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霞に月の(工藤×良太)101 Tea Time30 恋ってウソだろ?!54 残月17 までアップしました 月夜の猫-BL小説です 霞に月の(工藤×良太)101までアップしました
月夜の猫-BL小説です 霞に月の101 BL小説 みんなが良太を大切にしているのはよくわかっているし、そこのうるさいお嬢さんの言葉を借りた秋山の言いたいことも工藤には痛み入るほどだが、正直工藤には大切と思えば思うほど、このまま良太を傍に置いていいものかと考えてしまうのだ。 コーヒーをすすっているとまた携帯が鳴
月夜の猫-BL小説です 残月14 BL小説 「ってか、あの………」 千雪には京助という背後霊のように千雪に付きまとう存在がいて、しかも超ヤキモチ妬きなあの京助のことを、檜山が知っているのかどうか計りかねたので、言葉が続かない。 「どうしてあの、そんなことを………」 「だから、研二を好きになっても無駄だよって
月夜の猫-BL小説です 霞に月の99 BL小説 朝から雨が降りつづいていた。 「お帰りなさい、お疲れ様です。今日は一日雨みたいですね」 四時頃オフィスに戻ってきた工藤を鈴木さんが出迎えて外に目をやった。 「コーヒーになさいます?」 「お願いします」 工藤が奥の自分のデスクに落ち着いた途端、携帯が鳴った。 鈴木
月夜の猫-BL小説です 霞に月の(工藤×良太)97までアップしました BL小説霞に月の(工藤×良太)97 Tea Time23 残月10 恋ってウソだろ?!47 までアップしました
月夜の猫-BL小説です 残月10 BL小説 「そうですね、やはり事故の時工藤さんが良太につきっきりだったとか、そういうことで、何か悟ったのかも知れませんね」 「ああ、そうね。SNSで流れてた工藤さんの必死怖い表情、あれ見たらね~、好きな人の行動だったら、やっぱわかっちゃうかもね」 「まあ、推測ですが。今回のド
月夜の猫-BL小説です 残月9 BL小説 そういうきっかけとか、あったんだろうか。 でも、やっぱ、俺なら、簡単に思いきれないだろうな。 「田園の方も、チェックしておけよ」 仕事の鬼が隣で言い放った。 「はい」 ちぇ、ちょっとは本谷の心を思いやるとか、ないのかよ。 「檜山の家の撮影はうまくいきそうか?」 良太の心
月夜の猫-BL小説です 霞に月の97 BL小説 それに、あいつ面白い男だったな、と香坂は自然と笑みを浮かべる。 あいつ、とは昨夜というか明け方香坂の顔を治療してくれた加賀という医師のことだ。 工藤とは身内に極道がいるという出自が似ていて知り合いだというが、背中に彫り物があると自慢気に言っていた。 飄々としてざっ
月夜の猫-BL小説です 残月8 BL小説 実際、ドラマの中でのキーマンだった本谷は、ドラマの出来不出来に関わるキーマンでもあったが、最初は『田園』の時の竹野のような毒舌ではないにせよ、それこそ大澤に文句を言われたり、監督にも心配されたりしたものの、何とかしり上がりに調子を上げて、同時にドラマの方もしまりが出て
月夜の猫-BL小説です 残月7 BL小説 以来、『からくれないに』ロケが京都であったことから、今撮影中である映画『大いなる旅人』のロケを京都で行った時に工藤が本谷と接近しているのではなどと良太が勘ぐったりと、一時良太は暑さや忙しさとも相まって痩せたのがわかるくらい息つく暇もなかったのだ。 『からくれないに』は
月夜の猫-BL小説です 霞に月の96 BL小説 「でも律儀だなあ。あ、ひょっとして事務所ってここだと思ったのか? 天野さん」 事務所に届けてくれれば取りに行くとメッセージを送ったことを思い出した。 早速携帯にお礼のラインを送ると、すぐに天野から電話が入った。 「あ、すみません、俺、スカイプロモーションの事務所
月夜の猫-BL小説です 残月6 BL小説 「わかるよ。あの人、いろいろ言われているし、一見して強面な雰囲気だけど、実際義理人情に篤い人だもんな」 しみじみと話す小杉に、志村も苦笑しながら頷いた。 「そうなんですよね。何せ、昭和のオヤジだから」 良太の言葉に小杉も志村も声をたてて笑った。 「旅行は無理でも、パー
月夜の猫-BL小説です 残月5 BL小説 「そりゃ、美味しいもんは何でも好きに決まってます」 そういえばと、良太は先日一緒に食事をした時、珍しく工藤が栗きんとんを食べたことを思い出した。 「栗きんとん、そろそろですよね」 「お、いいね、栗きんとん」 後ろから聞きつけたらしく、小杉の声がした。 「あ、小杉さん、
月夜の猫-BL小説です 残月4 BL小説 「何なら、チケット用意しとくよ。綾小路一族と一緒に」 「綾小路一族ぅ?」 良太は檜山に聞き返した。 「紫紀と小夜子と大、千雪と京助、それから彼らの両親」 「いや、観たいのは山々だけど、工藤も俺も時間が取れるかどうか。工藤にも聞いておくけど」 一族と一緒にって、ほんとに
月夜の猫-BL小説です 残月3 BL小説 「はい。次はきっと頑張れますよ」 「わかりました! 頑張ります!」 二村も笑った。 良太は志村や桧山にもサンドイッチを持って行った。 「良太ってさ、時々、工藤さんより怖って思うわ」 ボソリ、と志村が言った。 「何ですか、それ」 心外なと良太が眉を顰める。 「二村さん
