メインカテゴリーを選択しなおす
月夜の猫-BL小説です 霞に月の137 BL小説 下柳がそんなようなことを言った気はするが、工藤が事故と聞いて頭が真っ白になってしまったので、仕事のことも良太の意識から飛んでしまっていた。 「ちょっと高広! 良太ちゃん、心配して飛んできてくれたのに、もっと何か言いようがあるでしょ!」 ひとみは目を吊り上げて工
月夜の猫-BL小説です 好きだから18 BL小説 「佐々木さん、とにかくスケジュール、教えてくれよ。何か例のクスリで捕まった俳優の関係で、忙しいって?」 「まあな。このクソ忙しい時に、メンドイことしてくれよって」 沢村に顔を覗き込まれて、佐々木は眉を顰めつつ答えた。 「そっか、どっかで時間取れたら、またスキー
月夜の猫-BL小説です 好きだから17 BL小説 「え、まあ、うちは貧乏だけど、借金背負っても子供に高等教育受けさせてくれて、工場取られても、ほんわか生きていける親ですからね…ってか、俺のことなんかどうでも、とにかく、遠野さん情報だと、沢村の父親のお抱え弁護士事務所が雇ってる興信所の調査員で、元警官の五十がらみ
だから、何のためらいもなく響生の指が後孔をうかがってきたとき、興奮よりも恐怖を覚えた。肌はほてっているのに血の気の引くような、ふしぎな感覚。「ねぇ、ひびきさ……っ!あの、ねぇ、その、……ほんとにできる、の?」 響生が無言で陽詩の手を掴む。そのまま導かれた先の熱に反射的に指先がびくっとした。「陽詩にあれだけしといて、俺のが無反応とかそっちのほうが変態くさいだろ」 軽く笑った響生の指が体内にもぐりこんで...
月夜の猫-BL小説です 霞に月の(工藤×良太)134まで更新しました BL小説 >霞に月の(工藤×良太)134 好きだから(沢村×佐々木)16 残月(工藤×良太)56 まで更新しました 残月が長すぎて、すみません。 ここだけ秋がなかなか終わりません。
あと1枚コインを追加で入れようとしてると、誰もが同じ所を見ているのに気がつく。静かなのは、皆が同じ所を見ているからだと分かったのか、アサミはコインを追加投入することはなく、皆の表情が分かる位置に座りデッサンしていた。イルカの画が4枚。皆の絵が3枚。ようやく皆の声が聞こえてくる。「あーぁ、終わったか」「早いなあ……」ニールはアサミに声を掛ける。「アサミ、描けた?」「うん」「見せて」「いいよ」デッサン調...
月夜の猫-BL小説です 好きだから16 BL小説 「ああ、そう、だよねぇ……。あ、でも、パーティはね、藤堂さんに話したら、だったらいっそ盛大にやろうよってことになって、ほら、あの人根っからのイベンターだから。みんなもちょっと声かけたら、即この気合の入れよう、好きなんだよ、楽しいこと。それにほらスキーん時のメンバ
月夜の猫-BL小説です 好きだから15 BL小説 「お疲れ~、良太ちゃん、仕事の方は大丈夫?」 迎えに出た藤堂が良太を連れて戻ってきた。 「ええ、まあ。遅くなりました。何かすんごいロケーションですね」 眼前に広がる夜景を見てポツリと呟いた良太を見つけたひとみが駆け寄って抱きしめる。 「遅いじゃないの、良太ちゃ
月夜の猫-BL小説です 霞に月の133 BL小説 「千雪さん、すごいクソミソじゃないですか、鴻池さんのこと」 ちょっとあきれ顔で良太は千雪を見た。 「当たり前や! だいたいいくら仕事やからいうていまだに取引を続けとる工藤さんの気ぃがしれんわ! そこは俺からすると工藤さんの許せへんとこや!」 あまりの言われ
「すごくいまさらなこと訊くけど」 ベッドサイドのあかりだけが生きた仄暗い部屋、ベッドの上で陽詩がせがむままのキスをしながら、響生が問う。「陽詩くんって、ゲイなの?」 陽詩は答えないまま、自分にのしかかっている男に口づけをねだる。スプリングをきしませながら、なかばもう自暴自棄なのか、響生が熱心にそれに応じた。「こういうキス、したことある?」 響生は舌先だけを陽詩の舌にからめ、誘い出した。ふたつの唇の...
2023-12-18更新佐倉温さん作のBL小説 「極道さんは新生活でもパパで愛妻家」の感想です。 2023.12.01発売 (KADOKAWA 角川ルビー文庫) (購入:コミックシーモア) 極道さんシリーズ最新巻~♪♪ ついに史が小学生です! ★これまでの感想は マイカテゴリー「佐倉温」からどうぞ★ この極道さんシリーズ、 コミックシーモアでは シリーズで統一されていない作品があって とにかく読む順番がわかりにくい#59142; スピンオフを除いた本編だけで数えると たぶん本作で16冊目になる…と思います。 たぶん、たぶん・・・ 5歳で賢吾と佐知の家族になった史も 今巻でついに小学生です。 感慨深いですなぁ‥‥(ほろり 賢吾と佐知が大好きで、 ふたりからの愛情をたっぷり受けつつ 勉強大好きで好奇心旺盛な とっても利発な子に 順調に..
