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【あらすじ&ひとりごと】 2021年に『虚魚』(そらざかな)で横溝正史ミステリ&ホラー大賞を受賞された新名智さんの2作目『あさとほ』を読みました。 『虚魚』は、ホラー・ミステリでした。本作も同様にホラー+ミステリ、そして平安文学を題材にした幻想的なものでした。 幼い頃の夏休みのある日、双子の姉妹・夏日と青葉、幼馴染の明人の三人で山へ行こうということになった。 山の中に小さな建物があり、その中を三人は探検するが、はぐれるはずもない小さな部屋なのに青葉の姿が見えなくなる。 部屋の中央に吊るされた半透明の布の向こうに人影を見るが、青葉は溶けるように消えてしまった。 その後、彼女を覚えているのは、消え…
【あらすじ&ひとりごと】 新名 智さんの横溝正史ミステリ&ホラー大賞受賞作『虚魚(そらざかな)』を読みました。 巻末から見てみると、新名さんの受賞の言葉と、選考委員(綾辻行人さん、有栖川有栖さん、黒川博行さん、辻村深月さん、道尾秀介さん)による最終候補に選出された4作への選評が書かれていました。 厳しいお言葉もあり、さすがに大御所作家さんだなあと思いながら本文へと入っていきました。出版された大賞作品の巻末に他の候補作の選評も載せるのですね。 体験した人間は死んでしまうという怪談を探す怪談師・丹野三咲。そして呪いか祟りで死にたいと思っているカナちゃん。二人はともに暮らし、人が死ぬというその本物の…