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この曲がリリースされたのは1979年ですが、1984年ごろ、私がよく聞いていたFMラジオではCMソングとしてこの曲が頻繁に流れていたのを思い出します。曲のタイトルにもなっている「Babe」とは、ご存じ「赤ん坊」という意味。本名ジョージ・ハーマン・ルース・ジュニアの有名なニックネームとなった
今週アップデートされたApple Musicおすすめフェイバリット・ミックスはあまり代わり映えがしなかったので、通勤のお供に年別のプレイリストから「1980…
No.7-004 灰色の屋敷 ―Next Christmas Time
ステイシーと離婚したアランはフレッドを連れ、北イングランドの実家、グレーストン・ハウスに到着した。小ぶりだがマナーハウスである、その屋敷を目の当たりにしたフレッドは、幼いながらも父が由緒ある家柄の出だと知る。 車を降りて見上げた屋敷は、暗い灰色の影に覆われ、一層の威圧感を放っていた。フレッドは息を呑み不安に駆られながら、つないでいた父の手を頼るようにぎゅっと握り返した。 「二人とも、よく来てくれたわね」 そう温かく迎えてくれたのは、唯一見覚えのあるキャサリンだ。 「私のことはグラニー[お祖母ちゃん]って呼んで、甘えていいのよ? あちらにいらっしゃるのが、お祖父様ですよ」 案内されたライブラリー…
No.7-005 肖像画の貴婦人 ―Next Christmas Time
12月、屋敷中がクリスマスの準備で慌ただしいなか、フレッドは邪魔だと追い払われるように、一人で屋敷内を宛てもなく歩いていた。すると、いつもは閉じられている部屋の扉が開いていたので、好奇心の赴くままに入ってみた。 家具には白布がかけられ、何年も使われていないのだろう、埃っぽさがある。部屋の色使いやドレッサーを見るに、女性が使用していた部屋だと推察できた。 換気のためか、小さく開けられていた窓から北風が強く入り込むと、ふわりと白布が舞い上がり、無造作に立てかけられていた肖像画に当たって滑り落ちた。 「きれいな女性ひとでしょう?」 声に驚いて振り向くと、いつも意地悪してくるイライザがいた。警戒するフ…
『アフリカ』は、もはや言わずと知れたTOTOの名曲中の名曲です。日ごろお世話になっている音時さんによると、作者の1人であるデビッド・ペイチがテレビで放映されていたアフリカのドキュメンタリーを見て、そこから着想をえたそうです。アフリカの人々が死の恐怖に苛まれてる番組だった。心を動かされ恐ろしくて、その光景が頭から離れなかったんだ。そこでもし僕がその場所にいて何かするとしたらどう思うかを想像してみたんだ。...
【名曲分析】Just the Two of Usが中年の夕方に沁みる理由|コード進行・サックス・パーカッションの魅力
夕方の車内ではどんな音楽を聴きますか? 特に決まってないですよね。 夕方のドライブは「Just the Two of Us」チャンスです。 私は「Just the Two of Us」中毒者なのでドライブ中 夕方になってくると必ず聴きます。 Just the Two of Us とは? Grover Washington Jr. × Bill Withers の奇跡の共演 Just the Two of Us進行 何故中年の夕方か? 数あるブラックミュージックの中でもトップクラスの名曲 イントロのインパクト 最初のサビ 最初のGrover Washington Jr.の出番 Grover Wa…
Time After Time(タイム・アフター・タイム)/Cyndi Lauper(シンディ・ローパー)
こちらの記事も、本来は4月にアップする予定でした。なぜならその月には、彼女の最後の日本公演が行われたからです。御年70歳!昨年6月にツアーからの引退宣言を発表したシンディのすがたも、これが見納めとなるのでしょうか?親日家として知られる彼女にとって、このツアーは感慨深いものがあったかもしれません。そんな彼女のデビューアルバム『She's So Unusual(シーズ・ソー・アンユージュアル)』からのセカンド・シングルにして...
