令和7年7月21日(月) 【旧 6月27日 友引】 小暑・鷹乃学習(たかすなわちわざをなす)海原の遠き渡りを遊士《みやびを》の遊ぶを見むとなづさひぞ来し ~作者未詳 『万葉集』 巻6-1016 雑歌遠くから海原を渡って雅びな人たちが遊ぶ様子を見るために苦労してやってきたので
#4378 彼岸花 水引草 鶏頭 緋の色のやや寂しきを秋と呼ぼうか
令和6年9月30日(月) 【旧 八月二八日 大安】秋分・蟄虫坯戸(むしかくれてとをふさぐ)肉たるむ鶏頭倦めり九月尽 ~有働亨(1920-2010)Photo:ケイトウ ~Plantia 九月も今日で終わり。さすがに35℃以上の猛暑日は影を潜めて、やっと秋の兆しを感じる程度になってきまし
#4377 瓜食めば 子ども思ほゆ 栗食めば まして偲はゆ ……
令和6年9月29日(日) 【旧 八月二七日 仏滅】秋分・蟄虫坯戸(むしかくれてとをふさぐ)瓜食《うりは》めば 子ども思ほゆ 栗食めば まして偲《しぬ》はゆ 何処《いずく》より 来りしものそ 眼交《まなかひ》に もとな懸《かかり》て 安眠《やすい》し寝《な》さぬ ~
#4376 秋の夜は露こそことに寒からし草むらごとに虫のわぶれば
令和6年9月28日(土) 【旧 八月二六日 先負】秋分・蟄虫坯戸(むしかくれてとをふさぐ秋の夜は露こそことに寒からし草むらごとに虫のわぶれば ~詠み人しらず 『古今和歌集』 巻4-0199 秋歌上秋の夜は寒く、露はとくに寒いのだろう。露の下りた草むらごとに虫が侘びしく鳴
#4375 空を突く岩に照る日のてりかへし谷のひかげのみ雪を照らす
令和6年9月27日(金) 【旧 八月二五日 友引】秋分・雷乃収声(かみなりすなわちこえをおさむ)御嶽に遊ぶ空を突く岩に照る日のてりかへし谷のひかげのみ雪を照らす ~三井甲之(1883-1953)Photo:噴火の犠牲になられた野口泉水さんが撮影 ~withnews 詞書にある「御岳」
#4374 蟾蜍幽霊のごと啼けるあり人よほのかに歩みかへさめ
令和6年9月26日(木) 【旧 八月二四日 先勝】秋分・雷乃収声(かみなりすなわちこえをおさむ)蟾蜍《ひきがへる》幽霊のごと啼けるあり人よほのかに歩みかへさめ ~北原白秋(1885-1942)『桐の花』 2025年後期のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)はラフカディオ・ハーンの妻小
#4373 秋分のおはぎを食へば悲しかりけりわが仏なべて満洲の土
令和6年9月25日(水) 【旧 八月二三日 赤口】秋分・雷乃収声(かみなりすなわちこえをおさむ)秋分のおはぎを食へば悲しかりけりわが仏なべて満洲の土 ~山本友一(1910-2004)Photo:おはぎ ~cake.jp 今日は秋の「彼岸の明け」。もう、皆さんはご存知でしょうけど、お萩
令和6年9月24日(火) 【旧 八月二二日 大安】秋分・雷乃収声(かみなりすなわちこえをおさむ)路の辺の壱師の花の灼然《いちしろ》く人皆知りぬ我が恋妻を ~柿本人麻呂歌集 『万葉集』 巻11-2480 寄物陳思道端の壱師の花が目立つように、私の恋しい妻のことを みんなに
#4371 いなづまはかげろふばかり有し時秋のたのみは人しりにけり
令和6年9月23日(月) 【旧 八月二一日 仏滅】秋分・雷乃収声(かみなりすなわちこえをおさむ)いなづまはかげろふばかり有し時秋のたのみは人しりにけり ~詠み人しらず 『古今和歌六帖』 第1-0816稲妻がかげろうのようにほんの一瞬光った時、秋の逢瀬などどれほどのものか
#4370 秋の夜を長しと言へど積りにし恋を尽くせば短くありけり
