「半年を隔てつ夢で会ふ人よじやあまたね猶(なほ)言ひ逸(そび)るれども(新作)」夢を見れば、必ず日記にメモをする。目覚めたら直ちに書き込む。だから夢の中身は、いつも日記の一行目だ。不尽4750首目・・・六ヶ月
ひとを、ひととき、ひとへに想ふ短歌がメインのブログです。作歌歴約二十年、かつては相聞(恋歌)、現在は専ら雜詠です。
「半年を隔てつ夢で会ふ人よじやあまたね猶(なほ)言ひ逸(そび)るれども(新作)」夢を見れば、必ず日記にメモをする。目覚めたら直ちに書き込む。だから夢の中身は、いつも日記の一行目だ。不尽4750首目・・・六ヶ月
「開かれぬまま戻されぬ付け文の乾ききらざる糊を押さへり(新作)」もったりした助動詞の多用が、「糊」のような歌。笑不尽4749首目・・・開かれぬ
「宿の朝然(さ)て汝は仮初めやもしれぬ万古不易の陽の光浴び(新作)」いろんな解釈を容れる歌だと思う。「旅の宿仮初めの人ガラス窓時雨一条ずつ流れ落つ」とアレンジすると、『さざんかの宿』になる。苦笑不尽4748首目・・・宿の朝
「旅立ちをつと告げらるれば砂時計括られつつも粒落ち続きぬ(新作)」カウントダウン、、焦燥と冷静。不尽4747首目・・・旅立ちを
「ふつふつと熱滾(たぎ)り出で塊をなす令和の侍本懐遂げり(新作)」WBC決勝はリアルタイム完全視聴。30人(いや32人か、いやいや監督・コーチもか。)からなるチーム(=総和)の熱量が固まり(塊)となっていた。わが今永も試合を壊さずによかった。(勝利投手のおまけ付き。)不尽4746首目・・・ふつふつと
「会へぬ意味定むるごとくじりじりと星座早見盤回しつるかな(新作)」三句が鍵だけど、、どうかなぁ。不尽4745首目・・・会へぬ意味
「もうひとつ左の鍵盤(キー)は君の音粒だちてゐるピアノソナタよ(新作)」このピアノソナタは、モーツァルトのこと。E・ヘブラーさんの二度目の録音のほう。(とはいっても、YouTubeで沢山アッブされてるからに過ぎない。)門外漢なんで失礼な表現かもしれないけど、音の隙間を聞いてる感覚。それを四句にした。不尽4744首目・・・もうひとつ
「風切羽つややかなるを置きざりに不連続線描き群を離れり(新作)」羽根ペンを見ていて浮かんだ一首。不尽4743首目・・・風切羽
「懐かしき声木霊する狭き路(ナローパス)躊躇ひ傷に押し留めらる(新作)」オカルトっぽく詠んでみた。不尽4765首目・・・懐かしき
(川端康成(左)と横光利一(右))川端康成に対しては拭えない先入観がある。川端は郷土(大阪府茨木市)の偉人だ。ノーベル賞受賞時、私は児童だった。教室で先生は、彼がどんなに不幸な境遇であったか強調し、なのに頑張りましたと、熱く訴えた。さりとて、芥川や志賀などと異なり、川端には児童が読める作物がない。しかして私にとっての川端像は、『実にエライけど、実にかわいそうな人』なのだ。さて、4649首目・・・川端康成没後五十年試し読みで、と全集を読むと書いた。新潮社1980年版を選び、戦前に書かれた小説を、未結、未刊も含めて全て読む。(唯一の例外は、『名人』。なぜって囲碁に全く興味がないので。)なお、戦後を省いたのは、『中間小説』的な俗っぽさが感じられるから。(これとて、先入観なのだろうが、。)川端の作物は、家族もの、...4742首目・・・川端康成を全集で更読みする。
「見限りを言い放てども仄暗き階(きざはし)じりと降るぎごちなさ(新作)」言葉と裏腹の不安、、濁点を多用して詠った。不尽4741首目・・・見限りを
「濡(そぼ)つとは問はれ今猶(いまなお)答ふるに彼の日解散コンサートの二人(新作)」1981年3月31日の出来事。そして、そのほぼ3年前のある3人の『最後のお祭り』との落差に暗然としてしまうのである。不尽4740首目・・・濡つとは
「当たる肘待ちしバス停覚ゆるや残れど免許維持路線なり(新作)」(免許維持路線=バス路線を維持するために、僅かな本数だけ運行しているバス路線)初句、つい使ってしまう『触れる』を避けて、『当たる』で若い感じを詠んだ。不尽4739首目・・・当たる肘
「苦を前に卒業旅行多くして我はオフィス車両に乗り込む(新作)」目立たないけど、卒業旅行てのも、季節の風物詩ではなかろうか。初句がこなれてないねぇ。「就職」が苦って言い切るのもねぇ。笑不尽4738首目・・・苦を前に
「ロッカーの死因の推移談義せり成熟するやロックンロール(新作)」かつて70年代は、ロックミュージシャンが亡くなるのは、オーバードーズや事故での「若死」と相場が決まっていた。私のリアルタイムでいえば、マーク・ボラン、テリー・キャス、ロニー・ヴァン・ザンド、トミー・ボーリン、キース・ムーン、そして(まぁ、80年だけど。)ジョン・レノン。でも、年月ははるかに流れた。70才代で亡くなる方も珍しくない。世間相場並みになったとでも言おうか。毎週土曜日の朝にかけ流しているFM番組は、2.3週に一度、誰それが亡くなったといい、追悼曲を流している。この辺りは、かつて読んでいた短歌雑誌(歌人)やスイングジャーナル(ジャズミュージシャン)と同じというか追いついてきた様相だな、と感じてしまう。それを、あえて「成熟」と詠んだ。まぁ...4737首目・・・ロッカーの
「性差なきビニール傘に俳優A俳優Bと相合傘せり(新作)」LGBTを想定するまでには至っておりません、、。ご容赦。「男傘されども濡れて了ふめり右手でそろと右肩寄せぬ(新作)」まぁ、昔ながらの?一首。汗不尽4735.4736首目・・・相合傘二首
「汝が心傾(かたぶ)きたるに接線(タンジェント)引きて確かむ術を畏るる(新作)」接線、、、「曲線」と「一点」で交わる「直線」。歌心をくすぐります。不尽4734首目・・・汝が心
「三つまで映りぬる星数へれどしずかに瞼閉じてしまひぬ(新作)」歌意はたいしたことない。五句の「とまどい」が全て。不尽4733首目・・・ 三つまで
「骨組みが違ふと気づく寒き肩日付け変わはりぬ気づかざるまま(新作)」視覚も時間の感覚もないまま、触覚だけが残された。通俗すれすれ、、汗。不尽4732首目・・・骨組みが
「横顔に魅入られ与ふるポイントと言へなくもなしスカッシュコートよ(新作)」一対一の競技だが、相手と正対しないスカッシュ。四句は、複雑な心境の弁解。不尽4731首目・・・横顔に
