令和7年4月25日(金) 【旧 3月28日 赤口】 穀雨・「霜止出苗(しもやんでなえいずる)」みかくれてすだくかはづの声ながらまかせてけりな小田の苗代 ~殷富門院大輔 『風雅和歌集』巻3-0269 春歌下見え隠れして群れている蛙たちの鳴き声もいっしょに小田の苗代に水を引いて
#4585 みかくれてすだくかはづの声ながらまかせてけりな小田の苗代
令和7年4月25日(金) 【旧 3月28日 赤口】 穀雨・「霜止出苗(しもやんでなえいずる)」みかくれてすだくかはづの声ながらまかせてけりな小田の苗代 ~殷富門院大輔 『風雅和歌集』巻3-0269 春歌下見え隠れして群れている蛙たちの鳴き声もいっしょに小田の苗代に水を引いて
#2584 ふはふはとたんぽぽの飛びあかあかと夕日の光り人の歩める
令和7年4月24日(木) 【旧 3月27日 大安】 穀雨・「葭始生(あしはじめてしょうず)」ふはふはとたんぽぽの飛びあかあかと夕日の光り人の歩める ~北原白秋(1885-1942)『桐の花』Photo:pngtree もう春も終わりに近づいてきましたが、蒲公英《たんぽぽ》の季節はまだま
#4583 我なくも行く末守れあした草食もする人のあらんかぎりは
令和7年4月23日(水) 【旧 3月26日 仏滅】 穀雨・「葭始生(あしはじめてしょうず)」我なくも行く末守れあした草食《は》もする人のあらんかぎりは ~伝 源為朝(1139-1170)私がいなくなった後も行く末までも大島の明日葉を守ってくれよ。それを食する人がいる限りは。
#4582 わが地球地軸かたむけ来たる時年をあらため事あらたにす
令和7年4月22日(火) 【旧 3月25日 先負】 穀雨・「葭始生(あしはじめてしょうず)」わが地球地軸かたむけ来たる時年をあらため事あらたにす ~窪田空穂(1877-1967)『老槻の下』Photo:アースデイの旗 ~Wikipedia 4月22日は「地球の日(アースデイ)」。1969年にユネ
令和7年4月21日(月) 【旧 3月24日 友引】 穀雨・「葭始生(あしはじめてしょうず)」芦のびて鯰とる子をかくすほど ~岸風三楼(1910-1982)『往来』 二十四節気「穀雨」の初候5日間(4月20~24日)は七十二候の第16候「葭始生(あしはじめてしょうず)」。この時期の雨
#4581 ときはなる山の岩根にむす苔の染めぬみどりに春雨ぞふる
令和7年4月20日(日) 【旧 3月23日 先勝】 穀雨・「葭始生(あしはじめてしょうず)」ときはなる山の岩根にむす苔の染めぬみどりに春雨ぞふる ~藤原良経 『新古今和歌集』 巻1-0066 春上とこしえに変わらぬ山の岩根にむす苔を、染めもしないのに緑を鮮やかにする春雨が降
#4580 ブロックの塀の上までのびいでて咲くクレマチス雨に濡れたる
令和7年4月19日(土) 【旧 3月22日 赤口】 清明・「虹始見(にじはじめてあらわる)」ブロックの塀の上までのびいでて咲くクレマチス雨に濡れたる ~玉城徹(1924-2010)『汝窯』Photo:港の見える丘公園に咲く紫色のクレマチス ~四季の花図鑑 クレマチスはキンポウゲ科セ
#4579 百敷に八千世かさねてさくら花にほはむ春ぞかぎりしられぬ
令和7年4月18日(金) 【旧 3月21日 大安】 清明・「虹始見(にじはじめてあらわる)」百敷《ももしき》に八千世かさねてさくら花にほはむ春ぞかぎりしられぬ ~中御門天皇(1702-1737)『新千載和歌集』 巻20-2311 慶賀歌宮中に長い年月を重ねて咲いてきた桜の花の、その香
#4578 先に行くあとに残るも同じこと連れて行けぬをわかれぞと思う
令和7年4月17日(木) 【旧 3月20日 仏滅】 清明・「虹始見(にじはじめてあらわる)」先に行くあとに残るも同じこと連れて行けぬをわかれぞと思う ~徳川家康(1543-1616)辞世私は先に死んでゆくが、あとに残るお前たちもいずれは同じことだ。連れてはいけないので、これ
#4577 花水木の道があれより長くても短くても愛を告げられなかった
令和7年4月16日(水) 【旧 3月19日 先負】 清明・「虹始見(にじはじめてあらわる)」花水木の道があれより長くても短くても愛を告げられなかった ~吉川宏志(1969-)『青蝉』Photo:ハナミズキの花 ~photoAC(Kazu0425さん) ハナミズキはミズキ科ミズキ属の落葉高木。
#4576 土砂降りの夕立あがり雲間からアーチをもたげ背伸びする虹
令和7年4月15日(火) 【旧 3月18日 友引】 清明・「虹始見(にじはじめてあらわる)」初虹や白川道を花売女 ~中川四明(1850-1917)『四明句集』Photo:七十二候だより by 久栄社 今日は七十二候の第15候「虹始見(にじ はじめて あらわる)」。二十四節気「清明」の末候
令和7年4月14日(月) 【旧 3月17日 先勝】 清明・「鴻雁北(こうがんかえる)」母そして姉失いし少年の「傷心」疼く森を歩けば ~西岡徳江(1951-2018)『私の短歌とアメリカ通信』 少年の名はエイブラハム・リンカーン。西岡徳江さんは合衆国在住の歌人で、インディアナ州
#4574 海風にひらけていたい心があってグリーンの列車で夢洲へ
令和7年4月13日(日) 【旧 3月16日 赤口】 清明・「鴻雁北(こうがんかえる)」海風にひらけていたい心があってグリーンの列車で夢洲へ ~高田ほのかPhoto:大阪・関西万博会場 夢洲《ゆめしま》 1970年の大阪万博の際は吹田市の千里丘陵で行われましたが、私はお隣、茨木
#4573 痛ましき原の古城に来て見れば一もと咲ける白百合の花
令和7年4月12日(土) 【旧 3月15日 大安】 清明・「鴻雁北(こうがんかえる)」痛ましき原の古城に来て見れば一もと咲ける白百合の花 ~新村出(1876-1942)『重山集』Photo:「島原の乱図屏風」を再現したジオラマ(天草四郎ミュージアム) 「原の古城」とは寛永15年の「島
#4572 霍公鳥来鳴き響もす岡辺なる藤波見には君は来じとや
令和7年4月11日(金) 【旧 3月14日 仏滅】 清明・「鴻雁北(こうがんかえる)」霍公鳥《ほととぎす》来鳴き響《とよ》もす岡辺なる藤波見には君は来じとや ~作者未詳 『万葉集』 巻10-1991 相聞歌ほととぎすが来て啼く丘のほとりの藤の花を見に貴女は来ないと言うのですか。
#4571 世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし
令和7年4月10日(木) 【旧 3月13日 先負】 清明・「鴻雁北(こうがんかえる)」世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし ~在原業平(825-880)『伊勢物語』 第82段 「渚の院」世の中に、慌ただしく散る桜というものが咲かなければ、春の心はもっとのどかであろ
令和7年4月9日(水) 【旧 3月12日 友引】 清明・「鴻雁北(こうがんかえる)」燕来る時になりぬと雁がねは国偲びつつ雲隠り鳴く ~大伴家持 『万葉集』 巻19-4144燕が来る時になったのだと、雁はふるさとを思って雲の上で鳴いている。Photo:鴻雁北 ~暦生活 二十四節気「清
#4569 胸は少女、腰は母とも人は言ふ〈ミロのヴィーナス〉の完璧なる美
令和7年4月8日(火) 【旧 3月11日 先勝】 清明・「玄鳥至(つばめきたる)」胸は少女、腰は母とも人は言ふ〈ミロのヴィーナス〉の完璧なる美 ~悟桐学《ごとうまなぶ》 ヘレニズムの彫刻「ミロのヴィーナス」はギリシャ神話の女神アプロディーテの像といわれ、作者は紀元前2
#4568 起きてみて、 また直ぐ寝たくなる時の 力なき眼に愛でしチュリップ!
