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冬の ため息は窓を 白く染めて涙みたいに結露を ぽたりと落としてる若さは過ぎ去ってから 気づく最高の 贅沢生き生きとした若者たちを 真ん中に 見てまたため息を ひとつ私は 世界の 隅っこでうつを 叫ぶ煙草とコーヒーと薬は私の 大事なおともだち遺言を書いても誰にも読まれることはない無縁仏上等この先の長く 続いてくだけの 終らない 時間をただ 過ごすくらいなら孤独死上等遺影の写真は何を 語りかけても笑...
カーテンを開けるときまた今日が始まるのかとその手が 重たくなるカーテンを閉めるときまた長い夜が始まるのかとやっぱりその手が 重たくなる季節の繰り言の中でうわ言のような生活の中で私は自分を 見失うどこにいるの?わたし日の差し込まない 闇の中息を潜めて 暮らしていると自分が どこにいるかもわからなくなる冷気に 頬を撫でられると冷たいけれど自分が生きてることを思い出す頭に痛みが走るともがくけれど自分が生...
煙草を吸うとけむりが 鼻から抜けて行くのと一緒に自分の魂まで 抜けて行くようだそう思いながらも私は 二本目の煙草に火をつけている魂 抜けてどこへ行く?誰も知らない遠くへ行く真冬の死人の肌のような 冷気が顔に 吹きつける寒いというだけで冷たくて 悲しくて私も 死人になったようで吐く息の 僅かな暖かさで生きていることに 気づくああ 私も生きていたんだと街が暗くなるのが飛ぶ鳥のように 速くて怖い夜になっ...
西日が 差し込む部屋光りのシャワーはひとりぼっちを 照らしてる暖かいはずの光が痛い部屋中がひとりぼっちで満ちているベッドの上も ソファの上も 明るく 眩しくひとりぼっちを 照らしてる何があっても ひとりぼっちひとりぼっちで何でも考え何でも決めてひとりぼっちで 行動するひとりぼっちで考えることには限界があると知っていてひとりぼっちで考えるしかない光りのシャワーはそんな私のひとりぼっちを 照らしてるい...
生きてることも 忘れ果てそれが何かも 考えずただ失った子に 会いたいと泣き木枯らしの中 歩いてる木枯らしは私を いたぶりどうあがいても 寒空の下何も見ないで 歩くしかない眠れぬ長い 夜の中膝を抱えて 堪え忍びあちらこちらに ぶつかりながら傷だらけでも 歩いてる傷を 癒やす人もなく血が流れても 放置してビルは見えても 足元見えず意味もわからず 歩いてる誰か教えて歩く 意味を誰か教えて私の 罪をどうか...
朝の陽は私の部屋に 差し込まないから時の流れが わからない時の流れに 逆らって過去に戻るセピアの景色に鮮やかな 色が戻ってこの唇も 赤くなる赤き唇で 私は歌った遥かな夢の歌 未来の歌を飽きることなく生き生きと愚かな私はお伽話がこの世にも 転がってると錯覚してた陽は私の夢を 照らし星は私の未来を 輝かせる赤き唇 あなたと重ね二人の宴に酔いしれた あの日々が蘇る気がつけば唇は褪せていた夢破れて 暗がり...
巡る季節は私を無視する太陽は私を無視して昇っては沈んでく不安という白い呼気が私の行く手を 妨げる107歩で 終わらないグリーンマイルを私は いつも歩いてるあと何歩で 終わるのかそれが知りたいのに不安という 白い呼気に街中が 包まれるどこを どう歩けば良いのか私は いつも迷い人迷い人は目的地を持てないただ 徒に歩いて疲れ果てるだけ誰か 私の手を引いてこの 長いグリーンマイルをどうか 終わらせて#ネガ...
二人の人生を私は 歩いたことがないひとりで ひとつの人生をいつもいつも 歩いてる出会う人は いても皆 人生の通過者だ桜が 舞っても一緒に 見る人は いない夏の 海を一緒に 眺める人は いない木の葉が 散っても肩 寄せ合う人はいない雪が 降っても傘を さしかけてくれる人はいない太陽が 昇る度に苦しみは 増えて行くばかり痛いよ毎日 夜を待っているよあと何回 桜が舞ったら私は ひとりじゃなくなるんだ...
