メインカテゴリーを選択しなおす
#4538 松原にいつ生ひにけむひともとのアカシヤ生ひて花咲けり見ゆ
令和7年3月8日(土) 【旧 2月9日 仏滅】 啓蟄・蟄虫啓戸(すごもりのむしとをひらく)松原にいつ生ひにけむひともとのアカシヤ生ひて花咲けり見ゆ ~若山牧水(1885-1928) 今日3月8日は「国際女性デー」。ミモザはその象徴となる花とされています。日本ではフサアカシア
令和7年1月29日(水) 【旧 一月一日 先勝】 大寒・水沢腹堅(さわみずこおりつめる)夢に見し隕石の原青氷いま我立てりやまと山麓 ~永田武(1913-1991)第1次~第3次南極観測隊長Photo:南極に到着した海上自衛隊の砕氷艦「しらせ」~海上自衛隊 今日1月29日は「昭和基地
令和7年1月16日(木) 【旧 一二月一七日 仏滅】 小寒・雉始鳴(きじはじめてなく)聖イシュトヴァーン大聖堂尖塔の長き影延ぶ石畳聖歌漏れ出ず大聖堂より ~林龍三(1月7日)Photo:聖イシュトバーン大聖堂 ハンガリーの首都ブダペスト。ここにはマーチャーシュ教会と聖イ
#4406 大野らに小雨降りしく木の下に時と寄り来ね我が思ふ人
令和6年10月28日(月) 【旧 九月二六日 仏滅】霜降・霎時施(こさめときどきふる)いつもここに秋の雨にも潦 ~山口誓子(1901-1994) 潦《にわたずみ》は和歌・短歌では「流る」「行く」「川」などにかかる枕詞に使われますが、ここでは「水たまり」の意味。我が家の前の
#4388 荒たへの 藤井の浦に 鮪釣ると 海人船騒ぎ ……
令和6年10月10日(木) 【旧 九月八日 仏滅】寒露・鴻雁来(こうがんきたる)鰭強く吻ねゐし鮪の腸を抜く(ひれつよくはねいししびのわたをぬく) ~山口誓子(1901-1994) 余計なお世話だと存じましたが、五七五でリズムよくお読みいただくために、(かながき)もそえてお
#4366 瓢箪のくびれさすりてうつしみはけむりのごとく吸ひこまれゆく
令和6年9月18日(水) 【旧 八月一六日 大安】白露・玄鳥去(つばめさる)瓢箪のくびれさすりてうつしみはけむりのごとく吸ひこまれゆく ~内藤明(1954-)『海界の雲』 この瓢箪は『西遊記』に出てくる魔王、金閣・銀閣の持つヒョウタン「紫金紅葫蘆《しきんこうころ》」
#4361 神様は君を選んで殺さない君を選んで生かしもしない
令和6年9月13日(金) 【旧 八月一一日 赤口】白露・鶺鴒鳴(せきれいなく)枯れし苑磔刑の釘錆流す ~山口誓子(1901-1994)Photo:『イーゼンハイム祭壇画』 (マティアス・グリューネヴァルト) Wikipedia イエス・キリストが磔刑に処されたのが13日の金曜日であること
#4309 白南風の光葉の野薔薇過ぎにけりかはづのこゑも田にしめりつつ
令和6年7月23日(火) 【旧 六月一八日 大安】・大暑 「桐始結花」(きりはじめてはなをむすぶ)南風《はえ》の浪桐咲く梢を走りつぐ ~山口誓子(1901-1994)Photo:想いのこもった桐の花 ~YouSakana.jp 期間としての「大暑」は次の「立秋」の前日までの半月間。そして
#4243 時鳥なき疲れたる朝明けのあかつめくさやしろつめくさや
令和6年5月19日(日) 【旧 四月一二日 先負】・立夏 竹笋生(たけのこしょうず)時鳥《ほととぎす》なき疲れたる朝明けのあかつめくさやしろつめくさや ~松平修文(1945-2017)『水村』Photo:アカツメクサ ~sotoshiru 日本ではシロツメクサのことを「クローバー」と呼
#4235 婦負川の早き瀬ごとに篝さし八十伴の男は 鵜川立ちけり