No.7-003 寂れた故郷 ―Next Christmas Time
feat. The Specials 「もしかするとヤス、日本の大学に行くかもしれないよ?」 「えっ、日本に帰っちゃうの⁉︎ じゃあバンドは――?」 フレッドは躊躇うように言葉を濁し、僕も深く頷きながら話を続けた。 「ヤスは僕等には言わなかったけど、今回日本に帰った目的は法事だけじゃなく、大学受験の模試を受けるためでもあるって」 ヤスの祖父は教育熱心な人で、孫が日本の大学に行くことを望んでいるという。 ヤスのお父さんもアメリカに留学していたぐらいだし、伯父と伯母、その子供のいとこ達も共に優秀で、祖父は一番可愛がっていた末っ子の忘れ形見であるヤスへの期待も大きいそうだ。 ユミコはヤスの将来に関し…
キングダム・カムのCDを2枚購入(2nd & 3rdアルバム)
セカンド「IN YOUR FACE」は買い直し 去年買ったCDの記事です。まだブログに書いてませんでした。 キングダム・カム(KINGDOM COM…
Cum On Feel the Noize(カモン・フィール・ザ・ノイズ)/Quiet Riot(クワイエット・ライオット)
ゴールデン・ウィークも終わり、そろそろ憂鬱な5月病が発症しそうな時期となりました。そんな5月病を吹っ飛ばしてくれそうなのがこの楽曲、クワイエット・ライオットの『カモン・フィル・ザ・ノイズ』です。1973年に、のちに人気ギタリストとなるランディ・ローズが中心になって、その母体が結成されます。前置きの紹介からして当然このバンド、知る人ぞ知るヘヴィメタル・バンドになるのですが、何かと「騒々しい」と敬遠される...
No.7-002 我が家が一番 ―Next Christmas Time
「君たちのピアノ・マンも、それでOK?」 ヨーコがキーボード担当のフレッドに声をかけたけど彼は皆んなの会話に耳を傾けず、黙々とアイディア・ノートにペンを走らせている。 ヨーコが僕に小声で耳打ちしてきた。 「フレッドって、普段もこんなに大人しいの?」 「そうでもないんだけど、今は〝心ここに非ず〟なんだ」 理由を知っているメンバー全員ニヤニヤしながら一斉にフレッドを見た。その視線に気付いたフレッドが、突然口を開いた。 「ねえ、今の時期にクリスマス・ソングをリクエストするのって、変かな?」 えっ、まだ10月なんだけど⁉︎ ★ ★ ★ 夏も終わりに近づく頃フレッドは無事に大学が決まり、僕は失恋の傷を忘…
Winger Farewell Japan Tour 大阪公演 03/27/2025@Gorilla Hall
お花見シーズンが本格的に始まる少し前、3/27(木)に大阪住之江公園に2023年に新しく出来たコンサートホール【Gorilla Hall】にてWingerのコンサートを観てきました。Wingerのライブは、2023年の9/4に大阪の梅田クラブクアトロにて最新アルバム『Seven』をともなってのツア
No.7-001 ラジオ局で衝突 ―Next Christmas Time
feat. Queen 一日中プロモーションに追われた今日、最後のミッションはラジオ番組への生出演だ。 時間が押してしまいラジオ局に到着すると、すぐにパーソナリティーのヨーコと打ち合わせに入った。 ヨーコは小柄だけど、とてもエネルギッシュでチャーミングな女性だ。英語も完璧で、新人の僕等にも気さくに接してくれる。 「――で、中盤にはファンからの電話質問に答えてもらうから。2~3人ね? どんな内容になるか予測できないから、覚悟してよ⁉︎」 からかい交じりのヨーコの説明に、僕は少し溜め息を漏らした。 「ファンの質問だと、プライベートな内容になるだろうね? 僕等、放送禁止なこと言わなきゃいいけど」 す…
