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~ BARで 鯖戸 ~ 「ねえ…… バーテンダー…………」 「どうかした?」 「良い香りだね……」 「今夜は棕櫚さんの 大好物だよ……………」 「ねえ………… バーテンダー……………… わたしはさぁ………… 逃げたりなんかしないよ?……………………」 「どうしたの? 突然………… ほら…… 棕櫚さんの大好物 焼けたよ…………」 「ねえ…… わたしが逃げるんじゃ無いかって………… 不安に思って居るんでしょう?………………」 「どうしてそう思うの? そんな不安 抱いてなんか居ないよ?……」 「本当?…………」 「本当だよ?」 「そっか…… わたしの勘違いなら…… いいんだけどさ……………… 「どう…
「酒森センパイ…… それじゃあ申し訳無いんスけど…… 今日は定時で上がらせてもらいますっス……」 「あ… そっか…… そうだったね…… 今夜はコンパ?」 「コンパだったらもっとちゃんとメイクするっスよ……」 「ああ…… そっか… じゃあ…………… パパ活?」 「違いますよ~ パパ活は一昨日っス…… 今夜は新しい闇バイトの…… 面接なんスよ…………」 「へ~ そうなんだ…… TPOだっけ? 鋳鷹ってそーゆーこと ちゃんとしてるよね… 私も見習わないとなぁ……………」 「TPOは大事っス…… たとえ無人島で…… たった独りで居るんだとしても そこにはそこの TPOが…… 在るんス………………」 「…
~ クラスメイト ~ 廊下は真っ赤な海だった……… 真っ赤な海には人間のパーツが…… 沢山浮んで居る………… 少し…… 気になることが…… 在った……………… この廊下には 藤子が真っ赤な海に変える前にも亡骸が…… 私達に覚えの無い…… 幾つかの亡骸が… ころがって居たのだ………… でも………… でも…… 少し…… そう…… 少し気になっただけ…………………… すぐにどうでもよくなった…… とりたてて気にするようなものでもない…………………… そんなことより…… 私は 早くあの女を捜したかった……………… たぶん女が居るのは 最上階だろうと 思っては居たが…… 目に付いた扉は念の為全て開け 確…
~ 路上で ~ え? あ… これですか?…… ごめんなさい… これは… 大切なものなので………… ******************************** いえ…… 私は… 解りません…………… そんなこと言われても…………… 解らない事は… 解らないとしか…………… はい… そうです…… 偶々通りかかったら… この人が… 道端で眠って居られただけで……… え? ちょっと…… ちょっと待ってください…… わたし… もう……… 帰りたいんですけど…………………… ******************************** あれ…… わたし……………… あ… あの…………… もし… …
~ クラスメイト ~ ビュンビュンと… 軽快な素振りを見せる藤子を 私は見て居た………. とりあえず 私達は廊下に出た…… 曲がり角を曲がると…… 二人の人間と 目が合った……… 少しの間を置き… 二つの首が 床に降りる………… 長ドスを振って 紅い液体を払う藤子…… 「またつまらぬものを 切ってしまった……」 昨夜藤子と観たビデオ三本のうち 一本はアニメだった…… 因みに台詞はそのアニメの完コピだったが…… シーン的には以前観た時代劇かなにかのアレンジと推察する…… かなりシリアスな ゾーン的なものに入って居る感じだった…… 藤子は遊びに対して いつも真剣なのだ………… 始めの一振りは…… …
~ 追憶 産業医 津葦キリコ ~ メガネは赤い部屋の中へ ゆっくりと歩いて行き そこら中に散らばって居る手足や胴体の一部… そして頭部の中からひとつを持ち上げ 「これ…組…あっ… えっと… これ…社長です……………」 と そう言った……………… 部屋の中に散らばった 十体分くらいはあるであろう 人間のパーツから この部屋で 少し前に起こったで在ろう光景を想像する…… 私は 自分が今… かなり興奮して居るということに気付いた…… 今日はさっき三時間ほど休憩もしたし さほど疲れて居なかったので メガネにくちづけした ******************************** 少し休憩してから…
