令和7年7月17日(木) 【旧 6月23日 仏滅】 小暑・鷹乃学習(たかすなわちわざをなす)鷹狩をよめるあられふる交野の御野の狩ころもぬれぬ宿かす人しなければ ~藤原長能(949-1009?)『詞花和歌集』 巻4-0152 冬歌霰が降る交野《かたの》の御領地で狩人の衣は濡れてしまっ
#4668 あられふる交野の御野の狩ころもぬれぬ宿かす人しなければ
令和7年7月17日(木) 【旧 6月23日 仏滅】 小暑・鷹乃学習(たかすなわちわざをなす)鷹狩をよめるあられふる交野の御野の狩ころもぬれぬ宿かす人しなければ ~藤原長能(949-1009?)『詞花和歌集』 巻4-0152 冬歌霰が降る交野《かたの》の御領地で狩人の衣は濡れてしまっ
令和7年7月16日(水) 【旧 6月22日 先負】 小暑・「蓮始開(はすはじめてさく)」カラヤンの逝きこの夏の長きかな ~片山由美子(1952-) 今日7月16日は「カラヤン忌」。クラシック音楽界におけるヘルベルト・フォン・カラヤンの功績は絶大で、特に顕著なのは「録音」にこ
#4666 揖保乃糸ひたすら啜り上げてゐる夕べは暑く人間とおし
令和7年7月15日(火) 【旧 6月21日 友引】 小暑・「蓮始開(はすはじめてさく)」揖保乃糸ひたすら啜り上げてゐる夕べは暑く人間とおし ~浦河奈々(1966-)『マトリョーシカ』 今日、7月15日は道教に由来する三元の一つ「中元」。もともと旧暦の7月15日に贖罪の行事が行
#4655 ものおもふわかき男の息づかひそなたも知るやさるひあの花
令和7年7月14日(月) 【旧 6月20日 先勝】 小暑・「蓮始開(はすはじめてさく)」ものおもふわかき男の息づかひそなたも知るやさるひあの花 ~北原白秋(1885-1942)『桐の花』Photo:サルビア ~HORTI by Green Snap サルビアはシソ科の多年草で原産地はブラジル。和名に
#4664 夕すずみ閨へもいらぬうたた寝の夢をのこしてあくるしののめ
令和7年7月13日(日) 【旧 6月19日 赤口】 小暑・「蓮始開(はすはじめてさく)」夕すずみ閨《ねや》へもいらぬうたた寝の夢をのこしてあくるしののめ ~藤原有家(1155-1216)『六百番歌合』夕涼みをして寝屋にも入らずうたた寝をしていると、夢の途中で夜が明けて東雲の
#4663 勝間田の池はわれ知る蓮無し然言ふ君が髭無きごとし
令和7年7月12日(土) 【旧 6月18日 大安】 小暑・「蓮始開(はすはじめてさく)」勝間田の池はわれ知る蓮《はちす》無し然《しか》言ふ君が髭無きごとし ~作者未詳 『万葉集』 巻16-3835 戯笑歌勝間田の池のことくらい私も知っていますよ。蓮なんてないでしょう。そんなこ
#4662 黒鍵のひとつひとつを夜としてガーシュウィンはそこにネオンを
令和7年7月11日(金) 【旧 6月17日 仏滅】 小暑・「温風至(あつかぜいたる)」ガーシュインを聴く短夜をねそびれて ~青谷小枝『やぶれ傘』 クラシック音楽の指揮者は90代でも現役の人が多く、比較的長寿なのはステージでいい音楽に包まれながら、適度な運動をしているか
令和7年7月10日(木) 【旧 6月16日 先負】 小暑・「温風至(あつかぜいたる)」 渡津海《わたつみ》の豊旗雲に入日さし今夜《こよひ》の月夜清明《あきらけく》こそ ~天智天皇(626-672)『 万葉集』巻1-0015 雑歌沖の海に大きな旗のような雲に夕日が差している。今宵
#4660 おのづから地を噴き出でてひめぢよをん白く咲き群がりたる嘉す
令和7年7月9日(水) 【旧 6月15日 友引】 小暑・「温風至(あつかぜいたる)」おのづから地を噴き出でてひめぢよをん白く咲き群がりたる嘉《よみ》す ~阿木津英(1950-)『宇宙舞踏』「嘉する」はめでたい、善しとするの意味です。Photo:ヒメジョオン ~自然観察大学ブロ
令和7年7月8日(火) 【旧 6月14日 先勝】 小暑・「温風至(あつかぜいたる)」熱風の季節怖るる文面にそぐはず青し絵はがきの海 ~大西民子(1924-1994) 七十二候の第31候は「温風至(あつかぜいたる)」。二十四節気「小暑」の初候5日間(7月7日~11日)です。日本の夏
#4658 蚊帳に一つほたる放ちてほの青き夢見る子ども小暑の頃か
令和7年7月7日(月) 【旧 6月13日 赤口】 小暑・「温風至(あつかぜいたる)」蚊帳に一つほたる放ちてほの青き夢見る子ども小暑の頃か ~喜夛隆子 今日は二十四節気11番目の「小暑」。通常であれば「梅雨明けが近づき暑さが本格的になる頃」と説明してもいいのですが、東
#4657 言に出でて言はばゆゆしみ朝貌の穂には咲き出ぬ恋もするかも
令和7年7月6日(日) 【旧 6月12日 大安】 夏至・「半夏生(はんげしょうず)」言《こと》に出でて言はばゆゆしみ朝貌《あさがほ》の穂には咲き出ぬ恋もするかも ~作者未詳 『万葉集』 巻10-2275 相聞歌恋人の名を口にするのは不吉なので、朝顔の花穂のように、目立たぬ恋
#4656 痛快なり大谷翔平がアメリカでメジャーの猛者らを驚かせゐる
令和7年7月5日(土) 【旧 6月11日 仏滅】 夏至・「半夏生(はんげしょうず)」いつの日も僕のそばにはお茶がある ~大谷翔平(1994-)カリフォルニア州ロサンゼルス 「大谷翔平」を騙るSNSがたくさんありますが、これはほんとに大谷翔平選手の作(とされています)。「お
#4655 疾走の風でふくらむユニフォーム そのままずっと止まらずに行け
令和7年7月4日(金) 【旧 6月10日 先負】 夏至・「半夏生(はんげしょうず)」疾走の風でふくらむユニフォーム そのままずっと止まらずに行け ~池松舞 『野球短歌』 甲子園球場で行われた阪神VS巨人戦はタイガースの3連勝で終わりましたが、すべて1点差の接戦でした。一
#4654 寂しさにいとどおもひのまさりきて尚袖ぬらす夜半の春雨
令和7年7月3日(木) 【旧 6月9日 友引】 夏至・「半夏生(はんげしょうず)」寂しさにいとどおもひのまさりきて尚《なほ》袖ぬらす夜半の春雨 ~武市瑞山(1829-1865)寂しさが昂じて色々と思うことが蘇る。それでも我が袖を濡らすように振る春雨であるよ。 「月さま、雨
#4653 ひと憎むことほど易きことはなく松の針ふる下を歩めり
令和7年7月2日(水) 【旧 6月8日 先勝】 夏至・「半夏生(はんげしょうず)」万国旗小春の影を落としけり ~森迫永依(1997-)「プレバト!!」2023年11月30日放送 先日(6月26日)、私が聴きに行ったコンサートの一曲目、三善晃(1933-2013)の『祝典序曲』は1970年の大
#4652 半夏生しろく群れ咲く岸辺より水音かすかに漕ぎゆくひとり
