が終わるまで、生徒会室の外で七海はじっと待っている。 「中に入ればいいじゃないか」 志央は声をかけた
月夜の猫-BL小説です 笑顔をください27 BL小説 二度と行きたくないと思っていた生徒会室だが、勝浩の仕事がまだ終わらないかと、七海は足を向けた。 だがドアの前に立ち、ノックをしても返事がない。 ドアを開けようとすると鍵がかかっている。 「あれ、帰っちゃったのか? 堺」 ポツリと口にした、その時だ。
月夜の猫-BL小説です 笑顔をください22 BL小説 「なーんか、ちっぽけだよな、俺なんて。お前が羨ましいよ。外から見たらちっぽけなもんだろ、日本なんて」 「そうじゃないでしょ、志央さん」 「え…?」 志央は小首を傾げて七海を見上げる。 「おじいさん、ひとりにしたくないんでしょ、ほんとは」 優しい目が志央
月夜の猫-BL小説です 笑顔をください8 BL小説 「へー、お前、帰国子女?」 志央は実際そのイメージから意外に思う。 「ええまあ、へへへ」 帰国子女、なんて言葉とも縁がなさそうな男は、大盛り弁当を志央の目の前で小気味いいほどガツガツ平らげていく。 美味そうに食うなー 見事な食べっぷりに志央はしば
月夜の猫-BL小説です 笑顔をください7 BL小説 放課後の生徒会室では、志央が勝算あり、と内心ほくそ笑んでいる傍らで、珍しく焦りの色を見せている男がいた。 「それ、入力するんだろ? 俺、手が空いてるから、手伝おうか?」 黙々と領収証を整理してExcelに入力していく勝浩の傍で、さっきからうろうろしながら
月夜の猫-BL小説です 笑顔をください6 BL小説 「昔、転校した先でイジメられて、それがトラウマんなってて…どうもイジメとかって、異様に反応しちゃって」 なるほど、それでこんなガタイしてても気が弱い、と。 所在なく頭を掻きながら話す藤原を見ながら志央は勝手に納得する。 「そういや、何かイジメにあって入院
#月夜の猫-BL小説です 笑顔をください5 BL小説 「そこで何をしている」 つかつかと男たちに近づいて、志央は声をかける。 「やべ、城島…」 大男を小突いていたうちの一人がボソリと呟く。 「転校生に何か用があるのか? もう授業が始まる。さっさと教室に戻ったらどうだ」 志央は男たちを睨みつける。 「いや、
月夜の猫-BL小説です 笑顔をください4 BL小説 「武士に二言はないよな?」 念をおす志央に、幸也は苦々しく唸る。 二年生の堺勝浩は、現在生徒会会計を務めている。 実は昨年の夏休み、東京ディズニーランド近くのホテルで、志央も幸也もそれぞれ女の子と一緒に部屋に入ろうとして、よりによって家族と一緒に宿
月夜の猫-BL小説です 笑顔をください3 BL小説 対面式に続いて委員会の紹介、運動部、文化部各部のオリエンテーションと続いて午前中のカリキュラムは終わる。 「もう一回、携帯賭けて勝負だ! 負けたら携帯諦めてやってもいい!」 さて、品行方正な生徒会長の裏では、どうしても負けを認めたくない志央が、学食で昼
月夜の猫-BL小説です 笑顔をください2 BL小説 まだ制服も初々しい新一年生の目がこの美貌の生徒会長に釘付けになっているのを見渡して、当人の横で幸也が人の悪そうな笑みを浮かべた。 志央とは対照的に見栄えのよいルックスと口のうまさで大概の女をコロリと参らせるという、ちょっと危ない大人っぽい雰囲気を持つ男だ
月夜の猫-BL小説です 笑顔をください1 BL小説 「やっぱここにいたな、志央」 もうすぐ予鈴が鳴るという頃になって、長谷川幸也は生徒会室のドアを開けた。 しまった、という顔で城島志央は振り返る。 「ホームルームのあとすぐ対面式だから、準備をしてただけだ」 「とか何とか、俺を避けてたくせに。…っと、こい
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「誕生日おめでとう!」って素晴らしい言葉だし、その人が産まれてきてくれてありがとうという事を意味している言葉だと思います。 仲の良い友達、恋人、妻、夫、子どもの時には特に「誕生日おめでとう!」って思いますよね! でも時に ...