図書館でひょいと手に取った本の、そしてたまたま目にしたページに こんな文章があって、ついうっかり「衝動借り」してしまいました。 ~ご存知の通り、私は他の作家諸氏が取り扱わない役目を題材にした物語を 得意にしている。 屋右筆、勘定吟味役、御広敷用人、お髷番こと小納戸月代御...
たまたま数人が集まった折のこと、その中の一人からこんな質問が。 ~ウィキペディア(Wikipedia)を日本語で言うと、どうなるんきゃあ?~ オジンギャグ好きな一人が咄嗟にこう返しました。 ~もんなもん、シンプルに「浮きペデ屋」でええんでにゃあの~ 双方が尾張言葉だったの...
真夏日当日のことでしたが、何気にTVを見ていたら、筆者には聞き慣れないこんな 言葉が耳に入ってきました。 「クールシェアスポット」・・・ 筆者がピンと来ていないことを察知したものか、TV側も補足説明のオマケです。 そのオマケを整理し直すと、 ~夏の暑さを忘れられるような、身...
たとえば、何かしらの面倒に巻き込まれそうになったときなど、日本ではこんな 言葉が使われることも珍しくありません。 ~三十六計逃げるに如かず~ 自分の形勢が不利になりそうなときは、あれやこれやの思案を巡らすよりは、 そうした局面からさっさと逃げてしまうのが得策であるといったい...
戦国三英傑の一人である徳川家康(1543-1616年)を描いた一枚の絵。 杓子定規風には『徳川家康三方ヶ原戦役画像』、また愛称風には『顰(しかみ)像』 とも呼ばれている、まあ割合に良く知られたといってもよさそうな肖像画が、 実は筆者の生息地・名古屋の「徳川美術館」に所蔵され...
ひょっこりのお誘いがあって、国史跡「斎宮跡」の見学旅行に参加してきました。 参加者数は20人チョイ弱で、行き先は筆者の生息地・愛知県のお隣である三重県、 さらに詳しくなら、多気郡明和町になるとのことです。 それはいいとしても、何ですか? そもそも、その「斎宮跡」って? 準備...
筆者はとんと知らなかったことですが、英語には「3R's」(スリーアールズ)という 用語・概念があるそうです。 でもなんですかぁその「3R's」って? ひょっとして、近年大きな関心を集めている「3R」、つまり、 /recycle(リサイクル)再資源化/reuse(リユース)...
日本史には「江戸時代の三代改革」とされる出来事があります。 ~幕藩体制の動揺という事態に対応して、18世紀以降に質素・倹約を基本にして 財政再建・農村維持・商業資本掌握などに取り組んだ幕政の改革~ 大雑把ならこのくらいの説明になりそうです。 しかし折角ですから今回多少の補...
多分ちょっとしたシャレのつもりだったのでしょうが、顔見知りのオジサンが こんなセリフを吐きました。 ~拙者の趣味は御朱印、そして生い立ちは内を隠そう、ご落胤なのだ~ 御朱印と御落胤ってかぁ。 発音が少し似ているというだけのその対比には、とてもじゃないがセンスが 感じられな...
日頃は何気に使っている言葉にも、いざその意味合いを定義せよ説明せよとなると、 ちょっと答えに詰まってしまうことも少なからずあります。 自分なりにはその概念はしっかり把握しているつもりなのに、言葉としては巧く 表せないということです。 筆者の場合なら、たとえば「高級ブランド」...
筆者が生息する地域には「熱田神宮」があります。 ええ、このように説明されることが多い由緒ある神社です。 ~三種の神器の1つである草薙剣(天叢雲剣)を祀る神社として知られる~ そして、その歴史について言えば、実はつい10年ほど前の2013年に、なんと節目に 当たる「創祀千九百...
実質的に天下の雄となった織田信長(1534-1582年)が家臣・明智光秀(1528-1582年) による謀反「本能寺の変」(1582年)であっけなく倒れたことで、その後の情勢は 信長の家臣であった羽柴秀吉(豊臣/1537-1598年)と、信長とは同盟者の立場に あった徳川家...
何物についても「日本三大◯◯」という表現はあるようで、例えば先日はなどは 「日本三大灯籠」なんてものにぶつかって、かなりマニアックな「三大」が あるものだと、ある意味感心したものです。 お話のついでに、その「三大灯籠」についてもちょっと触れておくと、それは こんな案内になっ...
数年前のことですが、生前に譲位された天皇が「上皇」となられた際にメディアは こんな案内をしました。 ~天皇が生前退位するのは約200年ぶりのこと~ そうかもしれんなぁ。 現上皇の先代である第124代・昭和天皇(1901-1989年)も、またその先代の 第123代・大正天皇...