令和7年7月1日(火) 【旧 6月7日 赤口】 夏至・「半夏生(はんげしょうず)」百姓の恐るゝ半夏雨の来し ~滝沢伊代次(1925-2010)『万象』 今日は七十二候の第30候「半夏生(はんげしょうず)」。二十四節気「夏至」の末候にあたります。半夏とはサトイモ科の烏柄杓《カラ
#4651 みそき河なかはをこゆるとし波の早瀬に流すあさの大ぬさ
令和7年6月30日(月) 【旧 6月6日 大安】 夏至・「菖蒲華(あやめはなさく)」荒和祓《あらにとはらえ・あらにぎはらえ》みそき河なかはをこゆるとし波の早瀬に流すあさの大ぬさ ~冷泉為村(1712-1774)禊をする川のように流れる一年の、半ばを越える早瀬の波に流す今朝の
#4650 夕暮れのゼブラゾーンをビートルズみたいにあるくたった一人で
令和7年6月29日(日) 【旧 6月5日 仏滅】 夏至・「菖蒲華(あやめはなさく)」夕暮れのゼブラゾーンをビートルズみたいにあるくたった一人で ~木下龍也(1988-)『つむじ風、ここにあります』Photo:アルバム『ABBY ROAD』 のジャケット写真 ビートルズを知らない世代の
#4649 梅雨雲にかすかなる明りたもちたり雷ひくくなりて夏に近づく
令和7年6月28日(土) 【旧 6月4日 先負】 夏至・「菖蒲華(あやめはなさく)」梅雨雲にかすかなる明りたもちたり雷ひくくなりて夏に近づく ~中村憲吉(1889-1934)『しがらみ』 昨日(6月27日)、気象庁は九州・中国・四国・近畿で梅雨明けを発表しました。統計のある195
#4648 真実を伝えたくないこころ見ゆ傾くニュースと猫のあくびと
令和7年6月27日(金) 【旧 6月3日 友引】 夏至・「菖蒲華(あやめはなさく)」真実を伝えたくないこころ見ゆ傾くニュースと猫のあくびと ~林龍三(1952-) 1994年のこの日に発生した松本サリン事件で、無実の男性がマスコミによって犯人扱いされる報道被害がありました。
#4647 よろづよにかはらぬものは五月雨の雫に薫るあやめなりけり
令和7年6月26日(木) 【旧 6月2日 先勝】 夏至・「菖蒲華(あやめはなさく)」よろづよにかはらぬものは五月雨の雫に薫るあやめなりけり ~源経信(1016-1097)『金葉和歌集』 巻2-0128 夏歌いつの世にも変わぬものは五月雨のしずくに薫るあやめのすばらしさであるなあ。
#4646 まだ正気ますます狂気ノンアルと微アルの泡を舐めくらべつつ
令和7年6月25日(水) 【旧 6月1日 赤口】 夏至・「乃東枯(なつかれくさかるる)」コップの水一気に干して暑気中り ~村沢夏風(1918-2002)Photo:photoAC(カメラ兄さん) 私が子供の頃は夏の盛りに気温が30℃を超えればもう「厳しい暑さ」と表現されていましたが、今で
#4645 花ごとに気ままに風とたはむれてラベンダー畑はいちめんの波
令和7年6月24日(火) 【旧 5月29日 先負】 夏至・「乃東枯(なつかれくさかるる)」花ごとに気ままに風とたはむれてラベンダー畑はいちめんの波 ~栗山由利 「南の魚座 福岡短歌日乗」Photo:富良野のラベンダー畑 ~札幌観光バス㈱ ラベンダーはハーブとして古代エジプ
#4644 保守党支持やめよと吾の云い切りし後を緘黙に父は薪挽く
令和7年6月23日(月) 【旧 5月28日 友引】 夏至・「乃東枯(なつかれくさかるる)」保守党支持やめよと吾の云い切りし後を緘黙《かんもく》に父は薪挽く ~清原日出夫(1936-2004) 正式名は「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約」。一般に「日米安
#4643 古への武具の名持てるうつぼぐさ誰が侍女としてわれは果てけむ
令和7年6月22日(日) 【旧 5月27日 先勝】 夏至・「乃東枯(なつかれくさかるる)」古への武具の名持てるうつぼぐさ誰が侍女としてわれは果てけむ ~大西民子(1924-1994) 二十四節気「夏至」の初候5日間(6/21-6/25)は七十二候の第28候「乃東枯(なつかれくさかるる)」
#4642 夏の夜はまだ宵ながらあけぬるを雲のいづこに月やどるらむ
令和7年6月21日(土) 【旧 5月26日 赤口】 夏至・「乃東枯(なつかれくさかるる)」夏至の日の幽かに聴こゆ馬の鈴 ~原石鼎(1886-1951)Photo:夏の昼下がり ~白秋の黄昏 今日は二十四節気の10番目「夏至」。『暦便覧』には「陽熱至極しまた、日の長きのいたりなるを以
#4641 妻とする朝餉のしばし異様なる音に驚きわが覗き見る
令和7年6月20日(金) 【旧 5月25日 大安】 芒種・「梅子黄(うめのみきばむ)」妻とする朝餉のしばし異様なる音に驚きわが覗き見る ~安井昭宗 『銀剣草』 1946年4月1日に起こったアリューシャン地震(マグニチュード8.1)による津波は震源地に近い北アメリカや日本ではほ
#4640 反芻をしてわれ生きむ馬くさき昭和の入口昭和の出口
令和7年6月19日(木) 【旧 5月24日 仏滅】 芒種・「梅子黄(うめのみきばむ)」反芻をしてわれ生きむ馬くさき昭和の入口昭和の出口 ~山田富士郎(1950-) 今日は「元号の日」。『日本書紀』によれば皇極天皇の在位4年を改めて「大化元年」としたとあり、1380年前の皇極天
#4639 あじさいはあわれほのあかく移りゆく変化の花と人のすぎゆき
令和7年6月18日(水) 【旧 5月23日 先負】 芒種・「梅子黄(うめのみきばむ)」あじさいはあわれほのあかく移りゆく変化《へんげ》の花と人のすぎゆき ~坪野哲久(1906-1988)Photo:芭蕉の里 紫陽花まつり(那須)~ICUネット 紫陽花の花の色は土壌によって決まるそうで
#4638 筑波嶺のさ百合の花の夜床にも愛しけ妹ぞ昼も愛しけ
令和7年6月17日(火) 【旧 5月22日 友引】 芒種・「梅子黄(うめのみきばむ)」筑波嶺のさ百合《ゆる》の花の夜床《ゆとこ》にも愛《かな》しけ妹ぞ昼も愛しけ ~大舎人部千文 『万葉集』 巻18-4369筑波山の百合の夜床の愛しい妻は昼も愛しい妻なのだよ。 大舎人部千文《
#4637 つぶつぶと葉交に見えて梅の実の口酸く思ふまでになりたる
令和7年6月16日(月) 【旧 5月21日 先勝】 芒種・「梅子黄(うめのみきばむ)」つぶつぶと葉交《はがひ》に見えて梅の実の口酸く思ふまでになりたる ~谷鼎(1896-1960)『冬びより』Photo:tenki.jp 今日は七十二候の第27候「梅子黄(うめのみきばむ)」。梅の実が熟し始
#4636 米櫃に米のかすかに音するは白玉のごとはかなかりけり
令和7年6月15日(日) 【旧 5月20日 赤口】 芒種・「腐草為蛍(くされたるくさほたるとなる)」米櫃に米のかすかに音するは白玉のごとはかなかりけり ~北原白秋(1885-1942) 明治3年6月15日、戊辰戦争の一つである北越戦争に敗れて窮乏した長岡藩に、支藩である三根山藩