令和6年9月22日(日) 【旧 八月二〇日 先負】秋分・雷乃収声(かみなりすなわちこえをおさむ)秋の夜を長しと言へど積りにし恋を尽くせば短くありけり ~作者未詳 『万葉集』 巻10-2303 相聞歌秋の夜は長いと言うけれど積もる恋を尽くせば短いものですね。Photo:秋の夜明
#4369 伊勢の海の白水郎の島津が鰒玉とりての後もか恋の繁けむ
令和6年9月21日(土) 【旧 八月一九日 友引】白露・玄鳥去(つばめさる)伊勢に来たからは薄暑の伊勢うどん ~飯島晴子(1921-2000) 秋の正倉院展と年末の伊勢参りはここ10年以上にわたって私の恒例行事になっています。神宮では外宮近くの伊勢うどんを食べること。これ
#4368 鷺のとぶ川辺のほたてくれなゐに夕日さびしき秋の水かな
令和6年9月20日(金) 【旧 八月一八日 先勝】白露・玄鳥去(つばめさる)鷺のとぶ川辺のほたてくれなゐに夕日さびしき秋の水かな ~藤原家良(1192-1264)『新撰六帖題和歌』 第6-2086鷺が飛ぶ川岸に咲く穂蓼《ほたで》の花が赤く夕日に染まってすっかり寂しい秋の水辺にな
#4367 足たたば北インヂヤのヒマラヤのエヴェレストなる雪食はましを
令和6年9月19日(木) 【旧 八月一七日 赤口】白露・玄鳥去(つばめさる)毎年よ彼岸の入に寒いのは ~正岡子規(1867-1902)『子規句集』Photo:正岡子規終焉の地「子規庵」(東京都台東区根岸)~写真日記 今年の秋分は9月22日。秋のお彼岸はこの日を中日として前後3日間
#4366 瓢箪のくびれさすりてうつしみはけむりのごとく吸ひこまれゆく
令和6年9月18日(水) 【旧 八月一六日 大安】白露・玄鳥去(つばめさる)瓢箪のくびれさすりてうつしみはけむりのごとく吸ひこまれゆく ~内藤明(1954-)『海界の雲』 この瓢箪は『西遊記』に出てくる魔王、金閣・銀閣の持つヒョウタン「紫金紅葫蘆《しきんこうころ》」
#4365 里は荒れてつばめならびし梁の古巣さやかに照らす月かげ
令和6年9月17日(火) 【旧 八月一五日 仏滅】白露・玄鳥去(つばめさる)里は荒れてつばめならびし梁《うつばり》の古巣さやかに照らす月かげ ~木下長嘯子(1569-1649)『挙白集』古里は荒れていて燕が並んでいた家の梁は今では空っぽの古巣をはっきりと月の光が照らして
#4364 いにしへゆ人の言ひける老人の若変といふ水ぞ名に負ふ瀧の瀬
令和6年9月16日(月) 【旧 八月一四日 先負】白露・鶺鴒鳴(せきれいなく)いにしへゆ人の言ひける老人《おいひと》の若変《をつ》といふ水ぞ名に負ふ瀧の流れ瀬 ~大伴東人《あづまと》 『万葉集』 巻6-1034 雑歌これが昔から言い伝えられている老人を若返らせるという、
令和6年9月15日(日) 【旧 八月一三日 友引】白露・鶺鴒鳴(せきれいなく)治まれるやまとの國に咲き匂ふいく萬代《よろづよ》の花の春風 ~徳川家康(1543-1616)『戦国時代和歌集』 徳川家康が亡くなった元和2(1616)年、駿府で詠んだ和歌です。Photo:自民党総裁選立
#4362 瀬を早み岩にせかるる滝川のわれても末にあはむとぞ思ふ
令和6年9月14日(土) 【旧 八月一二日 先勝】白露・鶺鴒鳴(せきれいなく)瀬を早み岩にせかるる滝川のわれても末にあはむとぞ思ふ ~崇徳院 『詞花和歌集』 巻7-0229 恋歌上川の瀬が岩にぶつかった滝川の水が一度別れてしまっても、まためぐり逢ってひとつになるのだと
#4361 神様は君を選んで殺さない君を選んで生かしもしない