令和7年4月7日(月) 【旧 3月10日 赤口】 清明・「玄鳥至(つばめきたる)」起きてみて、また直ぐ寝たくなる時の力なき眼に愛でしチュリップ! ~石川啄木(1886-1912)『悲しき玩具』Photo:チューリップ ~はたらこマガジン チューリップはユリ科チューリップ属の球根植
#4567 心あらむ人に見せばや津の国の難波わたりの春のけしきを
令和7年4月6日(日) 【旧 3月9日 大安】 清明・「玄鳥至(つばめきたる)」じいちゃんと行った、今度はわし、じいちゃん ~アントニオ馬場(堺 SDGs川柳2024 大賞作) じいちゃんと行ったのは1970年の「大阪万博 EXPO’70」。こんど孫を連れて行くのは「大阪・関西万博 EXPO
#4566 さくら咲くその花影の水に研ぐ夢やはらかし朝の斧は
令和7年4月5日(土) 【旧 3月8日 仏滅】 清明・「玄鳥至(つばめきたる)」さくら咲くその花影の水に研ぐ夢やはらかし朝《あした》の斧は ~前登志夫(1926-2008)『霊異記』 桜が咲いている樹の下で研いでいるのは包丁ではなく斧。やがて研ぎ上がった斧でその桜を伐り倒す
#4565 すくすくと生ひ立つ麦に腹すりて燕飛びくる春の山畑
令和7年4月4日(金) 【旧 3月7日 先負】 清明・「玄鳥至(つばめきたる)」 今日は二十四節気の第5、「清明」。『暦便覧』には「万物発して清浄明潔なれば、此芽は何の草としれるなり」と記されています。清明については中国唐代の詩人杜牧《とぼく》が詠んだこんな詩がありま
#4564 月残る弥生の山の霞む夜をよよしとつげよまたずしもあらず
令和7年4月3日(木) 【旧 3月6日 友引】 春分・「雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)」 建仁2年9月13日(1202年9月30日)、後鳥羽上皇の離宮があった水無瀬(大阪府島本町広瀬)に於いて歌合の会が催されました。「水無瀬恋十五首歌合」と呼ばれますが、15というのは歌
#4563 自閉症の吾子と散歩を楽しみぬ勤めなき身の平日の午後
令和7年4月2日(水) 【旧 3月5日 先勝】 春分・「雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)」自閉症の吾子と散歩を楽しみぬ勤めなき身の平日の午後 ~渡辺幸一(1950-)『イギリス』 渡辺幸一氏は福岡県北九州市生まれ。商社勤務の後外資系証券会社数社を経て英国に移住し
#4562 ぬぎかへて形見とまらぬ夏衣さてしも花の面影ぞたつ
令和7年4月1日(火) 【旧 3月4日 赤口】 春分・「雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)」ぬぎかへて形見とまらぬ夏衣さてしも花の面影ぞたつ ~藤原定家(1162-1241)『正治初度百首』 1324夏の衣に脱ぎ変えて、花の季節も肩身を滑り落ちるように過ぎ去り、春の面影だけ
#4561 決算を終へし夕べは暮れなづむ鉢のプリムラ色あたたかし
令和7年3月31日(月) 【旧 3月3日 大安】 春分・「雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)」決算を終へし夕べは暮れなづむ鉢のプリムラ色あたたかし ~向山益雄 『檐溜』 日本の多くの会社は3月末をもって年度の締めくくりとしています。その要因となった国の会計年度が4
令和7年3月30日(日) 【旧 3月2日 仏滅】 春分・「雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)」花誘ふ春雷深夜の吾が腹の底に響きて天に納まる ~村瀬廣(1891-?) 『麗』Photo:桜と雷|多摩川河川敷 ~flickr 今日は、七十二候の第12候「雷乃発声(かみなりすなわちこえ
#4559 パンセパンセパン屋のパンセ にんげんはアンパンをかじる葦である
令和7年3月29日(土) 【旧 3月1日 先負】 春分・「桜始開(さくらはじめてひらく)」パンセパンセパン屋のパンセ にんげんはアンパンをかじる葦である ~杉崎恒夫(1919-1984)『パン屋のパンセ』 「パンセ」は「思考」「思想」の意。フランスの哲学者ブレーズ・パスカル(
#4558 春山の咲きのををりに春菜摘む妹が白紐見らくしよしも
令和7年3月28日(金) 【旧 2月29日 赤口】 春分・「桜始開(さくらはじめてひらく)」春山の咲きのををりに春菜《わかな》摘む妹《いも》が白紐見らくしよしも ~尾張連《をはりのむらじ》『万葉集』 巻8-1421 雑歌春山の花が咲いている下で、春の菜を摘んでいる。妻の着物の
令和7年3月27日(木) 【旧 2月28日 大安】 春分・「桜始開(さくらはじめてひらく)」古《いにしへ》の人の植ゑけむ杉が枝に霞たなびく春は来ぬらし ~作者未詳 『万葉集』 巻10-1814 雑歌いにしえの人が植えたという杉の枝に霞がたなびく春が来たようです。 この歌、万葉集
令和7年3月26日(水) 【旧 2月27日 仏滅】 春分・「桜始開(さくらはじめてひらく)」醜草《しこぐさ》の島に蔓《はびこ》る其の時の皇国《みくに》の行手一途に思ふ ~栗林忠道(1891-1945)Photo:硫黄島の栗林忠道中将 ~祖孫 しんどう義孝氏のHPより 太平洋戦争末期の
#4555 この花の一節のうちに百種の言ぞ隠れるおほろかにすな
令和7年3月25日(火) 【旧 2月26日 先負】 春分・「桜始開(さくらはじめてひらく)」藤原朝臣広嗣、桜花を娘子《おとめ》に贈る歌一首この花の一節《ひとよ》のうちに百種《ももくさ》の言《こと》ぞ隠《こも》れるおほろかにすな ~藤原広嗣(715-740)『万葉集』 巻8-1456
#4554 あふみの海磯うつ波のいく度か御世にこころをくだきぬるかな
令和7年3月24日(月) 【旧 2月25日 友引】 春分・「雀始巣(すずめはじめてすくう)」あふみの海磯うつ波のいく度か御世にこころをくだきぬるかな ~井伊直弼 『柳廼四附《やなぎのしづく》』近江の湖の磯を打つ波のように幾度も今の御代のことに心を砕く日々であることよ
#4553 暇なく人の眉根をいたづらに掻かしめつつも逢はぬ妹かも
令和7年3月23日(日) 【旧 2月24日 先勝】 春分・「雀始巣(すずめはじめてすくう)」長眉毛一本のべし老の春 ~百合山羽公(1904-1991) 今年のNHK大河小説 『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』 で水野美紀や安達祐実・飯島直子らが演じる眉毛のない吉原の女将たちと、石坂浩