#4635 音楽の絶えてこの夜になかりせばサン・サーンスの雨の山査子
令和7年6月14日(土) 【旧 5月19日 大安】 芒種・「腐草為蛍(くされたるくさほたるとなる)」音楽の絶えてこの夜になかりせばサン・サーンスの雨の山査子《さんざし》 ~塚本邦雄(1920-2005)『されど遊星』Photo:山田和樹(1979-) 私が山田和樹という指揮者を初めて
#4634 みな月の有明づくよつくづくとおもへばをしき此の世なりけり
令和7年6月13日(金) 【旧 5月18日 仏滅】 芒種・「腐草為蛍(くされたるくさほたるとなる)」みな月の有明づくよつくづくとおもへばをしき此の世なりけり ~香川景樹(1768-1843)水無月の有明の月が残る夜、つくづく思えば、死ぬのは惜しいこの世であったよ。 病で体が
#4633 ゴルバチョフをののしる会話とぎれなくシベリア鉄道の車内にききたり
令和7年6月12日(木) 【旧 5月17日 先負】 芒種・「腐草為蛍(くされたるくさほたるとなる)」ゴルバチョフをののしる会話とぎれなくシベリア鉄道の車内にききたり ~鑓水青子(1976-)「真冬ロシア」Photo:サンクトペテルブルクの白夜 ~RUSSIA BEYOND 今日は「ロシアの
#4632 思ひあらば今宵の空をとびてまし見えしは月の光なりけり
令和7年6月11日(水) 【旧 5月16日 友引】 芒種・「腐草為蛍(くされたるくさほたるとなる)」思ひあらば今宵の空をとびてまし見えしは月の光なりけり ~和泉式部(978?-?)『和泉式部 続集』 0160本当に愛しているのならば今宵の空を飛ぶ蛍のようにお越しになったでしょ
令和7年6月10日(火) 【旧 5月15日 先勝】 芒種・「蟷螂生(かまきりしょうず)」これよりの梅雨の憂き日の一日目 ~稲畑汀子(1931-2022) 一昨日は九州北部と四国、そして昨日は中国・近畿・東海地方も梅雨入りしました。ここから約ひと月あまりは曇りと雨の日が繰り返
#4630 枇杷の実をかろくおとせば吾弟らが麦藁帽にうけてけるかな
令和7年6月9日(月) 【旧 5月14日 赤口】 芒種・「蟷螂生(かまきりしょうず)」六月の海照りつよく枇杷熟るゝ ~鈴鹿野風呂(1887-1971)『浜木綿』Photo:枇杷の実 ~JA長崎せいひ もう10年以上前のことですが、初めて長崎に旅行した時、グラバー邸や大浦天主堂など観光
#4629 星おほみはれたる空は色こくて吹くとしもなき風ぞ涼しき
令和7年6月8日(日) 【旧 5月13日 大安】 芒種・「蟷螂生(かまきりしょうず)」爛々と昼の星見え菌《きのこ》生え ~高浜虚子(1874-1959) 1947(昭和22)年10月14日に詠まれたことから、この日に「昼の星」が見えたとすれば、おそらくは土星であろうと考えられています
令和7年6月7日(土) 【旧 5月12日 仏滅】 芒種・「蟷螂生(かまきりしょうず)」満月に墓石はこぶ男来て肩の肉より消えてゆくなり ~寺山修司(1935-1983)『月蝕書簡』 英国の俳優、クリストファー・リーをご存知でしょうか。身長193cm、1958年の『吸血鬼ドラキュラ』で
#4627 机べに青蟷螂がひそと来て威儀正しをれど誰も気付かず
令和7年6月6日(金) 【旧 5月11日 先負】 芒種・「蟷螂生(かまきりしょうず)」机べに青蟷螂がひそと来て威儀正しをれど誰も気付かず ~前川佐美雄(1903-1990)『鳥取抄』Photo:カマキリとねこ ~かご猫 Blog 二十四節気「芒種」の初候6日間(6月5~10日)は七十二候の
#4626 はるばると吉野川分水国原に届きて芒種いざ田植せむ
令和7年6月5日(木) 【旧 5月10日 友引】 芒種・「蟷螂生(かまきりしょうず)」はるばると吉野川分水国原に届きて芒種いざ田植せむ ~喜夛隆子Photo:日本の水田風景 ~photoAC(おすしtoお茶さん) 今日は二十四節気の第6「芒種」。芒《のぎ》とはイネ科の植物の果実を
#4625 なぜ銃で兵士が人を撃つのかと子が問う何が起こるのか見よ
令和7年6月4日(水) 【旧 5月9日 先勝】 小満・「麦秋至(むぎのときいたる)」なぜ銃で兵士が人を撃つのかと子が問う何が起こるのか見よ ~中川佐和子(1954-)『海に向く椅子』 母子で観たのは1989年の今日、6月4日に中国民主化要求運動で集結した100万人とも言われる人
#4624 普賢岳は大き岩やま蒼空に押し上りつつその秀尖がれり
令和7年6月3日(火) 【旧 5月8日 赤口】 小満・「麦秋至(むぎのときいたる)」普賢岳は大き岩やま蒼空に押し上りつつその秀《ほ》尖がれり ~川田順(1882-1962) 雲仙普賢岳とも呼ばれますが、雲仙岳は長崎県島原半島中央部の火山群全体を指す名称で、普賢岳はその主峰
#4623 五月雨は近くなるらし淀川のあやめの草もみくさおいにけり
令和7年6月2日(月) 【旧 5月7日 大安】 小満・「麦秋至(むぎのときいたる)」五月雨は近くなるらし淀川のあやめの草もみくさおいにけり ~詠み人しらず 『拾遺和歌集』巻2-0108 夏歌梅雨の時期が近づいてきたようだ。菖蒲の周りも草深くなってきた。Photo:大浜公園(堺
#4622 人間のすることじゃないと囚友が云う 人間だからこそとも思う
令和7年6月1日(日) 【旧 5月6日 仏滅】 小満・「麦秋至(むぎのときいたる)」人間のすることじゃないと囚友が云う 人間だからこそとも思う ~受刑者の短歌(プリズンライターズのno+eより) 統計によると日本の殺人事件の、実に43%は家族内で起こっているそうです。冒
#4621 熟麦のうれとほりたる色深し葉さへ茎さへうち染まりつつ
令和7年5月31日(土) 【旧 5月5日 先負】 小満・「麦秋至(むぎのときいたる)」熟麦《うれむぎ》のうれとほりたる色深し葉さへ茎さへうち染まりつつ ~若山牧水(1885-1928)『黒松』Photo:tenki.jp 今日は七十二候の第24候「麦秋至(むぎのときいたる)」。二十四節気
#4620 はやばやと夏の足音五月尽あせかき息子のクーラー始動す
令和7年5月30日(金) 【旧 5月4日 友引】 小満・「紅花栄(べにばなさかう)」五月尽雨気山の端のどの家にも ~飯田龍太(1920-2007) 気候的には一年で最も過ごしやすいはずの5月でしたが、今年は暑くなったり寒くなったりで、着るものに毎日迷うひと月でした。月末も既
#4619 静かなる園の夕に暮れ残るすずらん揺れて鳴るかと思ふ
