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日本語では、芸術を表す言葉として長らく美術という表現が凡そ同義語として用いられてきました。この言葉には、‘美’という一文字が含まれており、その本質において美の追求であることが理解されます。その一方で、芸術の分野における進歩主義、即ち芸術にあっても時系列においてより新しいものに価値を見出そうとする考え方が浸透するようになると、美の破壊という本末転倒の現象も見られるようになりました。数年前、とある美術館にて展示してあった作品がゴミ箱に捨てられてしまった、という事件が発生しました。その理由はいたく単純であり、この作品が、展示場のフロアに置いてあったゴミにしか見えなかったからです。つまり、鑑賞に値する価値を見出せなかったから、廃棄すべきゴミと間違えられてしまったのです。もっとも、現代アートの専門家達は、前衛的な芸...破壊=進歩というイルージョン