#4522 ふたつみつ標本木の花の芽がぽこりとおきておはやうといふ
令和7年3月22日(土) 【旧 2月23日 赤口】 春分・「雀始巣(すずめはじめてすくう)」万蕾の一枝ほころび貴妃桜 ~大石悦子(1938-2023)Photo:咲き始めた楊貴妃桜 ~杜の舟 「万蕾《ばんらい》」は枝いっぱいについた蕾《つぼみ》のこと。「貴妃桜」は楊貴妃に因んで名
#4551 めざむればいたく搖れゐる電線と雀の聲とわが窓のへに
令和7年3月21日(金) 【旧 2月22日 大安】 春分・「雀始巣(すずめはじめてすくう)」めざむればいたく搖れゐる電線と雀の聲とわが窓のへに ~高安国世(1913-1984)『眞實』 二十四節気「春分」の初候5日間(3月20~24日)は七十二候の第10候「雀始巣(すずめはじめてす
#4550 さみどりに香る草餅春彼岸あの人この人偲びつつ食む
令和7年3月20日(木) 【旧 2月21日 仏滅】 春分・「雀始巣(すずめはじめてすくう)」さみどりに香る草餅春彼岸あの人この人偲びつつ食む ~喜夛隆子 二十四節気の4番目は「春分」。「日天の中を行て昼夜とうぶんの時なり」とは『暦便覧』における説明。昼と夜の時間が同
#4549 わするなよなれし雲ゐのさくら花うき身は春のよそになるとも
令和7年3月19日(水) 【旧 2月20日 先負】 啓蟄・「菜虫化蝶(なむしちょうとなる)」わするなよなれし雲ゐのさくら花うき身は春のよそになるとも ~藤原隆信(1142-1205)『新勅撰和歌集』 巻16-1044 雑歌一忘れるな、見慣れた宮中の桜花よ。不遇の私は春とは無縁になって
#4548 すすみゆく時にあふともいそのかみふるきてぶりをわすれざらなむ
令和7年3月18日(火) 【旧 2月19日 友引】 啓蟄・「菜虫化蝶(なむしちょうとなる)」赤とんぼ昔のいろに明治村 ~西上禎子 「第5回 HIA俳句大会」 国際俳句交流協会賞受賞作品 明治村が開業したのはちょうど60年前の今日、1965年3月16日。昔の町並みを楽しめるテーマパー
#4547 通り抜けし造幣局の桜道見返りて去ぬ 外つ国の人も
令和7年3月17日(月) 【旧 2月18日 先勝】 啓蟄・「菜虫化蝶(なむしちょうとなる)」花の径地金を溶かす光洩れ ~若宮直美 (平成31年「花のまわりみち」特選一席) 日本の硬貨や各種メダル、勲章などを製造している造幣局の本局が大阪に設置されたのは今から156年前の18
#4546 枕あげてわが見たる時フリージヤのすがしき花は光りけるかも
令和7年3月16日(日) 【旧 2月17日 赤口】 啓蟄・「菜虫化蝶(なむしちょうとなる)」うまさうなコップの水にフリージヤ ~京極杞陽《きよう》(1908-1981)Photo:フリージア ~花毎《はなごと》 フリージアはアヤメ科フリージア属の球根植物。菖蒲にも、水仙にも似てい
令和7年3月15日(土) 【旧 2月16日 大安】 啓蟄・「菜虫化蝶(なむしちょうとなる)」てふてふが一匹韃靼《だったん》海峡を渡って行った。 ~安西冬衛(1898-1965)『春』 これは短歌でも俳句でもなく「一行詩」と呼ばれるものです。作者の安藤冬衛《あんどうふゆえ》は
#4544 するだろう ぼくをすてたるものがたりマシュマロくちにほおばりながら
令和7年3月14日(金) 【旧 2月15日 仏滅】 啓蟄・「桃始笑(ももはじめてさく)」するだろう ぼくをすてたるものがたりマシュマロくちにほおばりながら ~村木道彦(1942-2024)『天唇』 バレンタインデーの由来は先月調べてアップしましたが、ホワイトデーの由来は分か
#4543 ぬばたまの夢の名残りのごときかも黄の花咲く山茱萸一枝
令和7年3月13日(木) 【旧 2月14日 先負】 啓蟄・「桃始笑(ももはじめてさく)」ぬばたまの夢の名残りのごときかも黄の花咲く山茱萸一枝 ~小中英之(1937-2001)『翼鏡』Photo:山茱萸 ~GARDEN STORY 山茱萸《さんしゅゆ》は江戸時代享保年間に朝鮮半島から渡ってきた
#4542 「あさかぜ」にひと夜過ごせる寝不足と瀬戸内海の光と忘れず
令和7年3月12日(水) 【旧 2月13日 友引】 啓蟄・「桃始笑(ももはじめてさく)」「あさかぜ」にひと夜過ごせる寝不足と瀬戸内海の光と忘れず ~島田修三(1950-) 「あさかぜ」は昭和31年から平成17年まで東京駅 - 下関駅・博多駅間を東海道本線・山陽本線・鹿児島本線経
#4541 常よりも父はやさしくふるまいて子等らと過ごしぬ空襲前夜
令和7年3月11日(火) 【旧 2月12日 先勝】 啓蟄・「桃始笑(ももはじめてさく)」三月十日も十一日も鳥帰る ~金子兜太 「海程」2011年10月号 金子兜太の句にある「三月十一日」とは2011年3月11日、三陸沖に発生した地震と津波による東日本大震災のことを指しています。
#4540 あまさかる鄙少女等が着る衣のうすいろ木綿と桃咲きにけり
令和7年3月10日(月) 【旧 2月11日 赤口】 啓蟄・「桃始笑(ももはじめてさく)」あまさかる鄙少女等が着る衣のうすいろ木綿と桃咲きにけり ~長塚節(1879-1915) 「あまさかる鄙《ひな》」は都から遠い地方のことです。二十四節気「啓蟄」の次候は七十二候の第8候「桃始
#4539 すみしよの春なつかしきふるさとの梅のさかりを誰かみるらむ
令和7年3月9日(日) 【旧 2月10日 大安】 啓蟄・蟄虫啓戸(すごもりのむしとをひらく)すみしよの春なつかしきふるさとの梅のさかりを誰かみるらむ ~明治天皇 明治27年Photo:明治天皇銀婚祈念切手(明治27年3月9日発行) 今日、3月9日は「記念切手記念日」とあったので
#4538 松原にいつ生ひにけむひともとのアカシヤ生ひて花咲けり見ゆ
令和7年3月8日(土) 【旧 2月9日 仏滅】 啓蟄・蟄虫啓戸(すごもりのむしとをひらく)松原にいつ生ひにけむひともとのアカシヤ生ひて花咲けり見ゆ ~若山牧水(1885-1928) 今日3月8日は「国際女性デー」。ミモザはその象徴となる花とされています。日本ではフサアカシア
#4537 消防車のミニカー離さぬ幼子を預けたる帰路本物に遇う
令和7年3月7日(金) 【旧 2月8日 先負】 啓蟄・蟄虫啓戸(すごもりのむしとをひらく)消防車のミニカー離さぬ幼子を預けたる帰路本物に遇う ~鈴木緑 『塔』2016年11月号 今日3月7日は「消防記念日」。1948年のこの日に消防組織法が施行され、明治以来警察の所管とされ