令和7年5月29日(木) 【旧 5月3日 先勝】 小満・「紅花栄(べにばなさかう)」静かなる園の夕に暮れ残るすずらん揺れて鳴るかと思ふ ~上皇后美智子(1934-)『ゆふすげ』 スズランの開花期は5月から6月。本種はラン科ではなくキジカクシ科スズラン属の多年草です。Photo
#4618 君や来し我や行きけむ思ほえず夢かうつつか寝てか覚めてか
令和7年5月28日(水) 【旧 5月2日 赤口】 小満・「紅花栄(べにばなさかう)」君や来《こ》し我や行きけむ思ほえず夢かうつつか寝てか覚めてか ~詠み人しらず 『古今和歌集』 巻13-0645 恋歌あなたが逢いに来たのか、私から行ったのか覚えていません。夢か現実か、寝てい
#4617 思ふ事世につらぬくも玉の緒のまことをつくすこころなりけり
令和7年5月27日(火) 【旧 5月1日 大安】 小満・「紅花栄(べにばなさかう)」思ふ事世につらぬくも玉の緒のまことをつくすこころなりけり ~東郷平八郎(1848-1934) 東郷平八郎の名を世界に知らしめた日露戦争「日本海海戦」の火蓋が切られたのは今から120年前の今日、1
#4616 なつかしき色ともなしに何にこの末摘花を袖に触れけん
令和7年5月26日(月) 【旧 4月29日 友引】 小満・「紅花栄(べにばなさかう)」なつかしき色ともなしに何にこの末摘花《すゑつむはな》を袖に触れけん ~光源氏『源氏物語』(紫式部)心惹かれるような色ではないのにどうして末摘花を好いてしまったのであろうか。 『源氏
令和7年5月25日(日) 【旧 4月28日 先勝】 小満・「蚕起食桑(かいこおおきてくわをはむ)」秀頼公滅びし城や鳥雲に ~村山古郷(1909-1986) ちょうど一月前の4月25日、中学時代の仲間6人が集い、大阪城周辺の史跡巡りをしました。大坂城落城の際、豊臣秀頼、淀殿、大野
令和7年5月24日(土) 【旧 4月27日 赤口】 小満・「蚕起食桑(かいこおおきてくわをはむ)」曇りなき心の月を先だてて浮世の闇を照してぞ行く ~伊達政宗(1567-1636) 辞世曇りのない我が心の月を頼りに、この乱世の闇を照らして生きてきたのだ。 病に冒されていた戦国の雄
令和7年5月23日(金) 【旧 4月26日 大安】 小満・「蚕起食桑(かいこおおきてくわをはむ)」若楓枝を平に打重ね ~冨安風生(1885-1979)Photo:若楓 葉に透き通る川の流れ ~西藍希さんのno+e 「若楓《わかかへで》」は読んで字のごとく楓の若葉、あるいは若葉の萌え出
#4612 たらちねの母が養ふ蚕の繭隠りいぶせくもあるか妹に逢はずして
令和7年5月22日(木) 【旧 4月25日 仏滅】 小満・「蚕起食桑(かいこおおきてくわをはむ)」たらちねの母が養ふ蚕《こ》の繭隠《まよこも》りいぶせくもあるか妹に逢はずして ~作者未詳 『万葉集』 巻12-2991 寄物陳思たらちねの母が養っている蚕がまるで繭に隠っているよ
#4611 小満の朝白百合の咲き始む上着を脱いでさあ出かけよう
令和7年5月21日(水) 【旧 4月24日 先負】 小満・「蚕起食桑(かいこおおきてくわをはむ)」小満の風を青しと遊びけり ~草間時彦(1920-2003)Photo:奥入瀬渓流の新緑 ~TOWADA TRAVEL 今日は二十四節気8番目の「小満」。万物が次第に成長する「気」が満ち始める頃で
令和7年5月20日(火) 【旧 4月23日 友引】 立夏・「竹笋生(たけのこしょうず)」卯の花の盛を捨て死出の旅 山時鳥道しるべせよ ~佐野政言(1757-1784)『鼠璞十種』 辞世 佐野政言とは、老中田沼意次の一人息子で若年寄でもあった田沼意知を殿中で殺害した人物。NHK大河
#4609 アラビアに雪降らぬゆえただ一語 ثلج と呼ばれる雪も氷も
令和7年5月19日(月) 【旧 4月22日 先勝】 立夏・「竹笋生(たけのこしょうず)」アラビアに雪降らぬゆえただ一語 ثلج 《サルジュ》と呼ばれる雪も氷も ~千種創一(1988-)『砂丘律』 ثلج 《サルジュ》は雪を表すアラビア語。作者の千種創一氏は東京外国語大学アラ
#4608 湖が見たくて蔓をのばしゆき薔薇は煉瓦の塀をこえたり
令和7年5月18日(日) 【旧 4月21日 赤口】 立夏・「竹笋生(たけのこしょうず)」湖が見たくて蔓をのばしゆき薔薇は煉瓦の塀をこえたり ~小林幸子 『日暈』 バラ(薔薇)は草本ではなく、木本性の蔓性植物です。冬に見られるのはほとんどが温室育ちですが、春にも秋にも
#4607 降圧剤一錠を嚥む夕まぐれ 五階まで来た蟻を祝へり
令和7年5月17日(土) 【旧 4月20日 大安】 立夏・「竹笋生(たけのこしょうず)」木枯やいのちもくそと思へども ~室生犀星(1889-1962) 室生犀星67歳の時の日記に記された句。体調がすこぶる悪く医者通いの日々が続いていた時で、注射と数種の薬を服用し、血圧は毎日2度
令和7年5月16日(金) 【旧 4月19日 仏滅】 立夏・「竹笋生(たけのこしょうず)」麦畑の中道来れば夕風にほのかに白き豌豆《ゑんどう》の花 ~窪田章一郎(1908-2001)Photo:スナップエンドウの花 ~photoAC(Be Heroさん) マメ科の越冬野菜エンドウの原産地はエチオピ
#4605 竹の子の また竹の子の 竹の子の 子の子の末も茂るめでたさ
令和7年5月15日(木) 【旧 4月18日 先負】 立夏・「竹笋生(たけのこしょうず)」朝掘りの竹の子の尻冷えまさり ~石川桂郎(1909-1975)『四温』 七十二候の第21候は「竹笋生(たけのこしょうず)」。二十四節気「立夏」の末候にあたる5日間です。Photo:たけのこの土佐
#4604 山越えて遠津の浜の岩つつじわが来るまでに含みてあり待て
令和7年5月14日(水) 【旧 4月17日 友引】 立夏・「蚯蚓出(きゅういんずいずる)」山越えて遠津の浜の岩つつじわが来るまでに含《ふふ》みてあり待て ~作者未詳 『万葉集』 巻7-1188 雑歌山を越えた遠くにある遠津の浜の岩つつじよ、私がまた帰ってくるまで、つぼみのま
#4603 別れをば山の桜にまかせてむ留とめむ留めじは花のまにまに
令和7年5月13日(火) 【旧 4月16日 先勝】 立夏・「蚯蚓出(きゅういんずいずる)」別れをば山の桜にまかせてむ留とめむ留めじは花のまにまに ~幽仙法師(836-900)『古今和歌集』 巻8-0393 離別歌お別れは山の桜に任せましょう。止めるか止めないかは花に委ねて。Photo:
#4602 新しき土の床には肥料おけりカーネーションを植ゑいだすとぞ
令和7年5月12日(月) 【旧 4月15日 赤口】 立夏・「蚯蚓出(きゅういんずいずる)」新しき土の床には肥料おけりカーネーションを植ゑいだすとぞ ~土屋文明(1890-1990) カーネーションはナデシコ科ナデシコ属の多年草。ゆえにオランダナデシコという和名もあります。開
