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テロと正当防衛の難しい問題-撲滅には平和解決の制度構築が必要
イスラエルによるガザ地区への攻撃が激化するにつれ、ハマスから奇襲テロ攻撃を受けたイスラエルに対する同情論は萎み、今では、同国に対する批判の声のほうが高まっています。世論の変調に焦りを感じたのか、イスラエルのコーヘン外相は、イスラエルとハマスの両者を等しく批判した国連のグテーレス事務総長の資質を問うに及んでいます。テロ、とりわけ非戦闘員や民間人の無差別殺人は当然に許されるはずもなく、糾弾されて当然なのですが、その一方で、正当防衛権の文脈からしますと、なかなか難しい問題が含まれているように思えます。戦争とは、人類社会における集団、特に国家間の、他方に対する一方的な要求を含めた紛争や対立に際しての、力を手段とする解決方法の一つです。力に勝る側が、相手方を自らの意思を受け入れざるを得ない状況に至らしめることで、勝...テロと正当防衛の難しい問題-撲滅には平和解決の制度構築が必要
久しぶりに映画を観てきました!silent-service.jp 普段、映画館に行くことは少ないのですが、迫力ある音声、映像を観たいアクション映画などは、映画館に足を運びます。 そういえば、前に行ったのは「トップガンマーヴェリック」だったなぁ。 「沈黙の艦隊」は、30年以上前に青年誌で連載された漫画の実写版映画化。実写は難しいとされていた海底の描写も、進化したCGの技術で、リアリティのあるど迫力の映像で楽しめました。実写が難しいと言われていた理由は、それだけでなく、世界情勢にもあったんだろうと思います。 ロシアのウクライナ侵攻を受け、国際安全保障のネタがニュースで飛び交うようになりました。それ…
日本国は、第二次世界大戦の末期にあって原子爆弾が投下された、唯一の被爆国として知られています。広島並びに長崎における原爆による惨状は筆舌に尽くしがたく、壮絶な被爆の経験は、日本国にあって激しい反核運動や核廃絶運動の原点ともなってきました。その多くは、‘民間人をも大量に殺戮する非人道的な兵器である原子爆弾が、二度と炸裂することがあってはならない’とする一途な願いから発しているのでしょう。かくして、原子爆弾という存在そのものが‘絶対悪’とされ、日本国の核武装の選択肢もはじめから‘存在してはならないもの’としてタブー視されてきたのです。しかしながら、現下のウクライナ紛争のみならず台湾有事も現実味を帯び、第三次世界大戦への拡大さえ懸念される今日、核武装を‘絶対悪’と見なす論調は、むしろ、核兵器国の軍事行動をサポー...核武装は‘絶対悪’なのか?-日本国の選択肢
警察は刃物を持った犯人は捕縛できるが銃を持った犯人は説得するしかないのか?
いわゆる抑止力というものであろう。 犯人は銃を持っている。 警官も銃を持っている。 両者の武器が同じだと相打ちになる可能性があるため動きづらい。 犯人は愚劣である。 警官は優秀である。 愚劣を優秀で相殺するのは警察としては惜しい。 そのため、銃による立てこもり事件は説得するしかなくなってしまう。 戦争にさせないためにも抑止力は有効である。 敵が戦車を持っていれば、味方も戦車を持てばいいのである。...
次期アメリカ大統領選挙にあって台風の目となるのは、良きにつけ、悪しきにつけ民主党のロバート・ケネディJr氏であるのかもしれません。その理由は、民主党員でありながら、最有力とされる共和党のトランプ前大統領と足並みを揃えるかのように、全世界からの米軍撤退を主張しているからです。ロバート・ケネディJr氏が民主党の統一候補に選出されるかどうかは定かではありませんが、共和党と民主党の両候補が共に同方向を目指すとしますと、どちらが当選したとしても、第二次世界大戦後に成立した戦後体制は、大きな転換期を迎えることとなります。それでは、全世界の諸国から米軍が撤退するとしますと、その後の国際社会は、どのような方向に変化を遂げてゆくのでしょうか。理想とすべきは、国際社会にあって法の支配の原則が確立し、主権平等、民族自決(国民に...米軍撤回後の安全保障とは?