「和」を説き、さらには「仏教」を保護したという事跡を承知しているせいか、 少なからずの人が、「聖徳太子」(574-622年)の人柄には、平和で穏やかという イメージを持っています。 しかし反面で、政治家としての太子が厳しい「軍事的決断」を迫られる場面に遭遇した ことも、当然...
この国では長い間、天皇が至高の存在とされてきました。 現代日本人の意識はともかくとして、民族の歴史的な信仰心という点ではそのように 表現しても構わないのでしょう。 なぜなら、その信仰心は~天皇とは天から降臨された天照大神の御子孫である~と しているからです しかも、この国の...
戦国群雄の世を最終的に把握した徳川家康(1543-1616年)には高齢になってから 儲けた三人の男子がありました。 長幼の順にこうなります。 〇九男・義直(1601-1650年)/尾張名古屋藩の初代藩主。 〇十男・頼宣(1602-1671年)/紀伊和歌山藩の初代藩主。 ...
世界的にはほとんどが「丸い形」をしている金貨ですが、大判・小判と呼ばれる 日本の金貨はなぜか「楕円形」をしています。 もっとも正確に「真・楕円形」なのか言えば、実はそうでもありません。 これは精密な計測をしなくても一目瞭然で判断できるところです。 では表現を変えて、長方形の...
昨今の日本の漁業環境には大きな変化が見られるそうで、その原因のひとつに 考えられているのが“海の温暖化”のことです。 たとえば過去30年を比較した場合、なんでも海水温が2~4℃ほども高い海域がグンと 増えて、しかもこうした傾向がここ5年ほど続いているとされています。 そのた...
戦国の世では、いざ戦さともなれば普段は農作業に従事している農民たちが 「徴収兵士」として駆り出されました。 「専業兵士」という存在がまだない時代ということもあって、これは領国を維持・ 保全するためには止むを得ない方法でした。 しかしその場合には、いささかの不都合もありました...
長さを示す一対の言葉として最初に思い浮かべるのは、やはり「長/短」になります。 ところがこれには例外もあるようで、たとえば衣料系などは「長/半」になることが あります。 たとえば、シャツの「長袖/半袖」がそうですし、最近はあまり使われなくなった 言葉とはいえ、「長ズボン/半...
いわゆる「天孫降臨」は、一般的にはこのくらいに説明されるようです。 ~皇室の御先祖が高天原から天降り、この国を豊かにそして平和に治められていく 様子を語り伝えるもの~ そしてこの際に天照大神から弟の瓊瓊杵尊(ニニギノミコト/以下ニニギ)に 授けられたとされるのが「三種神器...
いまさらの感がありますが、いくつかのTV時代劇を観て、ひょいと気が付きました。 ~戦国時代と江戸時代の武士の座り方には違いがあるゾ~ もっともソファーに腰を下ろすシーンはあまり見かけませんから、つまりは 正座(せいざ)と胡坐(あぐら)のことになります。 「正座」というからに...
自らが創業して以来、長きにわたってワンマン体制で臨んできた初代社長は、 二代目以降の後継社長について、こんな腹積りを持っていたようです。 ~弱肉強食の時代も終わってのだから、ワシのようなワンマン経営はもう必要が なくなった。 だからして、次代以降の社長たちは経営実務を...
世界の中でも、これほど「太陽/お日サマ」にこだわりを持つ民族はそうそういない のではないでしょうか。 えぇ、この列島に棲んでいる、いわゆる「日本民族」のことです。 まず、その国の名前からしてが、「日本」(日の本)にしているという厳然たる事実が あります。 そして、この「日」...
つい最近のこと、思いがけない出来事が重なる経験をしました。 「重なる」という以上は、複数の出来事がほぼ同時に起きなくてはなりません。 筆者の場合だと、その一つ目がまずDVD映画で、二つ目がWikipediaでした。 普段はまずしないことなのですが、身の回りの片付け物に精を出...
「現代日本人」が「昔の女性の生活ぶり」を知る方法は、結局のところ書物・絵画 などの史料や、映画やTVドラマなどの作り物を通じてであり、これは仮想体験とは 言えても、決して実体験ではありません。 ですから、知った気分になっているだけだとも言えそうです。 その上に、江戸時代やそ...
最近はあまり耳にする機会がありませんでしたが、ぼんやりTVニュースを眺めて いた時についつい思い出した言葉があります。 「あぶくぜに」・・・漢字なら「泡銭」と書きます。 そして、その意味は、 ~働かずに、または正当な労働によらないで、あるいは不正な手段によって得た金銭~ 勘...