#4601 玉藻刈る唐荷の島に島廻《しまみ》する鵜にしもあれや家思はずあらむ
令和7年5月11日(日) 【旧 4月14日 大安】 立夏・「蚯蚓出(きゅういんずいずる)」玉藻刈る唐荷の島に島廻《しまみ》する鵜にしもあれや家思はずあらむ ~山部赤人(?-736?)『万葉集』 巻6-0943 雑歌唐荷《からに》の島の廻りで魚を取っている鵜であれば、家のことを思
#4600 みみずみみず頭もなきとをもなきと蕗の葉影を二わかれゆく
令和7年5月10日(土) 【旧 4月13日 仏滅】 立夏・「蚯蚓出(きゅういんずいずる)」みみずみみず頭もなきとをもなきと蕗の葉影を二《ふた》わかれゆく ~長塚節(1879-1915)『長塚節歌集』 今日は七十二候の第20候「蚯蚓出(きゅういんずいずる)」。土の中で冬眠してい
#4599 さ夜更けて暁月に影見えて鳴く霍公鳥聞けばなつかし
令和7年5月9日(金) 【旧 4月12日 先負】 立夏・「蛙始鳴(かわずはじめてなく)」春過ぎて 夏来向へば あしひきの 山呼び響《とよ》め さ夜中に 鳴く霍公鳥《ほととぎす》 始音《はつこひ》を 聞けばなつかし 菖蒲《あやめくさ》 花橘を 貫《ぬ》き交へ 蘰《かづら》く
#4598 左手で文字書きてゐし教へ子を思ひ出さすよ黄のフリージア
令和7年5月8日(木) 【旧 4月11日 友引】 立夏・「蛙始鳴(かわずはじめてなく)」左手で文字書きてゐし教へ子を思ひ出さすよ黄のフリージア ~高野公彦(1941-)『水苑』 フリージアはアヤメ科フリージア属の球根植物。赤やピンク・紫の花もありますが、私のフリージアの
#4597 師はあらず主はありと思ふおだやかな眼を向けたまひやがて去にしを
令和7年5月7日(水) 【旧 4月10日 先勝】 立夏・「蛙始鳴(かわずはじめてなく)」師はあらず主はありと思ふおだやかな眼を向けたまひやがて去《い》にしを ~岡井隆(1928-2020) 4月21日に86歳で亡くなったフランシスコ教皇の死去に伴い、次の教皇を決める選挙「コンク
#4596 夕立の名残ばかりの庭たづみ日ごろも聞かぬ蛙鳴くなり
令和7年5月6日(火) 【旧 4月9日 赤口】 立夏・「蛙始鳴(かわずはじめてなく)」夕立の名残ばかりの庭たづみ日ごろも聞かぬ蛙鳴くなり ~順徳院(1197-1242)『玉葉和歌集』 巻3-0409 夏歌夕立の名残りのような庭の水たまりに日頃は聞くこともない蛙の鳴き声がする。 二
令和7年5月5日(月) 【旧 4月8日 大安】 立夏・「蛙始鳴(かわずはじめてなく)」新聞の兜を父は折らんとす今度五十の息子のために ~藤島秀憲(1960-) 発達障害の息子のためにお父さんが兜を折ろうとしているのかと思ったが、その逆でした。もうすぐ50歳になる息子とは
#4594 御田屋守けふはさつきになりにけり急げや早苗老いもこそすれ
令和7年5月4日(日) 【旧 4月7日 仏滅】 穀雨・「牡丹華(ぼたんはなさく)」目には青葉山ほととぎす初鰹 ~山口素堂(1642-1716)Photo:爽やかな新緑 ~GANREF(iori_photos) この時期に晴れ渡る空と鮮やかな緑の野山を見ると思い浮かべる俳句です。そして初鰹の時期は
#4593 うれしくも国の掟のさだまりてあけゆく空のごとくもあるかな
令和7年5月3日(土) 【旧 4月6日 先負】 穀雨・「牡丹華(ぼたんはなさく)」うれしくも国の掟のさだまりてあけゆく空のごとくもあるかな ~昭和天皇(1901-1989) 今日は「憲法記念日」。現在の「日本国憲法」が施行されたのは1947年でしたが、それから平成、令和と80年
#4592 野茂がもし世界のNOMOになろうとも君や私の手柄ではない
令和7年5月2日(金) 【旧 4月5日 友引】 穀雨・「牡丹華(ぼたんはなさく)」野茂がもし世界のNOMOになろうとも君や私の手柄ではない ~枡野浩一(1968-)『毎日のように手紙は来るけれどあなた以外の人からである』 たしかにそうですね。今は大谷翔平の名が世界中のスポ
#4591 逢ふことはこれやかぎりの旅ならむ草の枕も霜枯れにけり
令和7年5月1日(木) 【旧 4月4日 先勝】 穀雨・「牡丹華(ぼたんはなさく)」木隠れて茶摘みも聞くやほととぎす ~松尾芭蕉(1644-1694) 今日は雑節のひとつ、「八十八夜」。唱歌『茶摘み』の最初に「♬夏も近づく八十八夜」という歌詞が出てくるので茶摘みの日かと思わ
#4590 風もなきにざつくり牡丹くづれたりざつくりとくづるる時の来りて
令和7年4月30日(水) 【旧 4月3日 赤口】 穀雨・「牡丹華(ぼたんはなさく)」風もなきにざつくり牡丹くづれたりざつくりとくづるる時の来りて ~岡本かの子(1889-1939)Photo:長谷寺の牡丹(奈良県桜井市) 二十四節気「穀雨」の末候5日間は七十二候の第18候「牡丹華(
#4589 割烹着も見えて昭和の迎へ傘かかる小景を呼びやまず歌は
令和7年4月29日(火) 【旧 4月2日 大安】 穀雨・「霜止出苗(しもやんでなえいずる)」割烹着も見えて昭和の迎へ傘かかる小景を呼びやまず歌は ~島田修造(1950-)Photo:昭和32(1957)年春、新宿駅前の風景 ~新宿歴史博物館 ゴールデンウイーク最初の祝日は「昭和の日
#4588 新しき常に照る日の広き心吾等かならず立たざらめやも
令和7年4月28日(月) 【旧 4月1日 仏滅】 穀雨・「霜止出苗(しもやんでなえいずる)」新しき常に照る日の広き心吾等かならず立たざらめやも ~土岐善麿(1885-1980)Photo:講和条約調印式で演説する吉田茂首相 ~毎日新聞 1952(昭和27)年4月28日は日本が再び独立国と
#4587 目のまへに大きなる山晴れをりて梓の川の音はひびかふ
令和7年4月27日(日) 【旧 3月30日 友引】 穀雨・「霜止出苗(しもやんでなえいずる)」目のまへに大きなる山晴れをりて梓の川の音はひびかふ ~佐藤佐太郎(1909-1987)『地表』 今日は恒例となっている「上高地開山祭」。今年は第55回だそうです。上高地は昨年11月15日
#4586 曇る日のとある路上の植込みのつつじの花のしめりに触れつ
令和7年4月26日(土) 【旧 3月29日 先勝】 穀雨・「霜止出苗(しもやんでなえいずる)」曇る日のとある路上の植込みのつつじの花のしめりに触れつ ~阿木津英(1950-)Photo:ヒラドツツジ ~御勅使南公園《みだいみなみこうえん》(山梨県南アルプス市) 躑躅《ツツジ》
#4585 みかくれてすだくかはづの声ながらまかせてけりな小田の苗代