幼い日母の陰に隠れて月を見上げた上目遣いにものを見るのは私の癖で母によく「ナレイはいつも上目遣いね」と言われてた怖くて真っ直ぐには見られなかったの理想 という呪縛の中で失敗だらけの私は罪びとだったの罪びとにも空だけは公平に広がっていると知って夜空の月の行方を追ったの広がる星座に自分を 重ねて星から星へ 線を描いてひとつひとつ理想の自分を紡いでいたの今夜も月が私を見下ろしている私は幼い頃のままの上目...
私の心はもう劣化してるあちこち錆びてなかなか動かせなくて放置された自転車みたいにずっと置きっ放しにされている部品もなくなっているこの心の穴が 痛むだから私は 私の部品を探す古いから 見つからない部品が揃ってなきゃ自転車は動かない探しても探しても見つからない私の部品欠如の痛み心の穴どんなに磨いても修理しても劣化した心はもう新品には戻れない#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#心...
また ひとつ大事なものを自らの手で 捨てました大事に思えば 思うほどそれは 刃となって 返って来て私の胸に 刺さるからこの部屋は悲しみと 痛みのため息でいっぱいになっていますなぜこんなにも 大事なのにそれはいつも刃となってしまうの?それはきっと大事なものを大事にし過ぎて壊してしまうから壊れたその破片が胸に 突き刺さるから一枚 また一枚と葉を落とす真冬の はだか木のように大事なものをひとつずつ捨てる...
幻想が 大き過ぎると現実は ただただ苦しみ色 一色になるそんなもの捨てればいいと言われても長い 長い時間をかけて幻想は腫瘍のようにこの体に 巣食っているから捨てられない幻想という 腫瘍にメスを入れて 摘出したら私が 私でなくなりそうで怖くて腫瘍が 暴れる度に体に激しい痛みを覚えながら胸を抑えて 蹲る現実と幻想との狭間でもがく私は余りに 愚かで余りに 俗物だって現実なんて本当はそんなに怖い世界じゃな...
現実と 非現実の世界を行きつ戻りつ しているとときどきどっちが現実でどっちが非現実か わからなくなる死を 強く思い生を 強く思っているとときどき死んでいるのか生きているのかわからなくなるまるで成仏できない 亡者もう 何十年も前からアンビバレントに悩まされダブルバインドに引き裂かれた私の心は行き場を失い渡り鳥の列に着いて行けなくなった鳥のようにたったひとりで路地裏の 寒さに震える路地裏から 見る朝の...
ひとりでいたいでも誰かと一緒に過ごしたい矛盾に ねじれた心で見上げる 空には主観 というフィルターがかかってしまう空の青を邪魔する厚い雲のように本当の青が 見えないねじれた心で見上げる 空の青は本当の 青じゃないねじれた心で見上げる 星は本当の 星じゃない真っ直ぐな心で見上げる空はきっと本当の青私は見たい本当の空の青を私は見たい本当に 輝く星を真っ直ぐな心で生きた世界を私は見たい#ネガティブのまま...
晴れのち 不安曇りときどき うつ雨一時 怒りわたしの感情天気予報はわたし自身にもできなくてだから明日がわからない急に悲しみに襲われて嗚咽したりふと些末なことがたまらなく苦しくなったり煙草と珈琲と涙だけで凌ぐ孤独終わらない日常#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#心...
親子の糸は もつれやすい一か所 もつれると そこからまた 新たなもつれが出来て愛しているから 傷つけ合って愛しているから 憎しみ合う言葉をどんなに 尽くしてもすれ違ったり 誤解が生じて長い長い 歴史の中でどちらが悪いわけでもないのにどんどんもつれて行く母はもういないけれど母の残した言葉や生き様を頼りに記憶を頼りに私は自分の過去を旅してもつれた糸を少しずつ ほどいて行く自分の古傷に光を当ててあげるよ...
