令和7年7月21日(月) 【旧 6月27日 友引】 小暑・鷹乃学習(たかすなわちわざをなす)海原の遠き渡りを遊士《みやびを》の遊ぶを見むとなづさひぞ来し ~作者未詳 『万葉集』 巻6-1016 雑歌遠くから海原を渡って雅びな人たちが遊ぶ様子を見るために苦労してやってきたので
#4621 熟麦のうれとほりたる色深し葉さへ茎さへうち染まりつつ
令和7年5月31日(土) 【旧 5月5日 先負】 小満・「麦秋至(むぎのときいたる)」熟麦《うれむぎ》のうれとほりたる色深し葉さへ茎さへうち染まりつつ ~若山牧水(1885-1928)『黒松』Photo:tenki.jp 今日は七十二候の第24候「麦秋至(むぎのときいたる)」。二十四節気
#4620 はやばやと夏の足音五月尽あせかき息子のクーラー始動す
令和7年5月30日(金) 【旧 5月4日 友引】 小満・「紅花栄(べにばなさかう)」五月尽雨気山の端のどの家にも ~飯田龍太(1920-2007) 気候的には一年で最も過ごしやすいはずの5月でしたが、今年は暑くなったり寒くなったりで、着るものに毎日迷うひと月でした。月末も既
#4619 静かなる園の夕に暮れ残るすずらん揺れて鳴るかと思ふ
令和7年5月29日(木) 【旧 5月3日 先勝】 小満・「紅花栄(べにばなさかう)」静かなる園の夕に暮れ残るすずらん揺れて鳴るかと思ふ ~上皇后美智子(1934-)『ゆふすげ』 スズランの開花期は5月から6月。本種はラン科ではなくキジカクシ科スズラン属の多年草です。Photo
#4618 君や来し我や行きけむ思ほえず夢かうつつか寝てか覚めてか
令和7年5月28日(水) 【旧 5月2日 赤口】 小満・「紅花栄(べにばなさかう)」君や来《こ》し我や行きけむ思ほえず夢かうつつか寝てか覚めてか ~詠み人しらず 『古今和歌集』 巻13-0645 恋歌あなたが逢いに来たのか、私から行ったのか覚えていません。夢か現実か、寝てい
#4617 思ふ事世につらぬくも玉の緒のまことをつくすこころなりけり
令和7年5月27日(火) 【旧 5月1日 大安】 小満・「紅花栄(べにばなさかう)」思ふ事世につらぬくも玉の緒のまことをつくすこころなりけり ~東郷平八郎(1848-1934) 東郷平八郎の名を世界に知らしめた日露戦争「日本海海戦」の火蓋が切られたのは今から120年前の今日、1
#4616 なつかしき色ともなしに何にこの末摘花を袖に触れけん
令和7年5月26日(月) 【旧 4月29日 友引】 小満・「紅花栄(べにばなさかう)」なつかしき色ともなしに何にこの末摘花《すゑつむはな》を袖に触れけん ~光源氏『源氏物語』(紫式部)心惹かれるような色ではないのにどうして末摘花を好いてしまったのであろうか。 『源氏
令和7年5月25日(日) 【旧 4月28日 先勝】 小満・「蚕起食桑(かいこおおきてくわをはむ)」秀頼公滅びし城や鳥雲に ~村山古郷(1909-1986) ちょうど一月前の4月25日、中学時代の仲間6人が集い、大阪城周辺の史跡巡りをしました。大坂城落城の際、豊臣秀頼、淀殿、大野
令和7年5月24日(土) 【旧 4月27日 赤口】 小満・「蚕起食桑(かいこおおきてくわをはむ)」曇りなき心の月を先だてて浮世の闇を照してぞ行く ~伊達政宗(1567-1636) 辞世曇りのない我が心の月を頼りに、この乱世の闇を照らして生きてきたのだ。 病に冒されていた戦国の雄
令和7年5月23日(金) 【旧 4月26日 大安】 小満・「蚕起食桑(かいこおおきてくわをはむ)」若楓枝を平に打重ね ~冨安風生(1885-1979)Photo:若楓 葉に透き通る川の流れ ~西藍希さんのno+e 「若楓《わかかへで》」は読んで字のごとく楓の若葉、あるいは若葉の萌え出