令和6年9月13日(金) 【旧 八月一一日 赤口】白露・鶺鴒鳴(せきれいなく)枯れし苑磔刑の釘錆流す ~山口誓子(1901-1994)Photo:『イーゼンハイム祭壇画』 (マティアス・グリューネヴァルト) Wikipedia イエス・キリストが磔刑に処されたのが13日の金曜日であること
#4360 いしたたきちさきめうとの頬を寄せて啼くよ浅瀬の白石のうへに
令和6年9月12日(木) 【旧 八月一〇日 大安】白露・鶺鴒鳴(せきれいなく)いしたたきちさきめうとの頬を寄せて啼くよ浅瀬の白石のうへに ~若山牧水 (1885-1928)『砂丘』Photo:ハクセキレイ ~tenki.jp 今日は二十四節気「白露」の次候、七十二候の第44候「鶺鴒鳴(
#4359 名にし負はば逢坂山のさねかづら人に知られでくるよしもがな
令和6年9月11日(水) 【旧 八月九日 仏滅】白露・草露白(くさのつゆしろし)名にし負はば逢坂山のさねかづら人に知られでくるよしもがな ~藤原実方(873-932)『後撰和歌集』 巻11-0700 恋歌三逢坂山のさねかづらではないが、その名のように、人知れず蔓を手繰り寄せてあ
#4358 月草のうつろひやすく思へかも我が思ふ人の言も告げ来ぬ
令和6年9月10日(火) 【旧 八月八日 先負】白露・草露白(くさのつゆしろし)月草のうつろひやすく思へかも我が思ふ人の言《こと》も告げ来ぬ ~大伴坂上大嬢 『万葉集』 巻4-0583 相聞歌露草のように移り気だからですか。私が想う人は言葉もかけてくれないのは。Photo:ツ
#4357 露ながら折りてかざさむ菊の花老いせぬ秋のひさしかるべく
令和6年9月9日(月) 【旧 八月七日 友引】白露・草露白(くさのつゆしろし)露ながら折りてかざさむ菊の花老いせぬ秋のひさしかるべく ~紀友則(850-904)『古今和歌集』 巻5-0270 秋歌下露の置いた菊の花を手折って髪に挿頭しましょう老いることのない年が続くように。Ph
#4356 ただひとつ風にうかびてわが庭に秋の蜻蛉のながれ来にけり
令和6年9月8日(日) 【旧 八月六日 先勝】白露・草露白(くさのつゆしろし)ただひとつ風にうかびてわが庭に秋の蜻蛉のながれ来にけり ~若山牧水(1885-1928)Photo:オオシオカラトンボ、オス ~photoAC(Fusan_Photoさん) なるほど「風に浮かび」という表現はこの時
#4355 我がやどの夕蔭草の白露の消ぬがにもとな思ほゆるかも
令和6年9月7日(土) 【旧 八月五日 赤口】白露・草露白(くさのつゆしろし)我がやどの夕蔭草の白露の消ぬがにもとな思ほゆるかも ~笠女郎《かさのいらつめ》『万葉集』 巻4-0594 相聞歌わが家の庭の夕映えに光る草の白露のように心もとなくあなたのことを思っているので
#4354 雲さればもののかげなくうす赤き夕日の山に秋風ぞ吹く
令和6年9月6日(金) 【旧 八月四日 大安】処暑・禾乃登(こくものすなわちみのる)雲さればもののかげなくうす赤き夕日の山に秋風ぞ吹く ~若山牧水(1885-1928)『別離』Photo:筋雲の空 ~photoAC(takapeさん) 夏から秋に季節が移るのを肌で感じるのは風。そして眼に
令和6年9月5日(木) 【旧 八月三日 仏滅】処暑・禾乃登(こくものすなわちみのる)晩節と言ふ語重たし桐一葉 ~冨田みのる(1915-?)Photo:豊臣秀吉像(狩野光信画) 今日のテーマは桐の花ではなく「晩節」。農民から天下人にまで駆け上がった豊臣秀吉の出世譚には人
#4352 妹がため貝を拾ふと茅渟の海に濡れにし袖は干せど乾かず
令和6年9月4日(水) 【旧 八月二日 先負】処暑・禾乃登(こくものすなわちみのる)妹がため貝を拾《ひり》ふと茅渟《ちぬ》の海に濡れにし袖は干せど乾かず ~作者未詳 『万葉集』 巻7-1145 雑歌妻のために貝を拾おうと茅渟の海岸で濡らした袖は、いくら干しても 乾かない