息苦しく窮屈に我慢してしか生きられなかったこの世界が自分を 受け入れてくれるなんて長い間 そう 大人になるまで知らなかったから自分を 切り売りして生きるしかなかった自分の 皮膚を切り刻み血を流しながら笑顔を 作るただ 嫌われたくなかったから若かったあの頃この世界が私を受け容れてくれるなんて知らなかった古傷だらけの肌にようやくつたって落ちる熱い涙が私を 癒やす#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代...
自分の過去を 辿ってみると辛い 悲しい思い出でぎゅうぎゅう詰めに なっている辛い 悲しい思い出が今の私を 支えてる自分を 支えてくれるのは本来 楽しかった思い出や 美しい思い出ではないの?愛し合った思い出も語り合った思い出も結局は 皆悲しい別れにつながって悲しい思い出 として私の中に 痛みと共に 刻まれる「私を 置いて行かないで」この言葉が私の 原点#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポ...
孤独が度を超えると爪を切るのも 忘れる悲しみが度を超えると悲しいと感じなくなる人の心はいつも必死で自分を守ろうとしてる心が 壊れてしまわぬように心が 遠くへ行かないように健気な心の仕組み早春の優しい風のように自分を守る健気な心の仕組み#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#心...
絶望しきってしまえたらきっと 楽になるのだろうぬるいねまだ 絶望が足りないどこかでつまらない希望なんか持ってるから苦しいんだ捨てなさい捨てなさいつまらない 希望も際限のない 欲も全部 捨てて思い切り 絶望しなさいそうしたら 絶望は本物の 希望に変わる梅雨の日の豪雨のあとの陽射しみたいにね本物の 希望はハンパな絶望では得られない海の底の底まで落ちたら絶望しきったらその先にきっと 光は見えるはず#ネガ...
私は自分を持たないから誰かになりすますしかないまるでカメレオンのように擬態をして木の枝や葉と同じ色になってひっそりと生きている雨が降ったら 雨になりすまし風が吹いたら 風になりすましあなたが好きなら あなたになりすます常に誰かになりすまして生きて来た奪われた「自分」がどこにも見つからなくてなりすまし人生は哀しいでもそうしないと嫌われる気がしてまだ育っていない けものの自分がこの胸の中でわたしはここ...
引く波に足元をすくわれるように突然にあなたは遠くへ消えて行ったね思えば 私たちはいつも砂の上に 家を建て砂の上で 抱き合い砂の上で はしゃぎ合うだけのそんな関係でしか なかったんだね砂の上では全てが小さな波に いとも簡単に飲み込まれる砂の上で 出会って砂の上で 別れたあなた寄せては返す 波次第でいつかは覚める 夢まぼろし砂上の楼閣砂上の あなた#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#心...
朝 目覚めると敗北 を覚える何十年分の一日の始まりを 思うと昨日のままでいさせて欲しい と心が 叫ぶ今日の 始まりは私にとって爽やかでも 晴れやかでもなくただ忌まわしい意識が 戻っただけ昨日のままでいたくって早くに 目覚めても必死で抵抗してベッドにへばりついているそれも無駄だと仕方なく 起き上がったときのあの敗北よ私は朝に勝てないんだ私は朝に勝てないんだ永遠に昨日のままでいたいのに#ネガティブのま...
色とりどりの街並みが滲んで見える一夜限りの夢のあと熱い雫がわたしの頬をつたって落ちた昔々もこんな街並みを見た気がする極彩色の街の中にわたしも 棲んでたおぼろげな 記憶今はもうモノトーンの街にしか棲めないから夢色の街が恋しい熱い雫がいくつもいくつもわたしの頬をつたって落ちたモノトーンの景色の中で束の間の夢を見た束の間の 夢を#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#心...
真夜中のコンビニの灯りはまるで地上の星のように闇の街に 瞬いているから私は 救いを求めるように地上の星に吸い込まれてくただ 腹が膨れるだけで救われることなどないとわかっていても地上の星だけが私の味方のように闇の街に瞬いているから地上の星はいつも私に 優しい#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#心...