#4612 たらちねの母が養ふ蚕の繭隠りいぶせくもあるか妹に逢はずして
令和7年5月22日(木) 【旧 4月25日 仏滅】 小満・「蚕起食桑(かいこおおきてくわをはむ)」たらちねの母が養ふ蚕《こ》の繭隠《まよこも》りいぶせくもあるか妹に逢はずして ~作者未詳 『万葉集』 巻12-2991 寄物陳思たらちねの母が養っている蚕がまるで繭に隠っているよ
#4611 小満の朝白百合の咲き始む上着を脱いでさあ出かけよう
令和7年5月21日(水) 【旧 4月24日 先負】 小満・「蚕起食桑(かいこおおきてくわをはむ)」小満の風を青しと遊びけり ~草間時彦(1920-2003)Photo:奥入瀬渓流の新緑 ~TOWADA TRAVEL 今日は二十四節気8番目の「小満」。万物が次第に成長する「気」が満ち始める頃で
令和7年5月20日(火) 【旧 4月23日 友引】 立夏・「竹笋生(たけのこしょうず)」卯の花の盛を捨て死出の旅 山時鳥道しるべせよ ~佐野政言(1757-1784)『鼠璞十種』 辞世 佐野政言とは、老中田沼意次の一人息子で若年寄でもあった田沼意知を殿中で殺害した人物。NHK大河
#4609 アラビアに雪降らぬゆえただ一語 ثلج と呼ばれる雪も氷も
令和7年5月19日(月) 【旧 4月22日 先勝】 立夏・「竹笋生(たけのこしょうず)」アラビアに雪降らぬゆえただ一語 ثلج 《サルジュ》と呼ばれる雪も氷も ~千種創一(1988-)『砂丘律』 ثلج 《サルジュ》は雪を表すアラビア語。作者の千種創一氏は東京外国語大学アラ
#4608 湖が見たくて蔓をのばしゆき薔薇は煉瓦の塀をこえたり
令和7年5月18日(日) 【旧 4月21日 赤口】 立夏・「竹笋生(たけのこしょうず)」湖が見たくて蔓をのばしゆき薔薇は煉瓦の塀をこえたり ~小林幸子 『日暈』 バラ(薔薇)は草本ではなく、木本性の蔓性植物です。冬に見られるのはほとんどが温室育ちですが、春にも秋にも
#4607 降圧剤一錠を嚥む夕まぐれ 五階まで来た蟻を祝へり
令和7年5月17日(土) 【旧 4月20日 大安】 立夏・「竹笋生(たけのこしょうず)」木枯やいのちもくそと思へども ~室生犀星(1889-1962) 室生犀星67歳の時の日記に記された句。体調がすこぶる悪く医者通いの日々が続いていた時で、注射と数種の薬を服用し、血圧は毎日2度
令和7年5月16日(金) 【旧 4月19日 仏滅】 立夏・「竹笋生(たけのこしょうず)」麦畑の中道来れば夕風にほのかに白き豌豆《ゑんどう》の花 ~窪田章一郎(1908-2001)Photo:スナップエンドウの花 ~photoAC(Be Heroさん) マメ科の越冬野菜エンドウの原産地はエチオピ
#4605 竹の子の また竹の子の 竹の子の 子の子の末も茂るめでたさ
令和7年5月15日(木) 【旧 4月18日 先負】 立夏・「竹笋生(たけのこしょうず)」朝掘りの竹の子の尻冷えまさり ~石川桂郎(1909-1975)『四温』 七十二候の第21候は「竹笋生(たけのこしょうず)」。二十四節気「立夏」の末候にあたる5日間です。Photo:たけのこの土佐
#4604 山越えて遠津の浜の岩つつじわが来るまでに含みてあり待て
令和7年5月14日(水) 【旧 4月17日 友引】 立夏・「蚯蚓出(きゅういんずいずる)」山越えて遠津の浜の岩つつじわが来るまでに含《ふふ》みてあり待て ~作者未詳 『万葉集』 巻7-1188 雑歌山を越えた遠くにある遠津の浜の岩つつじよ、私がまた帰ってくるまで、つぼみのま
#4603 別れをば山の桜にまかせてむ留とめむ留めじは花のまにまに