「溢(あふ)るるも滴り落つも噴き出すも誰も撰べざるかなしみの音(新作)」かなしみには「音」が伴っていると思う。不尽4730首目・・・溢るるも
<ahref="https://blog.goo.ne.jp/oyedih922/e/5c3dda18c6f5060a79818d19a8f58eff">川端康成没後五十年試し読み</a>テスト
「雨雲の切れ目明るみ追はずして今日は待ちなむ鼓動打てども(新作)」関西人の気性である「いらち」を諌める一首、、。(嘘やで、笑)不尽4729首目・・・雨雲の
「ぎごちなくデンタルフロスを扱ひつ部分否定しか為さざりしこと(新作)」因みに、奥歯に挟まってるときには、ホルダータイプ(それもY字型)がいいと思う。不尽4728首目・・・ぎごちなく
「来たいなら別にいいけど彼方より系統信号次々と青(新作)」目抜通りを運転中。遠くから来るのが、ピピピと発信される感じ。こういうのは、口語に限る。わかってる?もう来ないでね彼方より系統信号次々と赤!(笑)不尽4727首目・・・来たいなら
「愛ひとつきりなりされど零(こぼ)るべし小さきてのひら覆ふてのひら(新作)」上の句は、句跨がりがあるわりには、調べが悪くないと思う、、どうかな。まぁ、歌意は凡庸だけどね。不尽4726首目・・・愛ひとつ
「この区切り秒と短し徒(いたづら)に狭間の君に置き換えてゐる(新作)」切れ切れになる思い出、、。「五分後に愛を告ぐると定むれば秒とは不思議で尊き単位」(3731首目)不尽4725首目・・・この区切り
「親指と中指ほんのひとつまみ操らるるや君は香辛料(スパイス)(新作)」コロナ禍で通っていた男の料理教室が休講ののち、閉講となり、久しい。下の句は、やや通俗的かな。不尽4724首目・・・親指と
「暗闇にfinと流れぬ席立つや逡巡触るる仲違いの指(新作)」逡巡したのは、席をたつことか、指にふれることか。そして、それは、片方だけか、ふたりともか。不尽4723首目・・・暗闇に
「対義語を探しつ生きて濁る今日明日や昨日や掴まず沈む(新作)」「濁る」が生きてるか、どうか。汗不尽4722首目・・・対義語を
「戻らざり戻せざり否(いな)戻れまじ恋へば恋ふたび落ちぬ異次元(新作)」岸田総理のお言葉にいたく触発されて詠みました。汗ディスってないです、次元が異なるお話ですから。笑上の句は、「戻らない戻せないいや戻れない」が、気持ちしては素直やけど、口語文語混ざってしまうしなぁ。不尽4721首目・・・戻らざり
「目覚むれば放射冷却はじまりはいつも都合のよろしき言い訳(新作)」変温動物の哀しみ、、みたいな、笑不尽4720首目・・・目覚むれば
「春野菜しかと区別はつかねどもふき煮る夕べやや筋残りけり(新作)」蕗の筋を剥くのをちょっと手抜きしただけやのに、何を詠嘆しとんねん、笑些か牽強付会だが、安永蕗子の歌が好きである。硬質で筋!が通っていて、姿勢が正されること屡々である。不尽4719首目・・・春野菜
(阪急石橋阪大前駅5号線ホーム)さて、中河内は一段落。男女愛、家族愛スポットを目指す。鉄男流には、JR東西線、片町線、阪急箕面線。諾(うべなふ)や恋の手本となりにけりお初天神掌(て)合わすふたり(お初徳兵衛像)(露天神社(お初天神)、大阪市北区)道すがら船見えねども口ずさむ太郎の一節野崎参りよ(お染久松の塚)(慈眼寺(野崎観音)、大東市)英世像孝養知りて仰ぐれば細き管より溢るる思ひ(野口英世博士像、箕面滝道)英世のいわゆる「琴の家の孝養」を数年前に知ってから、とても見たかった。心に滲みた。(箕面大滝)箕面を訪れるのは、実に半世紀以上振り。母と二人で来た箕面。おぼろな記憶ながら当時、驚いたことが二つ、あった。「もみじの天ぷら」と「闊歩する猿」だ。令和の今、、猿はもう見かけない。だが、もみじの天ぷらは健在だ。...4715-4718首目中河内逍遙など(その3)
(石切剣箭(つるぎや)神社(石切さん))生徒までの期間は摂津(高槻市、茨木市)や北河内(守口市)で暮らしていた。そこで馴染みの薄い「中河内」のぶらり旅を決め込む。鉄男流に言うと、近鉄奈良線、近鉄大阪線、JR大和路線の旅。(但し、駅から徒歩圏内限定!)蜜月の勢ひ思ふ由義(ゆげ)寺跡寵愛受けしが悪人となる由義(弓削)は、道鏡ゆかりの地。因みに日本史の三悪人とは、道鏡、将門、尊氏。いわゆる皇国史観、、。(由義寺跡、八尾市)いと高き社格誇れどお笑いの神事行ふ河内一の宮枚岡神社の注連縄掛神事は、通称「お笑い神事」と呼ばれている。(枚岡神社、東大阪市)参道の店楽しくも急坂の帰りは怖し石切さんかも(石切剣箭神社、東大阪市)(050112-0114)(つづく)4712-4714首目中河内逍遙など(その2)
(河内木綿伝承の地碑、近鉄八尾駅前)生徒までの期間は摂津(高槻市、茨木市)や北河内(守口市)で暮らしていた。そこで馴染みの薄い「中河内」のぶらり旅を決め込む。鉄男流に言うと、近鉄奈良線、近鉄大阪線、JR大和路線の旅。(但し、駅から徒歩圏内限定!)八尾御坊久宝寺御坊寺内町教えは礎(いしずえ)自ら治む(久宝寺御坊顕証寺、八尾市)(八尾御坊大信寺、八尾市)正調は知らざる我も盆踊りすなわち河内音頭を指すなり(常光寺、八尾市)志貫き拓きたる川を今日も甚兵衛誇らしげに見ゆ(中甚兵衛像(大和川治水記念公園)、柏原市)(築留三番樋)(050112-0114)(つづく)4709-4711首目 中河内逍遙など(その1)
「吹雪くなか孤独(ひとり)歩みぬ防寒具たるマスク付け嗚呼われ日本人(新作)」滑稽と悲哀、相半ばの歌。不尽番外・・・吹雪くなか
「敬称を付けずに呼べば飛び石を越える雪空頬染めぬ(新作)」こっ恥ずかしい純愛もどき、、汗ただ、色は上下が灰色、中がうす紅色をイメージしている。肩書きを外して呼べば街灯り眼下にありてエアコンの音少し加工すると、下卑た屑歌になる、というか、これが元ネタ?苦笑不尽4708首目・・・敬称を
「知己と呼ぶ彼(か)も我(わ)を呼ぶや消息を賀状のほかに知る由なきに(新作)」いわゆる、年賀状じまいをちらほらといただく昨今。不尽4707首目・・・知己と呼ぶ
「ゴンドワナ大陸復元試みる厠の地図を見つつ渺渺(びょうびょう)(新作)」貼ってあります。(汗)ウクライナの場所を時々確認します。不尽4706首目・・・ゴンドワナ
