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『釣りバカ日誌5』(92)(1993.1.30.丸の内松竹.併映は『男はつらいよ寅次郎の青春』)低迷した寅さんを、ここ4作の笑いで随分と救ってきた感があったこのシリーズにも、どうやら疲れが見えてきたようだ。何より、トライアングルの一角である石田ゆりが明らかにしらけて演じているように見えるし、西田敏行と三國連太郎のコンビも結局はパターンにはまってしまって、最初の頃の新鮮味が感じられなくなってしまった。確かに、高度経済成長期に作られた「社長」や「無責任」シリーズの乗りに近いものを、谷啓、加藤武、戸川純といったレギュラー脇役たちとの絡みに見ることはできるのだが、果たしてそれが今の転職ブームのサラリーマン社会の清涼剤となり得るかと考えると疑問が残る。まあ、ここらでもうひと踏ん張りできるか否かが今後のシリーズ継続の...西田敏行映画編『釣りバカ日誌5』『釣りバカ日誌6』
『釣りバカ日誌3』(90)(1990.12.31.丸の内松竹.併映は『男はつらいよ寅次郎の休日』)このシリーズも3作目となった。寅さんのパワーが落ちたためのシリーズ化だったのだが、3作目にして、マドンナ(五月みどり)が登場しての一騒動、浜ちゃんへの懲罰、いろいろあってのハッピーエンドというパターンができてしまった。それでも、西田敏行と三國連太郎が、初期の「男はつらいよ」の渥美清と森川信のような味を出しているから、何とか見られるのだが、西田と三國のどちらかが欠けてしまえば、シリーズとしては成立しなくなるのだから、実際は寅さん同様の綱渡りのシリーズということになる。従って、寅さんの跡継ぎができたと素直に喜べない。結局、シリーズにおんぶにだっこするのではなく、もっと斬新な発想を持った若き才能が今の日本映画界には...西田敏行映画編『釣りバカ日誌3』『釣りバカ日誌4』
『釣りバカ日誌2』(89)(1990.2.3.丸の内松竹.併映は『男はつらいよぼくの伯父さん』)これまでの松竹2本立て興行の併映作は、「男はつらいよ」シリーズの添え物的な映画が多かった。今回はシリーズものとして並行する形で上映されたわけだが、それは取りも直さず本家の“寅さん”自体のパワーが落ちているのが最たる原因だろう。結果的には、そこにうまく入り込んだ形とはいえ、シリーズ化されることになったのは、ひとえに西田敏行、三國連太郎、石田ゆりの見事なトライアングルの妙味にほかならない。特に、三國の余裕のあるコメディリリーフぶりは、これまでは重厚な役が多かったこともあり、さすがと思わせるものがある。こうした、イメージギャップを生かした配役が、日本映画には欠けているところであり、引いてはそれが役者の芸域や可能性をせ...西田敏行映画編『釣りバカ日誌2』
『釣りバカ日誌』(88)(1989.1.14.松竹セントラル2.併映は『男はつらいよ寅次郎サラダ記念日』)釣りをこの上なく愛する浜崎伝助(西田敏行)は、鈴木建設四国支社高松営業所に勤めているが、釣り三昧の日々を過ごしていた。ところが、本社人事部のコンピューターの入力ミスで、東京本社の営業部に転属させられてしまう。やがて伝助と、鈴木建設社長の鈴木一之助(三國連太郎)が、ひょんな事から知り合い、釣りを通じての秘密の関係が始まる。これまで山田洋次の流れをくむ監督たちは、この映画の栗山富夫も含めて、師匠ほどのうまさがなく、ギャグが空回りしたり、つまらない人情話で終わってしまう場合が多かった。ところがこの映画は、そうしたマイナス面を感じさせないからっとしたコメディとして面白く仕上がっていた。もちろん、そこには原作漫...西田敏行映画編『釣りバカ日誌』
雨が心配で大野教会堂からUターン。お昼も食べずに帰ってきたけど、幸い雨には会わなかった。2時前には家に帰りつきました。軽くカップ麺を食べたら今度は車に乗り換えて買い物へ。今日は我が家のちょっとしたアニバーサリーなんです。なんの記念日かって?隠すほどでもないけど言うほどのことでもないので・・・なぁそんなとこです。プチツーから早く帰って急いで買い物に行けば、ビールも早い。まだ5時前だけどアニバーサリーと...
映画「スウィングガールズ」の竹中直人が好きだ。この映画は、ご存知、田舎の高校のビッグバンドの物語。高校生たちが、ジャズの魅力に目覚め、次第に立派な演奏ができるまで成長する。 竹中直人の役は、この高校の数学の先生。こざっぱりした戸建て住宅に、ジャズのLPレコードのコレクションを持ち、オーディオでジャズを聴く。このシーンを見た人は「高校の先生もいい職業だなー」と思うに違いない。もちろん、今の高校教師はこんな呑気な暮らしはできず、問題山積かもしれないが。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle []).push({}); この竹中演じる教師が、高校生たちに「ジャズと…
*「クレージーキャッツ」のメンバーで俳優の犬塚弘さんが亡くなった。94歳だった。 訃報が流れたのは27日__だが、友だちYKによると10月10日午前9時半、熱海の病院で息を引きとった。生前に献体登録していたため、ご遺体は搬送車を待って午後3時横浜に向かった。見送ったのは病院の関係...
財津一郎の出演映画『ふたたび SWING ME AGAIN』
『ふたたびSWINGMEAGAIN』(10)(2010.11.13.MOVIX亀有)老優たちがジャズバンドを組む映画と聞いて、ぜひ見ておかねばと思ったのだが…。旅、ハンセン病、老い、音楽仲間、家族問題と、いろいろと描き込もうとした努力は買うが、残念ながら全てが中途半端な描き方になってしまっていた。とはいえ、財津一郎の熱演、将来を期待させる孫役の鈴木亮平の好演、ボケ老人を演じた犬塚弘がベースを弾き始めると鋭いプロの目付きになる変化の妙、そして特別出演の渡辺貞夫のサックス。これらが見られただけでも良しとするか。藤村俊二が演じたトロンボーン担当は、谷啓が元気だったら彼の役だったかもしれない。ところで、音楽映画といえば、『グレン・ミラー物語』(54)のジェームス・スチュワートはトロンボーン、『ベニー・グッドマン物...財津一郎の出演映画『ふたたびSWINGMEAGAIN』
死に花|平均年齢73歳の“イケメン俳優”が大暴れ!金庫破りに情熱を燃やす老人たちの姿を描いたヒューマンコメディ。
死に花は、2004年公開の日本映画。金庫破りに情熱を燃やす老人たちの姿を描いたヒューマンコメディ。何をやらかす?このジジィたち!大胆不敵な計画に、予期せぬ展開、そして意外な結末…豪華俳優陣が贈るクールな痛快活劇!!平均年齢73歳の“イケメン俳優”が大暴れ!青島幸男、藤岡琢也、森繁久彌は、この映画が遺作となった。
どうも。火力発電所の地震対策を満足にできない日本が、原子力発電所の安全な再稼働をしようなんて百万年早いです。 それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『…