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2020年10月、当時の菅義偉首相は、日本学術会議の新会員候補六人の任命を拒否しました。その具体的理由を語らず、「総合的、俯瞰的な活動を確保する観点から判断した」とくり返しました。でも、総合的、俯瞰的観点で判断すれば、その任命拒否は誤りである、と私は思いました。そして、現在、日本の政府や自民党、主要メディアに一番欠けているのが、総合的、俯瞰的な視点で、世界情勢をとらえることだと思います。先日、朝日新聞に「ロシアの戦争観」と題する記事が掲載されました。ウクライナ戦争に関して、現代史家の大木毅氏とエストニア高裁防衛保障センター研究員の保坂三四郎氏に、話を聞いた記事でした(聞き手・中島鉄郎)。私は、その内容のみならず、見出しが、すでに総合的、俯瞰的視点を欠いていると思いました。「服従せぬ相手消し去る世界観」と「...善悪を逆さに見せるアメリカを、総合的、俯瞰的にとらえよ
”2月初め、朝日新聞は、「時時刻刻」という欄に、”基地発PFAS汚染「例外」の日本”と題する長文の記事を掲載しました。”調査に応じない米側■対策費住民負担”という副題がついていました。そして、”発がん性が指摘される有機フッ素化合物(総称PFAS)が日本国内の米軍基地周辺で検出され、住民生活への影響が懸念されている。米国で問題が広がり、米政府は国内向けに規制を強め、大規模な対策予算を投じる。だが、日本国内では対策に積極的と言えず、住民は不信感を強めている。”というサマリーがついていました。また、記事の脇に、”化学物質PFASなにが問題?体内に長く蓄積され、発がん性も指摘されている”と題する化学物質PFASに関する具体的な説明も付けられていました。かなりの長文で、実態や問題点をきちんと把握し、告発するような思...日米地位協定と日本の主権