令和7年4月25日(金) 【旧 3月28日 赤口】 穀雨・「霜止出苗(しもやんでなえいずる)」みかくれてすだくかはづの声ながらまかせてけりな小田の苗代 ~殷富門院大輔 『風雅和歌集』巻3-0269 春歌下見え隠れして群れている蛙たちの鳴き声もいっしょに小田の苗代に水を引いて
#2584 ふはふはとたんぽぽの飛びあかあかと夕日の光り人の歩める
令和7年4月24日(木) 【旧 3月27日 大安】 穀雨・「葭始生(あしはじめてしょうず)」ふはふはとたんぽぽの飛びあかあかと夕日の光り人の歩める ~北原白秋(1885-1942)『桐の花』Photo:pngtree もう春も終わりに近づいてきましたが、蒲公英《たんぽぽ》の季節はまだま
#4583 我なくも行く末守れあした草食もする人のあらんかぎりは
令和7年4月23日(水) 【旧 3月26日 仏滅】 穀雨・「葭始生(あしはじめてしょうず)」我なくも行く末守れあした草食《は》もする人のあらんかぎりは ~伝 源為朝(1139-1170)私がいなくなった後も行く末までも大島の明日葉を守ってくれよ。それを食する人がいる限りは。
#4582 わが地球地軸かたむけ来たる時年をあらため事あらたにす
令和7年4月22日(火) 【旧 3月25日 先負】 穀雨・「葭始生(あしはじめてしょうず)」わが地球地軸かたむけ来たる時年をあらため事あらたにす ~窪田空穂(1877-1967)『老槻の下』Photo:アースデイの旗 ~Wikipedia 4月22日は「地球の日(アースデイ)」。1969年にユネ
令和7年4月21日(月) 【旧 3月24日 友引】 穀雨・「葭始生(あしはじめてしょうず)」芦のびて鯰とる子をかくすほど ~岸風三楼(1910-1982)『往来』 二十四節気「穀雨」の初候5日間(4月20~24日)は七十二候の第16候「葭始生(あしはじめてしょうず)」。この時期の雨
#4581 ときはなる山の岩根にむす苔の染めぬみどりに春雨ぞふる
令和7年4月20日(日) 【旧 3月23日 先勝】 穀雨・「葭始生(あしはじめてしょうず)」ときはなる山の岩根にむす苔の染めぬみどりに春雨ぞふる ~藤原良経 『新古今和歌集』 巻1-0066 春上とこしえに変わらぬ山の岩根にむす苔を、染めもしないのに緑を鮮やかにする春雨が降
#4580 ブロックの塀の上までのびいでて咲くクレマチス雨に濡れたる
令和7年4月19日(土) 【旧 3月22日 赤口】 清明・「虹始見(にじはじめてあらわる)」ブロックの塀の上までのびいでて咲くクレマチス雨に濡れたる ~玉城徹(1924-2010)『汝窯』Photo:港の見える丘公園に咲く紫色のクレマチス ~四季の花図鑑 クレマチスはキンポウゲ科セ
#4579 百敷に八千世かさねてさくら花にほはむ春ぞかぎりしられぬ
令和7年4月18日(金) 【旧 3月21日 大安】 清明・「虹始見(にじはじめてあらわる)」百敷《ももしき》に八千世かさねてさくら花にほはむ春ぞかぎりしられぬ ~中御門天皇(1702-1737)『新千載和歌集』 巻20-2311 慶賀歌宮中に長い年月を重ねて咲いてきた桜の花の、その香
#4578 先に行くあとに残るも同じこと連れて行けぬをわかれぞと思う
令和7年4月17日(木) 【旧 3月20日 仏滅】 清明・「虹始見(にじはじめてあらわる)」先に行くあとに残るも同じこと連れて行けぬをわかれぞと思う ~徳川家康(1543-1616)辞世私は先に死んでゆくが、あとに残るお前たちもいずれは同じことだ。連れてはいけないので、これ
#4577 花水木の道があれより長くても短くても愛を告げられなかった
令和7年4月16日(水) 【旧 3月19日 先負】 清明・「虹始見(にじはじめてあらわる)」花水木の道があれより長くても短くても愛を告げられなかった ~吉川宏志(1969-)『青蝉』Photo:ハナミズキの花 ~photoAC(Kazu0425さん) ハナミズキはミズキ科ミズキ属の落葉高木。
#4576 土砂降りの夕立あがり雲間からアーチをもたげ背伸びする虹
令和7年4月15日(火) 【旧 3月18日 友引】 清明・「虹始見(にじはじめてあらわる)」初虹や白川道を花売女 ~中川四明(1850-1917)『四明句集』Photo:七十二候だより by 久栄社 今日は七十二候の第15候「虹始見(にじ はじめて あらわる)」。二十四節気「清明」の末候
令和7年4月14日(月) 【旧 3月17日 先勝】 清明・「鴻雁北(こうがんかえる)」母そして姉失いし少年の「傷心」疼く森を歩けば ~西岡徳江(1951-2018)『私の短歌とアメリカ通信』 少年の名はエイブラハム・リンカーン。西岡徳江さんは合衆国在住の歌人で、インディアナ州
#4574 海風にひらけていたい心があってグリーンの列車で夢洲へ
令和7年4月13日(日) 【旧 3月16日 赤口】 清明・「鴻雁北(こうがんかえる)」海風にひらけていたい心があってグリーンの列車で夢洲へ ~高田ほのかPhoto:大阪・関西万博会場 夢洲《ゆめしま》 1970年の大阪万博の際は吹田市の千里丘陵で行われましたが、私はお隣、茨木
#4573 痛ましき原の古城に来て見れば一もと咲ける白百合の花
令和7年4月12日(土) 【旧 3月15日 大安】 清明・「鴻雁北(こうがんかえる)」痛ましき原の古城に来て見れば一もと咲ける白百合の花 ~新村出(1876-1942)『重山集』Photo:「島原の乱図屏風」を再現したジオラマ(天草四郎ミュージアム) 「原の古城」とは寛永15年の「島
#4572 霍公鳥来鳴き響もす岡辺なる藤波見には君は来じとや
令和7年4月11日(金) 【旧 3月14日 仏滅】 清明・「鴻雁北(こうがんかえる)」霍公鳥《ほととぎす》来鳴き響《とよ》もす岡辺なる藤波見には君は来じとや ~作者未詳 『万葉集』 巻10-1991 相聞歌ほととぎすが来て啼く丘のほとりの藤の花を見に貴女は来ないと言うのですか。
#4571 世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし
令和7年4月10日(木) 【旧 3月13日 先負】 清明・「鴻雁北(こうがんかえる)」世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし ~在原業平(825-880)『伊勢物語』 第82段 「渚の院」世の中に、慌ただしく散る桜というものが咲かなければ、春の心はもっとのどかであろ
令和7年4月9日(水) 【旧 3月12日 友引】 清明・「鴻雁北(こうがんかえる)」燕来る時になりぬと雁がねは国偲びつつ雲隠り鳴く ~大伴家持 『万葉集』 巻19-4144燕が来る時になったのだと、雁はふるさとを思って雲の上で鳴いている。Photo:鴻雁北 ~暦生活 二十四節気「清
「ブログリーダー」を活用して、rh1さんをフォローしませんか?