「英訳と英会話との狭間にてkissyoukissonyouNoregrets、Right?(新作)」Uh-huh.不尽4705首目・・・英訳と
「豊作を占ふ術なく真空のパック裂きつつ目出度しとする(新作)」「鏡餅の割れ多ければ豊作」、、関係ないけど、「みかん箱」っていつ頃からあんなに小さくなったんやろ?そのくせ、はるか昔に比べると、みかんの糖度が上がってる。気のせいやろか。不尽4704首目・・・豊作を
「急(せ)きてゐる足音聞きてかく急(せ)かしむる悦びは小刻みに濃し(新作)」相聞。聴覚の歌。大切な人の足音は不思議とわかるものだ。不尽4703首目・・・急(せ)きてゐる
「気づかざる独善ゆゑに函の中生き物黙(もだ)し萎れつきぬは(新作)」閉塞感は、肥大化する独善のため。「冷蔵庫のほうれん草、萎びちゃったなぁ。」とも、言える。笑不尽4702首目・・・気づかざる
4701首目 大学ラグビー選手権決勝 ○帝京73-20早稲田●
「太太とされど靭たる規律(ディシプリン)磨き尽くして頂き立てり(新作)」個々のフレアだけでなく、組織としての規律が支配しているのが、ラグビーの魅力。しかし、帝京大学ラグビー部のキャプテンともなれば、その重圧は、想像するだに身震いしてしまう。不尽4701首目大学ラグビー選手権決勝○帝京73-20早稲田●
(三笘の一ミリ)野球5、ラグビー2、サッカー1、相撲1の計9首「四横綱四人(たり)の大関皆勤し給金直しぬ誰か信ずべき」4566「退きて外野(そと)より見ゆるストライクゾーンはさらに小さき的なり」4576「グローブを持ち替へ登るマウンドの先に我(わ)よりも強(こわ)ばるる捕手」4577「ワンサイドゲームの救援(リリーフ)汚れなき姿で立てり乱れしマウンド」4583「半拍を置き宣したり主審(アンパイア)見逃し三振背番号十八」4584「反撃は今日で止めども心奥の横浜ブルー色深めたり」4643「己(おの)が見ゆ一条スーパードリブラーピッチの芝を滑りゆく球(新作)」4675「ギャップ衝く右フランカーこじ開けたるスペースたちまち群がるフォワード」4680「われ先にされど違はず塊(かい)としてもはや敵陣二十二メートル越ゆ...スポーツ短歌2022年下半期
「小さくなる姿労(いたわ)りつつ収むる鉄道写真家背中(せな)の広さよ(新作)」今、最も乗りたい路線は、根室が終点の花咲線(釧路~根室間の根室本線)。北方領土を見ておきたいから、だ。(ただ、雪は一切見たくないから冬はまっぴら後免だが、、。)同じ端っこでも稚内を目指す宗谷本線は、食指が動かない。きっと海が見えないせいだろう。不尽4700首目・・・小さくなる
「すれ違ふ運命(さだめ)の函に乗り合はせ偶(たま)さか眸を交はせば火照り(新作)」「山上駅撚らるる索条緊(かた)くして信は日常にかくもあるべし(新作)」ロープウェイとケーブルカー。不尽4698.4699首目・・・乗り物二首
「片付かぬ事ども指折る年の夜に指を折らざるままゐる君は(新作)」いきなり、年末かよっ、、。まぁ、らしい歌ということで、ご勘弁。さて、君は何処に居るのか?。不尽プチ目標(昨年の森鴎外に続いて)今年が没後100年に当たる有島武郎の読破!。好きなのである。4697首目・・・片付かぬ
「われ先にされど違はず塊(かい)としてもはや敵陣二十二メートル越ゆ(新作)」結局、年明けの準決勝は京産はワセダ、帝京は筑波。段柄のアカクロと紺赤だから、京産がセカンドジャージを着るんだろうなぁ。不尽4696首目・・・われ先に
「敢へて眼を瞑り探る手諍ひが凝(こご)り始めたる芯に届きぬ(新作)」胆は五句。芯に触れたりでは、少し弱い。さて、問題は、届いてからである。不尽4695首目・・・敢へて眼を
「防音の部屋で踞(うずくま)り聞く鼓動やはり機械であつてはならぬ(新作)」下の句のトーンは、自分らしくないね。「やはり機械になりさがつてゐる」か、やっぱ。(汗)不尽4694首目・・・防音の
「冷やさるるクリームチーズの歯向かひすら許さざるかも渇ききる唇(くち)(新作)」ドトールに居た時、詠んだ。不寛容の歌。痴話喧嘩の歌かも、、笑。不尽4693首目・・・冷やさるる
(久能山東照宮)「これぞ良しいや待てしばし往きたれど戻りぬ雲と富士はありなむ(新作)」~日本平夢テラスからの富士山~「神廟に亡骸(なきがら)あるやあらざるや神には些末なり久能山(新作)」~久能山東照宮~(神廟)「どうするもかうするほかなき家康の三方敗走楠の洞(ほら)(新作)」~浜松八幡宮~(雲立楠)『どうする家康』、、当然、見ません。戦いや権謀術数は文化の香りしないので。ちと、テーマのない旅だったかなぁ。(041124-1127)不尽4690-4692首目・・・静岡横断紀行(その3)
(三保の松原、羽衣の松)「町に湧き街流るるは源兵衛川心鎮ませ整わしむるや(新作)」~源兵衛川~「治承四年金木犀の芳しき未だ漂はざれば兵挙ぐ(新作)」~三嶋大社~「なにゆゑに下るや天女知らねども峰を愛でつつ降ると信ずる(新作)」~三保の松原~(三保の松原、神の道)「職業(プロ)集団川越人足旅人を裁く術(すべ)思(も)う大井川かな(新作)~島田宿(大井川川越遺跡)~(041124-1127)(つづく)4686-4689首目・・静岡横断紀行(その2)
4681-4685首目・・・静岡横断紀行(その1、グルメ編)
「鰭の先すみずみ清らかなる水に満たされし君愛でつつ食みぬ(新作)」~三島のうなぎ蒲焼き~「重なりて肩寄せあひたる桜えびサクと噛みたる由比港かな(新作)」~由比の桜えび丼~「揚げられし水域各々異なれどひとつ袋に鮪を容れぬ(新作)」~焼津のマグロ盛合せ~「はんぺんは白からずして日焼けせし若人のごとき弾む歯ごたえ(新作)」~静岡おでん~「素嬪の汝に見(まみ)えし朝のよにおずおず箸を挿れる白焼き(新作)」~浜松のうなぎ白焼き~まぁ、食レポみたいなもんで、詩情は欠けるよねぇ。(苦笑)(041124-27)(つづく)4681-4685首目・・・静岡横断紀行(その1、グルメ編)
「ギャップ衝く右フランカーこじ開けたるスペースたちまち群がるフォワード(新作)」キョーサン(京産)とテイキョー(帝京)のファイナルを期待している、、けど。不尽4680首目・・・ギャップ衝く