令和7年3月6日(木) 【旧 2月7日 友引】 啓蟄・蟄虫啓戸(すごもりのむしとをひらく)山碧し花桃風を染むばかり ~飯田龍太(1920-2007)Photo:ハナモモ ~HORTI by Green Snap モモの原産地は中国ですが、古代には日本に入っていました。江戸時代になると主に花を鑑賞す
#4535 草に置くわが手のかげに出でて来て飴色の虫嬬を争う
令和7年3月5日(水) 【旧 2月6日 先勝】 啓蟄・蟄虫啓戸(すごもりのむしとをひらく)草に置くわが手のかげに出でて来て飴色の虫嬬《つま》を争う ~岡井隆(1928-2020)『斉唱』Photo:いぬおのネコぶろぐ 今日は二十四節気の第3「啓蟄」。『暦便覧』には「陽気地中にう
#4534 一円玉見つつ思へり一つあて三円を費やし造る人らを
令和7年3月4日(火) 【旧 2月5日 赤口】 雨水・草木萌動(そうもくめばえいずる)一円玉見つつ思へり一つあて三円を費やし造る人らを ~悟桐学 1869(明治2)年のこの日、明治政府が貨幣を円形として金銀銅の貨幣を鋳造する円貨の制度を定めたことに由来し、今日3月4日は
#4533 春なれば梅に桜をこきまぜて流すみなせの河のかぞする
令和7年3月3日(月) 【旧 2月4日 大安】 雨水・草木萌動(そうもくめばえいずる)春なれば梅に桜をこきまぜて流すみなせの河のかぞする ~紀貫之(872-945)「三月三日紀師匠曲水宴和歌」春なので梅に桜を混ぜ合わせて流す水瀬の川の香がするよ。Photo:鈴木其一「曲水宴図
#4532 お水送り近づきたれば若狭路の雪の晴れ間の光明るき
令和7年3月2日(日) 【旧 2月3日 仏滅】 雨水・草木萌動(そうもくめばえいずる)お水送り近づきたれば若狭路の雪の晴れ間の光明るき ~内田あき子 耕養庵蒼島短歌(平成18年 冬季一席)Photo:僧侶によって遠敷川に注がれる香水 ~中日新聞 春を呼ぶと言われる奈良東大寺
令和7年3月1日(土) 【旧 2月2日 先負】 雨水・草木萌動(そうもくめばえいずる)われ寂し青き李の花に似て弥生の空のもとに悩める ~三ケ島葭子(1886-1927) 三ケ島葭子《みかじまよしこ》は明治から大正にかけて生きた埼玉県出身の女流歌人。与謝野晶子に師事して生涯
#4530 まだきにぞ摘みに来にけるはるばると今もえ出づる野べのさわらび
令和7年2月28日(金) 【旧 2月1日 友引】 雨水・草木萌動(そうもくめばえいずる)びろうどのあたたかさうな草も萌ゆ ~山口青邨(1892-1988) 今日は七十二候の第6候「草木萌動(そうもくめばえいずる)」。草木が芽を吹き始めるころという意味で、二十四節気「雨水」の
#4529 如月に雪の隙なく降ることはたまたま来ます君遣らじとか
令和7年2月27日(木) 【旧 1月30日 赤口】 雨水・霞始靆(かすみはじめてただよう)如月に雪の隙《ひま》なく降ることはたまたま来ます君遣《や》らじとか ~良寛(1758-1831)二月なのに雪が絶え間なく降るということは、たまたま来てくれるあなたを帰らせないためでしょ
#4528 クーデター成りゆく国を恋ふ語韻安住し得ぬ若さか持ちて
令和7年2月26日(水) 【旧 1月29日 大安】 雨水・霞始靆(かすみはじめてただよう)クーデター成りゆく国を恋ふ語韻安住し得ぬ若さか持ちて ~大西民子(1924-1994) 大西民子は大正13年、岩手県盛岡に生まれた歌人。陸軍の青年将校らが首相官邸や警視庁などを襲撃した「
#4527 鉄を截る匂ひなまなまと立つ夕べ心疲れて運河に出でぬ
令和7年2月25日(火) 【旧 1月28日 仏滅】 雨水・霞始靆(かすみはじめてただよう)鉄を截《き》る匂ひなまなまと立つ夕べ心疲れて運河に出でぬ ~近藤芳美(1913-2006)『埃吹く街』 今月7日に行われた石破総理とトランプ大統領の会談により、日本製鉄のUSスチール買収計
#4526 ヒマラヤの樹の間岩間の羊腸折うらさびしきに杜鵑啼く
令和7年2月24日(月) 【旧 1月27日 先負】 雨水・霞始靆(かすみはじめてただよう)ヒマラヤの樹の間岩間の羊腸折《つづらをり》うらさびしきに杜鵑啼く ~河口慧海(1866-1945)『チベット旅行記』Photo:河口慧海と『チベット旅行記(抄)』 黄檗宗の僧で仏教学者、そし
令和7年2月23日(日) 【旧 1月26日 友引】 雨水・霞始靆(かすみはじめてただよう)朝もやの晴れ上がりゆく湖にヒマラヤの峰姿耀ふ ~徳仁皇太子殿下(平成2年当時) 今上天皇陛下65歳のお誕生日です。この御製は昭和62(1987)年3月にネパール・ブータン・インドを親善訪
#4524 猫の耳を引っぱりてみて にゃと啼けば びっくりして喜ぶ子供の顔かな
令和7年2月22日(土) 【旧 1月25日 先勝】 雨水・土脉潤起(つちのしょううるおいおこる)猫の耳を引っぱりてみてにゃと啼けばびっくりして喜ぶ子供の顔かな ~石川啄木(1886-1912)『悲しき玩具』 米語で猫の鳴き声は "mewミュー" 英国では "meowミャオウ」、日本では「
#4513 めじろ来て「地球は球」と啼くあしたまだ闇にゐるひとをおもへり
令和7年2月21日(金) 【旧 1月24日 赤口】 雨水・土脉潤起(つちのしょううるおいおこる)指はみだらや鶯餅のきなこの黄 ~鳥居真里子(1948-)『船団』Photo:うぐいす餅 ~TubeRecipe この季節にぴったりのうぐいす餅。あの柔らかい触感とうぐいす色の甘いきなこ。鶯は
#4522 あかがねの色になりたるはげあたまかくの如くに生きのこりけり
令和7年2月20日(木) 【旧 1月23日 大安】 雨水・土脉潤起(つちのしょううるおいおこる)木葉髪馬鹿は死ななきや直らねえ ~金子兜太(1919-2018)「俳句界」2009年1月号Photo:金子兜太 ~文春オンライン 埼玉県出身の俳人金子兜太《かねことうた》は2018年2月20日、誤
#4521 石ばしる垂水の上の早蕨の萌え出づる春になりにけるかも
令和7年2月19日(水) 【旧 1月22日 仏滅】 雨水・土脉潤起(つちのしょううるおいおこる)萌え出づるものにやはらか春の土 ~高木青巾Photo:わらび ~山形県朝日町 二十四節気「雨水」の初候は七十二候の第4候「土脉潤起(つちのしょううるおいおこる)」。2月18日から2
#4520 かきくらしことはふらなむ春雨に濡衣きせて君をとどめむ
令和7年2月18日(火) 【旧 1月21日 先負】 雨水・土脉潤起(つちのしょううるおいおこる)かきくらしことはふらなむ春雨に濡衣きせて君をとどめむ ~詠み人しらず 『古今和歌集』 巻8-0402 暗くなったから、どうせなら雨でも降ってほしいものです。春雨のせいにしてあなた
