はじめに 今回は深層学習の仕組みについて解説します。深層学習は、人工知能(AI)の一分野であり、大規模なデータセットからデータの特徴を学習し、複雑な問題を解決する能力を持っています。深層学習の応用範囲は多岐にわたり、医学分野や生物学の分野に
このブログでは、医科学知識や最新の医学論文の知見をわかりやすく解説しています。主に高校生や大学生に向けて記事を書いていますが、色々なバックグラウンドを持った方にも本ブログを通じて、人体の精巧な仕組みを楽しんでいただきたいと思っています。
深層学習(ディープラーニング)の基礎入門:ニューラルベットワークの仕組みについてわかりやすく解説!
はじめに 今回は深層学習の仕組みについて解説します。深層学習は、人工知能(AI)の一分野であり、大規模なデータセットからデータの特徴を学習し、複雑な問題を解決する能力を持っています。深層学習の応用範囲は多岐にわたり、医学分野や生物学の分野に
FASTQファイルの前処理・クオリティチェックのやり方について詳しく解説!
はじめに前回はFATSQファイルのダウンロードまで行いました。今回は下記の記事の続きとなります。次世代シークエンサーまたは公共データベースから取得したFASTQファイルは、アダプター配列や低品質なリードを含んでいます。したがって、FASTQ
はじめに今回は公共データベースに保存されているsra形式のシークエンスデータをダウンロードし、fastq形式のファイルを取得する方法について、実際の論文データを用いて詳しく解説していきます(図1)。誰でも再現できるように使用するコマンドにつ
はじめにRNA-seq解析では、解析の過程で様々な種類のファイルと解析ツールが登場するので、「それぞれのファイルには何の情報が格納されているのか?」、「どの解析ツールを使えばいいのか?」「次の解析は何をしたらいいのか?」など、初学者がつまず
次世代シークエンサーの種類とその原理についてわかりやすく解説!
はじめに本記事では代表的な次世代シークエンサーの種類とその原理についてわかりやすく、そして詳しく解説して行きます。次世代シークエンスを扱う上で必須の知識や用語についても同時に解説していきます。次世代シークエンサーを用いて実験をしたい方やNG
公共データを再利用してRNA-seq解析をするために!RNA-seq解析の基礎知識を解説!
はじめに今回は次世代シークエンサー(next-generation sequencer; NGS)を用いたRNA-seq解析の基礎知識について解説します。はじめてRNAseq解析をはじめる方、途中で挫折してしまった方、公共のデータベースを用
フローサイトメトリーの解析に必須の知識!コンペンセーションの原理・やり方を詳しく解説!
はじめにフローサイトメトリー(FCM)では複数の蛍光色素を用いて、マルチカラー解析を行うことができます。マルチカラー解析では「コンペンセーション(蛍光補正)」というステップが必須で、デブリ(細胞片やゴミ)やダブレット、死細胞除去をした後に行
フローサイトメトリーの解析に必須の知識!ダブレット除去の原理・やり方を詳しく解説!
はじめにダブレットとは2個の細胞凝集塊のことを言います。フローサイトメトリー(FCM)ではシングルセルレベルで解析を行うため、解析時に必ずダブレット除去を行います。もしダブレット除去を行わずに解析をしてしまうと、再現性が取れなかったり、誤っ
フローサイトメトリーの原理をできるだけ簡単に、わかりやすく解説!
はじめに今回はフローサイトメトリー(flow cytometry; FCM)という技術について、できるだけわかりやすく解説します。FCMは細胞のサイズ、細胞内構造の複雑さ、細胞表面及び細胞内分子の発現をシングルセルレベルで解析する技術です。
はじめに今回は自然免疫と獲得免疫について詳しく解説していきます!免疫反応の本質を理解していただくために、詳細な情報はできるだけ省略していますが、重要な部分はしっかりと解説しています。また、「免疫学に関するFAQ」項では、私が免疫学を勉強して
免疫反応は体のどこで起きているのか?血液、リンパ液、リンパ球、抗原の循環について詳しく解説!
はじめに本記事では血液、リンパ液、リンパ球、抗原が体の中でどのように循環していて、どこで免疫反応が起きているかについて解説しています。今回は読者の皆様が免疫システムの全体像を把握できるようにという思いで記事を執筆しており、詳細な免疫反応には
エピジェネティクスとは何か?ヒストン修飾とDNAメチル化による遺伝子発現調節機構について詳しく解説!