ねえ…… どうして欲しい?…… 遠慮なんか…… しなくて良いよ…………… あなたの…… 好きなように……. してあげるから………………………… スライス?……微塵?……………………………… TO BE COMUGIKO おまけ 「ねえ…酒森ぃ………… あの女…… 何で全裸なわけ?…… …………… 何か…キモチワリイんだけど…………」 おまゆー…… 「ん?」 「あ…… いえ…………」 「ねえ…… どうする?………」 「あ…… それじゃ薄いスライスで EXVオリーブオイルと溜りに…… あと…本枯節は在りますか?……」 「在るよ OK…… スライスしてから水に晒す? 栄養面考えると 晒さないほーがオ…
~ クラスメイト ~ ブルース藤子が6~7人倒したところで… 叫び声が聞こえた…… 見ると刺青の男が 長ドスを振りかぶって居る… 私が瞬きした瞬間 目の前に… 男の顔…… あたかもそれは 瞬間移動… 或いは 空気から 突然生成された 芸術作品のようだった……… 私はすぐに 目を閉じた………… 温かい液体が 私の顔… そして全身に降り注ぐ………… 暫く目を閉じたままで居た……………… その間 私の鼓膜を震わせるものは… 全て無視した………………… 程なくして 私の軀も自由になったので 目の周りの血を拭ってから ゆっくりと…… 目を開ける………………………… 「ちーくわちくわっ♪♡」 バラバラにさ…
サスペンス、アクション、サイコ、事件系でオススメしたい漫画を3つご紹介いたします。 アウターゾーンの作者である「光原伸」先生の『サランドラの壺』を読み終えて、スマホを下にスクロールしたところ気になる表紙の漫画を発見。 『ROUTE END』という漫画でした。レビュー評価もまずまずで気になって読み始めたところ・・・。止まらなくなり午前4時までかけて全巻読破。『ROUTE END』きっかけで、同作者の『DYS CASCADE』も全巻買い。こちらは翌日に読破しました。 一言でいうと「すごい!」です。 この手の漫画は異世界系と異なり、実際に起こりえる事ですし、風景なども日常的にみる場面が多いので「ゾク…
~ 追憶 産業医 津葦キリコ ~ 社長室目指して 私は歩き続けた……… 途中誰かに見つかる回数と比例して…… 亡骸の数が増えた……… やっと社長室らしき部屋を見つけて 三回ノックしてから中に入ると… 社長秘書らしき 眼鏡をかけた痩身の男が居て… 「組長にご用でしょうか?」 と言ってしまったので 私が視線で訴えると… 「あ… 失礼いたしました…」 と 礼儀正しく頭を下げ 「社長にご用ですか?」 と 言い直してくれた……… 話の出来そうな男だったので 私は少しの間 ソファーに座ることにした……… ………………………… 眼鏡の男は紅茶を淹れてくれた… アップルパイも切ってくれて ヴァニラ・アイスやミ…
~ 路上で ~ はい? ああ…… 良いですよ……… 良いですけど……… 幾らで買ってくれますか? TO BE COMUGIKO 特大の上物だから200円以下では売りませんよ? そこを何とか150円で譲っていただけないでしょうか?
~ クラスメイト ~ さて… どうするか…… 私を拘束して居るこのロープを…… どうにかすることが出来ないか………………… しかしどうやら私の力では… 当然ながら… どうすることも出来なさそうだ………… 仕方が無い…… 藤子が飽きるまで 私は なすがままにされて居ることにした………… 何時間経過したろうか…… 刺青の男達は 代る代るなので休憩も取れて余裕なのかも知れないが…… 兎に角ひつこく…… まだ終わらせてはくれなさそうだ………… それにしても… 藤子の体力…… マジ ハンパ無い……… 私はさすがに疲れて…… 本気でヘトヘトになってきた………… もう限界と… 「ねえ藤子… そろそろ……」 …
~ クラスメイト ~ ターゲット発見…… 今日も私は カバンから出した特殊警棒を伸ばしつつ…… 女の背後に忍び寄り 後頭部を強めに一発……… と… その寸前 黒いスーツの男に手首を掴まれた…… いったい何故… てゆーかコイツ…… 何処から出て来た?……… 鼻に一発入れて逃げようと思ったら 顎に強い衝撃を感じ 一瞬視界が歪んだ後 歪んだ視界の周りから 無数の黒い髪の毛のようなものが 中心に向かって浸食して来た……… 視界が真っ黒になる寸前 私の瞳に映って居たのは 後ろから羽交い締めにされた藤子の 淡い 水色の左目だった……………… あれからどれくらいの時間が経過したのだろう…… いろんな音や声が…