#4519 我が園に梅の花散るひさかたの天より雪の流れ来るかも
令和7年2月17日(月) 【旧 1月20日 友引】 立春・魚上氷(うおこおりをのぼる)我が園に梅の花散るひさかたの天より雪の流れ来るかも ~大伴旅人(665-731)『万葉集』 巻5-0822 雑歌私の庭の梅の花が散っていく。空から雪が流れてくるように。Photo:国宝 尾形光琳「紅白
#4518 のがれ得ぬ雪崩なりしやふたたびの忌の夜にひびく木枯のこゑ
令和7年2月16日(日) 【旧 1月19日 先勝】 立春・魚上氷(うおこおりをいずる)のがれ得ぬ雪崩なりしやふたたびの忌の夜にひびく木枯のこゑ ~大西民子(1924-1994)「歌集現代」1969年11月号 2月に入って日本列島を襲った強烈な寒波も先週から少しづつ緩んできました。太
#4517 うす雪は小雨にとけてうぐひすのささなきさむき藪かげの道
令和7年2月15日(土) 【旧 1月18日 赤口】 立春・魚上氷(うおこおりをいずる)うす雪は小雨にとけてうぐひすのささなきさむき藪かげの道 ~木下利玄(1886-1925)『銀』Photo:左から武者小路実篤、正親町公和、木下利玄、志賀直哉(明治40年)~春陽堂書店 今日2月15日
#4516 世の中に恋といふ色はなけれどもふかく身にしむものにぞありける
令和7年2月14日(金) 【旧 1月17日 大安】 立春・魚上氷(うおこおりをいずる)バレンタイン・デー暖炉に薔微の木を焚けり ~角川春樹(1942-)Photo:聖ヴァレンティヌス ~Whats-Your-Sign.com そもそも本当の「バレンタインデー」ってなんだろうと思って調べてみました
#4515 水のおもにあや吹きみだる春風や池の氷を今日はとくらむ
令和7年2月13日(木) 【旧 1月16日 仏滅】 立春・魚上氷(うおこおりをいずる)水のおもにあや吹きみだる春風や池の氷を今日はとくらむ ~紀友則 『後撰和歌集』 巻1-0011 春歌上水面に吹き乱れて文様を描く春風よ、池の氷を今日は解かしているのだろうか。 今日は七十二
#4514 春来ればたがためにとか青柳のかた糸に縫ふ梅のはながさ
令和7年2月12日(水) 【旧 1月15日 先負】 立春・黄鶯睍睆(うぐいすなく)春来ればたがためにとか青柳のかた糸に縫ふ梅のはながさ ~藤原隆季(1127-1185)春が来れば、誰を慰めるためであろうか、青柳の片糸で縫うように梅の花笠を咲かせるのは。 藤原隆季は平安後期の
#4513 葦原の繁こき小家《をや》に菅畳いや清《さ》や敷きて我が二人寝し
令和7年2月11日(火) 【旧 1月14日 友引】 立春・黄鶯睍睆(うぐいすなく)葦原の繁こき小家《をや》に菅畳いや清《さ》や敷きて我が二人寝し ~神武天皇(B.C.711-B.C.585)『古事記』葦原の茂った小屋に菅の筵を清めて敷き、私は妻と二人で寝たことだ。 神武天皇の歌に
#4512 スノー・ドロップの花のみ土に暮れ残り死にたる人はいづこを歩む
令和7年2月10日(月) 【旧 1月13日 先勝】 立春・黄鶯睍睆(うぐいすなく)スノー・ドロップの花のみ土に暮れ残り死にたる人はいづこを歩む ~大西民子(1924-1994)『花溢れゐき』Photo:スノードロップ ~PREMIER GARDEN スノードロップはヒガンバナ科ガランサス属の球
#4511 はるけくも山がひに来て白樺に触りて居たり冷たきその幹
令和7年2月9日(日) 【旧 1月12日 赤口】 立春・黄鶯睍睆(うぐいすなく)はるけくも山がひに来て白樺に触りて居たり冷たきその幹 ~斎藤茂吉(1882-1953)『赤光』Photo:白樺の林 ~Hello Interior シラカバはカバノキ科の落葉樹。その名の通り樹皮が白い樺の木でシラカ
#4510 雪のうちに春はきにけり鶯のこほれる涙いまやとくらん
令和7年2月8日(土) 【旧 1月11日 大安】 立春・黄鶯睍睆(うぐいすなく)雪のうちに春はきにけり鶯のこほれる涙いまやとくらん ~二条后(842-910) 『古今和歌集』 巻1-0004 春歌上雪が降っているのに、春が来ている。 鶯の凍っていた涙は、今はもうとけているだろうか。
#4509 ほのかにもしらせてしがな春霞かすみのうちにおもふ心を
令和7年2月7日(金) 【旧 1月10日 仏滅】 立春・東風解凍(はるかぜこおりをとく)ほのかにもしらせてしがな春霞かすみのうちにおもふ心を ~後朱雀天皇(1009-1045)『後拾遺和歌集』 巻11-0604 恋歌一ほんの少しでもよいから知らせてほしいものだ。春霞の中であなたを思
令和7年2月6日(木) 【旧 1月9日 先負】 立春・東風解凍(はるかぜこおりをとく)黄梅を窗《まど》に置きたり川べりの古自轉車を商ふ家居《いへゐ》 ~三好達治(1900-1964)『日まはり』Photo:オウバイ ~暦生活 早春に咲いている梅に似た黄色い花といえばまず蝋梅《ロ
#4507 若人のすなる遊びはさはにあれどベースボールに如く者はあらじ
令和7年2月5日(水) 【旧 1月8日 友引】 立春・東風解凍(はるかぜこおりをとく)若人のすなる遊びはさはにあれどベースボールに如く者はあらじ ~正岡子規(0867-1902) 1936年2月5日に「全日本職業野球連盟」(現:日本野球機構)が結成されたことに由来して、今日は「
#4506 せつぶん草さく山道の森かげに雪はのこりて春なほさむし
令和7年2月4日(火) 【旧 1月7日 先勝】 立春・東風解凍(はるかぜこおりをとく)せつぶん草さく山道の森かげに雪はのこりて春なほさむし ~昭和天皇(1901-1989)Photo:セツブンソウ(広島県総領町)~庄原観光ナビ 節分草《セツブンソウ》はキンポウゲ科の多年草。まだ
#4505 あふさかの関をや春もこえつらむ音羽の山のけさはかすめる
令和7年2月3日(月) 【旧 1月6日 赤口】 立春・東風解凍(はるかぜこおりをとく)あふさかの関をや春もこえつらむ音羽の山のけさはかすめる ~橘俊綱(1028-1094)『後拾遺和歌集』 巻1-0004 春歌上逢坂の関を春は越えてやってきたようだ。音羽の山にも今朝は春霞がかかっ
#4504 さもこそは都のほかに宿りせめうたて露けき草枕かな
令和7年2月2日(日) 【旧 一月五日 大安】 大寒・鶏始乳(にわとりはじめてとやにつく)さもこそは都のほかに宿りせめうたて露けき草枕かな ~藤原隆家(979-1044)『後拾遺和歌集』巻9-0530 羇旅歌さすがに都の外に宿りするとなると、わびしい露に濡れた草枕であるなあ。
#4503 夏は扇冬は火桶に身をなしてつれなき人に寄りも付かばや
