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広域中和抗体(bNAb)のページを更新免疫系が産生する中和抗体の多くは、B細胞による親和性成熟のために、単一のウイルス株に対して非常に特異的である。HIVのような遺伝的変動性の高い病原体の中には、古い株に対する高い特異性を持つ中和抗体が新しいウイルス株に結合できなくなるように、表面構造を常に変化させているものがある。このような免疫回避戦略は、免疫系が病原体に対する免疫学的記憶を発達させることを妨げる。一方、広域中和抗体(bNAb)は、ウイルス種の複数の株に結合して中和する特別な能力を持っている。bNAbは当初、HIV患者で発見された。しかし、bNAbは非常に稀な存在である。insitu(生物個体内)スクリーニング研究では、HIVに対してbNAbを発症する患者は全患者のわずか1%であることが示された。bNA...広域中和抗体(bNAb)
mRNAワクチンブースター接種後のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)
mRNAワクチン接種後のリンパ腫の症例は調べればいくつでも出てきます。「mRNAワクチンブースター接種後のリンパ腫」など報告しましたが、日本でびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)の報告も出ています。TwocasesofaxillarylymphadenopathydiagnosedasdiffuselargeB-celllymphomadevelopedshortlyafterBNT162b2COVID-19vaccinationM.Mizutani,H.Mitsui,T.Amano,Y.Ogawa,N.Deguchi,S.Shimada,A.Miwa,T.Kawamura,Y.Ogido【症例1は67歳の日本人男性で,2回目のBNT162b2ワクチン接種から2週間後に左腋窩に6.0cmの皮下腫瘤...mRNAワクチンブースター接種後のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)
フローサイトメトリーの解析に必須の知識!コンペンセーションの原理・やり方を詳しく解説!
はじめにフローサイトメトリー(FCM)では複数の蛍光色素を用いて、マルチカラー解析を行うことができます。マルチカラー解析では「コンペンセーション(蛍光補正)」というステップが必須で、デブリ(細胞片やゴミ)やダブレット、死細胞除去をした後に行
フローサイトメトリーの解析に必須の知識!ダブレット除去の原理・やり方を詳しく解説!
はじめにダブレットとは2個の細胞凝集塊のことを言います。フローサイトメトリー(FCM)ではシングルセルレベルで解析を行うため、解析時に必ずダブレット除去を行います。もしダブレット除去を行わずに解析をしてしまうと、再現性が取れなかったり、誤っ
かつて「コロナワクチンの効果は3ヶ月しかもたないから何度もワクチンを打て」とか言われていたのに「6回目のワクチン接種の話が出ない」と思われている人がまだいるようです。相変わらず抗体の量が減ってきたからワクチンを接種しなければと考えている人も多いと思います。免疫系の全抗体の約80%を占める重要な血清抗体はIgGです。クラススイッチは、B細胞がIgGの産生に努力を向け直すことです。まず、IgMのような一般的な免疫グロブリン細胞を産生します。しかし、侵入する病原体が思ったよりも丈夫であることに気付いたら、感染を防ぐためにより効果的なIgGの産生に切り替えます。クラス切り替えが行われた後、B細胞は、他の効果の低い免疫グロブリン細胞の代わりに異なるタイプのIgGを放出します。感染の重症度に応じて、IgGの比率も異な...6回目のワクチン接種の話が出ない
免疫反応は体のどこで起きているのか?血液、リンパ液、リンパ球、抗原の循環について詳しく解説!
はじめに本記事では血液、リンパ液、リンパ球、抗原が体の中でどのように循環していて、どこで免疫反応が起きているかについて解説しています。今回は読者の皆様が免疫システムの全体像を把握できるようにという思いで記事を執筆しており、詳細な免疫反応には
【今さら聞けない抗アレルギー薬】花粉の季節、知ってないとヤバイよ
花粉症の「くしゃみ・鼻水・鼻詰まり」に処方される抗アレルギー薬は、ムチャクチャ数が多く、名前を覚えるだけでもたいへんです。ましてや、それらのクスリが、免疫システムのどの場所で作用しているかを理解しなければ、うまく説明ができません。抗アレルギ