~ 追憶 産業医 津葦キリコ ~ 血の海となったエントランスを後にして 社長の部屋を目指す……… 途中追加で六人ほど殺害して 更に歩を進めると… 何やら騒がしい部屋が在ったので 扉を細く開けて 中を覗いてみた…… 中には刺青の男達が十数人と 女が二人……… 女は二人ともロープで縛り上げられて居り…… ローリング・エディションの…… なんというか… 強制的なそれに見えたが……… 金髪の女の声や台詞…… 動きも…… 明らかにプロのそれだったから混乱した……… 管理スプリング販売の会社から 派遣された女の子達なのだろうか……… と 一瞬思ったが……… それにしては彼女達の容姿が……… 若過ぎるのだ……
~ 追憶 産業医 津葦キリコ ~ 大男の右手が懐に入って行こうとするのを見たとき… 私は反射的に 左手に持って居た鉈で 大男の右腕を 切り落としてしまって居た………………………… 床に落ちた肘から下には… 鋭い牙の毒蛇が 巻き付くように描かれて居り…… ピクンッピクンッ と 痙攣する様は それがまるで本当に生きて居るかのように思わせた…… 「美しい………………」 私は純粋にそう思い 声に出して居た……………… とても芸術的で優美だった… 自分の心が 穏やかに… とても安らいでいくのを感じた……… 大男に視線を戻すと 肘から下が無くなった上腕を押さえる左腕に描かれた女と 目が合った……………… …
「ねえ…酒森ぃ…… もしも… もしも私が… 生きて帰って来られたら…… そしたら……… そしたら…ハグして欲しい….………」 「鯖戸先輩…… いくら頑張ってデス・フラグ立てても… 健康診断ごときでは普通死にませんよ? ってツッコんで欲しいのか ただハグして欲しいだけなのか… どっちです?………」 「両方… あと くちづけもして欲しい♡」 「………………………」 ******************************************** 「はい お疲れ様です 心電図問題ありません もう起き上がってもらって大丈夫ですよ」 「次は診察へ行ってください ……… 次の方どうぞー」 ****…
~ 追憶 産業医 津葦キリコ ~ 私の首を掴む大男の左手に隙が生まれた瞬間… 私は自分の右手が…… ずっと前から 普通にフリーだったことに気付いた………… 大男の左手に生まれた隙は…… もう どうでもよくなった……… 大男に気付かれぬよう…… 私の右手人差し指は………… 下方から… 胸 首 頬………… 決して大男の その軀の…… どの部位にも触れぬよう…… 且つ 迅速に… 仮に的と定めた 左の下睫毛を目指す………… 私は大男の左目…… 目尻から… 自分の人差し指を 滑り込ませた………… 左目があった場所を押さえて のたうちまわる 大男……………… 大男の右目が 私を捕らえた瞬間を…… 私は見逃…
~ BARで 鯖戸 ~ 「ねえ…… バーテンダー…………」 「如何なさいました?」 「わ… わたし…今夜……… 回鍋肉と…… 麺を逢わせたものが…… たべたい………………」 「解りました……… 解りましたが… 棕櫚さん…… 実は私… 回鍋肉というものに対する知識が… 豚肉と野菜を使った 中華料理……………… という…… それくらいしか在りません…… ですので……………………」 「ねえバーテンダー… わたしがそんなこと 気にする訳無いでしょ?……」 「棕櫚さん……」 「バーテンダーの 勘で殺ってくれ………」 「OK」 てゆーか…… もうさっきから 勘で殺り進めてるんだけどね……… OK出来た… …
~ 追憶 産業医 津葦キリコ ~ 私はライバル会社のエントランスで………… 刺青全開の太い腕で首を掴まれ 壁に押しつけられて居た………… さすが直参…… セキュリティ ハンパ無い………… 私は空気に溶け込めるよう全裸で… 尚且つ 怪しまれないよう…… まるで自分が この会社の従業員で在るかのように…… 正面入り口から 堂々と侵入した……………… 普通に考えれば…… これで見つかる訳が無い………… この時の私は…… 誰の目にも止まるはずのない 空気のような存在だったはずなのだから……………… ……………… にもかかわらず……… 私は社内に一歩足を踏み入れた瞬間…… 「オイ!! なんじゃぁわれぇ!…
