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下院情報特別委員会の新委員長は、2016年以来米国情報機関を困惑させてきた謎の真相解明に全力を注いでいる。 リック・クロフォード議員(共和党)は陸軍退役軍人で、最近、マイク・ターナー議員(共和党)に代わって情報委員会の委員長に就任した。彼は今後、情報コミュニティに対する...
ハバナ症候群とは何か? (image by Freepik) 最近、ハバナ症候群と呼ばれる新しい病気が出現しています。 ハバナ症候群は異常な健康事件とも呼ばれ、多くの人々、主に国務省に影響を及ぼし、その後は世界中のさまざまな場所にいる他のアメリカ人職員にも影響を及ぼしました。 ...
PTSDと(m)TBI((軽度)外傷性脳損傷)、MI(道徳的負傷:モラルインジャリー)(5) ~「びまん性軸索損傷」~
これら(m)TBIの脳実質の器質的な損傷は、多くが回転外力や加速度による深部の微細な損傷である「びまん性軸索損傷」(diffuseaxonalinjury:DAI)[Gennarelli1984]に分類されるもので[Gennarelli&Graham1998]、外傷後のCTで明らかな異常を認めないにもかかわらず、意識障害の遷延がある状態として鑑別され、重度から最軽度まで量的に連続するスペクトラムをなします。そしてDAIの最も軽度の段階が、後述のゼネレリの分類によると、mTBIなのです[Gennarelli&Graham1998;山口2020,pp.60-1]。この「びまん性脳損傷」と「局所性脳損傷」(脳挫傷、急性硬膜外血腫、急性硬膜下血腫、脳内血腫)とを合わせたものが「外傷性脳損傷」にあたります[原・富田...PTSDと(m)TBI((軽度)外傷性脳損傷)、MI(道徳的負傷:モラルインジャリー)(5)~「びまん性軸索損傷」~
PTSDと(m)TBI((軽度)外傷性脳損傷)、MI(道徳的負傷:モラルインジャリー)(4) ~「軽度外傷性脳損傷」(mTBI)とPTSD~
「むち打ち」という損傷が、脳画像上の異常所見を見い出しにくいために、現在の医療の現場ではあまりにも軽視されすぎていることを前回みましたが、実はmTBIもこの点では全く同様なのです。mTBIの神経線維断裂は、CTやMRIが捉えにくい深部(脳梁や大脳辺縁系)に[山口2020,pp.15,23-4,61,71-2]、CTやMRIでは異常所見が見られないミクロな(顕微鏡的)レベルで[山口2020,pp.12,61]、あるいは不可視の代謝性(生化学的)変化にとどまって[山口2020,p.70]生じますこのため、往々にして画像診断上「異常なし」とされ、高次脳機能障害の診断基準に必須の「脳の器質的病変」は存在しないとされるので、自賠責保険の認定上でも多くは「非該当」とされてしまいます(自賠責保険で高次脳機能障害があると...PTSDと(m)TBI((軽度)外傷性脳損傷)、MI(道徳的負傷:モラルインジャリー)(4)~「軽度外傷性脳損傷」(mTBI)とPTSD~
PTSDと(m)TBI((軽度)外傷性脳損傷)、MI(道徳的負傷:モラルインジャリー)(3) ~「軽度外傷性脳損傷」(mTBI)と「むち打ち」~
しかしTBIは、戦場ならずとも、平時でも交通事故等において、決して珍しくありません。その場合、圧倒的に多いのは「軽度外傷性脳損傷」(mTBI)です。mTBIは2003年のアメリカCDCセンターによる疫学的調査によると、年間150万人のTBIのうち70~90%(75%)を占め、多くは受傷後3カ月以内に症状が回復するけれども、10~20%は慢性化し、毎年10万人以上が遷延する症状に苦しみ、毎年この傾向は続いているため(しかも診断されたのは実数よりはるかに低いと、1998年にNIHは警告しています)、「公衆衛生上の問題」とされています[石橋2009,pp.14-5;山口2020,pp.11,86]。アメリカでは1996年、「外傷性脳損傷法」(TheTraumaticBrainInjuryACT)という法律も議会...PTSDと(m)TBI((軽度)外傷性脳損傷)、MI(道徳的負傷:モラルインジャリー)(3)~「軽度外傷性脳損傷」(mTBI)と「むち打ち」~
PTSDと(m)TBI((軽度)外傷性脳損傷)、MI(道徳的負傷:モラルインジャリー)(2) ~「シェル・ショック」から「外傷性脳損傷」へ~
「外傷性脳損傷」(TBI)は、特にアフガン・イラク戦争以来の爆風等により多発して問題化されるようになったもので[Alexander2015,p.85]、アフガン・イラク戦争の戦地において、爆風を受けただけで、頭部に直接の外的損傷がないために、「異常なし」との診断を受けていた兵士が、帰還後に高次脳機能障害を生じたという例が2万2000人にも及び、詳しい検査の結果、(超音速の)爆風による衝撃波が血管を振動させながら急激に脳に達して神経細胞を破壊したためと判明したことから注目されるようになりました[毎日新聞2009.2.17-21]。次いで2007年7月には、帰還兵の団体が退役軍人省を相手取り、PTSDとともにTBIの適切な障害認定を求めてカリフォルニア州連邦地裁に提訴、同省は改善の必要性を認めて、TBIと認定...PTSDと(m)TBI((軽度)外傷性脳損傷)、MI(道徳的負傷:モラルインジャリー)(2)~「シェル・ショック」から「外傷性脳損傷」へ~
PTSDと(m)TBI((軽度)外傷性脳損傷)、MI(道徳的負傷:モラルインジャリー)(1)
トラウマといえばPTSDがすぐ引き合いに出されますが、トラウマに直接関わる疾患は、決してPTSDだけではありません。PTSDが生じるようなトラウマ受傷の際に、PTSDと併発しやすく、PTSDと似た症状も起こしながら、しかしPTSDとは異なる重要な疾患として、TBI(TraumaticBrainInjury:外傷性脳損傷)とくにmTBI(mildTraumaticBrainInjury:軽度外傷性脳損傷)と、MI(MoralInjury:道徳的負傷(モラルインジャリー))の2つの損傷(Injury)を、忘れるわけにはいきません。(m)TBIは物理的かつ心的なトラウマ性損傷であり、MIは心的かつ道徳的なトラウマ性損傷です。どちらもPTSDとはちがう疾患ですが、PTSDとよく似た症状を生じ、またそれ自体がPTS...PTSDと(m)TBI((軽度)外傷性脳損傷)、MI(道徳的負傷:モラルインジャリー)(1)
再生細胞薬「SB623」外傷性脳損傷後の運動機能障害改善で国内申請」というニュースが先日報道されました。今回の申請は脳損傷による麻痺などの運動機能障害の回復を目的とした国内申請ですが、今後は慢性期脳出血や脊髄損傷での申請に向けた研究が進められています。今回は、サンバイオ社の「SB623」について詳しく解説致します。