「色つけて貰へど高々ここどまり街角似顔絵画きの娘よ(新作)」基本、自虐歌だが、叔父さんには優しい専門学校の生徒さんだったということで、歌になった。不尽4679首目・・・色つけて
「如何やうに名付られども詮ずれば流行歌(はやりうた)かもワンコインの棚(新作)」「輝けど投げ売られたるVOCALIST遂げざる思ひを封印しつつ(新作)」二つある常用のスーパーマーケットの一つには、BOOK・OFFが2階にある。本もCDも、チェックする棚を決めている。過日、普段は見ることのない500円や300円の棚に徳永英明や岡村孝子を見つけ、軽い眩暈を覚えた(ちょっと大袈裟やな、笑)ので、二首。思い返すと、平成への改元少し前から二千年初頭まで、ミュージックシーンには一瞥もせず、徳永と岡村ばかり聴いていた。(あと、永チャンも少し。)徳永を聴かなくなったのは、彼が初回のもやもや病で休養した時あたりだったと記憶する。それゆえ、彼の現在地を全く知らない。でも、、少なくとも徳永'ボーカリスト'英明は、私が求める彼で...4677.4678首目・・・封印二首
「落葉樹窓を疎(まば)らに遮りぬ秋深くして見え始むるは(新作)」これも「言い指し」の歌。熱くなっていた時には見えなかったものがある、、というイメージ。不尽4676首目・・・落葉樹
「己(おの)が見ゆ一条スーパードリブラーピッチの芝を滑りゆく球(新作)」肝は、初句と二句。選ばれし者だけに見える道、、みたいな。だが、下の句が凡庸。不尽4675首目・・・己(おの)が見ゆ
「ばかばかしい恋などひとつもないってば先ず告げられぬ改行なきまま(新作)」上の句を口語、下の句を文語としたが、オール口語だと下の句は、「先ず告げられる改行なしに」。肝は、四句。割りとしょっぱい歌、である。不尽4674首目・・・ばかばかしい
「弔辞をば読まるるほどに微笑みて裸樹たる幹のかくも太きや(新作)」死してなお知る人の大きさ。不尽4673首目・・・弔辞をば
「かかる夜いたずらごとなり哲学は片隅に居着く涙の雫(しずく)(新作)」いたずらごと=無意味なこと。NSPの代表曲のあの曲が、FMから流れてきて、『ごめん、ごめん』と歌ってたらできた。四句の動詞は「棲む」ではありきたりかな。五句が弱い。ありきたり。不尽4672首目・・・かかる夜
「『どちらともいえない』クリックする夜も罪なきカンチの歯は真白なり(新作)」久しぶりに放映してるので、ほぼ知り尽くしてるとはいえ、全回、見てしまう、、。『東京ラブストーリー』。四句の「罪なき」は、無邪気なという意味で置いた。(「無邪気な」でもいいけど短歌には、やっぱ向いてない言葉。)若い頃は、何たる優柔不断と思っていた完治も、(自分と彼の年齢があまりに離れてしまうと)単に無邪気なんだなぁと思えてくる。ただ、無邪気が故の「罪」も、否応なしにある、訳で。(個々の登場人物への好悪(とりわけ、『関口さとみ』への)はひとまず措くとして)とびきりの名シーンと感じ、毎回心にずしりと響くのが、第9話のラスト間近。さとみの『でも、、行かないで』(二回目の『行かないで』)という台詞とその時のさとみの表情。その第9話は明日、、4671首目・・・どちらとも
「冬繕ひ毛羽立つゆゑに素の肌を知りて知らざる肌のあること(新作)」「言いさし」が短歌の魅力のひとつ。ただ、言いさして詠むのは存外難しい。まぁ、本首は、所詮低級品だが、、。不尽4670首目・・・冬繕ひ
「夕間暮れ鮮(あたら)しく在る切り株に閉じざる指紋を当てつ悼みぬ(新作)」以前から、指紋を詠んだ歌がいくつかある。唇に指立て静かに脈を採るこの世にひとつの弓状紋で最終章のページ繰るとき親指と小指の指紋擦れあふ手のひらの小ささ比べあひたればわずかに擦れある渦状紋実は、指を詠った歌はもっと多い。「末端フェチ」である。不尽4669首目・・・夕間暮れ
「追ひ着けどまた追ひ掛くる秒針のごとく見えざる釘に打たるる(新作)」腕時計の赤い長針を見ていて詠んだ一首。結句は、わざと「体言止め」にしてみた。不尽4668首目・・・追い着けど
「窓越しに互(かた)みに悔ひを言ふまじき如何に重ねど余白は生れし(新作)」窓越しとはスマホのディスプレイ。もちろん、相聞歌である。不尽4667首目・・・窓越しに
「残照に沼の水面の影崩れ潜る思ひに触るるや水鳥(新作)」三句の実相(!)は「影薄れ」だろうが、四句と意味付けしたかった。不尽4666首目・・・残照に
「牽かるるも腰曲がりたる嫗(おうな)持つリード撓ませビーグル歩む(新作)」主語は犬。主人に負担をかけないように散歩する賢きビーグル。歌意を上手く表現できてないと思う。五句も動くなぁ。添削必至の歌ってとこ。不尽4665首目・・・牽かるるも
「通り雨待つこと知らぬ少年の駆けだす下肢はくの字に撓(しな)りぬ(新作)」静止画像としては、「曲がりぬ」だらうけど、動画(実景)としては、五句。不尽4664首目・・・通り雨
「候補者の声を間遠に聞く部屋で不信任の手を掴みをり(新作)」未練がましい歌、、とだけ。不尽4663首目・・・候補者の
「気づかれず翌朝脚指潜らせり所詮たかだか生体認証(新作)」女性優位の歌、、とだけ。不尽4662首目・・・気づかれず
「新しき三年日記を購ひぬ過去を産み出す千余の区切り(新作)」「夢日記愚かなりとて已めれども印を付けぬ或る人の夜のみ(新作)」六冊目の三年日記を購入した、、。不尽4660.4661首目・・・日記二首
「対訳を誰(た)が望むや現在(いま)ストリーミング然(さ)なりTheTimesTheyAreA-Changin’(新作)」半分、爺の繰り言かも、、。つうかこんな歌自体、Dylanに失笑されちまうか。(対訳と聞けば、LP時代の「落流鳥(おちるとり)」さん、を思い出す世代です。)不尽4659首目・・・対訳を
「二時間を経てば消します伝言板書き換へたる女(ひと)見つめし雨の日(新作)」主語たる人物も待っている。かつて、駅には「伝言板」なるものが存在していた。不尽4658首目・・・二時間を
「長葱に牛蒡顔出すエコ・バッグスマホで探すグローサリー・トート(新作)」男の買い物歌である。この歌の他にも、いわゆるエコバッグは、マチが狭くて困ることがある。重ね並べしてないしゃぶしゃぶ肉のトレーとかね。(汗)不尽4657首目・・・長葱に
「何を捨て何を失ひ此処に在る小さき土偶と差し向かひたり(新作)」土偶と対峙しての感慨。不尽4656首目・・・何を捨て