~古典文学『太平記』の名場面のひとつで、国語・修身・国史の教科書に必ず載っていた 逸話であり、いわゆる戦前教育を受けた者には大変有名な話であった~ こんな説明に接したとしても、その「戦前教育を受けた者」になる方々が今や 絶滅危惧種?並みの現在では、その「大変有名な話」の有...
随分と迂闊なことですが、つい最近になって、日本と外国との相互間の、いわば 「歴史の同時性」という面で、筆者には随分と疎い面があることに気付いた次第です。 何を言いたいの? たとえば、こういうことです。 海の向こうでかのシェークスピアが活躍をしていたその時代に、日本国内では一...
(一応は)平和な環境にある21世紀の現代日本には、20世紀に親しまれた軍歌や 戦時歌謡曲がほぼほぼタブー視されているような雰囲気があります。 確かにその点には微妙なものがあるようで、誰かがついうっかり「ボクは軍歌が 大好きです」なんて漏らそうものなら、もうそれだけで「戦争好...
~武士Aが従弟であり同僚の武士Bの妻Cに横恋慕し、その挙句に殺人を犯した~ 現代なら、さほどに珍しいとも思われないお話ですが、「武士」が登場している のですから、お話は昔の昔のことに違いありません。 その辺にいささかの興味を覚え、今回ちょっと首を突っ込んでみることにしたもの...
江戸幕府の第三代将軍となった徳川家光(1604-1651年)の政治姿勢を眺めると、 少なからず「上から目線」であることに気が付きます。 家光の祖父である初代将軍・家康(1543-1616年)も、また父である二代将軍・ 秀忠(1579-1632年)も、かつては諸大名らと共に...
七世紀半ばから八世紀末に至る間に在位した歴代天皇の方々に、その代数順に 並んでいただくと以下のようになります。(数字は代数/女性天皇は女帝と表記) ~38・天智-39・弘文-40・天武-41・持統女帝-42・文武-43・元明女帝- 44・元正女帝-45・聖武-46・孝謙女...
ある種の原則、あるいはい通過儀礼と言っていいのかもしれませんが、歴史には ~新権力者は必ず旧権力者を悪く言う~ こうした性癖が厳として存在しています。 いささかみみっちい感じがしないでもありませんが、そうすることによって、つまり 「悪者を成敗した・失脚させた」という理屈由...
~犯罪などで被疑者・被告人が犯行に関わっていないことを推認させる間接事実の 一つが「アリバイ」( alibi)で、「現場(げんじょう)不在証明」とも訳される~ これが、犯罪ドラマなどによく登場する「アリバイ」という言葉の意味です。 さらに詳しく迫るなら、 ~犯行が行われた...
とあるヒマ人(実は筆者のこと)がネット徘徊していたら、筆者の生息地域にある 小さな神社に触れた記事に遭遇したと思ってください。 その神社はさほど有名でもない・・・というよりは、むしろまったく無名と 言った方が適切な印象です。 ただ筆者は以前からその神社の名称が珍しいこと、...
国民作家・司馬遼太郎(1923-1998年)による紀行文集『街道をゆく』は、 著者本人の逝去によって43冊目の「濃尾参州記」を最後に絶筆(未完)となりました。 それを読んだわけでもないのでよく知りませんが、タイトルはおそらく、 美濃国・尾張国・三河国を指しているのでしょう。...
日本で一番古い歴史書は「古事記」(こじき)だと、学校の授業で初めて教わった とき、筆者はその語感りから「乞食」(こじき)を連想してしまったものです。 今思えば、まことに不謹慎な所業でした。 もっとも、この「乞食」という言葉自体もあまり歓迎されるものではなかったようで、 後に...
日本人メジャーリーガーとして超人的な活躍を続ける大谷翔平選手(1994年生)が、 日本全国の全小学校と特別支援学校約2万校に対し3個づつ、総数約6万個の ジュニア用グローブを寄贈するというお話がつい先頃(2023年11月)ニュースに なっていました。 その折に添えられた大谷...
唐突な話題で恐縮ですが、いわゆる「天一坊事件」の経緯を簡単に示すなら 以下のような説明になるようです。 ~江戸時代中期、山伏の天一坊改行が、江戸幕府8代将軍・徳川吉宗の落胤を 称して浪人を集め、捕らえられ獄門になった事件~ ここに登場している文言にも少し触れておくなら、こ...