はじめにヒトゲノムは30億塩基対もの大きさがあり、かなり凝縮して核内に収納されています。この時、染色体は無秩序に核内に詰め込まれている訳ではなく、ヒストンというタンパク質に巻きついて収納されています。ここで重要なことは、ヒストンはDNAを巻
DNAはなぜ負に帯電しているのか?酸解離定数pKaについても詳しく解説!
はじめにDNAは生理的な条件(=中性条件)では、DNAに含まれるほとんんどのリン酸が電離して負電荷を帯びています。これは、酸に固有の定数である酸解離定数pKaについて学ぶことで、理解することができます!pKaについて知ることで、教科書に書か
核内で染色体はどんな構造をしているのか?染色体の構造を詳しく解説!
はじめに核の直径はわずか5~20μmであるのに対し、ヒトゲノムは約2mの長さがあります。したがって、DNAは核の中にかなり凝縮して存在しています。この時、DNAは無秩序に核内に詰め込まれている訳ではなく、一定の規則があり、非ランダムに格納さ
新型コロナウイルスの検査だけじゃない!!PCR法の原理を詳しく解説!
はじめに今回はPCRの原理について解説していきます。ライフサイエンスを学ぶ人だけでなく、パンデミックを生きるすべての人にとって重要な知識です!ぜひ最後まで読んで、理解していただけたら幸いです!PCRは新型コロナウイルスの感染の有無を検査する
【第11回】細胞はどのようにして開始コドンAUGを見つけ出すのか?翻訳の開始と終了機構について詳しく解説!
はじめにタンパク質の翻訳は開始コドン「AUG」から始まります。また、「AUG」は開始コドンとして使われるだけでなく、タンパク質に含まれるアミノ酸の一つであるメチオニンを指定するコドンとしても使われます。つまり、一つのmRNAに「AUG」配列
【第10回】mRNAからタンパク質へ!翻訳の仕組みを詳しく解説!
はじめにあるコドンと結合する特定のtRNAは、特定のアミノアシルtRNA合成酵素によって正しいアミノ酸が付加され、mRNAの遺伝情報はアミノ酸配列へと変換されます。このtRNAとアミノ酸の特異的な結合の仕組みについては、以下の記事で詳しく解
【第9回】どうやってmRNAの遺伝情報がアミノ酸配列に変換されるのか?tRNAの働きを詳しく解説!
はじめにmRNAの塩基配列情報を用いてタンパク質が合成されることを翻訳と言います。タンパク質はアミノ酸が鎖状につながったものなので、mRNAの塩基配列はアミノ酸配列を指定しているということになります。DNA複製もRNAの転写もヌクレオチドを
【第8回】RNAスプライシング、5’キャップ、ポリA、mRNAワクチンの化学修飾など、RNAの修飾について詳しく解説!
はじめにmRNAは転写された後様々な修飾を受けます。特に5’キャップ、RNAスプライシング、3’ ポリアデニル化の3つの転写後修飾は有名であり、重要です。今回はこの3つの修飾機構だけでなく、非翻訳RNAの転写後修飾や、新型コロナウイルスのm
【第7回】細胞の運命を変える!?RNAの転写調節機構を詳しく解説!
はじめにRNAの転写調節は細胞の運命決定に関わる非常に重要なものです。転写される遺伝子群が変化すれば細胞の種類が変化してしまうほどです。2012年のノーベル医学生理学賞で有名なiPS細胞もRNAの転写を人工的に変化させることで作製されます。
【第6回】RNAはなぜ存在しているのか?RNAの構造、機能を詳しく解説!
はじめに生物の主要構成要素であるタンパク質は、DNAから直接合成されるのではなく、RNAが中間体として使われます。DNAからRNA、RNAからタンパク質という順番で遺伝情報が伝わっていくことをセントラルドグマと言いますが、この流れは有名です
【第5回】染色体はDNA複製の度に短くなる!?岡崎フラグメントの問題点とは?
はじめに今回は岡崎フラグメントの問題点について解説していきます。DNAポリメラーゼはその正確性を維持するために、5’から3’方向へしかDNAを合成できません。そのため、ラギング鎖では短いDNA断片である岡崎フラグメントをこまめに作ってDNA
はじめに今回は岡崎フラグメントについて解説します。DNAポリメラーゼが5’から3’方向へしかDNAを合成できないために、DNA複製の際に岡崎フラグメントと呼ばれる短いDNA断片が作られます。また、染色体はDNA複製のたびに短くなっていくので
【第3回】なぜDNAポリメラーゼは5’から3’へしか進めないのか?DNAの複製機構を詳しく解説!
