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大化改新の方程式(251) 自説のまとめ:鎌足失脚説 おまけの続き
前回に続き、「鎌足=金」説について論じたい。トンデモ級の説なのかもしれないが、「鎌足=豊璋」説よりはリアリティがあると思う。少なくとも、中臣氏との接点がまるでみえない後者に比べて、前者にはその心配はない。この説の可能性については、飯田眞理氏が『古代日本の探求 第一巻』にて多方面から語り尽くしているので、今回は、この説の論点を私なりに整理しておこうと思う。(1)同時代人にみえみえの改竄をあえてするか...
大化改新の方程式(250) 自説のまとめ:鎌足失脚説 おまけ
自説の根幹としてあげた3つの命題のうち、3つ目の「斉明朝では鎌足は失脚していた」を展開してきた。すでに検証したように、関裕二氏が唱える「鎌足=豊璋」説には根拠がないことは明白だが、実は、はじめて関裕二氏の著作を読んだとき、豊璋がありなら、他の人物でもよいのではないかと考えたことがある。で、思いついたのが、中臣金──理由は至極単純で、鎌足=「金」を「兼」ねる男。隠蔽目的にしてはあまりにネタバレすぎる、...