去る11月19日の日曜日のこと、筆者の生息地である名古屋市熱田区において 恒例のイベントが開催されました。 その名称は~あったか!あつた魅力発見市2023~ おそらくは地域名称「熱田」の韻を踏んで「あったか!あつた」としたのでしょうが、 ダジャレの域を脱していないという辛辣...
何の因果か片付け作業に手を出したまでは良かったのですが、こんな場面で棚の 隅っこからひょっこり文庫本が姿を現しました。 ひっくり返してタイトルをあらためてみると、恐ろしいことに、それは十年以上も 前に出版された小石房子著『日本史有名事件の女50人』(新人物文庫)でした。 一...
ぼんやりTVを眺めていたら、こんなニュースが流れました。 ~願い事などを書いて神社に奉納する「絵馬」にシールを貼るケースが 出てきています~ これを耳にしたとき、筆者は反射的にこんな連想をしたのです。 ~なるほどなぁ、屋外に飾る絵馬だから、やっぱり雨雪などから文字の劣化を...
日本神話の一つに「国生み/国産み」と呼ばれる物語があります。 「大八島/大八洲」(おおやしま)」、要するに、現在日本列島と呼ばれている 島々の創造過程のお話のことで、『古事記』では、その大事業の経緯はこのような 説明になっている・・・とのことです。 ~伊邪那岐(イザナギ)、...
女子水泳選手の「今井月」選手が、名前テロップ入りのTVコマーシャルに登場して いましたが、名に当たる「月」の部分のルビは、なんと「るな」。 スポーツ音痴の筆者は、名の「月」はてっきり、そのまま「ツキ」と読むものと ばかり思い込んでいたので、ちょっとビックリ。 ~ルナ/るな/...
最近では少数派になってしまったかもしれませんが、これまでのお買い物は、 「一万円札」(紙幣)とか「五百円玉」(硬貨)とかの、いわゆる「貨幣」を 使用することが普通でした。 えぇ、中には「いいや、ワシはとっくに“電子マネー”オンリーじゃ」と主張される方も おられるだろうことは...
こんなクイズを出されて、あなたはすぐさま答えることができますか? ~徳川将軍は延べ15代を数えましたが、ではその第4代のお名前は?~ 日本史にそれなりの知識を持っている人は別として大方のところは、こんな感じに なるのでは? 確か初代の家康を初めとして、代々の徳川将軍の名前に...
日本史の「時代区分」をよくよく眺めて見ると、結構入り組んだ構成になっている ことに気が付きます。 考えてみれば、社会の複雑な変遷や経緯をそれなりの根拠に基づいて括りまとめる 作業ですから、そこにデジタル的明確さを求めることは意外に困難なことなのかも しれません。 Wikip...
歴史風に大和民族というべきなのか、あるいは現代風に日本国民というべきなのか、 そのへんのことはよく分かりませんが、ともかくこの列島に棲む民族には、いわゆる 「窮屈」を無意識に敬遠する向き、あるいは、それらに対する「苦手意識」もどきの 感情があったように感じられます。 でもそ...
国替(くにがえ)/所替(ところがえ)/転封(てんぽう)/移封(いほう)/ などなど、多彩な言い方があるようですが、要するにどれもが、 ~(主に)江戸時代、幕府が大名統制策として大名の領地を他に移し替えること~ を意味しています。 実際、史実としてもそうした「国替」は盛んに行...
ネットを彷徨していて、ひょっこりこんな文章に遭遇しました。 ~漢字が伝来する以前の日本には固有の文字がありませんでした。 そのため人々は神話や伝承などを暗記して口頭で語り継いでいました~ へえ、それが通説になっているのか。 ところが筆者はそのようには考えず、こう受け止めて...
現在の日本民族は海に囲まれた「島国」に住んでいます。 日本という名称がまだなかった頃のご先祖様たち(大和民族)も、その点は同じで 長らく列島(島国)住まいを続けてきました。 さて、そうした列島民族のライフスタイルを、陸続きの大地に住む他民族と比較して みると、こういうことが...
さて、どのように言ったらよいものか、そうした方面の話題にとんと疎い筆者には 判断が付きかねますが、児童虐待、性加害犯罪、人権蹂躙などの表現をもって 昨今盛んに取りざたされているいわゆる「ジャニーズ問題」です。 現在では、お話はどうやら事務所の名称を変える、変えないというとこ...
~この日本に元の大軍が二度(文永の役1274年/弘安の役1281年)まで侵略を 仕掛けてきたが、いずれとも失敗に終わった~ 「元寇」あるいは「蒙古襲来」ともいうこの出来事に対して、日本人が持つ平均的な イメージはこのくらいのものかもしれません。 しかし、これを間違いとする...