~ 追憶 産業医 津葦キリコ ~ 朝から上司に呼び出された…… どの件についてか考えをめぐらせたが 心当たりが多過ぎて 皆目見当が付かない……… しかし 蓋を開けてみれば それは悪い呼び出しでは無く どちらかといえば 良い呼び出しだった……… 二週間ほど前…… 私は上からの命令で 小さな企業では在るが ライバル会社のひとつを整理した………… その功績を認められ 今回は もう少し大きな仕事を あてがわれたので在る…… 広域指定の 有名な会社が在るのだが その会社本部の直参にあたる社長を片付ける…… それが今回 私にあてがわれた仕事の内容だった……… 有名企業の直参で在る…… 従業員数も多く しか…
~ BARで 鯖戸 ~ 「はいどーぞ」 「おっ♡ 今夜のサラダ ヴォリューミーで良いねえ~♡」 「今夜はいつもよりハラペコだって 顔に描いて在るからね ピッツァもどーぞ」 「良いね~ 美味しい~♡」 「ねえねえバーテンダー…… なんかわたし… 今夜かなりおなか空いてるみたいでさ………」 「安心しなよ はいパスタ」 「やった♡ あれ? このカクテル…… バタフライピーもう咲いてるの?」 「今期の一番花だよ 棕櫚さんを喜ばせたくてね………」 「え?……… それって…………」 「…………… これも食べて」 「え?… ちょっ…… このリングって………」 「裏返してみてごらん……」 「あっ…… こっ…こ…
~ 追憶 産業医 津葦キリコ ~ 空気のように なりたいと 思い身なりを 整えて 今ぞ私は 門の前 無駄に高ぶる この胸に 手を添えなだめ 天仰ぐ 今の私は 月さえも 気付けぬ無色の 空気なり 一歩踏み出し 門の中 二三四五と 歩を進め 敵地を歩む この姿 君らの目にも 止まらぬや 何ぞ私は 空気なり 月さえ気付けぬ 空気なり…………… TO BE COMUGIKO これだけ目立たないようにしてるんだから絶対誰にも見つかりっこないよネ♪
~ BARで 鯖戸 ~ 「ねえ…… バーテンダー…………」 「どうしたの?」 「こないださあ…… 唐揚げ乗っかったピッツァ食べさせてくれたじゃん? 覚えてる?…………」 「ああ…… もちろん 覚えてるよ また食べたいの?」 「食べたいってゆーか…… こんどは……」 「とりあえず サラダの用意出来たから食べなよ」 「あ… サンキュー いただきます……」 「はいチェイサー」 「ありがと…… ねえねバーテンダー…… なんか今日…… 異常に暑くない?……」 「気のせいだよ」 絶対気のせいじゃ無いと思う…… 「そっか…… 気のせいか…… なんか…… 超良い香りするんだけど…… これも…… 気のせいかな?…
「酒森センパイ~~ お疲れさまっスぅ~~♪」 「あれ? 鋳鷹?…… 今日定時であがったんじゃなかったの?……. てゆーか… なんか今日のメイクナチュラルだね…………」 「今日は買い物行くだけだったんで こんくらいのメイクが丁度良いんス あんましゴリゴリにキメてくと おばちゃん達に良い情報教えて貰えないんスよ やっぱTPOって大切っス」 「へ~そうなんだ…… でもなんか…… TPO抜きにしても そのメイク良いよ 似合ってるよ……」 「え~ マジっスか~ なんか照れるっスぅ~~♪ あ… そうだ 酒森センパイ…… これ……」 「え? あっ…… え?何?? どっ…どうしたの? こっ…これ…………」 「…
~ 解体室で ~ 室内の状況を 視覚から得た情報だけを頼りにして説明すると こうなる……… **************************************************** 血塗れで泣いて居る女の子が居て しかも その女の子は 全裸で在る……… 傍にはもう一人の人間が居て その人間は さきほど女の子に何かを投げつけた……… その人間も 血塗れで 全裸… その上全身に刺青が入って居り どうやら女の子に投げつけたのは えぐり出したばかりの臓器らしかった………… ******************************************************** …