うつな一日思考力が 働かず五感も 麻痺して日常の雑多な事柄の中に死にたい が散らばっているまた起きちゃったくすりが残ってる頭いたい 死にたい 買い物寒いから行きたくない 死にたいAmazonで欲しい物買おうかなやめようか 死にたいしんどいからだ重たい 死にたいごはんの支度 めんどくさい ...
一秒一秒 確実に皆 平等に墓場に 向かって歩いてるそして人生は 一度きりで済む二度 生きることはないそれだけが私の救いこの苦しみは墓場に着けば終わりにできる霧氷に凍った 木々にたくさんの悔いを封じ込められたまま果てたとしても朽ちた葉のようにたったひとつの夢さえ花 開かせずに果てたとしてもそんなことどうでもいい死に向かって歩いている死に向かって歩いているその事実さえ感じることができるならそれでいい#...
うわの空 どこの空くもり空寒い空私の心も 遠い空1月23日午後3時から会議買う物 ネギ トマト 食パントイレットペーパー ・・・・様々な所用や心配の 雲に晴れ間が 見えない暗い空毎日 晴れてた若い空もう戻れない青い空大人になって 知った社会的責任という巨大な暗雲の重たさあのどこまでも青かった空が 恋しい#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#心...
祭り 祭り祭りが 近づくと人々は 喜ぶ祭り 祭り祭りが 近づくと人々は 高揚するその陰で ひとり祭りから 逃げ出してひたすら 息を潜める私私に 祭りは無縁私に 祭りは無用私に必要なのは弔いだけ私に祝うものはない騒がしい静かにしてそう懇願しても街中が 騒がしい地中の虫のように私は地下に潜ってひとり亡くした者たちを弔う#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#心...
梅雨の日の雨のように何を見ても 涙が出るの胸がくっ・・・と痛み 知らぬ間に熱い涙の粒が 幾つも幾つも頬をつたって悲しみの雨が降る緊張でパンパンに張った糸を緩めて何年も何十年も泣けなかった分の悲しみの涙が雨になって降りそそぐ涙の雨で どんなに土砂降りになっても悲しみを しっかりと引き受けて悲しみと 向き合って歩いて行ける 自分になれたらきっと楽になれるはず#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩...
見棄てられ不安を起こして大荒れに 荒れた夜こんなとき 一人で絶叫するくらいしか方法がない私一人でもひとりぼっち ではないと感じられるために目には 見えなくてもちゃんとずっと 広い世界に見守られていると感じられるためにむしろ 目に見えるメールや 笑顔や言葉に頼ることほど不確かなものはないと本当にわかるために一体 どれくらい時間がかかるのだろう自己否定から 始めてしまった人生の道はこんなにも まわり道...
所詮は無常の 仮の宿人生の不条理をこの世の矛盾をいくら嘆いてもどう訴えてもその声は いつも街の喧騒に かき消されるだけ私自身も もう疲れて不条理のなすがままに消えたい思いを引きずりながら産まれたことを恨みながらだらだらと生きているただ膨れ上がった不安が高波のように押し寄せて来るときだけは助けて欲しい孤独の病に完治はないから#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#心...
どんな 耳に心地良い言葉もどんな 優しそうな素振りも何も いらないどんな 綺麗な服もどんな 美味しい物も何も いらないどんな 高価な物もどんな 沢山のお金も何も いらないただ あなたが私を見ていてくれさえすればそれで良いあなたの 温かい眼差しだけが私の 財産だったのにそれさえあれば私は生きられたのに今はもうあなたはいないこの心に空いた穴をどう埋めたらいいのだろう#ネガティブのままでいい#シニア女性#...
呪縛が解けないまま朽ちたへその緒を引きずって歩くへその緒が 足に絡まって何度も何度も 転んで歩くへその緒が 私の首に絡まって何度も何度も 窒息しそうになる引きちぎりたいけどちぎれないだから 夢なんか見られない叶わぬ夢を 後生大事に持っているくらいなら夢なんか見ないほうが良い私は 不器用だから夢の積木をそっと積んでは何度も 崩してしまったのただ 苦しいことばかりが目の前に山積みになっていて夢の置き場...