~治部少(石田三成)に過ぎたるものが二つあり 島の左近と佐和山の城~ これを戦国時代の日本の武将である石田三成(1560-1600年)に対する評価だと 受け止めると、こんな印象にもります。 ~参謀役の島左近(生年不詳-1600年)と領地の佐和山城は、石田三成という人物には ...
鎖国政策下の江戸時代の日本が外国との接触を一切絶っていたかといえば、 実はそうでもありませんでした。 俗に四つの口と言われるように、長崎ではオランダ・中国を相手として、 琉球相手なら薩摩で、朝鮮だと対馬で、さらに蝦夷地では蝦夷を相手にそれなりの お付き合いはしていました。 ...
筆者が生息中のこの国のグーンと昔の姿を伝えているとされるのが、いわゆる 「魏志倭人伝」です。 ただし、これだけで独立した歴史書というわけではなく、少しマニアックな説明なら、 こうなっています。 ~中国の正史『三国志』のうち、『魏書』巻30の中にある一伝「烏丸鮮為卑東夷伝 ...
今回のお話は少し性が絡んだ話題になっていますので、年端もいかぬ皆サンの閲覧に ついては、保護者各位においての管理監督をお願いしておきます。 では何歳以上なら自由なのか、という御相談もあるかもしれませんが、正直そこまで 粘らなければならないほど濃い内容でもありませんのでご安心...
またまた今回も筆者の生息地・尾張熱田の話題になってしまいますが、決して悪意が あってのことではありませんので、そのへんはどうぞ良しなにご理解をお願いします。 さて、今回は江戸・日本橋から京・三条大橋に至る、いわゆる「東海道五十三次」に ついての話題を取り上げました。 出発地...
少し以前はそうでもなかったのに、最近やたらと耳にするようになった言葉の ひとつに「インバウンド」(Inbound)があります。 その意味は、~外国人が訪れてくる旅行のこと~になるのだそうです。 だったら、わざわざカタカナ用語にしなくたって、それを言い表すのにふさわしい 日本...
よく知られた史実であっても、よく眺めてみるとその中には何かしら忘れ物をした ように感じられる出来事もないではありません。 たとえて言うなら、「AとBが・・・」で始まった説明が、その部分で途切れて しまって、この後がどうなのかの説明がないままの状態です。 一体どうしたのだ! ...
大昔の話になりますが、東映時代劇映画「関の弥太っぺ」とか、あるいは、 異色のTV時代劇「木枯らし紋次郎」などが大きな人気を博したことがありました。 いわゆる「渡世人」と呼ばれた方々です。 しかし、現代人のほとんどは、この言葉くらいは聞いたことがあるにせよ、 「渡世人」といわ...
突然にこんな質問を向けられて、すんなり答えることができますか? ~「俗信/迷信」って、いったいどんなことですか?~ 仮にアナタにはそれが出来たとしても、自慢ではありませんが、筆者などは的確に 説明することは出来かねます。 そこで、早速カンニングに及ぶのですが、そこには繊細な...
久しぶりのことでしたが、町内長老のご尊顔を拝する機会がありました。 お達者でなによりでしたが、不意打ち気味にこんな挨拶が降ってきたのです。 ~昨日のTVニュース見たかい?~ いきなりTVニュースに話を振られても、世間並みの話題しか筆者の頭には思い浮かび ません。 そこで遠慮...
「天変地異」とは、このくらいの説明になっています。 ~天変とは天空に起こる変動、地異とは地上に起こる変異。 要するに、天地の間に起こる自然の異変のことで、風、雨、雷、日食、月食、 彗星や地震、洪水などのことをいう~ では、こうした「天変地異」に遭遇したとき、それぞれの...
年代を言い表す方法として現代日本でよく用いられているのは、世界標準に なっている感もある「西暦」と、それにもうひとつ、日本独自の元号を用いる 「和暦」の二種類ということになるのでしょう。 でも、「西暦」と「和暦」って言葉、ヘンチクリンな対比になっていますねぇ。 西洋に対して...
西の「奈良の大仏」サマと比較されることも多い、東の「鎌倉の大仏」サマに ついて、Wikipediaではこのように説明しています。 ~神奈川県鎌倉市長谷にある浄土宗の寺院である高徳院の御本尊は 銅造阿弥陀如来坐像の鎌倉大仏(国宝)~ この説明の範囲だけでも、たとえば浄土宗と...