#4351 高円の野辺の秋萩いたづらに咲きか散るらむ見る人なしに
令和6年9月3日(火) 【旧 八月一日 友引】処暑・禾乃登(こくものすなわちみのる)高円《たかまと》の野辺の秋萩いたづらに咲きか散るらむ見る人なしに ~笠金村(715-806)『万葉集』 巻2-0231 挽歌高円の野辺に咲いた秋萩が虚しく咲いて散っていくことだ。もう見る人がい
#4350 左奈都良の岡に粟蒔き愛しきが駒は食ぐとも吾はそとも追はじ
令和6年9月2日(月) 【旧 七月三〇日 赤口】処暑・禾乃登(こくものすなわちみのる)左奈都良《さなつら》の岡に粟蒔き愛《かな》しきが駒は食《た》ぐとも吾はそとも追はじ ~作者未詳(東歌))『万葉集』 巻14-3451 雑歌左奈都良の丘に粟を蒔いて、愛しい人の馬が食べに
#4349 声聞けば暑さぞまさる蝉の羽の薄き衣は身にきたれども
令和6年9月1日(日) 【旧 七月二九日 大安】・処暑 「天地始粛」(てんちはじめてさむし)声聞けば暑さぞまさる蝉の羽の薄き衣は身にきたれども ~和泉式部(978?-?)『和泉式部集』第1-0038 蝉の声を聞くと、暑さも一段とまさって感じられます。蝉の羽のような薄い衣を
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令和7年7月21日(月) 【旧 6月27日 友引】 小暑・鷹乃学習(たかすなわちわざをなす)海原の遠き渡りを遊士《みやびを》の遊ぶを見むとなづさひぞ来し ~作者未詳 『万葉集』 巻6-1016 雑歌遠くから海原を渡って雅びな人たちが遊ぶ様子を見るために苦労してやってきたので
令和7年7月20日(日) 【旧 6月26日 先勝】 小暑・鷹乃学習(たかすなわちわざをなす)撞球台の球のふれあふ荒野までわれを追ひつめし 裸電球 ~寺山修司(1935-1983) 「撞球《どうきゅう》」はビリヤードのこと。昔はビリヤードは単なる娯楽と見做され、風俗営業法の対
令和7年7月19日(土) 【旧 6月25日 赤口】 小暑・鷹乃学習(たかすなわちわざをなす)集い来てよく笑いたる子らなりきニチニチソウが咲けば想えり ~鳥海昭子(1929-2005)Photo:ニチニチソウ ~FLOWER 初夏から晩秋まで、次々と新しい花を咲かせるので日々草《ニチニチ
令和7年7月18日(金) 【旧 6月24日 大安】 小暑・鷹乃学習(たかすなわちわざをなす)強肩の右翼手捕りし白球は走者と競いてホームに還り来 ~林龍三(1952-)『塔』2017年9月号 元阪神タイガースの外野手横田慎太郎(1995-2023)が脳腫瘍のために亡くなったのは2023年7月
令和7年7月17日(木) 【旧 6月23日 仏滅】 小暑・鷹乃学習(たかすなわちわざをなす)鷹狩をよめるあられふる交野の御野の狩ころもぬれぬ宿かす人しなければ ~藤原長能(949-1009?)『詞花和歌集』 巻4-0152 冬歌霰が降る交野《かたの》の御領地で狩人の衣は濡れてしまっ
令和7年7月16日(水) 【旧 6月22日 先負】 小暑・「蓮始開(はすはじめてさく)」カラヤンの逝きこの夏の長きかな ~片山由美子(1952-) 今日7月16日は「カラヤン忌」。クラシック音楽界におけるヘルベルト・フォン・カラヤンの功績は絶大で、特に顕著なのは「録音」にこ
令和7年7月15日(火) 【旧 6月21日 友引】 小暑・「蓮始開(はすはじめてさく)」揖保乃糸ひたすら啜り上げてゐる夕べは暑く人間とおし ~浦河奈々(1966-)『マトリョーシカ』 今日、7月15日は道教に由来する三元の一つ「中元」。もともと旧暦の7月15日に贖罪の行事が行
