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2020年10月、当時の菅義偉首相は、日本学術会議の新会員候補六人の任命を拒否しました。その具体的理由を語らず、「総合的、俯瞰的な活動を確保する観点から判断した」とくり返しました。でも、総合的、俯瞰的観点で判断すれば、その任命拒否は誤りである、と私は思いました。そして、現在、日本の政府や自民党、主要メディアに一番欠けているのが、総合的、俯瞰的な視点で、世界情勢をとらえることだと思います。先日、朝日新聞に「ロシアの戦争観」と題する記事が掲載されました。ウクライナ戦争に関して、現代史家の大木毅氏とエストニア高裁防衛保障センター研究員の保坂三四郎氏に、話を聞いた記事でした(聞き手・中島鉄郎)。私は、その内容のみならず、見出しが、すでに総合的、俯瞰的視点を欠いていると思いました。「服従せぬ相手消し去る世界観」と「...善悪を逆さに見せるアメリカを、総合的、俯瞰的にとらえよ