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小公子 フランシス・ホジソン・バーネット 著 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ バーネットの「秘密の花園」と「小公女」が大好きで何度読んだかわからないくらい読み返している。最近また読み返していたらやっぱりとっても面白いからもっとバーネットの本を読みたいと思って「小公子」を図書館で借りた。 昔からバーネットが大好きなのに何故か「小公子」だけは手元にないし、あんまり読んだ記憶がない。多分あんまり私好みじゃなかったからだと思うが2、30年ぶりに読んだら面白いと思うかもしれないと期待して読んだのだけど。 小公子 (岩波少年文庫) 作者:フランシス・ホジソン・…
2019年出版のヤングアダルト小説、"PET" by Akwaeke Emezi。 以下、本裏表紙、内容紹介文(訳は私の意訳)から。 There are no monsters any more, or so the children in the city of Lucille have been taught. Jam and her best friend, Redemption, have grown up with this lesson all their lives. But when Jam meets Pet she begins to question what she's…
読書の夏ということで、先月夏の洋書市で購入した本を読みまくっています。 この暑さでカフェ利用が増え、おかげで読書がはかどってます。 hengenjizai.work その中で今回は、こちらの本について。 THE GREAT GODDEN by MEG ROSOFF Meg Rosoff といえば、お若い方々へむけた著作(この本もそう)で有名。 彼女の一番新しい作品 "FRIENDS LIKE THESE" とか、なんとなく気になりつつ、でもまだ一冊も手に取ったことなく(そういう本がまだまだたくさんある)、だから夏の洋書市でこの本を見つけた時はそっこう手が伸びました。 本を開き、まず興味をそそら…
人生なんて無意味だ ヤンネ・テラー 著 意味のあるものなんてこの世には何もない。 ものはみな始まったとたん終わりに向かっている。 だから何をしても意味がない、無益だ。 自分の存在意義、人生の意味。 人生について世界についておぼろげに見えてきた思春期の子どもに湧き上がる疑問。 自分が今ここにいる意味はなんだろう? どうせ死ぬのになぜ生きなきゃいけない? 意味がないなら今やっているすべてのことが無駄なのか? 思春期をこじらせまくってそのまま大人になった私。 人生の意味は極力考えないようにしている。 だって、意味なんてないって知ってるから。 私の存在なんてあってもなくても変わらない。 今私が消えてし…
秘密のノート ジョー・コットリル著 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 前回の「レモンの図書室」と同じ著者の本。 「レモンの~」がドストライクに好みだったので図書館で迷わず借りてきた。 「レモンの~」はヤングケアラーを題材にした物語で 社会問題になっていることは知っているが 私にはあまり身近なテーマではなかった。 が、主人公の心の動きが鬱になる前の私によく似ていて共感し涙した。 本作はルッキズムがテーマ。 11歳の少女ジェリー。 ものまねが得意でひょうきんな女の子。 太めの体型も自虐ネタにして笑いをとる。 そんなジェリーだからみんな遠慮せず彼女に言う。 セイ…
レモンの図書室 ジョー・コットリル著 本が大好きなカリプソはいつも一人。 でも大丈夫、ひとりでも幸せだ。 ママが子供のころに読んでいた本に囲まれて幸せ。 自分の一番の友だちは自分、頼りになるのは自分の強い心だけ。 そうパパに教えられて生きてきた。 「他人はいらない」 「もしパパになにかあっても大丈夫だ、お前には人一倍強い心があるんだから」 パパはママが死んで悲しくて心が壊れてしまった。 その壊れた心はどこかに仕舞って鍵をかけた。 そして「パパは大丈夫だからカリプソも大丈夫だ」と言って カリプソの存在を忘れるようになった。 この物語は、近年社会問題になっているヤングケアラーを題材にした話だが 私…
かわいい子ランキング ブリジット・ヤング著 衝撃的なタイトルとかわいい装丁で手に取らずにはいられなかった本。 今の時代、かわいい子ランキングなんてあっていいのか? 生徒たちに突然送られてきた8年生の女子のかわいい子ランキング。 1位から50位までのランキング。 みんなの予想を裏切って1位は、地味で本ばっかり読んでてぼーっとしているイヴ。 誰もが憧れる人気者のソフィーが2位。 自分の世界に満足してひっそり生きていたのに いきなり学校の中心人物になってとまどうイヴと 自分が1番じゃないこと、誰かの下になったことががまんできないソフィー。 そしてランキングに入ってもいない、ぽっちゃりタイプのイヴの親…