いわゆる「魏志倭人伝」と呼ばれる歴史書には、「倭国」及びその統治者である 「女王」について、このような紹介がされているようです。 ~その数三十ほどの国の集合体である倭国。 女王・卑弥呼はその都である 「邪馬台国」に居住し、「鬼道」を巧みに操って民衆に接していた~ これより...
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図書館でひょいと手に取った本の、そしてたまたま目にしたページに こんな文章があって、ついうっかり「衝動借り」してしまいました。 ~ご存知の通り、私は他の作家諸氏が取り扱わない役目を題材にした物語を 得意にしている。 屋右筆、勘定吟味役、御広敷用人、お髷番こと小納戸月代御...
ひょんなことから、町内長老の思い出話を聞く羽目になって・・・そのひとつがこれ。 長老ご自身の記憶によれば、なんでも1984年(昭和59年)頃のことらしいのですが、 こんな本が出版され、随分と評判になったとのことです。 つまり、今から数えれば40年ほど以前の超昔々の出来事にな...
江戸時代のあれこれを紹介した本にひょいと出会い、何気にそれを眺めていた ところ、ひょっこり「将軍の一日」というページに行き当たりました。 これまでの筆者は、実は一度たりとも「将軍生活」というものを経験したことが ありませんでしたから興味津々です。 そこで首を突っ込んでみたと...
天下平定を目前にした織田信長(1534-1582年)が家臣・明智光秀(1528?-1582年) の謀反に倒れた後の天下を掌握したのはこれまた信長の家臣であった羽柴秀吉 (豊臣/1537-1598年)でした。 そして、さらにその秀吉が死を迎えたことによってその後の豊臣政権には...
日本史上初めての武家政権である鎌倉幕府が誕生する、そのおよそ250年前のこと、 武士という存在はすでに台頭し、その勢力をさらに広げる勢いにありました。 その草分け的存在ともされているのが平将門(生年不肖-940年)です。 そしてこの方は、併せて幾つかの「日本初」のタイトル?...
奥州藤原氏については、こんな説明になっています。 ~前九年の役・後三年の役の後の1087年から、源頼朝に滅ぼされる1189年までの間、 陸奥(後の陸中国)平泉を中心に出羽を含む奥羽地方(現在の東北地方)一帯に勢力を 張った藤原北家の支流の豪族~ この程度の案内でも分かる...
明治時代以降次第に解禁されていったようですが、それまでの社寺や霊山などでは 「女人禁制」、つまり女性に対する入山禁止を原則としていました。 そこには、現代における「女性差別」とか「女性蔑視」とはいささか意味合いの 異なる「信仰上の理由」があったとされています。 そうしたとこ...
重さや長さなどを表わす「単位」は、当然ながら日本史にもいろいろな形で 登場しています。 では、そうした単位のうちに「速度(スピード)」を表すものあったものでしょうか? 現代でいう「時速〇km」といった類の単位のことです。 それを表すために必要な要素、「距離」と「時間」につい...
「隠密」(おんみつ)とは、こう説明されています。 ~主君などの密命を受けて秘かに情報収集などに従事する者~ 要するに「隠れてヒッソリ秘密裏に」ということですから、現代風にいうなら 「スパイ稼業」、つまり秘密諜報員/地下工作員/産業スパイもどきのイメージに なるのでしょうか...
今までそのすぐ目の前を割合よく往き来していたのに、これまでとんと無関心で 無頓着にやり過ごしていた場所が、なんと「史跡」とされていることを知って ちょいとばかり驚いた次第です。 ~へぇ、こんな狭っ苦しい場所が史跡だってか~ さて、その場所は、国道一号線を跨いで熱田神宮の南西...
いつもの通り、お話は古今東西いろいろに飛び散ることになりますが、 さてこんな説明にぶつかりました。 ~(革命とは、)被支配階級が時の支配階級を倒して政治権力を握り、 政治・経済・社会体制を根本的に変革すること。 また漢語の「革命」の語源は「天命が改まる」の意味で、王朝交...
面白いから読め読めとの、ちょいとした強要をひょんなことから受けるハメに なりました。 それが井原忠政著『三河雑兵心得』シリーズ(双葉文庫)であって、そうした経緯から 今回のそのうちの「拾四/豊臣仁義」のなかの一文から話題をつまみ出して みることにした次第です。 ともかく、シ...
とある選挙の開票結果を伝えるTV画面をぼんやり眺めていました。 当選が決まるや、その選挙事務所に集まった支持者たちと万歳を繰り返す光景は、 相も変わらずというところでしたが、ところが昔はお約束のように行われていた 達磨に目を入れるパフォーマンスはありませんでした。 そういえ...
