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『修羅の門 第弐門』は、どうしてあそこまでつまらなくなってしまったのか(4)。
さて、話は戻って、『修羅の門』のラストで、レオン・グラシエーロとの戦いを、相手を殺す結末で終えた作者は、「人殺しを英雄とするとは何事だ」という読者からの批判的な手紙にショックを受け、筆をおいた(と、あとがきに書いている)。 この批判が当たっているかどうかはともかく、「どうして作者は、レオンを殺したのか。殺す必要はあったのか」という点については、筆者も疑問を抱いている。 というのも、レオンに対する九十九の戦い方が、あまりに相手を舐めた、納得できないものであったからだ。 最初に九十九は、何の工夫もせずに、レオンの得意な組み技を仕掛けている。 「相手の実力をすべて出させずにはいられない」という、厄介…
『修羅の門 第弐門』は、どうしてあそこまでつまらなくなってしまったのか(3)。
一方、『第弐門』では、出てくる格闘家たちの描写がない反面、格闘シーンがやたら長くなってしまった。 例えば、さほどの重要キャラでもないボルトを倒すのに、単行本まる1巻以上をかけている。 『修羅の門』と比べれば、水増し感が拭えない。 リングで最後に戦った、中国の暗殺集団のエースとされている、姜子牙に至っては、2巻半もかかっている。 正直、最後の方は読むのが苦痛になってきた。 しかも、作者も言っているように、姜子牙が九十九よりも小さいため、いかにも迫力がない。 加えて、決勝までの戦いが圧倒的であるがゆえに、その強さをアピールできていなかった。 極めつけは、最後にあまりに露骨な反則をするのが、あんまり…
『修羅の門 第弐門』は、どうしてあそこまでつまらなくなってしまったのか(1)。
『修羅の門』の続編である、『修羅の門 第弐門』(以下、第弐門)を久々に読んだ。 最初の『修羅の門』は、何度も読み返したが、続編の方は、買ったときに一読したきり、本棚の隅で眠っていた。 続編は、大抵つまらなくなると言うが、その言葉をこれほど実現したマンガも珍しい。 再読したら、やはり、つまらなかった。 そこで、どうしてこれほどつまらなくなったのか、考えてみた。 まず、最大の原因は、主人公である陸奥九十九の立ち位置であろう。 最初に出て来たとき、九十九は挑戦者だった。 最初の相手は、過去の格闘技マンガの大半で主役を占めていた、極真カラテをモデルにした、神武館。 言うなれば、すべての格闘技ファンが認…
まだまだ寒かった今年の2月17日、とっぷりと日も暮れて夜の7時。私は美容院を終えて、閉店前の本屋へ急いでいました。なぜなら、前日に「ノラガミ」26巻の発売日だったのに、うっかり忘れていたからです。ノラガミ「ノラガミ」は、あだちとか先生による
【ボールルームへようこそ12巻】日本トップクラスのダンサーが集う練習場・Bresで多々良は新たな知見を得る
この記事では2017年にアニメ化された社交ダンス漫画『ボールルームへようこそ12巻』のネタバレ注意な見どころを紹介します。11巻では都民大会A級戦の決着が描かれ、釘宮さんとの衝突で多々良が負傷する展開となりました。その続きとなるボールルーム