はだかの木立ちに 枯れ葉道冬の景色は私の心を 物語る寒さが きーんと音立てて頭を 貫いて行く不信の水は冷たくて裸足の足を 麻痺させるきーん きーんと 寒さの音が私の頭でリピートして街の音色が 聞こえなくなる麻痺した足では 進めないから不信の中で立ち尽くすそれはとても 寒くて私は必死で抜け出そうとするけれど不信の水はその水かさを 増すばかりで私はただ 途方に暮れる不信の水は冷た過ぎて 痛くって信頼の...
古い段ボール箱の中に詰まった がらくたのその下に無理矢理眠らせている喜びや 悲しみや 苦しみや 楽しみを捨てないで箱から丁寧に出して存分に陽に当ててあげよう存分に欲求や感情を表すことは決して悪いことじゃない理性だけで生きていては何も創造できない生き生きとした欲求や感情を思い切り出して存分に陽に当てよう良い感情も悪い感情もそれが私 という人間の生き様につながる理性はときに邪魔になることを忘れてはいけ...
自分がどんなに病んでいてもたとえ歪んだ心でもどんな自分であってもその心の奥底を理論で いじるのではなくてどんな自分のこともダメな自分も 醜い自分もその 丸ごとをちゃんと 腹の底から 感じて引き受けてあげられる自分でありたい星のない 闇空に涙しても木枯らしに 震えてもそのままにいられる自分でありたい幾つもの 雨粒がただ土に 染み込んで行くように空の雲がただ 流されて行くように絶えず 変わって行く自分...
さあ 宴の始まりだ星空のミラーボールがまわる まわる信号のスポットライトがひかる ひかる冬のメロディーに乗せておどる おどるメロディーが私を ひととき懐かしい過去に連れて行ってくれる無垢なバージンな心だった懐かしい あの頃に群衆の拍手暗転アンコールの声 声 声明転私はアンコールに応えて歌うそして 暗転ほど良く酔いのまわった頭では不確かで頼りなくきらびやかな世界がこの目に 映る茶番劇でも構わない冬の...
二人ぼっちの世界にずっと生きているとひとは 病む二人ぼっちの世界はお互いだけに通じる言葉で話すことが出来るお互いのことしか見えなくなる二人ぼっちの世界は生ぬるくて 居心地が良い二人ぼっちの世界は癖になるそこから抜けられなくなるまるで麻薬のようにでもそこから抜け出して一人になって初めて誰かと二人で生きて行けるの抜け出さないと抜け出さないとそう思いながらもこの麻薬の快感を知ってしまうとなかなか抜けられ...
鉛のような不安が胸につかえて食べ物が 咽喉を通らない最近 むせてばかりいる夜空に不安を 投げて星たちに 輝いてもらおうそうすれば少しは心も軽くなるかも知れない地に不安を 捨てて土を這う虫たちに食べてもらおうそうすれば少しは心も明るくなるかも知れない不安を かき消すように煙草のけむりを 吐き続けるそんなにけむりを吐かないで不安は何とか解消しようとするから余計に膨らむの不安なまま不安なままそのままにし...
さえずることを忘れた 小鳥のように笑うことを忘れた揺れることを忘れた 木の葉のように泣くことも忘れた暖かな風が 優しく吹いても私には 厳しい 冬の突風に感じられる胸が苦しい不安に押し潰れそうな日は道端の草を むしりとるみたいにどこかから 誰かから安心 を求めようとするでも安心からいちばん遠い所に自分は居ていつも みんなの楽しそうな姿を横目で見てる残り少なくなったコインを数えたり嫌いなはずのラブソン...
不信は真冬の風を 運び不安は星のない夜空を 呼ぶ明日のことなどどうでもいい昨日も今日も明日もないただ魑魅魍魎(ちみもうりょう)と化した 私は自分の規則正しい 拍動の音を忌まわしく思いながらこの一瞬一瞬を やり過ごす魑魅魍魎と化した 私はただ漠然とこの世を恨みながら肉体を嘘と俗とで 塗り固める時の流れに 逆行していつだかわからぬこの一瞬一瞬をやり過ごすのみ#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩...
