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「実力も運のうち能力主義は正義か?」マイケル・サンデル、ハヤカワ・ノンフィクション文庫、2023年9月実力も運のうち能力主義は正義か?(ハヤカワ文庫NF)マイケル・サンデル早川書房「これからの「正義」の話をしよう」のマイケル・サンデルが、現在の行き過ぎた能力主義に警鐘を鳴らした書籍。邦題「実力も運のうち」は穏やかですが、原題「TheTyrannyofMerit」は直訳すると「能力の専制」。厳しいです。自分なりに本書を要約しました。「人種・階級・宗教・民族・性別などに関わらず、努力して高い能力を身につけた者が、社会的成功とその報酬を手にする「能力主義」は平等に思える。しかしある世代でついた経済的優劣は次の世代に引き継がれ、その差がさらに拡大する傾向にある。能力主義以前、貧困層は貧困であることを人種・階級など...実力も運のうち
ひょっぽこ読書記録No.166 『ハリケーン・チャーリーの被害』これから正義の話をしよう
にほんブログ村 《ハリケーン・チャーリーの被害》 『これから正義の話をしよう』より 2004年夏、 メキシコ湾で発生した ハリケーン・チャーリーは、 猛烈な勢いを保ったまま フロリダを横切って 大西洋へ抜けた。 22人の命が奪われ、 110億ドルの被害が 生じた。 チャーリーは 通過した後に 便乗値上げを巡る論争まで 残していった。 オーランドの あるガソリンスタンドでは、 1袋2ドルの氷が 10ドルで売られていた。 8月の半ばだというのに 電気が止まって 冷蔵庫やエアコンが 使えなかったため、 多くの人々は 言い値で買うより 仕方がなかった。 木々が吹き倒されたせいで、 チェーンソーや屋根の…
【マイケル・サンデルの白熱教室】、面白いねえ。今年に入ってから12回のシリーズが始まっているのを知らなくて第1回〜6回は見逃してしまったよ、残念。前回(第7回)の再放送を偶然目にしたので、昨夜の第8回は見逃さないようにと番組予約。前回と今回
ひょっぽこ抜粋ノート《暴走する路面電車》(『これから正義の話をしよう』より)
にほんブログ村 《暴走する路面電車》 『これから正義の話をしよう』より抜粋 ・あなたは 路面電車の運転士で、 時速96㎞で 疾走している。 前方を見ると、 5人の作業員が 工具を手に 線路上に立っている。 電車を止めようとするが、 できない。 ブレーキが きかないのだ。 頭が 真っ白になる。 5人の作業員を はねれば、 全員が死ぬと わかっているからだ。 ふと……、 右へと逸れる 待避線が 目に入る。 そこにも 作業員がいる。 だが、 1人だけだ。 路面電車を 待避線に 向ければ、 1人の作業員は 死ぬが 5人は 助けられることに 気づく。 どうすべきだろうか? ほとんどの人は こう言うだろう…
ひょっぽこ読書記録『ハーバード白熱教室講義録+東大特別授業』マイケル・サンデル ー抜粋16箇所
にほんブログ村 『ハーバード白熱教室講義録+東大特別授業』 マイケル・サンデル 小林正弥・杉田晶子訳 ・君は 路面電車の 運転手で、 時速100キロの 猛スピードで 走っている。 君は、 行く手に 5人の 労働者がいることに 気付いて 電車を 止めようとするが、 ブレーキが 利かない。 君は 絶望する。 そのまま 進んで 5人の 労働者に 突っ込めば、 5人とも 死んでしまうからだ。 ここでは、 それは 確実なことだと 仮定しよう。 君は 「何もできない」 と諦めかける。 が、 そのとき、 脇に逸れる線路 =待避線が あることに 気付く。 しかし そこにも 働いている人が 1人いる。 ブレーキ…