令和7年5月13日(火) 【旧 4月16日 先勝】 立夏・「蚯蚓出(きゅういんずいずる)」別れをば山の桜にまかせてむ留とめむ留めじは花のまにまに ~幽仙法師(836-900)『古今和歌集』 巻8-0393 離別歌お別れは山の桜に任せましょう。止めるか止めないかは花に委ねて。Photo:
#4602 新しき土の床には肥料おけりカーネーションを植ゑいだすとぞ
令和7年5月12日(月) 【旧 4月15日 赤口】 立夏・「蚯蚓出(きゅういんずいずる)」新しき土の床には肥料おけりカーネーションを植ゑいだすとぞ ~土屋文明(1890-1990) カーネーションはナデシコ科ナデシコ属の多年草。ゆえにオランダナデシコという和名もあります。開
#4601 玉藻刈る唐荷の島に島廻《しまみ》する鵜にしもあれや家思はずあらむ
令和7年5月11日(日) 【旧 4月14日 大安】 立夏・「蚯蚓出(きゅういんずいずる)」玉藻刈る唐荷の島に島廻《しまみ》する鵜にしもあれや家思はずあらむ ~山部赤人(?-736?)『万葉集』 巻6-0943 雑歌唐荷《からに》の島の廻りで魚を取っている鵜であれば、家のことを思
#4600 みみずみみず頭もなきとをもなきと蕗の葉影を二わかれゆく
令和7年5月10日(土) 【旧 4月13日 仏滅】 立夏・「蚯蚓出(きゅういんずいずる)」みみずみみず頭もなきとをもなきと蕗の葉影を二《ふた》わかれゆく ~長塚節(1879-1915)『長塚節歌集』 今日は七十二候の第20候「蚯蚓出(きゅういんずいずる)」。土の中で冬眠してい
#4599 さ夜更けて暁月に影見えて鳴く霍公鳥聞けばなつかし
令和7年5月9日(金) 【旧 4月12日 先負】 立夏・「蛙始鳴(かわずはじめてなく)」春過ぎて 夏来向へば あしひきの 山呼び響《とよ》め さ夜中に 鳴く霍公鳥《ほととぎす》 始音《はつこひ》を 聞けばなつかし 菖蒲《あやめくさ》 花橘を 貫《ぬ》き交へ 蘰《かづら》く
#4598 左手で文字書きてゐし教へ子を思ひ出さすよ黄のフリージア
令和7年5月8日(木) 【旧 4月11日 友引】 立夏・「蛙始鳴(かわずはじめてなく)」左手で文字書きてゐし教へ子を思ひ出さすよ黄のフリージア ~高野公彦(1941-)『水苑』 フリージアはアヤメ科フリージア属の球根植物。赤やピンク・紫の花もありますが、私のフリージアの
#4597 師はあらず主はありと思ふおだやかな眼を向けたまひやがて去にしを
令和7年5月7日(水) 【旧 4月10日 先勝】 立夏・「蛙始鳴(かわずはじめてなく)」師はあらず主はありと思ふおだやかな眼を向けたまひやがて去《い》にしを ~岡井隆(1928-2020) 4月21日に86歳で亡くなったフランシスコ教皇の死去に伴い、次の教皇を決める選挙「コンク
#4596 夕立の名残ばかりの庭たづみ日ごろも聞かぬ蛙鳴くなり
令和7年5月6日(火) 【旧 4月9日 赤口】 立夏・「蛙始鳴(かわずはじめてなく)」夕立の名残ばかりの庭たづみ日ごろも聞かぬ蛙鳴くなり ~順徳院(1197-1242)『玉葉和歌集』 巻3-0409 夏歌夕立の名残りのような庭の水たまりに日頃は聞くこともない蛙の鳴き声がする。 二
令和7年5月5日(月) 【旧 4月8日 大安】 立夏・「蛙始鳴(かわずはじめてなく)」新聞の兜を父は折らんとす今度五十の息子のために ~藤島秀憲(1960-) 発達障害の息子のためにお父さんが兜を折ろうとしているのかと思ったが、その逆でした。もうすぐ50歳になる息子とは
#4594 御田屋守けふはさつきになりにけり急げや早苗老いもこそすれ
