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先日、ツウィッターを買収してXと改名したイーロン・マスク氏は、現代文明をローマ帝国に擬えて、人類は「ローマ帝国の崩壊を再び目撃しようとしている」と述べています。この発現、案外、意味深長なのではないかと思うのです。そもそも、ローマ帝国滅亡とは申しましても、氏の述べる‘ローマ帝国’は、西ローマ帝国なのか、東ローマ帝国、即ち、ビザンチン帝国であるのか、それともビザンチン帝国の継承国を主張するロシアであるのか、判然とはしません。各々の帝国の地理的範囲、滅亡原因及び時期等もそれぞれ違っていますし、ロシアをローマ帝国の‘生き残り’と捉えますと、未だにローマ帝国は滅亡に至っていません。もっとも、一般的には、ローマ帝国滅亡と言ったときには、先ずもって最後の西ローマ帝国皇帝ロムルス・アウグストゥルスが廃位され、歴史から消え...マスク氏のローマ帝国滅亡論を考える