「其は未練いと悔しきやわかれ唄するりと歌ひ能はざるかも(新作)」コロナ禍で避けていたが、二年余ぶりに「ひとりカラオケ」をする。通ってた店は、コロナ禍で閉店したので、新店だ。常人と等し並み、加齢で高音が出なくなっている。ブランクもあり、尚更だ。・・三句は、「さらり」ではありきたりなので。さて、「わかれ唄」とは、因幡晃の『別涙』(わかれ)である。(十八番と言うのは、ちと烏滸がましい。)不尽4655首目・・・其は未練
「直立の二足歩行を始めしが実に触れんとて覚(さと)りし爪先(新作)」「両脚を揃へつ座る繊維越し内踝(くるぶし)は牽制しあへり(新作)」今、川端康成を読んでる所為?この手の歌。汗不尽4653.4654首目・・・爪先と踝
「天辺(てっぺん)が見当たらぬほど青き空地に在り為すは斯程(かほど)の恋よ(新作)」一応、実感の歌なんだけど、この手の対比は、ありがちだね。不尽4652首目・・・天辺が
「発音で舌の有り処を気遣ふにいかにせんとや今宵のくちづけ(新作)」官能的な一首に見えるが、決意しているものの、未遂段階のウブな中学生の歌である。笑かの昔、E・バーグマンは、G・クーパーに『鼻が邪魔にならないかしら』と言ったが、まぁ、習うより慣れよということでありますな。汗不尽4651首目・・・発音で
「駆け下る非常階段踊り場に早く着きたし先に汝より(新作)」五句は「汝より先に」がこなれてるんだろうけど、切迫感を出そうと。そう、逢瀬の場所は、(屋上でも、地上でもなく)踊場なのである。不尽4650首目・・・駆け下る
試し読みとは、ノーベル賞作家に失礼千万。(苦笑)(新規購入した)『川端康成初恋小説集』と(積読状態だった)『掌の小説』を手にする。『掌の小説』は(戦後作品は除いた)九十作をほぼ二度読み。二度とも⭕が付いたのは、家族やその死にまつわる『日向』、『盲目と少女』、『妹の着物』。(いずれも終戦間際だが)滋味がある『小切』、『ざくろ』。幻想的な作物では、『処女の祈り』、『屋上の金魚』、『母国語の祈祷』。まぁ、九十作もあれば誰でもいくつかは自分にフィットする作物があるに決まってるよね。お次は、表紙に惹かれて衝動買いの『川端康成初恋小説集』。チャプター「Ι」には、「ちよ」こと伊藤初代という少女との恋愛話が、これでもかとばかり集められている。正直言って大同小異なのだが、繰り返し書かずには居られなった川端の思いを汲み取るべ...4649首目・・・川端康成没後五十年試し読み
「なだらかに装ふニット女子(をみなご)に日射しは優しくあらねばならぬ(新作)」装いに迷う季節の変わり目を歌う、肝は、初句。やや官能的。初めは、下の句を「日射しは優しくあれよあれかし」としていた(そのほうがクラシカル短歌っぽいけど。)のだが、トーンをより高くした。不尽4648首目・・・なだらかに
「ズブロッカ飲み続くるなり朋ぽつり言葉遺しつ故郷(くに)に帰りぬ(新作)」「生硬き心に突き立てつつ干しし硬からぬ茎容るるズブロッカ(新作)」永年、大都会で暮らしてきた友人が故郷に戻るのを見送った。もとより男同士故、別れはウェットではない。されど、たったひとつのアイテムで、思い出は、芋づる式に甦るものである。不尽4646.4647首目・・ズブロッカ二首
「抜きん出て弾む踊り子(ダンサー)末梢に着く血ただちに心に還らん(新作)」ストリートパフォーマンスを眺めて浮かんだ。不尽4645首目・・・抜きん出て
「陽の光り斜めに射せば午前九時君もタペストリーに透けている(新作)」和物ショップ?のショーウィンドーで、タペストリーを見て浮かんだ。織りは、縮み。四句の格助詞は、「が」もありだろうけど、君を凝視していたことを隠すために「も」とした。不尽4644首目・・・陽の光り
4643首目・・・ベイスターズ、CS1stステージで敗退、、。
「反撃は今日で止めども心奥の横浜ブルー色深めたり(新作)」ベイスターズ⚫2-3〇タイガース(2022.10.10)虎に2敗して、『横浜反撃』をスローガンに掲げた三浦監督の2シーズン目が終了した。もちろん悔しいものの、珍しく(苦笑)勝つ愉しさを少し味わったし、ポストシーズンまで試合を見ることができて、『横浜愛』がより深まった2022シーズンだった。ご贔屓プレーヤー(昇太、タナケン、嶺井)の完全復活や活躍もあって、尚更だった。選手、スタッフ、ファンの皆さん、ありがとうございました。I☆YOKOHAMA不尽4643首目・・・ベイスターズ、CS1stステージで敗退、、。
(斗南藩士上陸之碑)「上陸は退路を断つにほかならじ西や東や文目もつかず(新作)」「藩庁が置かれし寺の隣寺若君遊び時には泣かん(新作)」藩主松平容大(かたはる)は当時三歳(円通寺)(徳玄寺)「薩長が定めし廃藩置県にて解かるる軛(くびき)げに皮肉なり(新作)」(斗南藩史跡地)(旧斗南藩士墳墓の地)斗南藩の関連史跡を訪れること(行き残した場所もある)が、今回の下北旅行の主目的だった。(040908-10)(おわり)4640-4642首目・・・下北行(その3、斗南藩)
「忘却は許されざらむ石を積むされど崩れゆく日の朝の息(新作)」「清冽なる宇曽利湖(うそりこ)地獄の果てに出で誰の声聞こえくるや畏るる(新作)」「口寄せの声と姿を垣間見ゆおそらく時空の裂け目のひとつ(新作)」(040908-10)(つづく)4637-4639首目・・・下北行(その2、恐山)
「北目指す旅人(たびと)幾許止み難く孤独の被膜剥がさんとせり(新作)」(本州最北端の碑)「海峡で最も狭きはその先の道に大間は最も近し(新作)」北海道のキャッチフレーズは、「その先の、道へ。北海道」だ。「親潮と対馬暖流注ぎ入り巡るマグロはぐぐんと弾む(新作)」(まぐろモニュメント)(040908-10)(つづく)4634-4636首目・・・下北行(その1、大間崎)
「港より潮の香りがする湊汽笛が乱す汝の声さえ(新作)」石川さゆりの『天の川情話』を聴いてたら出来た。売れない演歌っぽいね。山口百恵の『冬の色』の歌詞と同じくらい意味が不明。(苦笑)不尽4633首目・・・港より
「逃げ水の橋漕ぐ背(そびら)近づきて見えぬ隔たりある君を恋ふ(新作)」橋の上でウーバーイーツを追い抜いて、詠んだ。初めは下の句を「どんどん確かにずんずん君は」としてたけど、追いついて面白くない?ので、改作。不尽4632首目・・・逃げ水の