令和7年7月17日(木) 【旧 6月23日 仏滅】 小暑・鷹乃学習(たかすなわちわざをなす)鷹狩をよめるあられふる交野の御野の狩ころもぬれぬ宿かす人しなければ ~藤原長能(949-1009?)『詞花和歌集』 巻4-0152 冬歌霰が降る交野《かたの》の御領地で狩人の衣は濡れてしまっ
令和7年7月16日(水) 【旧 6月22日 先負】 小暑・「蓮始開(はすはじめてさく)」カラヤンの逝きこの夏の長きかな ~片山由美子(1952-) 今日7月16日は「カラヤン忌」。クラシック音楽界におけるヘルベルト・フォン・カラヤンの功績は絶大で、特に顕著なのは「録音」にこ
令和7年7月15日(火) 【旧 6月21日 友引】 小暑・「蓮始開(はすはじめてさく)」揖保乃糸ひたすら啜り上げてゐる夕べは暑く人間とおし ~浦河奈々(1966-)『マトリョーシカ』 今日、7月15日は道教に由来する三元の一つ「中元」。もともと旧暦の7月15日に贖罪の行事が行
令和7年7月14日(月) 【旧 6月20日 先勝】 小暑・「蓮始開(はすはじめてさく)」ものおもふわかき男の息づかひそなたも知るやさるひあの花 ~北原白秋(1885-1942)『桐の花』Photo:サルビア ~HORTI by Green Snap サルビアはシソ科の多年草で原産地はブラジル。和名に
令和7年7月13日(日) 【旧 6月19日 赤口】 小暑・「蓮始開(はすはじめてさく)」夕すずみ閨《ねや》へもいらぬうたた寝の夢をのこしてあくるしののめ ~藤原有家(1155-1216)『六百番歌合』夕涼みをして寝屋にも入らずうたた寝をしていると、夢の途中で夜が明けて東雲の
令和7年7月12日(土) 【旧 6月18日 大安】 小暑・「蓮始開(はすはじめてさく)」勝間田の池はわれ知る蓮《はちす》無し然《しか》言ふ君が髭無きごとし ~作者未詳 『万葉集』 巻16-3835 戯笑歌勝間田の池のことくらい私も知っていますよ。蓮なんてないでしょう。そんなこ
令和7年7月11日(金) 【旧 6月17日 仏滅】 小暑・「温風至(あつかぜいたる)」ガーシュインを聴く短夜をねそびれて ~青谷小枝『やぶれ傘』 クラシック音楽の指揮者は90代でも現役の人が多く、比較的長寿なのはステージでいい音楽に包まれながら、適度な運動をしているか
令和7年7月10日(木) 【旧 6月16日 先負】 小暑・「温風至(あつかぜいたる)」 渡津海《わたつみ》の豊旗雲に入日さし今夜《こよひ》の月夜清明《あきらけく》こそ ~天智天皇(626-672)『 万葉集』巻1-0015 雑歌沖の海に大きな旗のような雲に夕日が差している。今宵
令和7年7月9日(水) 【旧 6月15日 友引】 小暑・「温風至(あつかぜいたる)」おのづから地を噴き出でてひめぢよをん白く咲き群がりたる嘉《よみ》す ~阿木津英(1950-)『宇宙舞踏』「嘉する」はめでたい、善しとするの意味です。Photo:ヒメジョオン ~自然観察大学ブロ
令和7年7月8日(火) 【旧 6月14日 先勝】 小暑・「温風至(あつかぜいたる)」熱風の季節怖るる文面にそぐはず青し絵はがきの海 ~大西民子(1924-1994) 七十二候の第31候は「温風至(あつかぜいたる)」。二十四節気「小暑」の初候5日間(7月7日~11日)です。日本の夏
令和7年7月7日(月) 【旧 6月13日 赤口】 小暑・「温風至(あつかぜいたる)」蚊帳に一つほたる放ちてほの青き夢見る子ども小暑の頃か ~喜夛隆子 今日は二十四節気11番目の「小暑」。通常であれば「梅雨明けが近づき暑さが本格的になる頃」と説明してもいいのですが、東
令和7年7月6日(日) 【旧 6月12日 大安】 夏至・「半夏生(はんげしょうず)」言《こと》に出でて言はばゆゆしみ朝貌《あさがほ》の穂には咲き出ぬ恋もするかも ~作者未詳 『万葉集』 巻10-2275 相聞歌恋人の名を口にするのは不吉なので、朝顔の花穂のように、目立たぬ恋
令和7年7月5日(土) 【旧 6月11日 仏滅】 夏至・「半夏生(はんげしょうず)」いつの日も僕のそばにはお茶がある ~大谷翔平(1994-)カリフォルニア州ロサンゼルス 「大谷翔平」を騙るSNSがたくさんありますが、これはほんとに大谷翔平選手の作(とされています)。「お
令和7年7月4日(金) 【旧 6月10日 先負】 夏至・「半夏生(はんげしょうず)」疾走の風でふくらむユニフォーム そのままずっと止まらずに行け ~池松舞 『野球短歌』 甲子園球場で行われた阪神VS巨人戦はタイガースの3連勝で終わりましたが、すべて1点差の接戦でした。一
令和7年7月3日(木) 【旧 6月9日 友引】 夏至・「半夏生(はんげしょうず)」寂しさにいとどおもひのまさりきて尚《なほ》袖ぬらす夜半の春雨 ~武市瑞山(1829-1865)寂しさが昂じて色々と思うことが蘇る。それでも我が袖を濡らすように振る春雨であるよ。 「月さま、雨
令和7年7月2日(水) 【旧 6月8日 先勝】 夏至・「半夏生(はんげしょうず)」万国旗小春の影を落としけり ~森迫永依(1997-)「プレバト!!」2023年11月30日放送 先日(6月26日)、私が聴きに行ったコンサートの一曲目、三善晃(1933-2013)の『祝典序曲』は1970年の大
令和7年7月1日(火) 【旧 6月7日 赤口】 夏至・「半夏生(はんげしょうず)」百姓の恐るゝ半夏雨の来し ~滝沢伊代次(1925-2010)『万象』 今日は七十二候の第30候「半夏生(はんげしょうず)」。二十四節気「夏至」の末候にあたります。半夏とはサトイモ科の烏柄杓《カラ
令和7年6月30日(月) 【旧 6月6日 大安】 夏至・「菖蒲華(あやめはなさく)」荒和祓《あらにとはらえ・あらにぎはらえ》みそき河なかはをこゆるとし波の早瀬に流すあさの大ぬさ ~冷泉為村(1712-1774)禊をする川のように流れる一年の、半ばを越える早瀬の波に流す今朝の
令和7年6月29日(日) 【旧 6月5日 仏滅】 夏至・「菖蒲華(あやめはなさく)」夕暮れのゼブラゾーンをビートルズみたいにあるくたった一人で ~木下龍也(1988-)『つむじ風、ここにあります』Photo:アルバム『ABBY ROAD』 のジャケット写真 ビートルズを知らない世代の
令和7年6月28日(土) 【旧 6月4日 先負】 夏至・「菖蒲華(あやめはなさく)」梅雨雲にかすかなる明りたもちたり雷ひくくなりて夏に近づく ~中村憲吉(1889-1934)『しがらみ』 昨日(6月27日)、気象庁は九州・中国・四国・近畿で梅雨明けを発表しました。統計のある195