月夜の猫-BL小説です 好きだから14 BL小説 「そんなこと言われても、ドレスコードは黒をベースって………」 須永は口を尖らせてブツブツ言った。 「チーフをアクセントにするとか、そういうちょっとした機転が大事なのよ。だから彼女に振られるのよ」 「ほっといてください。だったらヤギさんなんかいつものまんまじゃない
月夜の猫-BL小説です 好きだから13 BL小説 「うわ、間に合った!」 「おや、可愛いね、浩輔ちゃん、グリフィンドール」 「悩みましたよ、黒を基調に品位を保ってとか。あれ、なんか、藤堂さん今日、胸から上、えらくデカくないですか?」 「ホテルの顰蹙をかわない程度にね」 一行は勝手に携帯のシャッターが押されたり
数日後、響生が住むアパートの最寄り駅の改札で、陽詩は姉の恋人の帰りを待っていた。 ここで、姉といっしょに響生を待ったことがある。あの夜は、三人でたこやきパーティーをした。姉はとても楽しそうにはしゃいで、そんな姉を響生がやさしい目で見ていた。 そして今夜は。陽詩は、墨を流したように暗い空を見上げた。 ――……今夜は、後戻りのできない取り引きをする。「陽詩くん?」 背中に、聴きたがえようのない響生の声が...
月夜の猫-BL小説です 霞に月の(工藤×良太)130まで更新しました BL小説 霞に月の(工藤×良太)130 好きだから11残月51 まで更新しました
月夜の猫-BL小説です 好きだから11 BL小説 若手人気俳優の水波清太郎が覚せい剤所持で逮捕されたことで、出演していたドラマや映画やCMがかなりな損害を被ったというニュースは十月初めに日本中を駆け巡った。 なまじっか人気俳優だったために、CMは放映差し止め、ドラマや映画は撮り直しや映像差し替えなど関係者は大わ
月夜の猫-BL小説です 残月51 BL小説 「下山が勝手にやったことよ! あたしは知らない!」 二村がそう喚くと、下山もついに激高した。 「何言ってるんだ! あんたが俺にやれって言ったんだろ? 牧に拾わせて指紋がついた財布を牧のバッグに入れて来いって!」 今度は周りのみんなに向かって下山が声を上げた。 「それ
「ドナーの適合検査……?あの、僕も?」 三日後の朝。ダイニングテーブルをはさんで向かいに座る父親の顔を陽詩が見上げると、父親は「すまないが、検査を受けてくれ。繭子のためだ」と憔悴しきった面持ちでうなずいた。「陽詩がいま、将来に向けて大事なときだっていうことはわかっている。できるだけ、おまえの心身の負担にならないようにはしたいんだが……巻きこんでしまって、ほんとうにすまない」 陽詩は居心地悪く、椅子の上...
月夜の猫-BL小説です 残月50 BL小説 工藤のように滅多に怒鳴り散らしたりしない良太が、大きな声を上げないだけ怖ろしく怒っていることを志村や小杉は感じたし、周囲も思わず息をのむ。 「牧さん、九時前後はどちらにいました?」 「食事のあと、八時頃から十時近くまで檜山さんの部屋にいました」 「檜山さんの部屋です
月夜の猫-BL小説です 霞に月の128 BL小説 良太のスケジュールを確認すると、檜山匠の撮影の後も鎌倉の陶芸家と大森美術の大森和穂と撮影が続いている。 良太の仕事が一段落するのはその翌日だ。 工藤自身もこれからしばらくは紺野のドラマ関連のスケジュールが詰まっているが、そのあたりで良太を捕まえないことには、話
しかし、6人は同じ言葉を口にしている。フランス語、英語、米語だけど。「アサミ、ギャップが凄い」それに雄吾は英語で応じてやる。「そりゃ、ステイツ大学でシューティングマスターを4年もやってたんだ」「ステイツ大?」「まさにギャップが!」ニールの声がする。「ネイサン。さっきのアサミ、撮れてるかな?」「ドヤ顔だけど」「テロップは“ステイツ大在学中にシューティングマスターを4年間務めたアサミ。再度、戻ってきた”...
月夜の猫-BL小説です 残月49 BL小説 実際やってみると、荷物も多いし、プライバシーに関わるものもないとはいえないので、本人にバッグを開けてもらったり、クローゼットの中も見せてもらったりした。 木村は手袋をはめて確認したり、ざっと見て回ったが、それらしいものは見当たらなかった。 荷物チェックなど、当然嫌な
ハイレベル模試を全教科受け終わり、家路を辿る途中の自販機で買ったスチール缶のココアを片手に自宅のドアをひらく。いちどきに、重く沈み、暗く淀み、つめたく凍りついた空気に全身を包まれた。家じゅうが閉じた冷蔵庫になってしまったかのような異様な雰囲気にかすかに身震いする。ふっと、このさきの人生には何一ついいことがないんじゃないかという予感がした。 空恐ろしい未来予想を振り払うように、陽詩(ひなた)は精い...
月夜の猫-BL小説です 残月48 BL小説 「二村さんは、危険なことがあるかもしれませんし、しばらくここで待機していてください」 そう言いおいて良太は応接室を出てロビーに行くと、小杉と日比野に連絡を入れ、窃盗事件があったかも知れないので部屋にいるようにとの通達を頼むと、谷川の携帯を呼び出した。 「すみません、
お次は④のシューティングだ。ニールも撃てたよなと思い出し、ハタと気がつく。「もしかして、この島の発案者はニールなの?」「そうだよ。展望はネイサンだけどね」すると爆音が響いてきた。「な、なにごと?」ユウゴが応じてくれる。「ヒカル VS NY支店4人の最終対決が始まったぞ」「見学しよっと」「しかも、最上級コースだし。あっという間に終わるな」たしかに、あっという間に終わった。結果はAIが教えてくれる。「87,86...