~ クラスメイト ~ 女の両脛からは 白い骨が 顔を覗かせて居た… ピーラーを置き 今度は柳刃包丁で女の皮を剥ぎ取って行く…………… 柳刃包丁の初体験は 右足の脹ら脛………… 女が嘔吐した瞬間 藤子はそれまでより 多くのシャッターを切った… 藤子は女に 「今の良かったよ 君はやればできるんだから もっともっと良い表情ちょうだい」 と 完全にカメラマン・モードで 撮影に対する姿勢は とても真剣だった……… この時女は新しい言葉を発した… どうやらやっと 自分がもう 生きて帰宅することが出来ないということを 悟ったらしかった……… 舌を噛んで自殺されると ゲームが終わってしまうので それが実行出来…
~ BARで 東雲坂田鮫 ~ 「あっ………」 「藤子………」 「いいんです…… 気にしないでください……… 私が望んだことだから… 後悔なんて…… して居ない………………」 「藤子………」 好きで…わたしが……… 望んでわたしが…殺ったこと……… それが 結果的にこうなっただけ…… 「好き… 大好き……」 「藤子……」 ツナマヨは最高だけど… 昆布の佃煮も… 外せない……… 「ゴメンね藤子…… 今回つくった昆布の佃煮…… ちょっとジューシー過ぎたね………」 「そんなの気にしないで…… こっちも最高に…… 美味しいから…………」 TO BE COMUGIKO 芯が解らないからこその愉しさってゆー…
~ クラスメイト ~ 私はこの女に喋りかけたり この女の発言に答えたりすることを…… 止めることにした……………………… それでは待ちに待ったヴラド…ツェペシュごっこ… 始めるとしよう……… この日のために私は 日本の有名メーカーが製造して居る大きめのピーラーと 柳刃包丁を購入して居た…… 柳刃包丁は ピーラーが旨く機能しなかった場合の 保険で在る… ヴラド・ツェペシュといえば その名が示す通り 串刺しが有名だが 私には それ以外の遊びのほうが 魅力的に感じて居た…… 今回は その中でも私の心を一番心をときめかせたものをチョイス……… とりあえず 女の膝下にピーラーを当て むこう脛上面を 一気…
~ BARで 東雲坂田鮫 ~ 「ねえ… バーテンダーさん…… 私… 確信して居るんです……… ツナマヨのおにぎりを考案した人は 本物の…… 天才だって………」 TO BE COMUGIKO 外見だけで 中身を判断するというのは とても難しい…… でもそれは おむすびやおにぎりに限ったことではない…… ロシアンルーレットでは 必ず勝ちたい…… おむすびやおりぎりなら 負けてもさほど大きな問題にはならないかもしれないが…… そうはいかないこともある…… ロシアンルーレットで… 確実に勝つ方法を 私はひとつ知って居る……… そう… 自分で殺れば……… 間違いなど起こらない……… 「でもそれじゃあつま…
~ クラスメイト ~ ブルーシートを広げると 女が目を覚ましたので とりあえずさっきと同じ右の脇腹を さっきより強めに蹴ってから… 藤子に手伝ってもらって 樹に縛り付けた…… その後ハサミを使って服を全部脱がせてから 私達も服を脱いだ……… 服を脱ぐと 藤子はいつも気持ちよさそうに目を閉じて伸びをする…… 藤子は服を着て居るのが嫌いなのだ…… 女のくちからタオルを引きずり出すと 女が喋りだしたので 暫く聞いて居た…… 女の喋る内容は 自分の立場が全く解って居ない 阿呆のそれだった…… 全裸の私達を ヘンタイ呼ばわりして居たが… 全裸で樹に縛り付けられて居る女のほうが かなりヘンタイ的だというこ…
~ BARで 東雲坂田鮫 ~ 「あの…… バーテンダーさん………」 「ん?」 「わたし…… ちょっと解らないことが在って………… ……… あの…… おむすびと…おにぎりの違いなんですけど………」 「ああ… 簡単ですよ 結びの意味は解りますか?」 「最後とか終わりとか?……」 「そうです 大相撲で結びの一番と言えば その日最後の取り組みのことで 終わり良ければ全て良しという考え方から とても重要視されて居ます 全て良しというのは まるく収まるということ….……」 「ああ… それでは… まるいのがおむすび………」 「諸説在りますし地域差も在るようですが 私はそう思って居ます 終わり良ければ全て良し…
~ クラスメイト ~ 今日誰を殺るか…… 事前に決めて 計画的に実行することも在るが…… それよりも… その時一人になって… つまり 機会に恵まれたときに殺る……… そういうことのほうが多い…………… 今回も そんな機会に恵まれたパターンだった……… 藤子にプレゼントしてもたった時から この特殊警棒は 私の大のお気に入りになった… いつでもカバンに入れて居て 機会に恵まれたときに カバンから出す…… 一度だけ失敗して 折角の得物が… 目を覚まさなかったことがある…… あの時は 非常に悲しかった…………… でも今のところ 失敗したのはその一度だけ 今回も良い手応えだったので 問題は生じないだろう…