~野見宿禰(のみのすくね)は、土師氏の祖として『日本書紀』などに登場する 古墳時代の豪族である~ ひょっこりのこと、Wikipediaにこう説明されているのをみつけました。 しかしちょっと待てヨ、この名前、どこかで聞いた覚えがあるゾ。 ということで、その「野見宿禰」なる...
筆者の生息地・尾張にはこんな言葉があります。 「尾張名古屋は城で持つ」 こんな意味合いだと説明されています。 ~江戸時代に流行した俗謡の一節で、名古屋城を自慢する言葉~ その名古屋城本丸は周りを堀で囲まれており、もう少し丁寧に眺めると、その堀の 外側の位置にニケ所の「金シャ...
「神も仏もない」 これは世の無情、たとえば、大きな不運や不幸に見舞われたりしたことを嘆くときに、 よく使われる言葉です。 要するに、 ~この世の中に、慈悲深い神サマや仏サマが確かに存在してくれているのなら、 これほどまでの不運・不幸に見舞われることはないはずだ~ こうした...
徳川幕府歴代15人の将軍には、正室の他にもそれなりの人数の側室がいました。 その歴代分の全部を合算すると一体何人になるのかは知りませんが、その中に たった一人だけ、極めて異例で「例外」的な扱いを受けた女性がいます。 二代将軍・秀忠(1579-1632年)の正室・お江サン(1...
拙宅からトボトボ歩いて15分ほどの場所に「七里の渡し」(宮の渡し)跡があります。 さて「七里の渡し」とは、その昔の街道である東海道五十三次の第41番目の、 ここ「宮宿」から次の第42番目「桑名宿」までの概ね七里(28km)の距離を船で渡る、 東海道唯一の海路を指しており、そ...
今回のお話の主はオギュー・ソライ。 ちょっと聞いただけだと、あたかもフランス人あたりの名のようにも感じられますが、 実は歴とした日本人の名前で、漢字で表すなら 荻生徂徠(おぎゅう・そらい/1666-1728年)となります。 どんな人物なのか。 ~江戸時代中期の儒学者・思想家...
なにげに手に取った本にこんな一節がありました。 ~特に宝暦四年(一七五四)、六角獄舎前で古医方の医師・山脇東洋たちが 行った国内初の人体解剖は、漢方医学の誤りを糺し、洋書の正しさを 証明した画期的事跡~ 澤田瞳子・短編「人待ちの冬」 ところが、うすらボンヤリながらもそれ...
たまたま数人が集まった折のこと、その中の一人からこんな質問が。 ~ウィキペディア(Wikipedia)を日本語で言うと、どうなるんきゃあ?~ オジンギャグ好きな一人が咄嗟にこう返しました。 ~もんなもん、シンプルに「浮きペデ屋」でええんでにゃあの~ 双方が尾張言葉だったの...
真夏日当日のことでしたが、何気にTVを見ていたら、筆者には聞き慣れないこんな 言葉が耳に入ってきました。 「クールシェアスポット」・・・ 筆者がピンと来ていないことを察知したものか、TV側も補足説明のオマケです。 そのオマケを整理し直すと、 ~夏の暑さを忘れられるような、身...
たとえば、何かしらの面倒に巻き込まれそうになったときなど、日本ではこんな 言葉が使われることも珍しくありません。 ~三十六計逃げるに如かず~ 自分の形勢が不利になりそうなときは、あれやこれやの思案を巡らすよりは、 そうした局面からさっさと逃げてしまうのが得策であるといったい...
戦国三英傑の一人である徳川家康(1543-1616年)を描いた一枚の絵。 杓子定規風には『徳川家康三方ヶ原戦役画像』、また愛称風には『顰(しかみ)像』 とも呼ばれている、まあ割合に良く知られたといってもよさそうな肖像画が、 実は筆者の生息地・名古屋の「徳川美術館」に所蔵され...
ひょっこりのお誘いがあって、国史跡「斎宮跡」の見学旅行に参加してきました。 参加者数は20人チョイ弱で、行き先は筆者の生息地・愛知県のお隣である三重県、 さらに詳しくなら、多気郡明和町になるとのことです。 それはいいとしても、何ですか? そもそも、その「斎宮跡」って? 準備...
筆者はとんと知らなかったことですが、英語には「3R's」(スリーアールズ)という 用語・概念があるそうです。 でもなんですかぁその「3R's」って? ひょっとして、近年大きな関心を集めている「3R」、つまり、 /recycle(リサイクル)再資源化/reuse(リユース)...
