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この前からH・M卿の秘書の名前を調べていくうちに、H・M卿ことヘンリー・メルヴェール卿が活躍する長編22作のうち、本書だけが手元にない事に気づいた。さては東京創元社の〈ディクスン・カー作品集5〉(1958年)に収められた「一角獣の怪」は絶版状態で入手困難だし、図書館の蔵書にもなっていなかったから読むことも叶わなかったのだろう。それが1995年になって国書刊行会から出版される運びとなった。これが新訳かと言えば…
ジョン・ディクスン・カーの作品をこよなく愛するミステリー好きが、日本国内にどの程度いるのか分からないけれど、確実に存在する。かくいう僕がその一人だ。昔から長編・短編をあわせて著作リストを当時のワープロに入力して印刷し、一つ一つに購入マークを付けたり、読了マークを付けていった。印が増えるのが楽しみだった。というのもカーの著作は長編だけでもかなりの数にのぼり、リストを作成した数十年前には絶版となっ…