今週のお題「ちょっとした夢」 こんにちは。 ご訪問頂き、ありがとうございます。 今回、凄い久しぶりの投稿になります。 今年に入って、お正月のお餅の話題に触れてから一度も投稿してない。。。(。-_-。) そして気付いたら、今年もあと3ヶ月…。 言い訳になりますが。。。💦 今年に入ってからパートの仕事に就いて、自分の時間が殆ど無くなってしまったのです。 世の主婦の方々の中には、仕事しながら家事に子育てを両立し、ブログもちゃんと更新してSNSもやってる方々もいるというのに… 時間の使い方が上手なんでしょうね。。。羨ましい限りです… さてさて、久しぶりに今週のお題に挑戦してみましたが 私の「ちょっとし…
久々の投稿でなんですが (笑) 毎回物語の末に添えている「ト書き」で書ききれない、熱い思いを「note」にUPしたいと思います。こっちの「はてなブログ」に書くと物語の流れを止めてしまうので、新たに立ち上げることにしました! 「note」へのリンクはこちらから! ★描いては消して・・・ イラストを制作していると「うぉー! ギャー! うっへっへ・・・」など一人ノリツッコミも激しく、友達に(LINEで)聞いてもらうのも申し訳なくなってきたので、制作過程の悲喜こもごもは、こちらにぶつけようかと。けっこうマニアなこだわり有り (笑) ★教えてChat先生! 去年ChatGPTによる監修を導入。間違いや表…
YouTubeで配信している曲目リストが一覧でご覧になりたいとのご希望が多いので、一覧リストを作成することにしました。AOR編ということで、AOR、Pops the early70’s、70’s-80’s Rock 、Japanese City Pop 80’s、今までの配信10回分の137曲となります。青春時代に戻れる懐かしい音楽の旅、キラキラ輝いていたあの頃にタイムスリップしましょう。
In A Big Country(イン・ア・ビッグ・カントリー)/Big Country(ビッグ・カントリー)
ビッグ・カントリーは1981年、スキッズというバンドのリードギターだったスチュワート・アダムソンを中心にスコットランドで結成された、4人組のロックバンドです。ケルティックな音使いと当時のプロデューサーがスティーヴ・リリーホワイトということもあって、何かとU2と比較されたとか。1983年にはこの曲『イン・ア・ビッグ・カントリー』のヒットにより、デュラン・デュランやカルチャークラブらと並ぶ英国のホープとして注目...
Sister Christian(シスター・クリスチャン)/Night Ranger (ナイト・レンジャー)
このアーティストも、とりあえずヘヴィメタ&ハード・ロックの部類に入るそうなのですが、私に言わせると、その見てくれからして全然、メタルっぽくないんです。メロディはポップでキャッチ―だし、この曲でメインボーカルをとっているケリー・ケイギーはヘヴィメタらしからぬショートヘアだし、キーボードのアラン・フィッツジェラルドはベレー帽にサングラスといったまるで米兵のようないでたちだし。ただ、このバンドにはブラッド...
デュオリンゴのダイヤモンドトーナメントに入賞してから1ヶ月経ちました。現在の進捗状況です。 ダイヤモンドリーグをキープして連続学習中です。 英語英語で英語を…
Got My Mind Set On You(セット・オン・ユー)/George Harrison(ジョージ・ハリソン)
私、ついこののあいだまで知らなかったのですが、この曲、実はカバー曲だったんですね。私はてっきり、ジョージのオリジナルだとばかり思っていました。もともとはジェームス・レイという人が歌っていて、1962年にリリースされたナンバー。当時のタイトルは『I've Got My Mind Set on You』でした。1963年当時、ジョージはアメリカはイリノイ州に住む姉のところに2週間ほど滞在していて、そこでいろいろなレコードを買いあさったと...