月が 夜空に浮かぶ頃束の間の 安息の時心配や不安の色を闇が 塗り潰して旅立った白猫をひたすら思うだけでいい束の間の 安息の時いっそこのまま誰も目覚めなければいいのにだって月といっしょにぽっかり浮かぶ間だけが私の罪までも塗り潰してくれるからただ夜に優しく抱かれてコーヒーカップをゆるり 傾けるだけでいい束の間の 安息の時闇よいっそこの世の何もかも塗り潰しておくれと願う罪な 私#ネガティブのままでいい#シ...
「ひとりじゃ寂しいでしょう」とか「ひとりなら気楽で良いわね」とかどちらもひとり を知らない人の言葉ひとりは寂しい寂しいと センチメンタルに嘆くほど甘くないひとりは気楽なんかじゃないひとりは 痛いひとりは 寒いひとりは 苦しいひとりは 真冬の海のうねりに引きずり込まれるように厳しいひとりは世界中から無視されているとさえ思わせるわかってるわかってるのよ勝手にひとりになっているだけだと自分から手を伸ばせ...
苦しみも幾年月悲しみも幾年月たったひとりで悩み憂い惑い心が悲鳴をあげる幾晩も幾晩もたったひとり恐れ迷い夢の色さえなくして苦悩の鎖に巻きつかれてたったひとり行く先も見えぬままそれでも生かされている苦しみが体の自由さえ奪う年の瀬見渡す限りの苦しみの 海にひとり ぽっかり浮かんでる#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#心...
らせん階段 昇ってるらせん階段 降りているぐるぐるぐるぐる昇っているのか降りてるのかもう わからなくなっているびりびりに破れた夢の欠片を拾い集めてももう 未来は見えない忌まわしい思い出を塗り替えようとしてももう時は戻せないだから ただ無限ループな日常を生きる昇るのも降りるのもらせん階段は長過ぎて恨み節を歌っては日常に堪えるあなたの中の私は 消えたあなたは きっと今頃現在(いま)を生きているのでしょ...
世界はきっと優しいはずだ私が 気負いさえしなければ世界はきっと私の味方をしてくれるはずだ私が 卑屈にさえならなければなのにこの散らかった部屋だけが自分の世界になってその中で息苦しさに喘ぎ続ける本物の世界が怖くて怖くて見られない歩けない何が現実なのか知れお前の見る景色は幻想であることを知れ薄汚れた 野良猫みたいに怯えて部屋の隅っこに うずくまる路地裏から世界を想像してはこの身を 硬くして幻想の中でう...
踊れ 踊れよ狂気の夕べ歌え 歌えよ病の夕べ今宵 狂気の 宴のその席で苦しみの歌歌いましょ声のしない声が聞こえる歌声のない歌が聞こえる歌声のない歌に狂気の音符を散りばめて歌え 歌えよきりもなく狂気の宴の その席で歌声のしない歌苦しみの歌狂気の沙汰で歌いましょ息絶えるまで踊りましょ静寂の調べがこの部屋に満ちている#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#心...
た す け てた す け てだれも助けてはくれないことを知っていてたすけてたすけて と台詞みたいにつぶやいてみるた す け てた す け て 音楽みたいに口ずさんでみるその台詞はいつも 虚しく誰の耳にも響くことなく雨のようにぽたぽた 落ちて路面をただ濡らすだけた す け てた す け て無意味な言葉携えてただ口元からぽろぽろ ぽろぽろ零すだけた す け てた す け て抑揚も 何もない大根役者の台...
いろんなものを 手に入れる時代は 終わった今はもういろんなものを喪失する時代に 入ってるあと幾つのものを喪失すれば私は 楽になれるだろうこれ以上の 喪失に果たして 私は堪えられるだろうか大切に 愛でている花が一輪 また一輪と散って行く様をそのすぐ近くで 私は幾度 見送ったことだろうその度に 悲しみ心 揺さぶられ狂気さえ 見たと言うのにあと幾つの 花が散るのを見送れば私は 楽になれるだろう私自身が散...