~ 追憶 産業医 津葦キリコ ~ 私が職質され易い理由を 科学的に解き明かしたいと思い…… 日時や回数… 及びシチュエーション等を グラフ化するという試みを 実行してみた……… これにより 科学的且つ客観的な視点で 私が職質され易い理由が 見えてくるはずだ……… グラフをよく見てみた…… すると とても興味深い差異に気付くこととなった…… 行きより帰りのほうが…… 職質率及び警察官の本気度が… 高いのだ……… 拳銃を突きつけられたことも 十度や二十度どころでは無い……… 発砲されたことも 何度も在った……… と言えば… 警察官が 如何に本気で在ったかということの指標として ご理解いただけるだろ…
~ BARで 鯖戸 ~ 「ねえねえバーテンダー… 超てきとーにつくった 焼きソバっぽいのが食べたい♡」 「良いですけど… もっと良いやつ食べて欲しいな…」 「そーゆー気分の時って 在るじゃん?」 「解りますけど…… まあ… そんなにたべたいなら つくりますけどね…… ガチでてきとーに殺っちゃったほーが 良いんですよね?」 「うん♡ ガチテキでお願い♡」 「どーぞ ガチテキ焼きソバ風です」 「イエ~ス♡ お~モグモグ… 旨い旨い♡」 お…良いね…… 今夜はあんまし跳ねてないないじゃん…… 「これどーぞ 焼きソバと合うよ」 「おっ♡ 良いね良いね♡ 旨!」 どんな呑み方した? もういいや…… 「は…
~ 追憶 産業医 津葦キリコ ~ 若い男に 「他は?」 と尋ねると 「今この事務所内で生きて居る人間は 姐さんと自分の二人だけです………」 と そう答えた…………………… 「組長は?」 と そう私が尋ねると 若い男は 「え?! 言っちゃうんですか?!……」 と 驚いた顔を見せたので 「社長は?」 と 言い直した…… それから十分後くらいだろうか?……… ショットガンで頭を吹き飛ばされた組…… 社長の亡骸と 黒いスーツを着た人達の亡骸….… 高級車の中に五体 車外に十体ほど…… どの亡骸も損傷が激しく この現場の第一発見者になる人や 偶々管轄署に勤務して居て関わってしまうことになるで在ろう 若い…
~ 追憶 産業医 津葦キリコ ~ 若い男の態度が変わるまでに長い時間はかからなかった…… 血塗れの腹を押さえながら しきりに謝る…… 若い男………………… 「刺したんじゃなくて横に切っただけなんだから死なないよ みっともないから泣くんじゃない」 と そう私が言うと その下っ端の従業員らしき男は涙を拭いて 引きつった笑顔を見せた……… 「死にたくなかったら 一言も喋らず そのまま死にそうな顔してなよ?」 私はそう言って肩をかしてやり 一緒に事務所内へ入った…… …………… ガランとした事務所内に人の気配が無かったので 「他の人達は?」 と尋ねると 「2Fです…」 と 若い男はそう答えた…… ………
~ 追憶 産業医 津葦キリコ ~ 目が覚めたとき…… そこは一点の 米粒ほどの光すら無い… 完全な…闇だった……… 耳を澄ませても…… 何も聞こえない………… おそらく私は拉致され 何処かに閉じ込められて居るか… 最悪…… 土の中に埋められて居るのだと思った……… とりあえず私は 自分の軀に触れる……… 何処か怪我をして居ないかを… 確かめる為だった……… ………………… 私の軀の表面は ベタベタとした… 何やら乾きかけた 粘性の在る液体のようなもので覆われては居たが…… どうやら怪我は して居ないらしかった………… 怪我の有無を確認し終えたとき はたと… 今日在った出来事を思い出した……………
~ 追憶 産業医 津葦キリコ ~ 私は何故か よく職質される……… でも他の人達は そんなにしょっちゅう職質されることは無いらしい……… そこで私は自分なりに…… 何故私は職質され易いのか… それを考えてみることにした……… それを考えることにより 職質によって搾取される私の貴重な時間を 少しでも守れるかもしれないと考えたからだ……… 私が職質され易い要因として 先ず第一に考えられるのが 私が どちらかといえば 童顔だということで在る……… 華奢な体型も手伝って もしかしたら子供だと思われての 職質かもしれない……… 私は夜の暗い時間に仕事に出ることが多いので 未成年の深夜徘徊を疑われての職質…