Leon Russell-Stranger In A Strange Land
レオン・ラッセルの「Stranger In A Strange Land:ストレンジャー・イン・ア・ストレンジ・ランド 」で、アルバムは71年『Leon Ru…
プリファブ・スプラウト の「Don't Sing:ドント・シング」で、デビューアルバム84年『Swoon:スウーン 』ですね。音楽は時に私たちの心の奥深くに触…
Puttin' On The Ritz(踊るリッツの夜)/Taco(タコ)
なんだか曲紹介をする前に、その強烈なインパクトを持つ名前の方に目が行ってしまいそうですが、これ、正真正銘の人名なのですから、驚きです。本名はTaco Ockerse。インドはジャカルタ生まれで、両親はオランダ人。なんでもタコという名前は、オランダの田舎の方では、男の子の名前としては珍しくないのだそう。1983年に全米4位を記録した『踊るリッツの夜』は、彼の代表作にして全米で唯一のヒット曲。そのため一発屋に思われが...
クリストファー・クロスの「All Right:オール・ライト」で、アルバムは83年『Another Page:アナザー・ページ』ですね。クリストファー・クロス…
Mickey(ミッキー)/Toni Basil(トニー・バジル)
トニー・バジルは1943年、アメリカはフィラデルフィア生まれ。日本ではミュージシャンとして知られていますが、実は本国アメリカでは、かなり有名な振付師なのだそうです。1973年の映画『アメリカン・グラフィティ』や、1979年の『ローズ』、近年だと2001年の『キューティー・ブロンド』の振り付けも担当されていたとか。さらにLA在住のベッキーの姉・ジェシカさんの通うダンス・スクールの講師をされていたのも、彼女だそうで。20...
Abracadabra(アブラカダブラ)/The Steve Miller Band (スティーヴ・ミラー・バンド)
今までなら「アブラカダブラ」といえば、スティーヴ・ミラー・バンドか米米CLUBだったのですが、それに加えて今度はレディ・ガガも(№260を参照)。やはり近年のレディ・ガガ人気を考えますと、それまでの定番も今年中には覆りそうです。それはともかく、この曲『アブラカダブラ』を歌っているスティーヴ・ミラー・バンドは、1966年に創始者であるスティーヴ・ミラーを中心に結成されました。彼らの全盛期は70年代ですが、この曲は76...
R.E.M. :アール・イー・エムの「So. Central Rain (I'm Sorry):セントラル・レイン」で、アルバムは84年 『Reckoning…
多くの偉業を残した音楽家・プロデューサーで昨年91歳で亡くなったクインシー・ジョーンズが特に活躍をしていた1980年代にフォーカスした特集。マイケル・ジャクソ…
プリテンダーズの「Talk Of The Town :トーク・オブ・ザ・タウン」で、アルバムは81年『Pretenders II :プリテンダーズ2』です。純…
Here I Go Again(ヒア・アイ・ゴー・アゲイン)/Whitesnake(ホワイトスネイク)
遅ればせながら、新年あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いします。ということで、新年一発目はやはりこの曲!1987年7月にこの曲が全米№1に輝いたとき、「まさか『紫組』が1位になるなんて」って、驚いた方もおられたようです。ここでいう「紫組」というのは、往年のヘヴィメタ・ハードロックバンド、ディープ・パープルとそれに属していた元メンバーのスラングです。このホワイトスネイクのボーカリストで...
良い年になりますように – We Are The World –
明けましておめでとうございます。今年も一年、Recopediaをよろしくお願いいたします。昨年は元日から能登半島の地震に始まり、翌日には羽田空港の事故など、年明け早々から大変なことが起きていました。日本だけではなく、世界に目を移しても戦争/...
The Final Countdown(ファイナル・カウントダウン)/Europe(ヨーロッパ)
※この記事は、2022年12月31日に投稿したものを、追記して再アップしたものです。 ※ 「80年代は能天気な時代でしたね」 とある知人が『The Final Countdown(ファイナル・カウント・ダウン)』を聞いたときに、ポロっと漏らした言葉です。 その知人というのはジャズが好きということもあってか、音楽も少々シブ好み。 そんな彼にしてみれば、ジョーイ・テンペストの朗々と歌い上げるスタイルは、なんだかアホっぽく聞こ...
