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月夜の猫-BL小説です 雪のデカダンス21 BL小説 テーブルの上が片づけられるのもわからず畳の上でぐっすり寝ている良太に毛布をかけてやり、工藤は風呂に入ることにした。 プライベートでゆったりと温泉につかるなど滅多にないことだ。 湯船の中で長い脚を存分にのばし、工藤は風呂の淵に腕をかけてもたれかかる。 秋山が勝
月夜の猫-BL小説です 雪のデカダンス19 BL小説 「ガキの頃のトラウマだとさ」 「ほっといてください」 からかうように言う工藤に、千雪がちょっとむきになって答える。 なーんか、二人、いい雰囲気って感じなんだよなぁ。 あ~やしいな~。 人妻ときれいな獲物を前に舌なめずりしているオヤジって図? 京助に内緒で、
月夜の猫-BL小説です 月澄む空に(工藤×良太)8更新しました BL小説 月澄む空に(工藤×良太)8、雪のデカダンス18、好きだから61、誰にもやらない14、 更新しました
月夜の猫-BL小説です 雪のデカダンス18 BL小説 雪はいっこうに弱まる気配がない。 上り坂のカーブをのろのろと上がること五分。 「あれかな、看板って」 薄暗い街灯に照らされて雪を被ってはいるもののスキーという文字が見える。 左に折れて割りとすぐにかなり広い塀に囲まれた入り口が見えてきた。 「高級ホテル
果たして危惧は危惧で終わったのか。いつもの夜が過ぎ、いつもの朝を迎え、いつもの日常が過ぎて行く。すでに2週間。アルフレードが「憂鬱なニュースを見てしまった」と引き攣った苦笑を見せたあの日から、2週間が経った。あの日、彼を1人にしてしまうことに不安が拭えずにダイトの医院に出向くように仕向けて。違和感に気付いたフルアに問い詰められ、彼から状況を聞いたグラースが慌てて執務室に飛び込んできて。自分たちもアル...
ペーパーレスの時代とは一体なんなのか。積み重なっていく書類の山を前にうんざりした顔で溜め息を吐きながらも、黙々とそれを崩していた上司の手が止まったことに気付いたフルアはボトルグリーンの瞳を探るように細めた。淹れたてのコーヒーを彼の手元に置き、その端整な顔を窺い見る。世界的な大企業の最高執行責任者。実質のトップというその肩書きは誰もが羨む。白を黒にすることも容易い力を持ち、名声と金も思うまま…と、他...
肌にシーツが触れる。ミュンヘンの街が深い雪に覆われていようともセントラルヒーティングによって全ての部屋は1年中適温に保たれており、寝室の空気も穏やかで。しかし、深夜特有の独特な凛とした静かさにアルフレードの肩が小さく跳ねた。それに気付いたハインリヒが毛布を引き上げ、2人でその中に入り込む。「寒くないか?」「うん、大丈夫だよ。こんなにもあったかい」子供のようにぎゅうと抱き着いてくるアルフレードにハイン...
ほのかに甘く、日向のような優しい香りが鼻孔を擽る。ネクタイを首から引き抜き、ソファの背に身体を預けたハインリヒは大きく息を吐き出した。両肩に圧し掛かっていた息が詰まるほどの重たさは、大仰な肩書きに伴う責任と覚悟の質量。用意されたたった1つの椅子が置かれているのは、目が眩むほど高い場所で。そこで味わう孤独は、まるで上下さえ分からなくなるほどの闇の中に取り残される感覚に似ている。どこに進むべきか、そも...
月夜の猫-BL小説です 雪のデカダンス17 BL小説 「それじゃ彼女、ここの看護師さんだったんですか?」 「ええ。二年程前、急に辞めて……。東京に行ったって聞いてたけど」 良太が聞くと、若い看護師は何となく言葉を濁す。 何か事情があるのだろう。 「そうですか。俺は送ってきただけなんですけど、坂本さんのことも気
月夜の猫-BL小説です 雪のデカダンス16 BL小説 だがそこは、無暗に怒鳴りつけたりできない良太のこと、ナビをセットしようとすると、後ろから声がかかった。 「猪苗代ICから十分だ。出て右」 「坂本さん詳しいんですね、ひょっとしてこちらのご出身とか?」 しかし坂本は良太の質問には答えないで黙っている。 それに
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#59011;紙書籍 #58946;電子書籍 #59020;CD・DVD (#59101;=購入時、発売から1ヶ月未満の新刊) 色字は感想記事へのリンクです。 (文頭の数字は購入日) 01#58946;異世界の沙汰は社畜次第⑤/采和輝 02#58946;オレと恋愛してみませんか/吉井ハルアキ 03#58946;君には届かない。公式アンソロジーコミック 04#58946;#59101;カメレオンはてのひらに恋をする。分冊版⑦ /厘てく 08#58946;春になるまで待っててね/伊達きよ #58946;世界一股間を使う営業/紅蓮ナオミ #58946;Hしたくないので友達とつきあいます /未散ソノオ #58946;まいにちニコール⑥/未散ソノオ #58946;賢者と寵愛の翼/榎田尤利 09#59011;#59101;ケンジとシロさん⑨/よしながふみ 10#58946;#59101;ほんと野獣17巻/山本小鉄子 11#58946;#59101;ベリーメリーストロベリーラブリー ヘブンリー/村上キャ..
3人はベール云々で押しつけあっていた。そんな時、アサミが声を掛けてきた。「煩いなあ。なにをノーノー言ってるの?」「アサミ!」「ウワ!」「ベールなんて必要ないよね?」「ベール?」「これ。マモルが被れって」マモルから押しつけられたベールをアサミに渡す。「男同士に必要ないでしょ」「だよね」「それじゃ、飾りに使うから。貸して」「うん、そうして」だが、そのベールを取られてしまい、思わず溜息が出てしまった。「...
月夜の猫-BL小説です 雪のデカダンス15 BL小説 「まあ、いいですけど……あ、でも二人乗ってるんで、ちょっと狭いっすけど、後ろに三人で」 そう良太が言うが早いか、「サンキュ、あ、あたしルミ、あいつはタカ」と女の子はさっさと後部座席に乗り込んだ。 タカの方はシビックの屋根からボードを積んでいるルーフキャリア
月夜の猫-BL小説です 誰にもやらない10 BL小説 「お嬢様たちにぜひ味をみていただきたいとっときのワインがあるんだ」 わっと歓声が上がる。 女の子たちはすっかり藤堂の巧みな話術に手玉に取られている。 さやかは、大沢や土橋らの、さり気なく気を引いている。 「コースケくんもね。ほら、積もる話もあることだし?」
こんなことでもなければ、20代でふるさとの地をもう一度踏むことはなかっただろう。 視線をめぐらせ見あげる空から、気まぐれに三月の雪が降ってくる。そういえば、この地では死んでいく冬が最期の力を振り絞るように、こんな雪が降ることがあるのだった。襟足から容赦なく冷気が忍び込んでくる。薄手のコート一枚でやってきたことを後悔した。音もなく降る雪に、無沙汰を咎められている気がして、柚希(ゆずき)はちいさく肩を...