~ BARで 鯖戸 ~ 「最近暖かくなってきたから キンキンのGINとミントの組み合わせがマジ最高だね♡ ねえねえバーテンダー…… 今夜は何食べさせてくれるの?……」 「今夜は 久し振りにペンネと………」 「ねえねえバーテンダー ピッツァは? 私ピッツァも食べたい………」 「心配しなくても大丈夫ですよ ちゃんと同時進行でつくってますから」 こないだのセダニーニは爆跳ねしたけど…… ペンネならきっと跳ねない…… 棕櫚さんミントGIN凄く美味しそうに呑んでたな…… 私も呑も…… ナイショ…… 「はいどーぞ」 「ねえバーテンダー 私に隠れてミントGIN呑んだのバレてるけど 私超奥ゆかしいから気付いて…
『プロローグ』 君と初めて会った時 私は言葉を失った…… 本当に美しい…… 信じられないくらい美しい……… と そう…… 思った…………… 衝動的に… 君に触れてしまった私を 君は… 拒もうとしなかった……… 私は君が欲しい と そう… 思った…………… あのとき君はどう思った? 普段の私は 自分はそういうことにあまり興味の無い人間だと……… そう思って居たのだけれど…… その時の私は…… そうじゃなかった……… 私は君が 経営戦略部の 部長のものだということは知って居た……… でも私はその衝動を… 抑えることなんて…… 出来なかったんだ……… 私は君の軀の 触れられる全ての部分に触れた…………
~ コンプライアンス講習にて 東雲坂田鮫 ~ 本社に赴き コンプライアンス講習なるものを受講して来た……… ちょっと前 流行りだした頃よりは騒がれなくなったが… 今のご時世 最早コンプライアンスを無視しては なにもさせてはもらえないらしい……… 講習の内容的には 芸人のツッコミに始まり…… バラエティ番組での流血や YouTubeでのトップ等…… 禁止事項の羅列だったが…… それらの禁止事項 コンプライアンス=ハラスメント といった図式が成立してしまうのでは? と 考えさせられるような 馬鹿馬鹿しいものだった………… だいたいからして私の所属する法人営業部は それら禁止事項の ほぼ全てを網羅し…
~ 追憶 美術教師 ~ 頬に切り込みの入った女を二人で解体した…… 外見上は痩せて居るように見えたのに 内蔵や血管には 黄色い脂肪がべったりと付いて居てがっかりした…… とりあえず浴槽へ放り込んでから さっきのコンパで一番綺麗だった女の解体に着手した……… こちらは大当たり 外見だけで無く内面も綺麗な女は素晴らしい…… インパラの持ち主と目を合わせ 頷きあった…… 「この女は絞殺したって言ったよね?」 と尋ねると インパラの持ち主は 「うん」 と答えた……… この女の歯はピンク色に染まる…………… 絞殺した女の歯は時間の経過と共に 何故かピンク色に染まって行くのだ……… 僕がそうやってピンク色…
~ 追憶 バーテンダー ~ あいつの部屋に入ると 私の部屋と 同じ匂いがした……… 大型冷蔵庫が在ったので女に 「冷蔵庫から呑み物とって来て」 と頼んだ… 女が頬を押さえながら ふらふらと大型冷蔵庫に近付き その扉を開く…… 女が気を失って倒れる…… 「君…悪いなぁ……」 あいつがそう言ったので 「ノリツッコミみたいなもんだよ」 って応えた…… 冷蔵庫には女の頭部だけが保存して在ると言って居た… 「隣の部屋には まだ新しいのも在るよ」 と 言うので見に行くと 若い女が二人寝そべって居た…… 抱き起こそうとしたら ガチガチに固くなって居たので諦めた……… 死後硬直という現象は 殺害後30分くらい…
「あ… 酒森センパイ おはようございますっス……」 「あ… 鋳鷹?…… ……おはよう……… ……ああ……… そっか…今日は…世界禁煙デーだったね………」 「そうなんス…… 今日は世界禁煙デーだっていうのに…… けっこう普通に吸ってる輩が多くて…… 思ってたより忙しいっス………」 「……そーなんだ………」 「私…… 煙草を吸うという行為は 殺人と等価だと思ってるんス……… だから… だからそれ相応の 罰を与えなくてはならない……… だからホントは私…… 毎年5月31日だけじゃなくて 毎日が世界禁煙デーだったら良いのになって…… そう… 思ってるんス………」 「あ…… …うん…… そだよね……………