はじめに今回のテーマはDNA複製です。DNA複製時のミスは進化生物学的な視点で見ると必要です。なぜなら、DNA複製時のミスは個体間の多様性を生み出し、同じ種の生命体が一気に絶滅する確率を低くするからです。 DNA複製ミスが起こらないと同じよ
はじめにDNA、ゲノム、染色体、遺伝子、核酸など、生命の設計図を表す用語は複数あります。これらの用語は非常に重要なのですが、正しく理解して説明できる人は少ないのではないでしょうか?本記事ではこれらの違いだけでなく、混乱しやすい内容についても
はじめにDNAとは生命の設計図です。DNAの異常は癌や自己免疫疾患、感染症など様々な疾患の原因となり得ます。ですので、DNAに関する知識は身体の仕組みを知るためだけでなく、病気のことを理解する上でも非常に重要です。今回は基本的な事項ですので
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はじめに 今回は深層学習の仕組みについて解説します。深層学習は、人工知能(AI)の一分野であり、大規模なデータセットからデータの特徴を学習し、複雑な問題を解決する能力を持っています。深層学習の応用範囲は多岐にわたり、医学分野や生物学の分野に
はじめに前回はFATSQファイルのダウンロードまで行いました。今回は下記の記事の続きとなります。次世代シークエンサーまたは公共データベースから取得したFASTQファイルは、アダプター配列や低品質なリードを含んでいます。したがって、FASTQ
はじめに今回は公共データベースに保存されているsra形式のシークエンスデータをダウンロードし、fastq形式のファイルを取得する方法について、実際の論文データを用いて詳しく解説していきます(図1)。誰でも再現できるように使用するコマンドにつ
はじめにRNA-seq解析では、解析の過程で様々な種類のファイルと解析ツールが登場するので、「それぞれのファイルには何の情報が格納されているのか?」、「どの解析ツールを使えばいいのか?」「次の解析は何をしたらいいのか?」など、初学者がつまず
はじめに本記事では代表的な次世代シークエンサーの種類とその原理についてわかりやすく、そして詳しく解説して行きます。次世代シークエンスを扱う上で必須の知識や用語についても同時に解説していきます。次世代シークエンサーを用いて実験をしたい方やNG
はじめに今回は次世代シークエンサー(next-generation sequencer; NGS)を用いたRNA-seq解析の基礎知識について解説します。はじめてRNAseq解析をはじめる方、途中で挫折してしまった方、公共のデータベースを用
はじめにフローサイトメトリー(FCM)では複数の蛍光色素を用いて、マルチカラー解析を行うことができます。マルチカラー解析では「コンペンセーション(蛍光補正)」というステップが必須で、デブリ(細胞片やゴミ)やダブレット、死細胞除去をした後に行
はじめにダブレットとは2個の細胞凝集塊のことを言います。フローサイトメトリー(FCM)ではシングルセルレベルで解析を行うため、解析時に必ずダブレット除去を行います。もしダブレット除去を行わずに解析をしてしまうと、再現性が取れなかったり、誤っ
はじめに今回はフローサイトメトリー(flow cytometry; FCM)という技術について、できるだけわかりやすく解説します。FCMは細胞のサイズ、細胞内構造の複雑さ、細胞表面及び細胞内分子の発現をシングルセルレベルで解析する技術です。
はじめに今回は自然免疫と獲得免疫について詳しく解説していきます!免疫反応の本質を理解していただくために、詳細な情報はできるだけ省略していますが、重要な部分はしっかりと解説しています。また、「免疫学に関するFAQ」項では、私が免疫学を勉強して
はじめに本記事では血液、リンパ液、リンパ球、抗原が体の中でどのように循環していて、どこで免疫反応が起きているかについて解説しています。今回は読者の皆様が免疫システムの全体像を把握できるようにという思いで記事を執筆しており、詳細な免疫反応には
はじめにヒトゲノムは30億塩基対もの大きさがあり、かなり凝縮して核内に収納されています。この時、染色体は無秩序に核内に詰め込まれている訳ではなく、ヒストンというタンパク質に巻きついて収納されています。ここで重要なことは、ヒストンはDNAを巻