マイケル・センベロ – Maniac (1983) (Official Video)
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Gold(ゴールド)/Spandau Ballet(スパンダー・バレエ)
クリスマスも終わると音楽ブログに限らず、今年の総括記事をアップするブロガーさんも多いのではないでしょうか。そんな「今年の総括」として毎年発表されるのが『流行語大賞』と『今年の漢字』です。毎年原則として12月12日に発表される『今年の漢字』ですが、2024年版は「金」に決定しました。やっぱりというか案の定というか、オリンピック・イヤーになると必ず選出されるのがこの漢字です。オリンピック・イヤーで選ばれなかっ...
シンディ・ローパー- Girls Just Want To Have Fun (Official Video)
女の子たちも楽しみなさい!👍Cyndi Lauper シンディローパー / JAPANESE SINGLES COLLECTION -Greatest Hits- 【BLU-SPEC CD 2】価格:3036円(2024/12/28 19:...
No.6-033 Blue Dreaming (章末) 最後に残るのは?
「僕が君を忘れるわけないじゃない⁉︎ 君のほうこそ僕を忘れてたでしょ? いや、忘れたかったよね、あんな追い詰めるようなことをしたんだもの……」 フレッドの言葉にパティは首を静かに横に振り、大きな丸い瞳を潤ませた。 「あの時は、ごめんなさい。黙って行ってしまって、ごめんなさい。ずっと後悔してて、私――」 そこへヤマグチさんがやって来た。 「おーい、早く車に乗ってくれ!」 急かされたメンバーは次々と楽屋を後にしていく。僕はオロオロしているフレッドの肩を軽く叩いて促した。 「一緒に来てもらったら?」 「あ、うん! サム、パティ、まだ時間ある?」 兄妹は顔を見合わせ頷くと、フレッドはホッとした様子で二…
青春のワンシーン – EUROPE / The Final Countdown –
今から30年近く前の話ですが、当時高校生だった私はプロレスにどハマりしていました。特に"親日"こと新日本プロレスに熱狂的にのめり込んでおり、一時期は高校を卒業したら本気で入門しようかと思ったほどです💦今にして考えれば「青いなぁ」と思うほどで...
Last Christmas(ラスト・クリスマス)/Wham!(ワム!)
昨年のクリスマスに放映されたバラエティ番組で、この曲の話題が取り上げられたことがありました。そのとき、ガヤとして出演していたタレントの岡田結実さんが思わず言った言葉というのは、「この曲、昨日聞いた」でした。そう、岡田結実さんといえばもはやZ世代の代表格。そんな彼女にまで、このワム!の『ラスト・クリスマス』が浸透しているわけですから、もはやこの曲、完全無欠のスタンダード・ナンバーと言っていいでしょう。...
Telefone (Long Distance Love Affair)(テレフォン)/Sheena Easton(シーナ・イーストン)
本日12月16日は「電話創業の日」ということらしいです。つまり明治23(1890)年の今日、東京・横浜間で初めて電話が開通したことを記念して制定されたそうです。そんなわけで、本日、ご紹介する曲はズバリ『テレフォン』。1983年のシーナ・イーストンのヒット曲です。1959年、スコットランドはベルズヒルに生まれた彼女。10代のころバーブラ・ストライサンドにあこがれて地元の音楽学校に入学。のちに英国のBBCが制作した、歌手の...
