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『八つ墓村』(96)(1996.12.9.渋谷宝塚)天涯孤独の青年・寺田辰弥(高橋和也)は岡山の資産家・田治見要蔵の遺児であることを知らされ、故郷の八つ墓村を訪れる。村では戦国時代、村人に惨殺された8人の落ち武者のたたりの言い伝えがあり、過去には、忌まわしい殺人事件も起きていた。さらに帰郷した辰弥の周りで次々と奇怪な事件が起きる。市川崑による金田一耕助ものが17年ぶりに復活した。しかも、松竹が映画化したたために、当時監督ができなかった『八つ墓村』である。言わずと知れたストーリーは、松竹版とは異なる脚色が施され、名探偵・金田一耕助も石坂浩二から豊川悦司に代わり、レギュラー陣も一新されたところに時代の流れを感じる。だが、かつて三木のり平や大滝秀治といった芸達者な人たちが演じたコメディリリーフ的な遊びや余裕まで...「BSシネマ」『八つ墓村』(96)
「まさに横溝正史の世界だな」「北乃きいさんがとてもよかった」https://tvfan.kyodo.co.jp/news/topics/1452561【ドラマウォッチ】「嘘解きレトリック」(第5話)
『釣りバカ日誌5』(92)(1993.1.30.丸の内松竹.併映は『男はつらいよ寅次郎の青春』)低迷した寅さんを、ここ4作の笑いで随分と救ってきた感があったこのシリーズにも、どうやら疲れが見えてきたようだ。何より、トライアングルの一角である石田ゆりが明らかにしらけて演じているように見えるし、西田敏行と三國連太郎のコンビも結局はパターンにはまってしまって、最初の頃の新鮮味が感じられなくなってしまった。確かに、高度経済成長期に作られた「社長」や「無責任」シリーズの乗りに近いものを、谷啓、加藤武、戸川純といったレギュラー脇役たちとの絡みに見ることはできるのだが、果たしてそれが今の転職ブームのサラリーマン社会の清涼剤となり得るかと考えると疑問が残る。まあ、ここらでもうひと踏ん張りできるか否かが今後のシリーズ継続の...西田敏行映画編『釣りバカ日誌5』『釣りバカ日誌6』
『釣りバカ日誌3』(90)(1990.12.31.丸の内松竹.併映は『男はつらいよ寅次郎の休日』)このシリーズも3作目となった。寅さんのパワーが落ちたためのシリーズ化だったのだが、3作目にして、マドンナ(五月みどり)が登場しての一騒動、浜ちゃんへの懲罰、いろいろあってのハッピーエンドというパターンができてしまった。それでも、西田敏行と三國連太郎が、初期の「男はつらいよ」の渥美清と森川信のような味を出しているから、何とか見られるのだが、西田と三國のどちらかが欠けてしまえば、シリーズとしては成立しなくなるのだから、実際は寅さん同様の綱渡りのシリーズということになる。従って、寅さんの跡継ぎができたと素直に喜べない。結局、シリーズにおんぶにだっこするのではなく、もっと斬新な発想を持った若き才能が今の日本映画界には...西田敏行映画編『釣りバカ日誌3』『釣りバカ日誌4』