「二の腕の注射の痕は異なりて歳のへだたり愛しかたさへ(新作)」そろそろ長袖の季節、世俗的すれすれかな。ちなみに、ハンコ注射以前の世代に属している。不尽4631首目・・・二の腕の
「シャッターのスピード緩め逃れ去る自由与ふと嘘ぞ生しき(新作)」生し=未熟、不十分ある写真展を見に行った。凡百の意見だろうが、写真は俳句、絵画は短歌。写真は切取り方が生命。瞬発力は、短歌より遥かに要求される。天賦の才なるものは、俳人に多いと密かに考えている。一方、千年以上も続いて来た短歌の鷹揚で融通無碍な佇まい。それを『紡(つむ)ぐ』という言葉に置き換えて理解している。そこが短歌の魅力。、、とまぁ、偉そうに。恥不尽4630首目・・・シャッターの
「感謝してをります忖度とふ漢字書き取りぬ我一国民(いちこくみん)アーメン」本意でございます。、、ゆめお疑いあそばすな。も一度、アーメン。「感謝してをります忖度とふ漢字書き取り学部入試に受かりぬ」、、あれれ?。不尽【番外】・・・感謝二首
「バカヤローかく叫びなば正義とは愛の別名(アノニム)嗚呼クロッカス(新作)」一昨日、固有名詞の歌云々と書いたので、仕掛かり(で以前から残ってたの)を仕上げる。固有名詞たる由縁は、美樹克彦の『花はおそかった』。べラボーな定義してるけど、当時小学校に入りたての児童がこの曲を視聴(聴くだけじゃ駄目なんだよね)した感想を大人として翻訳すると、まぁこんな感じ。然りとて、(かおるちゃんに届けようとしたけど遅くなった)クロッカスを言い当てる自信は今も、ない。ヒヤシンスは、学研の『科学』の付録で水栽培した記憶があるけどね。(苦笑)てな具合に、ゴタクを並べなきゃならないのは、自慰的な駄歌。(恥)不尽4629首目・・・バカヤロー
「真昼間に月光聞きてふと涙落としたる君責めしを悔いぬ(新作)」まぁ、こういうおセンチでウェットな歌が、十八番。汗(門外漢ですが)ポリーニの『月光』(1991年版)を聴いて作りました、一応。笑でも、固有名詞の力を借りるのは、一面において、安直でもある。こんな歌も、、「イマジンは命令形だと奴が言う俺に足りないのはなんだろう。(新作)」不尽4627-4628首目・・・『月光』と『イマジン』
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「半年を隔てつ夢で会ふ人よじやあまたね猶(なほ)言ひ逸(そび)るれども(新作)」夢を見れば、必ず日記にメモをする。目覚めたら直ちに書き込む。だから夢の中身は、いつも日記の一行目だ。不尽4750首目・・・六ヶ月
「開かれぬまま戻されぬ付け文の乾ききらざる糊を押さへり(新作)」もったりした助動詞の多用が、「糊」のような歌。笑不尽4749首目・・・開かれぬ
「宿の朝然(さ)て汝は仮初めやもしれぬ万古不易の陽の光浴び(新作)」いろんな解釈を容れる歌だと思う。「旅の宿仮初めの人ガラス窓時雨一条ずつ流れ落つ」とアレンジすると、『さざんかの宿』になる。苦笑不尽4748首目・・・宿の朝
「旅立ちをつと告げらるれば砂時計括られつつも粒落ち続きぬ(新作)」カウントダウン、、焦燥と冷静。不尽4747首目・・・旅立ちを
「ふつふつと熱滾(たぎ)り出で塊をなす令和の侍本懐遂げり(新作)」WBC決勝はリアルタイム完全視聴。30人(いや32人か、いやいや監督・コーチもか。)からなるチーム(=総和)の熱量が固まり(塊)となっていた。わが今永も試合を壊さずによかった。(勝利投手のおまけ付き。)不尽4746首目・・・ふつふつと
「会へぬ意味定むるごとくじりじりと星座早見盤回しつるかな(新作)」三句が鍵だけど、、どうかなぁ。不尽4745首目・・・会へぬ意味
「もうひとつ左の鍵盤(キー)は君の音粒だちてゐるピアノソナタよ(新作)」このピアノソナタは、モーツァルトのこと。E・ヘブラーさんの二度目の録音のほう。(とはいっても、YouTubeで沢山アッブされてるからに過ぎない。)門外漢なんで失礼な表現かもしれないけど、音の隙間を聞いてる感覚。それを四句にした。不尽4744首目・・・もうひとつ
「風切羽つややかなるを置きざりに不連続線描き群を離れり(新作)」羽根ペンを見ていて浮かんだ一首。不尽4743首目・・・風切羽
「懐かしき声木霊する狭き路(ナローパス)躊躇ひ傷に押し留めらる(新作)」オカルトっぽく詠んでみた。不尽4765首目・・・懐かしき
(川端康成(左)と横光利一(右))川端康成に対しては拭えない先入観がある。川端は郷土(大阪府茨木市)の偉人だ。ノーベル賞受賞時、私は児童だった。教室で先生は、彼がどんなに不幸な境遇であったか強調し、なのに頑張りましたと、熱く訴えた。さりとて、芥川や志賀などと異なり、川端には児童が読める作物がない。しかして私にとっての川端像は、『実にエライけど、実にかわいそうな人』なのだ。さて、4649首目・・・川端康成没後五十年試し読みで、と全集を読むと書いた。新潮社1980年版を選び、戦前に書かれた小説を、未結、未刊も含めて全て読む。(唯一の例外は、『名人』。なぜって囲碁に全く興味がないので。)なお、戦後を省いたのは、『中間小説』的な俗っぽさが感じられるから。(これとて、先入観なのだろうが、。)川端の作物は、家族もの、...4742首目・・・川端康成を全集で更読みする。
「見限りを言い放てども仄暗き階(きざはし)じりと降るぎごちなさ(新作)」言葉と裏腹の不安、、濁点を多用して詠った。不尽4741首目・・・見限りを
「濡(そぼ)つとは問はれ今猶(いまなお)答ふるに彼の日解散コンサートの二人(新作)」1981年3月31日の出来事。そして、そのほぼ3年前のある3人の『最後のお祭り』との落差に暗然としてしまうのである。不尽4740首目・・・濡つとは
「当たる肘待ちしバス停覚ゆるや残れど免許維持路線なり(新作)」(免許維持路線=バス路線を維持するために、僅かな本数だけ運行しているバス路線)初句、つい使ってしまう『触れる』を避けて、『当たる』で若い感じを詠んだ。不尽4739首目・・・当たる肘
「苦を前に卒業旅行多くして我はオフィス車両に乗り込む(新作)」目立たないけど、卒業旅行てのも、季節の風物詩ではなかろうか。初句がこなれてないねぇ。「就職」が苦って言い切るのもねぇ。笑不尽4738首目・・・苦を前に