みんなワッフルにのせて 作者:ポリー ホーヴァート Hakusuisha/Tsai Fong Books Amazon 私がポリー・ホーヴァートを知った最初の本。 (ホヴァート?ホヴァス?発音がわからない) 「ブルーベリーソースの季節」も 「サリーおばさんとの一週間」も好きだけど イチオシはこの本だ。 両親が海で行方不明になって一人ぼっちになった 11才の少女プリムローズと 彼女を取り巻く個性の強い人々を描いた物語。 各章末にレシピが載っているのも楽しい。 ポリー・ホーヴァートの作品を読んでいると いつも頭の中で映画化してしまう。 彼女の作品は、ミニシアター系映画の好きな人に 受けると思うのだ…
ブルーベリー・ソースの季節 (ハリネズミの本箱) 作者:ポリー・ホーヴァート 早川書房 Amazon シングルマザーのヘンリエッタと娘のラチェット。 ヘンリエッタは、娘を愛しているようには見えない。 ブランドやセレブが大好きなペラペラな港区女子みたいな女。 ひきかえ娘のラチェットは、そんなものに興味のないおとなしい子。 ラチェット13歳の夏、 遠縁の遠縁の親戚の91歳の双子、ティリーとペンペンの家、 グレン・ローザ壮に預けられる。 夏中、ヘンリエッタがラチェットから解放されるために。 ティリーとペンペン。 91歳という高齢で、無免許運転、猟銃をぶっ放し、一日中酒を飲む。 電話は着信のみ、発信で…
(愛蔵版)魔法があるなら 作者:アレックス・シアラー PHP研究所 Amazon 邦題が気に入らない。 “魔法”に惹かれてファンタジーを期待した人は、は?てなる。 確かに小見出しに“魔法があるなら”とあるけど・・。 この本が出た頃、 世界中で「ハリー・ポッター」が大ブームになっていた。 その大ヒットにあやかりたかったのか 当時、“魔法”と名の付く本が増えてた記憶がある。 本文に出てくる、 「世界でいちばんすてきなデパート」が良いんじゃないかな。 「世界でいちばんすてきな いちばんワクワクするデパート」 どんなところだろう。 伊勢丹とか三越みたい? イギリスが舞台だからやっぱりハロッズデパートみ…
カーリー 黄金の尖塔の国とあひると少女 高殿円 2012年 第二次世界大戦前 イギリス統治下のインド 思春期の少女たち 女子校の寮生活 少女文学好きがこの設定に惹かれないわけがない。 まるでバーネットのようじゃないか。 本屋で見た時、買おうかと思ったが、 全然知らない著者で、 本カバーがアニメっぽいのが引っかかって購入しなかった。 先月、Kindleのセールで¥96になっていたのでポチった。 ¥96ならハズレ本でもいいやって思える価格だし。 結論、ハズレ。 3巻続いてる人気シリーズで、夢中になる人がいるのも理解できるが 私には合わなかった。 設定が超好みだっただけに残念だが、予想通りだったかも…
サリーおばさんとの一週間 作者:ポリー ホーヴァス 偕成社 Amazon サリーおばさんとの一週間 ポリー・ホヴァース THE TROLLS Polly Horvath 急病になったベビーシッターの代わりに メリッサ、アマンダ、フランクの家にやってきたサリーおばさん。 サリーおばさんの語る、面白くて不思議な話に魅了される子どもたち。 でもパパは、姉のサリーに来てほしくなかったみたい。 インゲン、否、ゼンマイの話をするサリーおばさん。 インゲンを指ではさんで回転させ、はしから食べる。 インゲンを口のはしから突き出した牙みたいにして食べる。 子どもたちが嫌いなインゲンを食べながら語られるのは、 ゼ…
春のウサギ 作者:ケヴィン・ヘンクス 小学館 Amazon 春のウサギ SWEEPING UP THE HEART ケヴィン・ヘンクス かわいそうな私。 2才の時、お母さんがガンで死んだ。 だからお母さんのことは覚えていない。 いつも憂鬱なお父さん。 オブライエンさんがよく言う。 「かわいそうなアミーリア」 両親が “夫婦の絆をたしかめあうプログラム” に参加するために ルイーズのところに預けられたケイシー。 二人とも喧嘩に忙しくて息子のことを忘れてる。 よりによって多感な思春期に 親の離婚、再婚問題が浮上するのは何故だろう。 親に逆らっても結局、親の都合に振り回されるこども。 傷ついてそれで…
ミシェルのゆううつな一日 作者:マルティナ・ヴィルトナー 岩波書店 Amazon ミシェルは、14才の女の子。 背が低くて、自分の名前が嫌い。 ママとパパは別居中で 学校でリディアにいじめられている。 なんかうまくいかなくて、 やることなすことすべて失敗の日。 負のループにハマってしまった日。 朝、寝坊した。 先生の足を踏んでしまった。 フランス語の授業でミス。 ママのお金でジャグリングボールを買った。 リディアのリュックを盗んで逃走。 他人の車を開けて中を物色。 財布からメモを盗んで逃走。 靴の代金を支払わずに逃走。 つかなくてもいい嘘をついた。 失敗が失敗を呼んで、失敗に焦って逃げる。 次…