令和7年5月4日(日) 【旧 4月7日 仏滅】 穀雨・「牡丹華(ぼたんはなさく)」目には青葉山ほととぎす初鰹 ~山口素堂(1642-1716)Photo:爽やかな新緑 ~GANREF(iori_photos) この時期に晴れ渡る空と鮮やかな緑の野山を見ると思い浮かべる俳句です。そして初鰹の時期は
#4593 うれしくも国の掟のさだまりてあけゆく空のごとくもあるかな
令和7年5月3日(土) 【旧 4月6日 先負】 穀雨・「牡丹華(ぼたんはなさく)」うれしくも国の掟のさだまりてあけゆく空のごとくもあるかな ~昭和天皇(1901-1989) 今日は「憲法記念日」。現在の「日本国憲法」が施行されたのは1947年でしたが、それから平成、令和と80年
#4592 野茂がもし世界のNOMOになろうとも君や私の手柄ではない
令和7年5月2日(金) 【旧 4月5日 友引】 穀雨・「牡丹華(ぼたんはなさく)」野茂がもし世界のNOMOになろうとも君や私の手柄ではない ~枡野浩一(1968-)『毎日のように手紙は来るけれどあなた以外の人からである』 たしかにそうですね。今は大谷翔平の名が世界中のスポ
#4591 逢ふことはこれやかぎりの旅ならむ草の枕も霜枯れにけり
令和7年5月1日(木) 【旧 4月4日 先勝】 穀雨・「牡丹華(ぼたんはなさく)」木隠れて茶摘みも聞くやほととぎす ~松尾芭蕉(1644-1694) 今日は雑節のひとつ、「八十八夜」。唱歌『茶摘み』の最初に「♬夏も近づく八十八夜」という歌詞が出てくるので茶摘みの日かと思わ
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令和7年7月21日(月) 【旧 6月27日 友引】 小暑・鷹乃学習(たかすなわちわざをなす)海原の遠き渡りを遊士《みやびを》の遊ぶを見むとなづさひぞ来し ~作者未詳 『万葉集』 巻6-1016 雑歌遠くから海原を渡って雅びな人たちが遊ぶ様子を見るために苦労してやってきたので
令和7年7月20日(日) 【旧 6月26日 先勝】 小暑・鷹乃学習(たかすなわちわざをなす)撞球台の球のふれあふ荒野までわれを追ひつめし 裸電球 ~寺山修司(1935-1983) 「撞球《どうきゅう》」はビリヤードのこと。昔はビリヤードは単なる娯楽と見做され、風俗営業法の対
令和7年7月19日(土) 【旧 6月25日 赤口】 小暑・鷹乃学習(たかすなわちわざをなす)集い来てよく笑いたる子らなりきニチニチソウが咲けば想えり ~鳥海昭子(1929-2005)Photo:ニチニチソウ ~FLOWER 初夏から晩秋まで、次々と新しい花を咲かせるので日々草《ニチニチ
令和7年7月18日(金) 【旧 6月24日 大安】 小暑・鷹乃学習(たかすなわちわざをなす)強肩の右翼手捕りし白球は走者と競いてホームに還り来 ~林龍三(1952-)『塔』2017年9月号 元阪神タイガースの外野手横田慎太郎(1995-2023)が脳腫瘍のために亡くなったのは2023年7月
令和7年7月17日(木) 【旧 6月23日 仏滅】 小暑・鷹乃学習(たかすなわちわざをなす)鷹狩をよめるあられふる交野の御野の狩ころもぬれぬ宿かす人しなければ ~藤原長能(949-1009?)『詞花和歌集』 巻4-0152 冬歌霰が降る交野《かたの》の御領地で狩人の衣は濡れてしまっ
令和7年7月16日(水) 【旧 6月22日 先負】 小暑・「蓮始開(はすはじめてさく)」カラヤンの逝きこの夏の長きかな ~片山由美子(1952-) 今日7月16日は「カラヤン忌」。クラシック音楽界におけるヘルベルト・フォン・カラヤンの功績は絶大で、特に顕著なのは「録音」にこ