「ロッカーの死因の推移談義せり成熟するやロックンロール(新作)」かつて70年代は、ロックミュージシャンが亡くなるのは、オーバードーズや事故での「若死」と相場が決まっていた。私のリアルタイムでいえば、マーク・ボラン、テリー・キャス、ロニー・ヴァン・ザンド、トミー・ボーリン、キース・ムーン、そして(まぁ、80年だけど。)ジョン・レノン。でも、年月ははるかに流れた。70才代で亡くなる方も珍しくない。世間相場並みになったとでも言おうか。毎週土曜日の朝にかけ流しているFM番組は、2.3週に一度、誰それが亡くなったといい、追悼曲を流している。この辺りは、かつて読んでいた短歌雑誌(歌人)やスイングジャーナル(ジャズミュージシャン)と同じというか追いついてきた様相だな、と感じてしまう。それを、あえて「成熟」と詠んだ。まぁ...4737首目・・・ロッカーの
「性差なきビニール傘に俳優A俳優Bと相合傘せり(新作)」LGBTを想定するまでには至っておりません、、。ご容赦。「男傘されども濡れて了ふめり右手でそろと右肩寄せぬ(新作)」まぁ、昔ながらの?一首。汗不尽4735.4736首目・・・相合傘二首
「汝が心傾(かたぶ)きたるに接線(タンジェント)引きて確かむ術を畏るる(新作)」接線、、、「曲線」と「一点」で交わる「直線」。歌心をくすぐります。不尽4734首目・・・汝が心
「三つまで映りぬる星数へれどしずかに瞼閉じてしまひぬ(新作)」歌意はたいしたことない。五句の「とまどい」が全て。不尽4733首目・・・ 三つまで
「骨組みが違ふと気づく寒き肩日付け変わはりぬ気づかざるまま(新作)」視覚も時間の感覚もないまま、触覚だけが残された。通俗すれすれ、、汗。不尽4732首目・・・骨組みが
「横顔に魅入られ与ふるポイントと言へなくもなしスカッシュコートよ(新作)」一対一の競技だが、相手と正対しないスカッシュ。四句は、複雑な心境の弁解。不尽4731首目・・・横顔に
「赤き果実(み)の弾きたくなる二つ三(み)つつま先上がりの一樹崎(いつきざき)春」上の句のみ実景。「つ」・「き」と、数字で遊んだ一首。ところで、先月3月27日日曜日に「究極の短歌・俳句100選」(NHKBS)なる番組をたまたま(途中から)視聴した。今時こんなコンテンツで3時間もねぇ。と思いつつ。初学者の頃なら楽しめたんだろう。だが、名歌との落差、つまり自分の無能さを、今更ながらたっぷり味わうことになり、あまり楽しめなかった。(一方、俳句の部門は、お気楽に見ることができて、そこそこ面白ろかったが、、。)ただ、久しぶりに動く「穂村弘」を見ることができたのは、収穫(?)だった。朗読は、短歌が加々美アナウンサー、俳句が俳優の橋爪功さん。比較するのは、酷というものだろうが、さすがの橋爪功の表現力。現代詩には及ばずも、短詩...4491首目・・・赤き果実(み)の
「微笑みを絶やさぬ都へ上る女(ひと)泣きぼくろひとつアリバイとなす(新作)」某駅でしんみりした実景を見たのだが、性格が歪んでるので(汗)、トラジコメディー(悲喜劇)に変換した。不尽4490首目・・・微笑みを
「カウンター隔てつ彼我(ひが)の歳長(た)くる顔を見せまじ店通り過ぐ(新作)」・・遅疑逡巡五句が甘い、動く。不尽4489首目・・・カウンター
「乞ふ息は違(たが)へど互いのメッセージ・ランプはブルー爪ほどの愛(新作)」柏原芳恵の『最愛』を聞いて作る。『春なのに』を聞く季節になった。確かに名曲だが、少々耳たこだ。中島みゆき提供の楽曲は、『春なのに』も含めて四曲ある。『最愛』は、聞くたびに、どうしようもなく名曲、名唱だと唸らずにはおれない。曲とは違って、すれすれで繋がってる二人、てなイメージを詠んだ。初句・一見当たり前そうでも、「機種(マシーン)は」も、無機質で冷ややかな感じで面白いかなぁ。カタカナも続いて見た目からも。そう言えば、ムーバの頃は、メッセージランプがあった、、。『最愛』もこの歌も、じきに注釈が必要になる運命だね。不尽4488首目・・・乞ふ息は
早や、ペナントレース開幕ではないか!とはいえ、今年は少し気が楽である。何たって、去年以下のことは起きっこない、からだ。(だろう?)それにしても、評論家を名乗る人々の中に、何人も、我がチームを優勝に挙げる人が居る。ビックリを通り越して、恐縮しております。(礼)オープン戦の前半にいい勝ちかたをしていたこと。「使えそうな」ピッチャーの駒が揃っているように見えなくもないこと。(笑)、、によるものだと思う。(まぁ、マジなところ、延長が12回までに戻るから「使える」ピッチャーの数は、勝利の分岐点だろう。)だが、待て。こちとら、評論家の言をたやすく信じるほど、ヤワではない。(苦笑)伊達に、セ・パを通じて「リーグ優勝から最も遠ざかっている球団」のファンを40年近くやっているわけではないのである。でも、少しでも多くベイのゲームを...4487首目・・横浜反撃
「疑ひは際限もなく拡がりて微分(ディファレンシャル)為す心の傾き(新作)」今度は数ⅡB。上の句は極限、五句は接線。やや理屈が勝ちすぎか。不尽4486首目・・・疑ひは
「共通項探し当てしが斜め線為す数学者なむ恨むべき(新作)」学参書(数ⅠA)をぱらぱらめくって浮かんだ。下の句が文系野郎っぽいね。「な」音で押してみた。不尽4485首目・・・共通項
(四天王寺、金堂)令和三年は、聖徳太子一四〇〇年遠忌だった。(主として)大阪府内の所縁の寺院めぐり。「和宗とふ誇らしき名にふさわしく喧騒遠ざく四天王寺かも(新作)」(大阪市天王寺区・四天王寺、聖徳太子殿、聖徳太子引導石)「勝鬘を講じし御寺に別ち能はざる証しぞ愛染かつら(新作)」(大阪市天王寺区・勝鬘院愛染堂『愛染かつら』)「心(うら)も無く若き等詣で手を合わす小さき宮とて元四天王寺とぞ(新作)」(大阪市中央区・鵲森宮本殿)(031222-24)終わり4482~4484首目・・・聖徳太子ゆかりの地(その3、終わり)
(朝護孫子寺、世界一福寅)令和三年は、聖徳太子一四〇〇年遠忌だった。(主として)大阪府内の所縁の寺院めぐり。「躰(み)を裂きて太子を護りし椋の木の恩深々し下之太子よ(新作)」(八尾市・大聖勝軍寺神妙椋樹、太子と四天王像)「礎石よりかつての栄華偲ばるる伽藍配置を解くや野中寺(新作)」(羽曳野市・野中寺塔跡)「皇子にも戦ひの日あり毘沙門に授かりて伐(き)り像を刻みぬ(新作)」(奈良県平群町・朝護孫子寺聖徳太子御像)(031222-24)つづく4479~4481首目・・・聖徳太子ゆかりの地(その2)