令和7年7月14日(月) 【旧 6月20日 先勝】 小暑・「蓮始開(はすはじめてさく)」ものおもふわかき男の息づかひそなたも知るやさるひあの花 ~北原白秋(1885-1942)『桐の花』Photo:サルビア ~HORTI by Green Snap サルビアはシソ科の多年草で原産地はブラジル。和名に
令和7年7月13日(日) 【旧 6月19日 赤口】 小暑・「蓮始開(はすはじめてさく)」夕すずみ閨《ねや》へもいらぬうたた寝の夢をのこしてあくるしののめ ~藤原有家(1155-1216)『六百番歌合』夕涼みをして寝屋にも入らずうたた寝をしていると、夢の途中で夜が明けて東雲の
令和7年7月12日(土) 【旧 6月18日 大安】 小暑・「蓮始開(はすはじめてさく)」勝間田の池はわれ知る蓮《はちす》無し然《しか》言ふ君が髭無きごとし ~作者未詳 『万葉集』 巻16-3835 戯笑歌勝間田の池のことくらい私も知っていますよ。蓮なんてないでしょう。そんなこ
令和7年7月11日(金) 【旧 6月17日 仏滅】 小暑・「温風至(あつかぜいたる)」ガーシュインを聴く短夜をねそびれて ~青谷小枝『やぶれ傘』 クラシック音楽の指揮者は90代でも現役の人が多く、比較的長寿なのはステージでいい音楽に包まれながら、適度な運動をしているか
令和7年7月10日(木) 【旧 6月16日 先負】 小暑・「温風至(あつかぜいたる)」 渡津海《わたつみ》の豊旗雲に入日さし今夜《こよひ》の月夜清明《あきらけく》こそ ~天智天皇(626-672)『 万葉集』巻1-0015 雑歌沖の海に大きな旗のような雲に夕日が差している。今宵
令和7年7月9日(水) 【旧 6月15日 友引】 小暑・「温風至(あつかぜいたる)」おのづから地を噴き出でてひめぢよをん白く咲き群がりたる嘉《よみ》す ~阿木津英(1950-)『宇宙舞踏』「嘉する」はめでたい、善しとするの意味です。Photo:ヒメジョオン ~自然観察大学ブロ
令和7年7月8日(火) 【旧 6月14日 先勝】 小暑・「温風至(あつかぜいたる)」熱風の季節怖るる文面にそぐはず青し絵はがきの海 ~大西民子(1924-1994) 七十二候の第31候は「温風至(あつかぜいたる)」。二十四節気「小暑」の初候5日間(7月7日~11日)です。日本の夏
令和7年7月7日(月) 【旧 6月13日 赤口】 小暑・「温風至(あつかぜいたる)」蚊帳に一つほたる放ちてほの青き夢見る子ども小暑の頃か ~喜夛隆子 今日は二十四節気11番目の「小暑」。通常であれば「梅雨明けが近づき暑さが本格的になる頃」と説明してもいいのですが、東
令和7年7月6日(日) 【旧 6月12日 大安】 夏至・「半夏生(はんげしょうず)」言《こと》に出でて言はばゆゆしみ朝貌《あさがほ》の穂には咲き出ぬ恋もするかも ~作者未詳 『万葉集』 巻10-2275 相聞歌恋人の名を口にするのは不吉なので、朝顔の花穂のように、目立たぬ恋
令和7年7月5日(土) 【旧 6月11日 仏滅】 夏至・「半夏生(はんげしょうず)」いつの日も僕のそばにはお茶がある ~大谷翔平(1994-)カリフォルニア州ロサンゼルス 「大谷翔平」を騙るSNSがたくさんありますが、これはほんとに大谷翔平選手の作(とされています)。「お
令和7年7月4日(金) 【旧 6月10日 先負】 夏至・「半夏生(はんげしょうず)」疾走の風でふくらむユニフォーム そのままずっと止まらずに行け ~池松舞 『野球短歌』 甲子園球場で行われた阪神VS巨人戦はタイガースの3連勝で終わりましたが、すべて1点差の接戦でした。一