令和7年7月15日(火) 【旧 6月21日 友引】 小暑・「蓮始開(はすはじめてさく)」揖保乃糸ひたすら啜り上げてゐる夕べは暑く人間とおし ~浦河奈々(1966-)『マトリョーシカ』 今日、7月15日は道教に由来する三元の一つ「中元」。もともと旧暦の7月15日に贖罪の行事が行
令和7年7月14日(月) 【旧 6月20日 先勝】 小暑・「蓮始開(はすはじめてさく)」ものおもふわかき男の息づかひそなたも知るやさるひあの花 ~北原白秋(1885-1942)『桐の花』Photo:サルビア ~HORTI by Green Snap サルビアはシソ科の多年草で原産地はブラジル。和名に
令和7年7月13日(日) 【旧 6月19日 赤口】 小暑・「蓮始開(はすはじめてさく)」夕すずみ閨《ねや》へもいらぬうたた寝の夢をのこしてあくるしののめ ~藤原有家(1155-1216)『六百番歌合』夕涼みをして寝屋にも入らずうたた寝をしていると、夢の途中で夜が明けて東雲の
令和7年7月12日(土) 【旧 6月18日 大安】 小暑・「蓮始開(はすはじめてさく)」勝間田の池はわれ知る蓮《はちす》無し然《しか》言ふ君が髭無きごとし ~作者未詳 『万葉集』 巻16-3835 戯笑歌勝間田の池のことくらい私も知っていますよ。蓮なんてないでしょう。そんなこ
令和7年7月11日(金) 【旧 6月17日 仏滅】 小暑・「温風至(あつかぜいたる)」ガーシュインを聴く短夜をねそびれて ~青谷小枝『やぶれ傘』 クラシック音楽の指揮者は90代でも現役の人が多く、比較的長寿なのはステージでいい音楽に包まれながら、適度な運動をしているか
令和7年7月10日(木) 【旧 6月16日 先負】 小暑・「温風至(あつかぜいたる)」 渡津海《わたつみ》の豊旗雲に入日さし今夜《こよひ》の月夜清明《あきらけく》こそ ~天智天皇(626-672)『 万葉集』巻1-0015 雑歌沖の海に大きな旗のような雲に夕日が差している。今宵
令和7年7月9日(水) 【旧 6月15日 友引】 小暑・「温風至(あつかぜいたる)」おのづから地を噴き出でてひめぢよをん白く咲き群がりたる嘉《よみ》す ~阿木津英(1950-)『宇宙舞踏』「嘉する」はめでたい、善しとするの意味です。Photo:ヒメジョオン ~自然観察大学ブロ
令和7年7月8日(火) 【旧 6月14日 先勝】 小暑・「温風至(あつかぜいたる)」熱風の季節怖るる文面にそぐはず青し絵はがきの海 ~大西民子(1924-1994) 七十二候の第31候は「温風至(あつかぜいたる)」。二十四節気「小暑」の初候5日間(7月7日~11日)です。日本の夏
令和7年7月7日(月) 【旧 6月13日 赤口】 小暑・「温風至(あつかぜいたる)」蚊帳に一つほたる放ちてほの青き夢見る子ども小暑の頃か ~喜夛隆子 今日は二十四節気11番目の「小暑」。通常であれば「梅雨明けが近づき暑さが本格的になる頃」と説明してもいいのですが、東
令和7年7月6日(日) 【旧 6月12日 大安】 夏至・「半夏生(はんげしょうず)」言《こと》に出でて言はばゆゆしみ朝貌《あさがほ》の穂には咲き出ぬ恋もするかも ~作者未詳 『万葉集』 巻10-2275 相聞歌恋人の名を口にするのは不吉なので、朝顔の花穂のように、目立たぬ恋
令和7年7月5日(土) 【旧 6月11日 仏滅】 夏至・「半夏生(はんげしょうず)」いつの日も僕のそばにはお茶がある ~大谷翔平(1994-)カリフォルニア州ロサンゼルス 「大谷翔平」を騙るSNSがたくさんありますが、これはほんとに大谷翔平選手の作(とされています)。「お
令和7年7月4日(金) 【旧 6月10日 先負】 夏至・「半夏生(はんげしょうず)」疾走の風でふくらむユニフォーム そのままずっと止まらずに行け ~池松舞 『野球短歌』 甲子園球場で行われた阪神VS巨人戦はタイガースの3連勝で終わりましたが、すべて1点差の接戦でした。一