令和6年5月11日(土) 【旧 四月四日 先勝】・立夏 蚯蚓出(みみずいずる)婦負川《めひがわ》の早き瀬ごとに篝《かがり》さし八十伴《やそとも》の男《を》は 鵜川立ちけり ~大伴家持 『万葉集』 巻17-4023婦負川の早い瀬ごとに篝火をかざして大勢の官人たちが鵜飼を楽し
#4189 今やかの三つのベースに人満ちてそゞろに胸のうちさわぐかな
令和6年3月26日(火) 【旧 二月一七日 赤口】・春分 桜始開(さくらはじめてさく)虹の環を以て地上のものかこむ ~山口誓子(1901-1994)Photo:山口誓子が晩年の居宅跡煮立てられた句碑(兵庫県西宮市苦楽園)~西宮流 俳人山口誓子が亡くなったのは平成6年3月26日。今
#4063 いと酢き赤き柘榴をひきちぎり日の光る海に投げつけにけり
令和5年11月21日(火) 【旧 一〇月九日 赤口】・立冬・金盞香(きんせんこうばし)いと酢き赤き柘榴をひきちぎり日の光る海に投げつけにけり ~北原白秋(1885-1942)Photo:ザクロ ~photoAC (mayuko_Nさん) 柘榴《ザクロ》はミソハギ科ザクロ属の落葉樹で古くから観賞
#4044 一身の衰余を透かす月下美人しろくかをりてわが掌に余る
令和5年11月2日(木) 【旧 九月一九日 先負】・霜降・霎時施(こさめときどきふる)一身の衰余を透かす月下美人しろくかをりてわが掌に余る ~大滝貞一(1935-2016)『枯野舟』Photo:ゲッカビジン ~tenki.jp 「月下美人」とはなんとも艶めかしい名前の植物です。サボテン
#4006 彼岸花咲ける間の道をゆく行き極まれば母に会ふらし
令和5年9月25日(月) 【旧 八月一一日 赤口】・秋分・雷乃収声(かみなりすなわちこえをおさむ)彼岸花咲ける間《はざま》の道をゆく行き極まれば母に会ふらし ~上皇后美智子(1934-)『瀬音』Photo:亀岡市曽我部の彼岸花(京都府)~tenki.jp 彼岸花はヒガンバナ科の多年
令和5年7月24日(月) 【旧 六月七日 赤口】・大暑・桐始結花(きりはじめてはなをむすぶ)曇り日の桐の梢に飛び来り蜩《かなかな》鳴けば人の恋しき ~北原白秋(1885-1942)『桐の花』Photo:桐の木 ~庭木図鑑 植木ペディア 二十四節気「大暑」の初候5日間(7月23-27日)
#3905 あまつ日の強き光にさらしたる梅干の香が臥処に入り来
令和5年6月16日(金) 【旧 四月二八日 先勝】・芒種・梅子黄(うめのみきばむ)梅の実の黄ばめるを食ふわが妻と ~山口誓子(1901-1994)Photo:瓶に入った完熟梅 ~photoAC(Kentaro55さん) 今日は七十二候の第27候「梅子黄(うめのみきばむ)」。二十四節気「芒種」の末候
#3659 森出でてあをき五月の太陽を見上ぐる額のなにぞ重きや
令和5年5月1日(月) 【旧 三月一二日 友引】・穀雨・牡丹華(ぼたんはなさく)森出でてあをき五月の太陽を見上ぐる額《ぬか》のなにぞ重きや ~若山牧水(1885-1928)Photo:新緑と太陽と空 ~photoAC 今日から五月。気候的には一年で最も過ごしやすいというイメージがあり
#3719 雪はもう降らないのかとシロクマに訊かれる冬だ 答えなんてない
令和4年12月12日(月) 【旧 一一月一九日 大安】・大雪・熊蟄穴(くまあなにこもる)熊の子が飼はれて鉄の鎖舐む ~山口誓子(1901-1994)『一隅』Photo:ニホンツキノワグマの親子 ~毎日新聞 今日は七十二候の第62候、「熊蟄穴(くまあなにこもる)」。二十四節気「大雪」
令和4年7月16日(土) 【旧 六月一八日 大安】・小暑・蓮始開(はすはじめてひらく)宗達の屏風ありやと鉾町をめぐりて歩く京の宵山 ~吉井勇(1886-1960)Photo:屏風祭(吉田家住宅) ~マン・レイと余白で 祇園祭は7月1日から一ヶ月にわたって行われています。今日16日は