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岩波新書の赤版は、1938年の創刊以来46年まで101点が出版されたそうです。今でも買うことができる本が何冊あるのかは調べられませんでしたが、一番古いものからは90年近く経っていることになります。それだけ長い年月が経っても、需要があって廃盤になっていない本は、名作が揃っていると感じます。 この本、元々は、”Zen Buddhism and its Influence on Japanese Culture"という英文のでした。本書は、北川桃雄氏が翻訳をしたものです。翻訳にあたっては、原作の著者である鈴木大拙氏が内容のチェックを行い、自分の意図が反映されているかどうかを確認したそうです。 これまで鈴木大拙氏の著作は何冊か読んだけど、どれも難解で、とにかく最後までページをめくっただけ、とで終わってしまうことが続いていました。 この本は、翻訳者が単なる言葉の置き換えではなく、自分で消化をしてから訳してくれたからでしょうか、内容が頭の中に今までの本よりも容易に頭の中に入ってきました。 禅が日本の文化にどのような影響を及ぼしたかを、美術、武士、剣道、儒教、茶道、俳句の観点から考察しています。この