令和7年7月3日(木) 【旧 6月9日 友引】 夏至・「半夏生(はんげしょうず)」寂しさにいとどおもひのまさりきて尚《なほ》袖ぬらす夜半の春雨 ~武市瑞山(1829-1865)寂しさが昂じて色々と思うことが蘇る。それでも我が袖を濡らすように振る春雨であるよ。 「月さま、雨
令和7年7月2日(水) 【旧 6月8日 先勝】 夏至・「半夏生(はんげしょうず)」万国旗小春の影を落としけり ~森迫永依(1997-)「プレバト!!」2023年11月30日放送 先日(6月26日)、私が聴きに行ったコンサートの一曲目、三善晃(1933-2013)の『祝典序曲』は1970年の大
令和6年7月21日(日) 【旧 六月一六日 仏滅】・小暑 「鷹乃学習」(たかすなわちわざをならう)鉾処々にゆふ風そよぐ囃子哉 ~炭太祇(1709-1771)Photo:KYOTO design 7月はお祭りの季節ですね。京の夏の一大イベント祇園祭は今日から「後祭」の宵山。祇園祭は前祭と後祭
令和6年7月20日(土) 【旧 六月一五日 先負】・小暑 「鷹乃学習」(たかすなわちわざをならう)湯豆腐に怒りて家を飛び出してバーガー喰らいし十六歳《じ ゅうろく》の夜 ~笹公人(1975-)Photo:J. Wellington Wimpy 日本で始めてハンバーガーショップが登場したのは197
令和6年7月19日(金) 【旧 六月一四日 友引】・小暑 「鷹乃学習」(たかすなわちわざをならう)存在を紺に絞りてさだめなき世に朝顔の初のいちりん ~蒔田さくら子(1929-2021)『サイネリア考』Photo:朝顔と青空 ~photoAC(ラテすけ さん) そろそろアサガオの似合う
令和6年7月18日(木) 【旧 六月一三日 先勝】・小暑 「鷹乃学習」(たかすなわちわざをならう)日並《ひなみしの》皇子《みこ》の命《みこと》の馬並《な》めて御猟《みかり》立たしし時は来向かふ ~柿本人麻呂(662-710)『万葉集』 巻1-0049皇太子の一行が馬を連ねて今
令和6年7月17日(水) 【旧 六月一二日 赤口】・小暑 「鷹乃学習」(たかすなわちわざをならう)石瀬野に秋萩しのぎ馬並《な》めて初鷹猟《はつとがり》だにせずや別れむ ~大伴家持(718-785)『万葉集』 巻19-4249《いはせの》に秋萩を踏み倒しながら馬を並べて行う今年始
令和6年7月16日(火) 【旧 六月一一日 赤口】・小暑 「蓮始開」(はすはじめてひらく)ヘルベルト・フォン・カラヤンのつひの汗 ~林翔(1914-2009)Photo:中学生の時、父が買ってきたステレオで聞いて、おったまげたというレコードがこれでした。 今日7月16日は間違いな
令和6年7月15日(月) 【旧 六月一〇日 赤口】・小暑 「蓮始開」(はすはじめてひらく)大君の遠の朝廷《みかど》とあり通ふ島門《しまと》を見れば神代し思ほゆ ~柿本人麻呂(662-710)『万葉集』 巻3-0304 雑歌大君の遠の朝廷(太宰府)に都人が通うこの島門を見れば神代
令和6年7月14日(日) 【旧 六月九日 赤口】・小暑 「蓮始開」(はすはじめてひらく)もくもくと湧く雲厚し日輪草 ~阿部みどり女(1886-1980)Photo:ヒマワリ ~CAPA CAMERA WEB 夏の花といえば色んな花を思い浮かびますが、真夏の炎天下に咲く花にイメージを絞ればまず
令和6年7月13日(土) 【旧 六月八日 赤口】・小暑 「蓮始開」(はすはじめてひらく)響《とよも》して地震《ない》すぐるとき標本壜に嬰児ら揺るるなかの亡き吾子 ~伊藤保(1913-1963)(岡井隆編『現代百人一首』) 先日、旧優生保護法裁判で国に「除斥期間」も認めず、