No.6-032 Blue Dreaming シャイな彼女と奇跡の再会
feat.Kajagoogoo 「なに言ってんだ?」ってぼやきながら、鏡に映った自分を見て分かった。 両耳のピアスは両性愛者バイセクシャルを表すからねーって、ちょっと待て⁉︎ 右にも付けろって言ったのお前じゃないか? 二日酔いじゃなかったら制裁を打つのに……覚えてろよ⁉︎ ★ ★ ★ スタジオに入った僕等は盛大な拍手に迎えられた。テレビカメラの前で代わり映えしない司会者の質問に、お決まりの答えを並べる。 それにしてもすごいスタジオセットだな。 日本のミュージシャンは、いつもこんな豪華なセットで歌っているんだ?さすが金持ち日本! 「どうぞ」と通訳の合図でセットの中に入り、司会者の紹介で曲が流れ出…
こちらの曲、21世紀に入ってからのヒット曲だとばかり思っていました。それも2010年代の。FMラジオでフライング・ピケッツのバージョンが流れてきたとき「どこか懐かし雰囲気のする曲だな」なんて思っていたら、なんてことはない、平成9(1997)年と平成10(1998)年に、日本のCMソングとして起用されていました。さらにさかのぼれば、そのオリジナルは1982年のヤズーのヒット曲。おそらく過去に聞いていた記憶が、潜在意識の中で...
No.6-031 Blue Dreaming 足りない愛のレッスン
feat.Level 42 「僕も振られたよ!」 「えっ!? もしかしてジェム、ケイトのこと本気だったの?」 驚くフレッドに一連の出来事を話して聞かせた。アルコールが進む進む。 「――そしてコレが、行き場を失った可哀想なピアスさ!」 ポケットから取り出して見せると、フレッドは興味津々に手に取った。 「もったいないねぇ、すご〜くきれいなのにぃ」 しげしげと眺める弟を見てピンときた! 「そうだ、君がつければいいんだよ⁉︎ 同じような瞳の色だし、兄弟でペアっていいじゃない?」 「えーヤダよぉ、穴を開けるの痛そうだもん。それよりジェムの右耳に嵌めたら⁉︎ せっかく開けた穴が塞がっちゃってるよ? ほらほ…
Valotte(ヴァロッテ)/Julian Lennon(ジュリアン・レノン)
以前紹介した『ヘイ・ジュード』に励まされながら、すっかり大人になったジュリアン君。それから17年後の彼は、22歳になってレコードデビューを果たします。当時は、「ジョンの息子がデビューした!」といって、大いに話題になったものです。おまけに、声までよく似ていると話題になったあたりは、のちの尾崎裕哉と一緒です。ビートルズのファンと私としては、ジョンの息子ということだけで(実はポール派ですが)理屈抜きで応援して...
No More Lonely Nights(ひとりぼっちのロンリー・ナイト)/Paul McCartney(ポール・マッカートニー)
実は私、ビートルズ解散後のそれぞれのメンバーのソロの曲って、あまり知らないんです。なぜかと問われれば少々困るんですが、おそらくこれもタイミングの問題かと思われます。私がビートルズからいったん身を置き、全米ヒットチャートの追っかけに夢中になっていた80年代半ばというのは、ジョンはもうこの世の人ではなかったし、ポールだってかつての勢いが衰え始めたころです。そうこうしていくうちに、私の音楽の趣味は、ハード...
No.6-030 Blue Dreaming ドライブ、夏の終わり
feat.The Cars バックミラーに映る二人の姿を確認すると、手を振るケイトの唇がスローモーションのように動いた。 「ありがとう、お義兄にいさん」 二人の姿が、完全に見えなくなる頃ラジオから『ドライブ』が流れ始めた。 [The Cars『Drive』Released:23 July 1984] 曲を口ずさみながら〝もう彼女を車で送るのは、僕じゃない〟そう実感すると辺りの景色が滲み出し、海に沈む太陽と流れるヘッドライトが揺らめいて、地平線を上手く捉えることができなかった―― ◆ ◆ ◆ 家に着いたら22時を回っていた。シャワーを終えてキッチンに向かうとフレッドの気配を感じて、元気よくドアを…