月夜の猫-BL小説です 残月2 BL小説 そもそもが以前は母校の大学にも新入社員の募集をかけたりしていたものの、面接の最後に、俺の伯父は云々とどすをきかせた声で言い放つため、ほぼ全員が回れ右で帰って行き、万年人手不足に悩まされている青山プロダクションだったのが、ただ一人、出て行かずにめでたく新入社員として残っ
月夜の猫-BL小説です 残月1 BL小説 高い空、葉も色づいた街路樹が秋の訪れを告げている早朝のオフィス街。 やがてビジネスマンが行きかうだろう通りには、先ほどから似つかわしくない怒号が度々飛んでいる。 「志村、遅い! 檜山、お前はもっとそっと出て来い! 二村、トロ過ぎる!」 ライトがたかれ、カメラセットを積
月夜の猫-BL小説です 残月(工藤×良太) BL小説 「幻月」「秋の陽」のあとのお話です。 青山プロ所属俳優志村義人主演映画「大いなる旅人」には能楽師、檜山が出演しているのだが、檜山の家で撮影をすることになり、檜山と話していた良太は、工藤の話をすると嬉しそうな顔をする檜山に、本谷が工藤を好きになったように、ま
月夜の猫-BL小説です 幻月59 BL小説 おそらく表面上は会社を守らねばとか強がって一人前の振りをして、歯を食いしばっていてもどうせ、一人の時には猫を抱いてメソメソしているだろう良太を抱きしめたかった。 やっぱり少し痩せてしまった身体の首筋や胸や背中をさすりながらしばらく煽ってやれば、良太は色づいた声をあげな
月夜の猫-BL小説です 幻月58 BL小説 「それ、佐々木さんには言わないでくださいよ。直ちゃん、たまたま会社に来てあら捜ししてった刑事見て許せないって、藤堂さんも巻き込んで、『ベア』にアンダーカバー、自分でも反省してるって」 「ったく、藤堂のやつ、何やってたんだ」 工藤は苦々し気に言い放った。 「いや、藤堂さ
月夜の猫-BL小説です 幻月57 BL小説 良太は留置場など居心地悪いだろうし、風呂とかトイレとかどうすんだろう、と考えて、オフィスにたまたまやってきた平造に聞いたことがある。 「トイレは中にあるが、他に人がいりゃ使いづらいな。風呂も三日にいっぺんくらいだ」 それを聞いていたので、工藤もかなりうらぶれているので
月夜の猫-BL小説です 幻月56 BL小説 「いや、ちっさいが畑もありますしな、吉川に任せっぱなしだし、あいつも自分の店がありますからな」 馴染みのリストランテのオーナーシェフ、吉川と平造は案外長い付き合いで、料理や野菜のことで話が合うようで、平造がぎっくり腰をやった時にも世話を焼いてくれた。 「着いたら電話し
お立寄り有難うございます。お気楽ハピエンBL小説です 月夜の猫-BL小説です BL小説 霞に月の(工藤×良太)88、幻月55、恋ってウソだろ?!33、Tea Time9、 までアップしました
月夜の猫-BL小説です 幻月55 BL小説 「しかし、小田弁護士から今回の事件の件で、スポンサーを降りた方がいいかも知れないと窺った時は驚きました」 良太は驚いた。 工藤はそんなことまで考えていたのだ。 他のスポンサーに対しても同じように対応したのだろうか。 「工藤さんを信頼してますから、そのような気遣いはご無
お立寄り有難うございます。お気楽ハピエンBL小説です 幻月54 BL小説 男の名は石尾健斗三十八歳。 石尾不動産社長で、二週間ほど前に行方不明になっていた男だ。 その記事を読んでも大抵、へえ、で終わる程度だし、島本組系列でもことが麻薬関係ではトバッチリを避けて誰も何も言わないし、インテリヤクザで偉ぶっていたくせ
月夜の猫-BL小説です 幻月53 BL小説 結局、この事件は新聞、テレビ、ネットを通して一時あっちでもこっちでも大いに報道されたが、工藤の名前はどこにもなく、またしても小林千雪とその仲間たちのお陰で、警察も運よく冤罪の謝罪会見をするところを逃れたわけである。 事件報道の空騒ぎもやがて人気芸能人の不倫報道にとって
月夜の猫-BL小説です 幻月52 BL小説 今はさほど問題なく思えたとしても、何かのはずみでフラッシュバックするということもある。 良太は千雪の部屋まで直子に付き添ってきていた。 「今のところ大丈夫だと思うよ」 医師が帰った後、京助が入れてくれた珈琲を一口飲んでから、直子は言った。 「本当にご心配おかけしました
月夜の猫-BL小説です 霞に月の85 BL小説 「だけど工藤さん、こういう反社会勢力とか政治家が大嫌いで」 香坂はフフっと笑う。 「昔からヤクザ嫌ってたよ。でもそもそもなんで、高広がヤクザに狙われるわけ?」 「はあ、それは、おそらく、跡目争いのせいで。主に二つの組系列が争ってて、工藤さんを担ぎ出されたら困る連
月夜の猫-BL小説です 幻月51 BL小説 「ああ、この男が振り回していたナイフはそのテーブルの上のビニール袋の中にあります」 谷川が橋本に言った。 「この男以外に素手では触っていません」 すかさずそう付け加えた谷川をじっと見つめた橋本は、「失礼ですがご同業ですか」と丁寧に尋ねた。 「元です」 「そうですか」