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アガサ賞受賞作だけのことはある読み応え!「スリー・パインズ村の無慈悲な春」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。アガサ・クリスティに敬意を表したミステリの文学賞であるアガサ賞。その最優秀長編賞に3年連続で輝き、さらに受賞を重ねているのがルイーズ・ペニー。2度目の最優秀長編賞受賞作がこちら。地図に載らない村、スリー・パインズ。そのビストロで始まった降霊会。丘の上の旧ハドリー邸で行われた第2回の降霊会で皆の人気者だったマドレーヌが急死した。一見心臓発作と見えるこの事件を...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。暑い日が続く今日この頃。涼しくなるには本を読むに限る? 真夏に冬の物語を読むのも一興。エーランド島シリーズ第2弾のこちらは幽霊譚にもなっていて、さらにおススメ。エーランド島の東海岸、双子の灯台を臨むウナギ岬の屋敷に一家4人で移り住んだ教師のヨアヒム。長い歴史を持つ家の独特の雰囲気、夜中に目覚めて不可解な話をする娘。ヨアヒムが前の家の片づけにストックホルムに...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。昔読んだミステリ。再読してみると驚くほど内容を忘れているおかげで、もう一度楽しめる。これもその1冊。1963年の作品とは思えない読み応えに思わず一気読み。漣子(なみこ)はヌードダンサーのミミイ・ローズとして踊っていたところ富豪の御曹司・杉彦に見初められて結婚するが、家族には反対され、使用人からも白い目で見られていた。杉彦の姉夫婦や古くからの知人が集まったある...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。いままで読まずにいた名作。それを読んでみるのも楽しい。こちらは「安楽椅子探偵」ものの元祖として多くの作家に影響を与えた作品。英国の歴史には詳しくないが読んでみた。捜査中に怪我を負い長期入院することになったロンドン警視庁のグラント警部。天井の染みを見つめるのにも飽きたころ、見舞いでもらった1枚の肖像画に目を引かれる。何かに耐えているようなその表情の持ち主は...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。ミステリ・ファンにとって、過去の名作ミステリを見つけるのも楽しみのひとつ。扶桑社から出版されたこちらは「スウェーデンのディクスン・カー」による「幻の名作」とのこと。気になってさっそく読んでみた。スウェーデン南部の田舎町ボーラリード。川畔にある箱型のウナギ罠のなかで、嫌われ者の大地主の死体が発見される。縦横2メートル・奥行3メートルの板張りの罠は南京錠がかか...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。海外の警察小説といえばエド・マクベインの72分署シリーズなどが思い浮かぶが、これは1952年に「警察捜査小説」というジャンルを生みだした記念的作品。その新訳版を読んでみた。1950年3月、アメリカのマサチューセッツ州にあるカレッジから1人の女子学生が姿を消した。周囲の聞き取りに失踪の理由は浮かばない。地元警察署長で叩きあげのフォードは、部下とともに地道な捜査を開始す...