令和6年7月17日(水) 【旧 六月一二日 赤口】・小暑 「鷹乃学習」(たかすなわちわざをならう)石瀬野に秋萩しのぎ馬並《な》めて初鷹猟《はつとがり》だにせずや別れむ ~大伴家持(718-785)『万葉集』 巻19-4249《いはせの》に秋萩を踏み倒しながら馬を並べて行う今年始
令和6年7月16日(火) 【旧 六月一一日 赤口】・小暑 「蓮始開」(はすはじめてひらく)ヘルベルト・フォン・カラヤンのつひの汗 ~林翔(1914-2009)Photo:中学生の時、父が買ってきたステレオで聞いて、おったまげたというレコードがこれでした。 今日7月16日は間違いな
令和6年7月15日(月) 【旧 六月一〇日 赤口】・小暑 「蓮始開」(はすはじめてひらく)大君の遠の朝廷《みかど》とあり通ふ島門《しまと》を見れば神代し思ほゆ ~柿本人麻呂(662-710)『万葉集』 巻3-0304 雑歌大君の遠の朝廷(太宰府)に都人が通うこの島門を見れば神代
令和6年7月14日(日) 【旧 六月九日 赤口】・小暑 「蓮始開」(はすはじめてひらく)もくもくと湧く雲厚し日輪草 ~阿部みどり女(1886-1980)Photo:ヒマワリ ~CAPA CAMERA WEB 夏の花といえば色んな花を思い浮かびますが、真夏の炎天下に咲く花にイメージを絞ればまず
令和6年7月13日(土) 【旧 六月八日 赤口】・小暑 「蓮始開」(はすはじめてひらく)響《とよも》して地震《ない》すぐるとき標本壜に嬰児ら揺るるなかの亡き吾子 ~伊藤保(1913-1963)(岡井隆編『現代百人一首』) 先日、旧優生保護法裁判で国に「除斥期間」も認めず、
令和6年7月12日(金) 【旧 六月七日 赤口】・小暑 「蓮始開」(はすはじめてひらく)ひさかたの雨も降らぬか蓮葉《はちすば》に溜まれる水の玉に似たる見む ~作者未詳 『万葉集』 巻16-3837 雑歌雨でも降らないだろうか蓮の葉に溜まった水が宝玉のようにきらめくのを見た
令和6年7月11日(木) 【旧 六月六日 大安】・小暑 温風至(あつかぜいたる)スマートフォンあやつる人ら満載し電車は夜の馬喰町過ぐ ~栗木京子(1954-)Photo:アイフォーンを手にしたアップル創業者スティーブ・ジョブス氏~毎日新聞経済プレミア 初代のiPhoneが最初に
令和6年7月10日(水) 【旧 六月五日 仏滅】・小暑 温風至(あつかぜいたる)相見ずて日《け》長くなりぬこの頃はいかに幸《さき》くや訝《いふ》かし我妹 ~大伴駿河麻呂(?-776)『万葉集』 巻4-0648 相聞歌随分長くお逢いしてませんがいかがでしたか。気がかりでしたよ
令和6年7月9日(火) 【旧 六月四日 先負】・小暑 温風至(あつかぜいたる)ほかにのみ夏をば知るやたぎつ瀬のあたりは秋の村雨の声 ~伏見院(1265-1317)『玉葉和歌集』 巻3-0441他の場所では夏なのだろうが、川の流れが激しいこのあたりは、まるで秋のにわか雨の音が満ち
令和6年7月8日(月) 【旧 六月三日 友引】・小暑 温風至(あつかぜいたる)すつきりと筑前博多の帯をしめ忍び来し夜の白ゆりの花 ~北原白秋(1885-1942)『桐の花』Photo:カサブランカ(オリエンタル系)とフェアリーリリー(アジアテック系) 百合と言ってもその原種は
令和6年7月7日(日) 【旧 六月二日 先勝】・小暑 温風至(あつかぜいたる)一本の細書キを購ふ小暑かな ~勝又一透(1907-?) 最近はあまり出さなくなった暑中見舞いですが、本来これを送るのは「小暑」と次の「大暑」の間。一本の細筆を買われたのも暑中見舞いを書くた
令和6年7月6日(土) 【旧 六月一日 赤口】・小暑 温風至(あつかぜいたる)宮人の夏のよそひの二藍にかよふもすずしあぢさゐの花 ~橘千蔭(1735-1808)『うけらが花』宮中に仕える人々の夏の衣装である二藍の色に似通う色で涼し気に咲いている紫陽花の花よ。Photo:二藍の
令和6年7月5日(金) 【旧 五月三〇日 仏滅】・夏至 半夏生(はんげしょうず)ひつそりと心なやみて水かくる松葉ぼたんはきのふ植ゑにし ~斎藤茂吉(1882-1953)『赤光』Photo:カラフルな松葉牡丹の花 ~photoAC(ohanadokoroさん) 「松葉牡丹」という名を聞いたことが
令和6年7月4日(木) 【旧 五月二九日 先負】・夏至 半夏生(はんげしょうず)大寺院沈没する船裁判所なみいる岩に赤鬼もをおり ~大岡信(1931-2017)『アメリカ草枕』Photo:ラシュモア山の岩壁に放られた人の大統領(サウスダコタ州)~カラパイア 詩人で評論家でもある
令和6年7月3日(水) 【旧 五月二八日 友引】・夏至 半夏生(はんげしょうず)懸引《かけひき》ののちに受けとり皺のばす紙幣に多少のをかしみはあり ~中条ふみ子 『乳房喪失』Photo:illustAC 私が子供の頃の一万円札は聖徳太子の肖像が印刷されていました。もっと昔の紙
令和6年7月2日(火) 【旧 五月二七日 先勝】・夏至 半夏生(はんげしょうず)同窓の宴果てし夜まなうらに残りし友は十五のままに ~林龍三(1952-)Photo:修学旅行の記念写真(1967/5/17) 一昨日、中学校の同窓会がありました。不思議なもので昨日の夜に何を食べたか翌
令和6年7月1日(月) 【旧 五月二六日 赤口】・夏至 半夏生(はんげしょうず)半夏生とや毒ある草の生ふる日の日なたにわれは撮されをりぬ ~蒔田さくら子(1929-2021) 今日は七十二候の第30候「半夏生(はんげしょうず)」。二十四節気「夏至」の末候にあたる雑節で、こ
令和6年6月30日(日) 【旧 五月二五日 大安】・夏至 菖蒲華(あやめはなさく) 飛鳥時代を描いた『烽(上)皇祖《すめらぎ》の血』に続く待望の続編がAmazon Kindleの電子書籍にて求めいただけます。『烽(下)皇城騒乱』では奈良時代から平安時代に至る歴代天皇と藤原氏が織り
令和6年6月30日(日) 【旧 五月二五日 大安】・夏至 菖蒲華(あやめはなさく)六月祓をよめる水上《みなかみ》も荒ぶる心あらじかし波もなごしの祓へしつれば ~伊勢大輔 『後拾遺和歌集』 巻3-0234 夏歌上流の水神も荒々しい心はないでしょう。波も立たぬよう夏越の祓えをし
令和6年6月29日(土) 【旧 五月二四日 仏滅】・夏至 菖蒲華(あやめはなさく)五月雨の日に日に降りて田草除《と》る着替も今日はなくなりにけり ~結城哀草果(1893-1974)Photo:結城哀草果 今日、6月29日は山形県出身の歌人、結城哀草果《ゆうきあいそうか》が亡くなって