~ BARで 東雲坂田鮫 ~ 「美味しい…… レモンリーフってこんなに良い香りがするんですね………」 「おくちに合って良かったよ 実はレモンの香りって 果肉や果汁には殆ど無くて 果皮やリーフに集中して居るんだよ だからレモンリーフはこういうカクテルに最適なんだ 度数高いのばかりだと 軀に触るから はい チェイサー」 「バーテンダーさん優し…… んっ… …………………… ぷはっ… ……… ハァ………… 濃厚過ぎ…………」 「良いIPAだろ?」 「あの…… 最後まで喋らせてもらえません?」 「おくちに合ったかい?」 「それは…ぴったりですけど………」 「はい チェイサーのチェイサー」 「あの…… …
~ 追憶 美術教師 ~ 僕は絵を…… 特に生き物を描くのが好きで美大に入った…… 前々から気になって居たやつが 新歓コンパに来て居て コンパ中盤に女と外へ出てから 中々帰って来ないので 気になって自分も外へ出た…… 女を二人 インパラのトランクに詰めた……… 僕は旧車が好きだ 中でも オールズモビルとインパラは特別だった…… インパラの持ち主と共に後部座席に座ると 慣れた様子で運転席に座った運転代行業者が 「ご自宅で良いですか?」 と言ったが 「今夜はこの人のお家までお願い」 と インパラの持ち主が言うので 僕は道を説明した…………… この代行運転業者は左ハンドルOKで 感じも良いのでいつも利…
~ BARで 鯖戸 ~ 「ん? ねえねえバーテンダー……… それって 何茹でてるの?……」 「ああ… これはセダニーニといって マカロニの一種ですよ」 「……… ねえ…… でもバーテンダー……… アッチの国じゃ パスタは何でもマカロニっていうんでしょ?……」 「お… よくご存じですね 確かにイタリアでは 特に年配の方には 何でもマカロニってよぶ方も居られますね… まあ… 大抵原料は同じ硬質小麦の粗挽きですし…… それに パスタって言っちゃうと 歯磨き粉とかまでそう呼ぶお国ですから むしろマカロニっていうとほぼ食べ物で間違いないので 意外と良心的なのかもしれませんよ?」 「う~ん…… なんかはぐ…
~ 追憶 バーテンダー ~ あいつと初めて喋ったのは 美大の新歓コンパで その中盤に 酔った女を外に連れ出して 暫く経ったときだった……… 話しかけてきたのはあいつから…… 「あれ? もう殺しちゃったの?」 「うん… お酒を呑み過ぎちゃったかな? ちょっと指に力が入り過ぎちゃって」 「綺麗な娘だよね」 あいつはそう言って まだ温かい女に深い口付けをしてから スケッチを始めた…… 私は隣に座って見て居たんだけれど 凄いスピードなのに丁寧で 長めのウエストライン描写は 重度のフェチシズムが前面に出て居た…… 上顎と下顎を離して描いたのは何故かと尋ねると 「予言だよ」 と そう答えた…… 女を茂みに…
~ 追憶 産業医 津葦キリコ~ 「違う!そうじゃない!! 早く私の鉄斧を返せっっ!!」 私がそう言うと女神は困惑した表情を見せ 金や銀の現在の価値や これから更に上昇していくで在ろうと予測される 価格についての説明を始めたが 私は女神の話を遮り 『お片付け』の仕事についての説明を行った…… しかし女神も全く引き下がらず… 今度は 金や銀の斧なら装飾品とみなされ 銃刀法違反が適用されない可能性が高いということを主張… それに対して私は 今 森の中に居るのだから 木を切る為に所持して居ると伝えれば 鉄の斧でも銃刀法違反は適用されないと反論…… その反論に対し 女神はすかさず 逮捕された場合 金や銀…
~ 追憶 産業医 津葦キリコ ~ 水面に映った自分の顔…… いや…… もっと奥……… 水の中を見て居た………… 振り返ると様々な木々…… 草花…… 鳥たちの鳴き声や 動物 虫たちの気配が在った…… 小さな池だった…… その美しく 多種類の花々に囲まれた 艶やかな雰囲気の池とは裏腹に…… 水面に映った私の顔は とても沈んだ 重苦しいものだった…………… どうやら私はこの池に 大切な何かを 沈めてしまったらしかった………… 池水の透明度は素晴らしく 光の届かぬ何十m先の深さまで まるでそこには 水どころか 何も存在して居ないかのように 見て取ることが出来た……… しかし そのことが私に与えたものは…