令和7年2月1日(土) 【旧 一月四日 仏滅】 大寒・鶏始乳(にわとりはじめてとやにつく)夏は扇冬は火桶に身をなしてつれなき人に寄りも付かばや ~詠み人しらず 『拾遺和歌集』 巻18-1187 雑歌夏は扇になり、冬は火桶になって、つれない人に寄り添っていたいものです。Phot
令和7年1月31日(金) 【旧 一月三日 先負】 大寒・鶏始乳(にわとりはじめてとやにつく)駅前で眠る老人すぐ横にマクドナルドの温かいごみ ~鳥居 『キリンの子-鳥居歌集』 ソ連末期の1990年1月31日、ペレストロイカの波の中で米ハンバーガーチェーン「マクドナルド」が
令和7年1月30日(木) 【旧 一月二日 友引】 大寒・鶏始乳(にわとりはじめてとやにつく)庭つ鳥鶏《かけ》の垂《た》り尾の乱れ尾の長き心も思ほえぬかも ~作者未詳 『万葉集』 巻7-1413 相聞歌家で飼う鶏の垂れた尾の乱れ尾のように、末長く思いを保つことはできないの
令和7年1月29日(水) 【旧 一月一日 先勝】 大寒・水沢腹堅(さわみずこおりつめる)夢に見し隕石の原青氷いま我立てりやまと山麓 ~永田武(1913-1991)第1次~第3次南極観測隊長Photo:南極に到着した海上自衛隊の砕氷艦「しらせ」~海上自衛隊 今日1月29日は「昭和基地
#4499 都いでゝ君に逢はむとこしものをこしかひもなく別れぬるかな
令和7年1月28日(火) 【旧 一二月二九日 仏滅】 大寒・水沢腹堅(さわみずこおりつめる)都いでゝ君に逢はむとこしものをこしかひもなく別れぬるかな ~紀貫之(872-945)『土佐日記』都を出てあなたに逢おうとやって来たものを、来た甲斐もなく別れてしまうのですね。 「
#4498 日章旗立ちつづきたる町ゆけば みな隣人の家のごと見ゆ
令和7年1月27日(月) 【旧 一二月二八日 先負】 大寒・水沢腹堅(さわみずこおりつめる)日章旗立ちつづきたる町ゆけば みな隣人の家のごと見ゆ ~窪田空穂(1877-1967)『卓状の灯』 『卓状の灯』は1955年9月に上梓された歌集です。その中でこの歌は「年のはじめに」と
#4497 考古学専攻生の着メロのインディー・ジョーンズが響くトレンチ
令和7年1月26日(日) 【旧 一二月二七日 友引】 大寒・水沢腹堅(さわみずこおりつめる)接吻もて映画は閉ぢぬ咳満ち満つ ~石田波郷(1913-1969) この俳句で思い出したのはジョゼッペ・トルナトーレ監督の『ニュー・シネマ・パラダイス』。しかしこの映画は1988年公開な
#4496 冬空の澄み極まりし青きより現はれいでて雪の散り来る
令和7年1月25日(土) 【旧 一二月二六日 先勝】 大寒・水沢腹堅(さわみずこおりつめる)冬空の澄み極まりし青きより現はれいでて雪の散り来る ~窪田空穂(1877-1967)『泉のほとり』Photo:水沢腹堅(さわみずこおりつめる)~七十二候だより 今日から1月29日までの5日
#4495 庭隅にゆふさり来れば眼のごとくボンタンの實ほのか光れり
令和7年1月24日(金) 【旧 一二月二五日 赤口】 大寒・款冬華(ふきのはなさく)伊予柑に光沢与ふ燧灘 ~高澤良一(1940-)『寒暑』 燧灘《ひうちなだ》は瀬戸内海の中央部にあたる海域で愛媛県高縄半島と香川県の荘内半島の間の海域。具体的には今治、新居浜 四国中央、
#4494 朝ぼらけ有明の月とみるまでに吉野の里にふれる白雪
令和7年1月23日(木) 【旧 一二月二四日 大安】 大寒・款冬華(ふきのはなさく)朝ぼらけ有明の月とみるまでに吉野の里にふれる白雪 ~坂上是則 (生没年不詳)『古今和歌集』 巻6-0332 冬歌空がほのかに明るくなりはじめた早朝、有明の月が出ているのかと思うほどに吉野の
#4493 蝋梅は夢のごとくに花咲けり任那日本府ここにほろびし
令和7年1月22日(水) 【旧 一二月二三日 仏滅】 大寒・款冬華(ふきのはなさく)蝋梅は夢のごとくに花咲けり任那日本府ここにほろびし ~岡野弘彦 『異類界消息』Photo:ロウバイ ~いこーよとりっぷ 任那日本府《みまなにほんふ》は古代朝鮮半島にあった倭国の出先統治機
#4492 さきがけて地を割りそめし蕗の薹あさ黃みどりのひとつを摘みぬ
令和7年1月21日(火) 【旧 一二月二二日 先負】 大寒・款冬華(ふきのはなさく)さきがけて地を割りそめし蕗の薹あさ黃みどりのひとつを摘みぬ ~長沢美津(195-2005)Photo:蕗の薹 ~AWAKANスタッフブログ 二十四節気「大寒」の初候5日間(1月20日-24日)は七十二候の第
#4491 大寒の夜さり凍みたる土間の瓶今朝汲む酒に薄氷うかぶ
令和7年1月20日(月) 【旧 一二月二一日 友引】 大寒・款冬華(ふきのはなさく)大寒の夜さり凍みたる土間の瓶今朝汲む酒に薄氷うかぶ ~中村憲吉(1889-1934)『しがらみ』 今日は二十四節気24番目の「大寒」。「冷ゆることの至りて甚だしきときなれば也」と暦便覧に記さ
#4490 雲を出でて我にともなふ冬の月風や身にしむ雪やつめたき
令和7年1月19日(日) 【旧 一二月二〇日 先勝】 小寒・雉始鳴(きじはじめてなく)雲を出でて我にともなふ冬の月風や身にしむ雪やつめたき ~明恵(1173-1232)『玉葉和歌集』 巻6-0996 冬歌雲を出て、私について来る冬の月よ。風が身にしみ、雪が冷たいではないか。 紀伊
#4489 眼を閉ぢてゐても南天の白き花 わたしのそばで咲いてゐたんだ
令和7年1月18日(土) 【旧 一二月一九日 赤口】 小寒・雉始鳴(きじはじめてなく)南天の実のゆんらりゆらりと鳥の立つ ~尾崎紅葉(1868-1903)Photo:南天の実 ~GARDEN STORY 南天は冬になると小さな赤い実をつける常緑低木。したがって「南天の実」、「実南天」は冬の
#4488 ドナウ川川面に映える町並みを棲家とせしか水鳥の群れ
令和7年1月17日(金) 【旧 一二月一八日 大安】 小寒・雉始鳴(きじはじめてなく)ドウナウの流れの寒さ一めんに雪を浮かべて流るるその音 ~斎藤茂吉(1882-1953)『遠遊』 旅の終わりはブダペスト市街を南北に流れるドナウ川を周遊。あまりにも有名なこの川をお題にして
令和7年1月16日(木) 【旧 一二月一七日 仏滅】 小寒・雉始鳴(きじはじめてなく)聖イシュトヴァーン大聖堂尖塔の長き影延ぶ石畳聖歌漏れ出ず大聖堂より ~林龍三(1月7日)Photo:聖イシュトバーン大聖堂 ハンガリーの首都ブダペスト。ここにはマーチャーシュ教会と聖イ