令和6年7月12日(金) 【旧 六月七日 赤口】・小暑 「蓮始開」(はすはじめてひらく)ひさかたの雨も降らぬか蓮葉《はちすば》に溜まれる水の玉に似たる見む ~作者未詳 『万葉集』 巻16-3837 雑歌雨でも降らないだろうか蓮の葉に溜まった水が宝玉のようにきらめくのを見た
令和6年7月11日(木) 【旧 六月六日 大安】・小暑 温風至(あつかぜいたる)スマートフォンあやつる人ら満載し電車は夜の馬喰町過ぐ ~栗木京子(1954-)Photo:アイフォーンを手にしたアップル創業者スティーブ・ジョブス氏~毎日新聞経済プレミア 初代のiPhoneが最初に
令和6年7月10日(水) 【旧 六月五日 仏滅】・小暑 温風至(あつかぜいたる)相見ずて日《け》長くなりぬこの頃はいかに幸《さき》くや訝《いふ》かし我妹 ~大伴駿河麻呂(?-776)『万葉集』 巻4-0648 相聞歌随分長くお逢いしてませんがいかがでしたか。気がかりでしたよ
令和6年7月9日(火) 【旧 六月四日 先負】・小暑 温風至(あつかぜいたる)ほかにのみ夏をば知るやたぎつ瀬のあたりは秋の村雨の声 ~伏見院(1265-1317)『玉葉和歌集』 巻3-0441他の場所では夏なのだろうが、川の流れが激しいこのあたりは、まるで秋のにわか雨の音が満ち
令和6年7月8日(月) 【旧 六月三日 友引】・小暑 温風至(あつかぜいたる)すつきりと筑前博多の帯をしめ忍び来し夜の白ゆりの花 ~北原白秋(1885-1942)『桐の花』Photo:カサブランカ(オリエンタル系)とフェアリーリリー(アジアテック系) 百合と言ってもその原種は
令和6年7月7日(日) 【旧 六月二日 先勝】・小暑 温風至(あつかぜいたる)一本の細書キを購ふ小暑かな ~勝又一透(1907-?) 最近はあまり出さなくなった暑中見舞いですが、本来これを送るのは「小暑」と次の「大暑」の間。一本の細筆を買われたのも暑中見舞いを書くた
令和6年7月6日(土) 【旧 六月一日 赤口】・小暑 温風至(あつかぜいたる)宮人の夏のよそひの二藍にかよふもすずしあぢさゐの花 ~橘千蔭(1735-1808)『うけらが花』宮中に仕える人々の夏の衣装である二藍の色に似通う色で涼し気に咲いている紫陽花の花よ。Photo:二藍の
令和6年7月5日(金) 【旧 五月三〇日 仏滅】・夏至 半夏生(はんげしょうず)ひつそりと心なやみて水かくる松葉ぼたんはきのふ植ゑにし ~斎藤茂吉(1882-1953)『赤光』Photo:カラフルな松葉牡丹の花 ~photoAC(ohanadokoroさん) 「松葉牡丹」という名を聞いたことが
令和6年7月4日(木) 【旧 五月二九日 先負】・夏至 半夏生(はんげしょうず)大寺院沈没する船裁判所なみいる岩に赤鬼もをおり ~大岡信(1931-2017)『アメリカ草枕』Photo:ラシュモア山の岩壁に放られた人の大統領(サウスダコタ州)~カラパイア 詩人で評論家でもある
令和6年7月3日(水) 【旧 五月二八日 友引】・夏至 半夏生(はんげしょうず)懸引《かけひき》ののちに受けとり皺のばす紙幣に多少のをかしみはあり ~中条ふみ子 『乳房喪失』Photo:illustAC 私が子供の頃の一万円札は聖徳太子の肖像が印刷されていました。もっと昔の紙
令和6年7月2日(火) 【旧 五月二七日 先勝】・夏至 半夏生(はんげしょうず)同窓の宴果てし夜まなうらに残りし友は十五のままに ~林龍三(1952-)Photo:修学旅行の記念写真(1967/5/17) 一昨日、中学校の同窓会がありました。不思議なもので昨日の夜に何を食べたか翌