中国による台湾侵攻が現実味を帯びる中、日本国政府も、同国による軍事的脅威を根拠として防衛費増額に踏み切る方針を固めたようです。敵基地攻撃能力の保持や反撃力が議論されてはおりますが、政府やメディアの説明を聞いておりますと、最も重要な観点が抜け落ちているように思えます。それは、中国の核戦略です。泥沼化も懸念されているウクライナ紛争では、ロシアによる核兵器の先制使用の可能性が取り沙汰されることとなりました。その理由は、2020年6月にプーチン大統領が署名した「核抑止の分野におけるロシア連邦国家政策の基礎について(核抑止力の国家政策指針)」において示した核使用条件の一つに、「通常兵器によるロシアへの侵略により存立危機に瀕したとき」というものがあったからです。ロシア軍の劣勢を受けて、プーチン大統領も、核の先制使用に...中国の核戦略抜きの防衛議論は空論に
警察の主要な任務の一つは、現行犯への対応です。一般社会にありましても、殺傷事件が発生した場合、一〇〇当番による通報により警察がいち早く駆けつけ、一悶着の末に犯人逮捕で終わるのが一連の流れしてイメージされています。皆が事件の無事解決に安堵するのですが、よく考えてみますと、これで一件落着なのか、と申しますと、そうではないように思えます。殺人事件であれば、失われた尊い命は決して戻ってはこないからです。戦争におきましても同様であり、被害の不可逆性は否定のしようもありません。「核兵器使用禁止条約」における執行機能を考えるに際しましても、核兵器の先制使用が取り返しの付かない民間人虐殺をもたらす点には慎重な配慮を要しましょう。競争や競技の開始時点については必ずそれを同一にしなければならないように、勝負事にありましては、...核の先制問題-‘現行犯’への対応の限界
国防費を増額することで税金を上げるか借金を増やすかの議論が起きています。国民からすればどちらも困ります。一方でウクライナ戦争や台湾危機などから国防力をしっかりしたものにしたいという思いがあります。
NPT体制の致命的欠陥-何故ロシアの核使用問題が発生したのか
NPT体制とは、人類史上にあって最も破壊的で非人道的兵器とされる核兵器による戦争、即ち、核戦争を未然に防ぐための国際システムとして一般的には理解されています。同目的を実現するために、NPTでは、核兵器の保有のみならず、使用の前段階となるテクノロジーの開発並びに核ミサイルの運搬手段(ミサイル等・・・)をも規制の対象としております。核戦争の回避という目的は正しいのですが、今日の状況は理想からほど遠いばかりか、逆に安全保障上のリスクを高める方向に作用しているかのようです。それでは、同体制の逆機能の原因は、一体、どこにあるのでしょうか。第一に、NPTには、違反国を取り締まる仕組みが設けられていない点を挙げることができます。刑法がそうあるように、法律だけが存在していても、違反者がいなくなるわけではありません。警察と...NPT体制の致命的欠陥-何故ロシアの核使用問題が発生したのか
日本国政府は、NATO諸国の基準に合わせて防衛費をGDPの2%に当たる額まで増額する方針を示しています。財源は増税と言うことなのですが、防衛の分野では、予算の配分に際して合理性に徹しませんと、全くの無駄になってしまうことも稀ではありません。昨日、11月29日に米国防総省が発表した中国の軍事活動に関する年次報告書によりますと、中国は、1935年を目処に核兵器の保有数を現在の4倍強となる1500発まで増強する方針なそうです。‘持てる国’と‘持たざる国’との格差は広がるばかりなのですが、NPT体制の致命的な欠陥を考慮しますと、日本国政府の軍備増強は、無駄などころか日本国を滅亡させかねないリスクがあります。それでは、何故、軍備を増強すると日本国が消滅するのでしょうか。力には攻撃力と抑止力の両面がありますので、今般...防衛には合理性の徹底が必要では-勝てない戦争の問題
日本核武装の方が安上がり>防衛費倍増48兆円・日本の防衛的核抑止力保有・核共有反対→単独保有
日本核武装の方が安上がり>防衛費倍増48兆円・日本の防衛的核抑止力保有・核共有反対→単独保有 防衛費倍増計画が上がっている(我らが産経新聞より↓)https:…
昔は核兵器どころか原発も認めないバリバリの非核論者であった。 福島第一原発事故では、正解だったと自覚した。 が、北朝鮮の核武装と世界の無力対応後に考えが変わった。 核放棄して戦争になるよりは、核保有してでも不戦を貫くべきだと考えるようになった。 それでも、現在ある原発の再稼働には反対である。 無防備な射的は、今すぐにでも撤去すべきである。 有事になりそうになった場合、中露朝は日本と交戦するより戦...
「日本が核を持つことは、世界にとっても望ましい」エマニュエル・トッドが語った“この国の平和
【横須賀市・三浦市】「御家人悲喜こもごも川柳コンテスト」の作品募集が始まりました! 号外NET 横須賀市・三浦市 横須賀美術館の運慶800…
日本は不戦国家である。 日本には軍隊も存在しないのである。 ゆえに核武装せよとは一度も申し上げたことはない。 私はただ、核保有せよと申し上げているだけである。 非核保有国は核保有国に対して非力である。 アフガンもイラクもリビアも、非核保有国だから核保有国に攻められたのである。 シリアもパレスチナもウクライナも、非核保有国だから核保有国に攻められたのである。 不戦国家であるはずの日本が、これらの国...
防衛費増額には賛成?それとも反対?ロシアのウクライナ侵攻で緊張感高まる日本。
ロシアによるウクライナ侵攻によって、日本でも防衛の在り方について議論されることが増えてきました。今ある防衛力では足りないので新しく敵基地の攻撃を検討したりもしますが、現状では足りないから増やす、となればお金がかかります。必要なことではあるけど、防衛費が増えることは賛成?反対?個人的には反対だよ