(叡福寺、山門)令和三年は、聖徳太子一四〇〇年遠忌だった。(主として)大阪府内の所縁の寺院めぐり。「一廟に三骨あれど菩岐々美(ほほきみ)と共に眠りぬ太子が思ひ(新作)」(太子町・叡福寺、磯長(しなが)廟)「出家せし三人(みたり)の乳母を宥めんや太子の遺髪を納むる御堂(新作)」(太子町・西芳院法楽寺納骨堂)「皇子(みこ)がため寄進をせしは土師氏(はじし)にて菅丞相とも所縁を結ぶ(新作)」(藤井寺市・道明寺山門)(031222-24)つづく4476~4478首目・・・聖徳太子ゆかりの地(その1)
「汝(な)が立てつる二次方程式の一方の「解」に過ぎざる我と知るなり(新作)」肝は、初句。で、五句は、「諦め」を出したかった。断定の「なり」を使ったが、完了で「知りたり」もあろう。さて、如何でしょう。不尽4475首目・・・汝が立てつる
(東大阪市・布施戎神社)「中河内北より馴染み薄くして今だ布施市と記憶の地図帳(新作)」「大叔父の洋品店はかく長き商店街の何処にかありし(新作)」(テーラー浅岡という名前だった、。)「熊手もて掻き集むるは品下る青きいのちの笹ぞ目出度き(新作)」(031223)4472~4474首目・・・布施(東大阪市)行
「そんなには惚れてなかった言い聞かせ送信キーは押さない、、今夜も。(新作)」「惚れざりし然(さ)ばかりは身に言ひ調(ととの)へ今夜も送信キーは押さざらむ(新作)」ほんの少し異空間に飛ぶ気分を味わいたいから短歌は、文語で詠んでいる。(口語だと現実との地続き感が拭えない。)この一首の文語は、倒置や字余り、句跨がり、そして濁点を入れたりと、声に出すとぎくしゃくして、なだらかな気分ではないことを表した。でも、下の句は、口語のほうが躊躇いと、静かな決意(っぽいの)が、よく出てるかな。(読点をふたつも続けたりして、、。)ただ、歌の出来は、大したことない。身に覚えのある人も、いらっしゃることでしょう。笑、不尽4471首目・・・惚れざりし
先月、立ち寄ったBOOK・OFF。小柳ルミ子に見つめられた。「シングルコレクション」。『お久しぶりね』が入ってるのを確認。買い求めた。、、さて、話は年賀状にとぶ。先々月、返事が来なくても十年間年賀状を出し続ていた人から、手書きの返事が来た。だが、本人ではなく、ご子息から。『永眠のお知らせ』だった。年齢からすると天寿を全うされたようだ。一読し、冥福を祈るというより、なぜかほっとした。年賀状の返事が来ない人にどのタイミングで「見切り」をつけるか、誰しも迷うところだろう。十年とはちと長いような気もする。ただ、故人には、自分の近況を伝えたかった。いや、伝えねばならない、という奇妙な感覚を持ち続けていた。故人は、私が就職してから仕えた二人目の『BOSS(ボス)』だった。しかし、故人から、ことさら薫陶を受けた訳ではない。回...4470首目・・・『お久しぶりね』
「如(こと)ならば一時に失せてあらまほし右手(めて)の手袋みせしめのごと(新作)」如ならば=できることなら両手なら、置き忘れもある。でも、片手だと、おそらく落としてしまった。ってな歌。不尽4469首目・・・如ならば
啄木は『~人ごみの中にそをききにいく』と詠んだ。彼は上野駅に、「ふるさとの訛」を聞きに出かけたのだ。それに倣って出かけた。行き先は、大阪メトロ中央線『大阪港駅』。はるか昔。この駅を降りると『みなと遊園』という遊園地があった。営業期間は1960年代のみ。たった一度きり行ったことがある。母と二人で。しかし、肝心のみなと遊園の記憶は一切ないのだ。大阪港駅から歩いて五分くらいの場所。跡地のマンションの前に立っても欠片も思い出せなかった。経路すらはっきりしない。当時の鉄道網を考えると、阪急で梅田まで出てから、内回りで弁天町乗り換え、やろか?で、いまさら、何故そんな処へ?いやいや、「停車場」に「そ」を聞きに行ったのだ。されど、私の「そ」とは音、警笛の音だ。あの日、母と私は赤い地下鉄に警笛を鳴らされたのだ。高くて大層けたたま...4468首目・・・停車場にそを聞きに行く
「YouTubeで冗談じゃねぇ影法師孝雄を歌ふ来る日に備ふ(新作)」「聴くほどに銀淑(ウンスク)や惜(を)し然ればとてハモる淑女はさらさら無くも(新作)」一首目。「ひと(り)カラ(オケ)」は、まだ、何となく自制している。。二首目。孝雄&銀淑と言えば、もちのろん、あの曲。(『淑』を掛けてます。)不尽4466.4467首目・・・YouTubeで
(キエフの黄金の門)「侵すものありけむ金門築きしかかくも妄(みだ)りに憚らずして(新作)」「上の句」の時制は過去、下の句は、、。「選挙権得て長けれど肯(うべな)へず持てばボタンを彼(か)は押さざるなり(新作)」五句を『押さざらむ』と推量ではなく、断定「なり」としているのが胆。「選挙権得て長けれど腑に落ちず弱虫すなわち負け犬なりと(新作)」ポリティカルな歌は、基本的に番外。不尽【番外】・・・三首
「勇ましき言葉発せば何かしら溢(こぼ)れ落つるや例へば血税(新作)」苦手な社会詠。ロジックの正しさより、問答無用感とドヤ顔が浮かぶのが、はっきり言ってキライである。不尽4465首目・・・勇ましき
先週、尾上松也さんが、『鎌倉殿の13人』に、後鳥羽上皇役で出演するとのニュースをネットで見かける。それを機会に後鳥羽帝関係の本をぱらぱらと、、再読。(日付が変わったが)昨日の娑婆は、ふざけた語呂合わせで「猫の日」と騒いでいた。しかし、後鳥羽帝が御隠れになった日でもあった。一二三九年二月二二日没。享年六〇歳。隠岐に配流され一九年目のことだ。配流後も、飽くことなく、詠い続けた帝。中でも、『後鳥羽院御口伝』の七ヶ条は、含蓄が深い。読むたび、ひれ伏す思いだ。さて、大河ドラマで後鳥羽帝が出てくるのは、『草燃える』(昭和54年)以来だそうな。後鳥羽帝を演じたのは尾上辰之助さん。この辰之助さんは、前の『三之助』のうちの一人。屋号は同じ『音羽屋』だけど、松也さんとは血縁関係はない。(長くなるので理由は書かないけど)大河ドラマを...4464首目・・・後鳥羽帝