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#4629 星おほみはれたる空は色こくて吹くとしもなき風ぞ涼しき
令和7年6月8日(日) 【旧 5月13日 大安】 芒種・「蟷螂生(かまきりしょうず)」爛々と昼の星見え菌《きのこ》生え ~高浜虚子(1874-1959) 1947(昭和22)年10月14日に詠まれたことから、この日に「昼の星」が見えたとすれば、おそらくは土星であろうと考えられています
#4585 みかくれてすだくかはづの声ながらまかせてけりな小田の苗代
令和7年4月25日(金) 【旧 3月28日 赤口】 穀雨・「霜止出苗(しもやんでなえいずる)」みかくれてすだくかはづの声ながらまかせてけりな小田の苗代 ~殷富門院大輔 『風雅和歌集』巻3-0269 春歌下見え隠れして群れている蛙たちの鳴き声もいっしょに小田の苗代に水を引いて
#4180 あしひきの山に入り日の時しもぞあまたの花は照りまさりける
令和6年3月17日(日) 【旧 二月八日 先負】・啓蟄 菜虫化蝶(なむしちょうとなる)あしひきの山に入り日の時しもぞあまたの花は照りまさりける ~花山院(968-1008)『風雅和歌集』巻2-0202 春歌中山に日が沈む時にこそ、たくさんの花が照り映えるのであるぞ。Photo:道兼
#4114 春風にしたゆく波の数みえて残るともなきうす氷かな
令和6年1月11日(木) 【旧 一二月一日 赤口】・小寒 水泉動(しみずあたたかをふくむ)春風にしたゆく波の数みえて残るともなきうす氷かな ~藤原家隆 『風雅和歌集』 巻1-0035 春歌上春風に吹かれて氷の下がさざなみだっているように見える。それほどに消え残った薄氷になっ
#4101 君なくはいかにしてかは晴るけまし古今のおぼつかなさを
令和5年12月29日(金) 【旧 一一月一七日 先負】・冬至 麋角解(おおしかのつのおつる)君なくはいかにしてかは晴るけまし古今《いにしへいま》のおぼつかなさを ~藤原俊成(1114-1204)『風雅和歌集』巻17-1840 雑歌下あなたがいなければ、どうしてこのもやもやを晴らせた
#3875 鳥のゆく夕べの空のはるばるとながめの末に山ぞ色こき
令和5年5月17日(水) 【旧 三月二八日 赤口】・立夏・竹笋生(たけのこしょうず)鳥のゆく夕べの空のはるばるとながめの末に山ぞ色こき ~同 『風雅和歌集』 巻16-1659 雑歌中鳥が飛んでゆく夕べの空を遥々と眺めると、長雨の後の山陰が色濃く見えることだ。Photo:後伏見院
#3864 春くれし昨日もおなじ浅みどりけふやはかはる夏山の色
令和5年5月6日(土) 【旧 三月一七日 先勝】・立夏・蛙始鳴(かわずはじめてなく)春くれし昨日もおなじ浅みどりけふやはかはる夏山の色 ~後伏見天皇(1288-1336)『風雅和歌集』 巻4-0302 夏歌春が暮れた昨日も同じ浅緑色だったが今日からは変わったのだろうか、夏山の色に