令和7年7月3日(木) 【旧 6月9日 友引】 夏至・「半夏生(はんげしょうず)」寂しさにいとどおもひのまさりきて尚《なほ》袖ぬらす夜半の春雨 ~武市瑞山(1829-1865)寂しさが昂じて色々と思うことが蘇る。それでも我が袖を濡らすように振る春雨であるよ。 「月さま、雨
令和7年7月2日(水) 【旧 6月8日 先勝】 夏至・「半夏生(はんげしょうず)」万国旗小春の影を落としけり ~森迫永依(1997-)「プレバト!!」2023年11月30日放送 先日(6月26日)、私が聴きに行ったコンサートの一曲目、三善晃(1933-2013)の『祝典序曲』は1970年の大
令和6年7月21日(日) 【旧 六月一六日 仏滅】・小暑 「鷹乃学習」(たかすなわちわざをならう)鉾処々にゆふ風そよぐ囃子哉 ~炭太祇(1709-1771)Photo:KYOTO design 7月はお祭りの季節ですね。京の夏の一大イベント祇園祭は今日から「後祭」の宵山。祇園祭は前祭と後祭
令和6年7月20日(土) 【旧 六月一五日 先負】・小暑 「鷹乃学習」(たかすなわちわざをならう)湯豆腐に怒りて家を飛び出してバーガー喰らいし十六歳《じ ゅうろく》の夜 ~笹公人(1975-)Photo:J. Wellington Wimpy 日本で始めてハンバーガーショップが登場したのは197
令和6年7月19日(金) 【旧 六月一四日 友引】・小暑 「鷹乃学習」(たかすなわちわざをならう)存在を紺に絞りてさだめなき世に朝顔の初のいちりん ~蒔田さくら子(1929-2021)『サイネリア考』Photo:朝顔と青空 ~photoAC(ラテすけ さん) そろそろアサガオの似合う
令和6年7月18日(木) 【旧 六月一三日 先勝】・小暑 「鷹乃学習」(たかすなわちわざをならう)日並《ひなみしの》皇子《みこ》の命《みこと》の馬並《な》めて御猟《みかり》立たしし時は来向かふ ~柿本人麻呂(662-710)『万葉集』 巻1-0049皇太子の一行が馬を連ねて今
令和6年7月17日(水) 【旧 六月一二日 赤口】・小暑 「鷹乃学習」(たかすなわちわざをならう)石瀬野に秋萩しのぎ馬並《な》めて初鷹猟《はつとがり》だにせずや別れむ ~大伴家持(718-785)『万葉集』 巻19-4249《いはせの》に秋萩を踏み倒しながら馬を並べて行う今年始
令和6年7月16日(火) 【旧 六月一一日 赤口】・小暑 「蓮始開」(はすはじめてひらく)ヘルベルト・フォン・カラヤンのつひの汗 ~林翔(1914-2009)Photo:中学生の時、父が買ってきたステレオで聞いて、おったまげたというレコードがこれでした。 今日7月16日は間違いな
令和6年7月15日(月) 【旧 六月一〇日 赤口】・小暑 「蓮始開」(はすはじめてひらく)大君の遠の朝廷《みかど》とあり通ふ島門《しまと》を見れば神代し思ほゆ ~柿本人麻呂(662-710)『万葉集』 巻3-0304 雑歌大君の遠の朝廷(太宰府)に都人が通うこの島門を見れば神代
令和6年7月14日(日) 【旧 六月九日 赤口】・小暑 「蓮始開」(はすはじめてひらく)もくもくと湧く雲厚し日輪草 ~阿部みどり女(1886-1980)Photo:ヒマワリ ~CAPA CAMERA WEB 夏の花といえば色んな花を思い浮かびますが、真夏の炎天下に咲く花にイメージを絞ればまず
令和6年7月13日(土) 【旧 六月八日 赤口】・小暑 「蓮始開」(はすはじめてひらく)響《とよも》して地震《ない》すぐるとき標本壜に嬰児ら揺るるなかの亡き吾子 ~伊藤保(1913-1963)(岡井隆編『現代百人一首』) 先日、旧優生保護法裁判で国に「除斥期間」も認めず、