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令和7年4月25日(金) 【旧 3月28日 赤口】 穀雨・「霜止出苗(しもやんでなえいずる)」みかくれてすだくかはづの声ながらまかせてけりな小田の苗代 ~殷富門院大輔 『風雅和歌集』巻3-0269 春歌下見え隠れして群れている蛙たちの鳴き声もいっしょに小田の苗代に水を引いて
令和7年4月24日(木) 【旧 3月27日 大安】 穀雨・「葭始生(あしはじめてしょうず)」ふはふはとたんぽぽの飛びあかあかと夕日の光り人の歩める ~北原白秋(1885-1942)『桐の花』Photo:pngtree もう春も終わりに近づいてきましたが、蒲公英《たんぽぽ》の季節はまだま
令和7年4月23日(水) 【旧 3月26日 仏滅】 穀雨・「葭始生(あしはじめてしょうず)」我なくも行く末守れあした草食《は》もする人のあらんかぎりは ~伝 源為朝(1139-1170)私がいなくなった後も行く末までも大島の明日葉を守ってくれよ。それを食する人がいる限りは。
令和7年4月22日(火) 【旧 3月25日 先負】 穀雨・「葭始生(あしはじめてしょうず)」わが地球地軸かたむけ来たる時年をあらため事あらたにす ~窪田空穂(1877-1967)『老槻の下』Photo:アースデイの旗 ~Wikipedia 4月22日は「地球の日(アースデイ)」。1969年にユネ
令和7年4月21日(月) 【旧 3月24日 友引】 穀雨・「葭始生(あしはじめてしょうず)」芦のびて鯰とる子をかくすほど ~岸風三楼(1910-1982)『往来』 二十四節気「穀雨」の初候5日間(4月20~24日)は七十二候の第16候「葭始生(あしはじめてしょうず)」。この時期の雨
令和7年4月20日(日) 【旧 3月23日 先勝】 穀雨・「葭始生(あしはじめてしょうず)」ときはなる山の岩根にむす苔の染めぬみどりに春雨ぞふる ~藤原良経 『新古今和歌集』 巻1-0066 春上とこしえに変わらぬ山の岩根にむす苔を、染めもしないのに緑を鮮やかにする春雨が降
令和7年4月19日(土) 【旧 3月22日 赤口】 清明・「虹始見(にじはじめてあらわる)」ブロックの塀の上までのびいでて咲くクレマチス雨に濡れたる ~玉城徹(1924-2010)『汝窯』Photo:港の見える丘公園に咲く紫色のクレマチス ~四季の花図鑑 クレマチスはキンポウゲ科セ
令和7年4月18日(金) 【旧 3月21日 大安】 清明・「虹始見(にじはじめてあらわる)」百敷《ももしき》に八千世かさねてさくら花にほはむ春ぞかぎりしられぬ ~中御門天皇(1702-1737)『新千載和歌集』 巻20-2311 慶賀歌宮中に長い年月を重ねて咲いてきた桜の花の、その香
令和7年4月17日(木) 【旧 3月20日 仏滅】 清明・「虹始見(にじはじめてあらわる)」先に行くあとに残るも同じこと連れて行けぬをわかれぞと思う ~徳川家康(1543-1616)辞世私は先に死んでゆくが、あとに残るお前たちもいずれは同じことだ。連れてはいけないので、これ
令和7年4月16日(水) 【旧 3月19日 先負】 清明・「虹始見(にじはじめてあらわる)」花水木の道があれより長くても短くても愛を告げられなかった ~吉川宏志(1969-)『青蝉』Photo:ハナミズキの花 ~photoAC(Kazu0425さん) ハナミズキはミズキ科ミズキ属の落葉高木。
令和7年4月15日(火) 【旧 3月18日 友引】 清明・「虹始見(にじはじめてあらわる)」初虹や白川道を花売女 ~中川四明(1850-1917)『四明句集』Photo:七十二候だより by 久栄社 今日は七十二候の第15候「虹始見(にじ はじめて あらわる)」。二十四節気「清明」の末候
令和7年4月14日(月) 【旧 3月17日 先勝】 清明・「鴻雁北(こうがんかえる)」母そして姉失いし少年の「傷心」疼く森を歩けば ~西岡徳江(1951-2018)『私の短歌とアメリカ通信』 少年の名はエイブラハム・リンカーン。西岡徳江さんは合衆国在住の歌人で、インディアナ州
令和7年4月13日(日) 【旧 3月16日 赤口】 清明・「鴻雁北(こうがんかえる)」海風にひらけていたい心があってグリーンの列車で夢洲へ ~高田ほのかPhoto:大阪・関西万博会場 夢洲《ゆめしま》 1970年の大阪万博の際は吹田市の千里丘陵で行われましたが、私はお隣、茨木
令和7年4月12日(土) 【旧 3月15日 大安】 清明・「鴻雁北(こうがんかえる)」痛ましき原の古城に来て見れば一もと咲ける白百合の花 ~新村出(1876-1942)『重山集』Photo:「島原の乱図屏風」を再現したジオラマ(天草四郎ミュージアム) 「原の古城」とは寛永15年の「島
令和7年4月11日(金) 【旧 3月14日 仏滅】 清明・「鴻雁北(こうがんかえる)」霍公鳥《ほととぎす》来鳴き響《とよ》もす岡辺なる藤波見には君は来じとや ~作者未詳 『万葉集』 巻10-1991 相聞歌ほととぎすが来て啼く丘のほとりの藤の花を見に貴女は来ないと言うのですか。
令和7年4月10日(木) 【旧 3月13日 先負】 清明・「鴻雁北(こうがんかえる)」世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし ~在原業平(825-880)『伊勢物語』 第82段 「渚の院」世の中に、慌ただしく散る桜というものが咲かなければ、春の心はもっとのどかであろ
令和7年4月9日(水) 【旧 3月12日 友引】 清明・「鴻雁北(こうがんかえる)」燕来る時になりぬと雁がねは国偲びつつ雲隠り鳴く ~大伴家持 『万葉集』 巻19-4144燕が来る時になったのだと、雁はふるさとを思って雲の上で鳴いている。Photo:鴻雁北 ~暦生活 二十四節気「清
令和7年4月8日(火) 【旧 3月11日 先勝】 清明・「玄鳥至(つばめきたる)」胸は少女、腰は母とも人は言ふ〈ミロのヴィーナス〉の完璧なる美 ~悟桐学《ごとうまなぶ》 ヘレニズムの彫刻「ミロのヴィーナス」はギリシャ神話の女神アプロディーテの像といわれ、作者は紀元前2
令和7年4月7日(月) 【旧 3月10日 赤口】 清明・「玄鳥至(つばめきたる)」起きてみて、また直ぐ寝たくなる時の力なき眼に愛でしチュリップ! ~石川啄木(1886-1912)『悲しき玩具』Photo:チューリップ ~はたらこマガジン チューリップはユリ科チューリップ属の球根植
令和7年4月6日(日) 【旧 3月9日 大安】 清明・「玄鳥至(つばめきたる)」じいちゃんと行った、今度はわし、じいちゃん ~アントニオ馬場(堺 SDGs川柳2024 大賞作) じいちゃんと行ったのは1970年の「大阪万博 EXPO’70」。こんど孫を連れて行くのは「大阪・関西万博 EXPO
