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太極拳の行き着く先は心の安定だと思うようになってから、禅や老子に関する本をよく読むようになりました。そんな中むくむくと育ってきた疑問があります。「欲」に関することです。 私自身、元々とても欲深かったと思います。学校にいる間は、少しでもいい成績を取りたい、会社で働き始めてからは、少しでも良い成績を残したい、人よりも良い生活をしたい、人よりも幸せになりたい。なんだか常に人と自分を比べて生きてきました。最近、比べるのをやめようと思うようになれたら随分気分が楽になった気がします。 そんな変化があったので、「欲」はよくないものだ、と言われてもそれほど違和感はありません。なんとなくなければそれに越したことはないものなのだと最近は思います。 先日、澤木興道氏の「禅談」という本を読んでいたら、こんな一節がありました。 「我々の心というものには、しっかりした目標がなければいかん。最も正確に目標をつけて、こうした時にはこう、ああした時にはああと、目標に向かって時々刻々うまくハンドルを回してゆかなければならぬ。それには「願」がなければならぬ。」(60ページ) これがきっかけで、こんな疑問が出てきました。 「