令和6年7月12日(金) 【旧 六月七日 赤口】・小暑 「蓮始開」(はすはじめてひらく)ひさかたの雨も降らぬか蓮葉《はちすば》に溜まれる水の玉に似たる見む ~作者未詳 『万葉集』 巻16-3837 雑歌雨でも降らないだろうか蓮の葉に溜まった水が宝玉のようにきらめくのを見た
令和6年7月11日(木) 【旧 六月六日 大安】・小暑 温風至(あつかぜいたる)スマートフォンあやつる人ら満載し電車は夜の馬喰町過ぐ ~栗木京子(1954-)Photo:アイフォーンを手にしたアップル創業者スティーブ・ジョブス氏~毎日新聞経済プレミア 初代のiPhoneが最初に
令和6年7月10日(水) 【旧 六月五日 仏滅】・小暑 温風至(あつかぜいたる)相見ずて日《け》長くなりぬこの頃はいかに幸《さき》くや訝《いふ》かし我妹 ~大伴駿河麻呂(?-776)『万葉集』 巻4-0648 相聞歌随分長くお逢いしてませんがいかがでしたか。気がかりでしたよ
令和6年7月9日(火) 【旧 六月四日 先負】・小暑 温風至(あつかぜいたる)ほかにのみ夏をば知るやたぎつ瀬のあたりは秋の村雨の声 ~伏見院(1265-1317)『玉葉和歌集』 巻3-0441他の場所では夏なのだろうが、川の流れが激しいこのあたりは、まるで秋のにわか雨の音が満ち
令和6年7月8日(月) 【旧 六月三日 友引】・小暑 温風至(あつかぜいたる)すつきりと筑前博多の帯をしめ忍び来し夜の白ゆりの花 ~北原白秋(1885-1942)『桐の花』Photo:カサブランカ(オリエンタル系)とフェアリーリリー(アジアテック系) 百合と言ってもその原種は
令和6年7月7日(日) 【旧 六月二日 先勝】・小暑 温風至(あつかぜいたる)一本の細書キを購ふ小暑かな ~勝又一透(1907-?) 最近はあまり出さなくなった暑中見舞いですが、本来これを送るのは「小暑」と次の「大暑」の間。一本の細筆を買われたのも暑中見舞いを書くた
令和6年7月6日(土) 【旧 六月一日 赤口】・小暑 温風至(あつかぜいたる)宮人の夏のよそひの二藍にかよふもすずしあぢさゐの花 ~橘千蔭(1735-1808)『うけらが花』宮中に仕える人々の夏の衣装である二藍の色に似通う色で涼し気に咲いている紫陽花の花よ。Photo:二藍の
令和6年7月5日(金) 【旧 五月三〇日 仏滅】・夏至 半夏生(はんげしょうず)ひつそりと心なやみて水かくる松葉ぼたんはきのふ植ゑにし ~斎藤茂吉(1882-1953)『赤光』Photo:カラフルな松葉牡丹の花 ~photoAC(ohanadokoroさん) 「松葉牡丹」という名を聞いたことが
令和6年7月4日(木) 【旧 五月二九日 先負】・夏至 半夏生(はんげしょうず)大寺院沈没する船裁判所なみいる岩に赤鬼もをおり ~大岡信(1931-2017)『アメリカ草枕』Photo:ラシュモア山の岩壁に放られた人の大統領(サウスダコタ州)~カラパイア 詩人で評論家でもある
令和6年7月3日(水) 【旧 五月二八日 友引】・夏至 半夏生(はんげしょうず)懸引《かけひき》ののちに受けとり皺のばす紙幣に多少のをかしみはあり ~中条ふみ子 『乳房喪失』Photo:illustAC 私が子供の頃の一万円札は聖徳太子の肖像が印刷されていました。もっと昔の紙
令和6年7月2日(火) 【旧 五月二七日 先勝】・夏至 半夏生(はんげしょうず)同窓の宴果てし夜まなうらに残りし友は十五のままに ~林龍三(1952-)Photo:修学旅行の記念写真(1967/5/17) 一昨日、中学校の同窓会がありました。不思議なもので昨日の夜に何を食べたか翌