日本史には「江戸時代の三代改革」とされる出来事があります。 ~幕藩体制の動揺という事態に対応して、18世紀以降に質素・倹約を基本にして 財政再建・農村維持・商業資本掌握などに取り組んだ幕政の改革~ 大雑把ならこのくらいの説明になりそうです。 しかし折角ですから今回多少の補...
多分ちょっとしたシャレのつもりだったのでしょうが、顔見知りのオジサンが こんなセリフを吐きました。 ~拙者の趣味は御朱印、そして生い立ちは内を隠そう、ご落胤なのだ~ 御朱印と御落胤ってかぁ。 発音が少し似ているというだけのその対比には、とてもじゃないがセンスが 感じられな...
日頃は何気に使っている言葉にも、いざその意味合いを定義せよ説明せよとなると、 ちょっと答えに詰まってしまうことも少なからずあります。 自分なりにはその概念はしっかり把握しているつもりなのに、言葉としては巧く 表せないということです。 筆者の場合なら、たとえば「高級ブランド」...
筆者が生息する地域には「熱田神宮」があります。 ええ、このように説明されることが多い由緒ある神社です。 ~三種の神器の1つである草薙剣(天叢雲剣)を祀る神社として知られる~ そして、その歴史について言えば、実はつい10年ほど前の2013年に、なんと節目に 当たる「創祀千九百...
実質的に天下の雄となった織田信長(1534-1582年)が家臣・明智光秀(1528-1582年) による謀反「本能寺の変」(1582年)であっけなく倒れたことで、その後の情勢は 信長の家臣であった羽柴秀吉(豊臣/1537-1598年)と、信長とは同盟者の立場に あった徳川家...
何物についても「日本三大◯◯」という表現はあるようで、例えば先日はなどは 「日本三大灯籠」なんてものにぶつかって、かなりマニアックな「三大」が あるものだと、ある意味感心したものです。 お話のついでに、その「三大灯籠」についてもちょっと触れておくと、それは こんな案内になっ...
数年前のことですが、生前に譲位された天皇が「上皇」となられた際にメディアは こんな案内をしました。 ~天皇が生前退位するのは約200年ぶりのこと~ そうかもしれんなぁ。 現上皇の先代である第124代・昭和天皇(1901-1989年)も、またその先代の 第123代・大正天皇...
「和」を説き、さらには「仏教」を保護したという事跡を承知しているせいか、 少なからずの人が、「聖徳太子」(574-622年)の人柄には、平和で穏やかという イメージを持っています。 しかし反面で、政治家としての太子が厳しい「軍事的決断」を迫られる場面に遭遇した ことも、当然...
この国では長い間、天皇が至高の存在とされてきました。 現代日本人の意識はともかくとして、民族の歴史的な信仰心という点ではそのように 表現しても構わないのでしょう。 なぜなら、その信仰心は~天皇とは天から降臨された天照大神の御子孫である~と しているからです しかも、この国の...
戦国群雄の世を最終的に把握した徳川家康(1543-1616年)には高齢になってから 儲けた三人の男子がありました。 長幼の順にこうなります。 〇九男・義直(1601-1650年)/尾張名古屋藩の初代藩主。 〇十男・頼宣(1602-1671年)/紀伊和歌山藩の初代藩主。 ...
世界的にはほとんどが「丸い形」をしている金貨ですが、大判・小判と呼ばれる 日本の金貨はなぜか「楕円形」をしています。 もっとも正確に「真・楕円形」なのか言えば、実はそうでもありません。 これは精密な計測をしなくても一目瞭然で判断できるところです。 では表現を変えて、長方形の...
昨今の日本の漁業環境には大きな変化が見られるそうで、その原因のひとつに 考えられているのが“海の温暖化”のことです。 たとえば過去30年を比較した場合、なんでも海水温が2~4℃ほども高い海域がグンと 増えて、しかもこうした傾向がここ5年ほど続いているとされています。 そのた...
戦国の世では、いざ戦さともなれば普段は農作業に従事している農民たちが 「徴収兵士」として駆り出されました。 「専業兵士」という存在がまだない時代ということもあって、これは領国を維持・ 保全するためには止むを得ない方法でした。 しかしその場合には、いささかの不都合もありました...
長さを示す一対の言葉として最初に思い浮かべるのは、やはり「長/短」になります。 ところがこれには例外もあるようで、たとえば衣料系などは「長/半」になることが あります。 たとえば、シャツの「長袖/半袖」がそうですし、最近はあまり使われなくなった 言葉とはいえ、「長ズボン/半...