はじめにDNAは生理的な条件(=中性条件)では、DNAに含まれるほとんんどのリン酸が電離して負電荷を帯びています。これは、酸に固有の定数である酸解離定数pKaについて学ぶことで、理解することができます!pKaについて知ることで、教科書に書か
はじめに核の直径はわずか5~20μmであるのに対し、ヒトゲノムは約2mの長さがあります。したがって、DNAは核の中にかなり凝縮して存在しています。この時、DNAは無秩序に核内に詰め込まれている訳ではなく、一定の規則があり、非ランダムに格納さ
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はじめにタンパク質の翻訳は開始コドン「AUG」から始まります。また、「AUG」は開始コドンとして使われるだけでなく、タンパク質に含まれるアミノ酸の一つであるメチオニンを指定するコドンとしても使われます。つまり、一つのmRNAに「AUG」配列
はじめにあるコドンと結合する特定のtRNAは、特定のアミノアシルtRNA合成酵素によって正しいアミノ酸が付加され、mRNAの遺伝情報はアミノ酸配列へと変換されます。このtRNAとアミノ酸の特異的な結合の仕組みについては、以下の記事で詳しく解
はじめにmRNAの塩基配列情報を用いてタンパク質が合成されることを翻訳と言います。タンパク質はアミノ酸が鎖状につながったものなので、mRNAの塩基配列はアミノ酸配列を指定しているということになります。DNA複製もRNAの転写もヌクレオチドを
はじめにmRNAは転写された後様々な修飾を受けます。特に5’キャップ、RNAスプライシング、3’ ポリアデニル化の3つの転写後修飾は有名であり、重要です。今回はこの3つの修飾機構だけでなく、非翻訳RNAの転写後修飾や、新型コロナウイルスのm
はじめにRNAの転写調節は細胞の運命決定に関わる非常に重要なものです。転写される遺伝子群が変化すれば細胞の種類が変化してしまうほどです。2012年のノーベル医学生理学賞で有名なiPS細胞もRNAの転写を人工的に変化させることで作製されます。
はじめにフローサイトメトリー(FCM)では複数の蛍光色素を用いて、マルチカラー解析を行うことができます。マルチカラー解析では「コンペンセーション(蛍光補正)」というステップが必須で、デブリ(細胞片やゴミ)やダブレット、死細胞除去をした後に行
はじめにダブレットとは2個の細胞凝集塊のことを言います。フローサイトメトリー(FCM)ではシングルセルレベルで解析を行うため、解析時に必ずダブレット除去を行います。もしダブレット除去を行わずに解析をしてしまうと、再現性が取れなかったり、誤っ
はじめに今回はフローサイトメトリー(flow cytometry; FCM)という技術について、できるだけわかりやすく解説します。FCMは細胞のサイズ、細胞内構造の複雑さ、細胞表面及び細胞内分子の発現をシングルセルレベルで解析する技術です。
はじめに今回は自然免疫と獲得免疫について詳しく解説していきます!免疫反応の本質を理解していただくために、詳細な情報はできるだけ省略していますが、重要な部分はしっかりと解説しています。また、「免疫学に関するFAQ」項では、私が免疫学を勉強して
はじめに本記事では血液、リンパ液、リンパ球、抗原が体の中でどのように循環していて、どこで免疫反応が起きているかについて解説しています。今回は読者の皆様が免疫システムの全体像を把握できるようにという思いで記事を執筆しており、詳細な免疫反応には
はじめにヒトゲノムは30億塩基対もの大きさがあり、かなり凝縮して核内に収納されています。この時、染色体は無秩序に核内に詰め込まれている訳ではなく、ヒストンというタンパク質に巻きついて収納されています。ここで重要なことは、ヒストンはDNAを巻
はじめにDNAは生理的な条件(=中性条件)では、DNAに含まれるほとんんどのリン酸が電離して負電荷を帯びています。これは、酸に固有の定数である酸解離定数pKaについて学ぶことで、理解することができます!pKaについて知ることで、教科書に書か
はじめに核の直径はわずか5~20μmであるのに対し、ヒトゲノムは約2mの長さがあります。したがって、DNAは核の中にかなり凝縮して存在しています。この時、DNAは無秩序に核内に詰め込まれている訳ではなく、一定の規則があり、非ランダムに格納さ
はじめに今回はPCRの原理について解説していきます。ライフサイエンスを学ぶ人だけでなく、パンデミックを生きるすべての人にとって重要な知識です!ぜひ最後まで読んで、理解していただけたら幸いです!PCRは新型コロナウイルスの感染の有無を検査する