令和6年4月26日(金) 【旧 三月一八日 友引】・穀雨 霜止出苗(しもやんでなえいずる)芝ざくら好天あますところなし ~石原舟月(1892-1984)Photo:富士本栖湖リゾートの芝桜 ~FUJIYAMA NAVI 北国以外、木の枝に咲く桜はほぼ散ってしまいましたが土に咲く桜は今が見頃
令和6年4月25日(木) 【旧 三月一七日 先勝】・穀雨 霜止出苗(しもやんでなえいずる)春の霜こよひも降らむ磨る墨のにほひ身に染むほどのしづけさ ~吉井勇(1886-1960)Photo:霜の降りた菜の花畑 ~photoAC(ヒロタカ05さん) 今日は七十二候17番目「霜止出苗(しもやみ
令和6年4月24日(水) 【旧 三月一六日 赤口】・穀雨 葭始生(あしはじめてしょうず)時しあらば よにあひおひの ひめ小松 君にひかるる こともありなむ ~三条実美(1837-1891)Photo:湯田温泉 松田屋ホテル(山口市) 先週宿泊した湯田温泉の松田屋ホテルは幕末の志士た
令和6年4月23日(火) 【旧 三月一五日 大安】・穀雨 葭始生(あしはじめてしょうず)八月以外の十一か月の広島にしずかな声の雨は降りくる ~谷村はるか(1971-) 『ドームの骨の隙間の空に』Photo:多くの外国人観光客も祈りを捧げる原爆の子の像 2024年4月16日 呉の大
令和6年4月22日(月) 【旧 三月一四日 仏滅】・穀雨 葭始生(あしはじめてしょうず)春がすみいよよ濃くなる真昼間のなにも見えねば大和と思え ~前川佐美雄(1993-1990)Photo:戦艦「大和」の1/10スケールの模型 (大和ミュージアム・呉海事歴史科学館)2024年4月15
令和6年4月21日(日) 【旧 三月一三日 先負】・穀雨 葭始生(あしはじめてしょうず)ネッシーに逢へる期待や霧に立ち ~泉田秋硯《いずみたしゅうけん》(1926-2014)Photo:Wikipedia 1934年4月21日、英国で最も古いタブロイド紙『デイリー・メール』にこの写真が掲載さ
令和6年4月20日(土) 【旧 三月一二日 友引】・穀雨 葭始生(あしはじめてしょうず)家思ふと寐《い》を寝ず居れば鶴《たづ》が鳴く葦辺も見えず春の霞に ~作者未詳 『万葉集』 巻20-4400故郷の家を思って寝られずに居ると鶴が鳴いている葦辺もみえない。春の霞のために。
令和6年4月19日(金) 【旧 三月一一日 先勝】・穀雨 葭始生(あしはじめてしょうず)雨にぬるる広葉細葉の若葉森あが言ふこゑのやさしくきこゆ ~斎藤茂吉(1882-1953)『赤光』Photo:かがみよかがみ 二十四節気の6番目は「穀雨」。穀物の成長を助ける春の雨が降る頃。『
令和6年4月18日(木) 【旧 三月一〇日 赤口】・清明 虹始見(にじはじめてあらわる)かぜ立ちてまだ春わかきわが庭もいちごは白き花もちてゐる ~片山広子(1878-1957)『野に住みて』Photo:苺の花 ~ガーデンストーリー いちごはバラ科イチゴ属の多年草。春になると葉
令和6年4月17日(水) 【旧 三月九日 大安】・清明 虹始見(にじはじめてあらわる)楽浪《さざなみ》の志賀の辛崎幸くあれど大宮人の舟待ちかねつ ~柿本人麻呂 『万葉集』 巻1-0030 雑歌さざ波寄せる志賀の唐崎は昔と変わらないけれど、大宮人が乗る船はいくら待ってもも
令和6年4月16日(火) 【旧 三月八日 仏滅】・清明 虹始見(にじはじめてあらわる)草萌えてチャップリンめく古靴よ ~細川加賀(1924-1989)『傷痕』Photo:@DIME チャールズ・チャップリンがロンドン郊外のウォルワースで生まれたのは1889年4月16日。135年前の今日です
令和6年4月15日(月) 【旧 三月七日 先負】・清明 虹始見(にじはじめてあらわる)白きリラ咲きの乱れに降る雨に今日冷え冷えと春は移る日 ~近藤芳美(1913-2006)『遠く夏めぐりて』Photo:ライラック ~ガーデニングの図鑑 フランス語ではリラ、英語ではライラックと
令和6年4月14日(日) 【旧 三月六日 友引】・清明 虹始見(にじはじめてあらわる)わが恋は虹にもまして美しきいなづまとこそ似むと願ひぬ ~与謝野晶子(1878-1942)『恋衣』Photo:七十二候だより 今日は七十二候の第15候「虹始見(にじはじめてあらわる)」。二十四節
令和6年4月13日(土) 【旧 三月五日 先勝】・清明 鴻雁北(こうがんかえる)藤原京より寧楽《なら》宮に遷れる時の歌あをによし奈良の家には万代《よろづよ》にわれも通はむ忘ると思ふな ~作者未詳 『万葉集』 巻1-0080 雑歌奈良の家には永遠に私も通いましょう。忘れるな
令和6年4月12日(金) 【旧 三月四日 赤口】・清明 鴻雁北(こうがんかえる)日あたりの若葉ほぐるる楢山にあな珍しやちごちごの花 ~窪田空穂(1877-1967)Photo:オキナグサ ~光と風と薔薇と 今日4月12日は窪田空穂のご命日。この歌は神奈川県秦野市の震生湖《しんせい
令和6年4月11日(木) 【旧 三月三日 大安】・清明 鴻雁北(こうがんかえる)誕生日のあくる朝に写メールに送られてきしアネモネの花 ~花山多佳子(1948-)『鳥影』 歌人花山多佳子さんのお誕生日は3月始め。キンポウゲ科の多年草アネモネはその頃に花を咲かせますが、園
令和6年4月10日(水) 【旧 三月二日 仏滅】・清明 鴻雁北(こうがんかえる)欧州に別れを告げしビッグベン テムズの岸に夕影は落つ ~林龍三 『塔』2016年10月号(改)Photo:テムズ河畔にそびえるビッグベン ~NEWT 1858年4月10日、ロンドンにあるイギリス国会議事堂の
令和6年4月9日(火) 【旧 三月一日 先負】・清明 鴻雁北(こうがんかえる)雁かへる夜半の雨音いたるとき ~及川貞(1899-1993) 今日は七十二候の第14候「鴻雁北(こうがんかえる)」。二十四節気「清明」の次候にあたる5日間です。この前が「玄鳥至(つばめきたる)」で
令和6年4月8日(月) 【旧 二月三〇日 先勝】・清明 玄鳥至(つばめきたる)総身の花をゆるがす春の樹にこころ乱してわれは寄りゆく ~斎藤史(1909-2002)『ひたくれなゐ』Photo:桜の花びら 空を舞う ~photoAC(GTR719さん) 昨日は万葉集から桜の散る和歌をとりあげ
令和6年4月7日(日) 【旧 二月二九六日 赤口】・清明 玄鳥至(つばめきたる)やどにある桜の花は今もかも松風早み地に散るらむ ~厚見王 『万葉集』 巻8-1458 相聞歌あなたの庭の桜の花は今頃、松風が強いので散っているでしょうね。Photo:桜散る ~くまっぷねっと 満開