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【ヘヤピンマッチ】分布定数回路の整合(5)平行2線式給電線(1)インダクタンスL
今回から、ヘアピンマッチ回路の基礎である平行2線式給電線についての理論にかかることができます。しかし、伝送理論の流れ的には、いくつかの重要な項目については、今回端折ります。そうしないと目的部分まで、たどり着けないからです。 特に残念な部分は、「5.1.3 分布定数回路の一般的取り扱い」での波動方程式から、その一般解を求めて、それと今回のγ(α,β)との関係を波動方程式…
電磁気学(48)球(極)座標:測座定数公式利用(4)ラプラシアン(∇^2V)【完了】
今はこちらが当ブログのメインテーマです。残るラプラシアンを導出すれば、これで球座標について完了します。 (本論) 一般形の直交曲線座標のラプラシアン表示 電磁気学(28)ベクトル解析の直交曲線座標(8)ラプラシアン(∇^2V) https://jo3krp2.seesaa.net/article/515700277.html ▽^2V =(1/h1 h2 h3)[(∂/∂u1){(h2 h3/h1)}{(∂V/∂u1)} …
電磁気学(47)球(極)座標:測座定数公式利用(3)回転∇×A
回転(rotA)または∇×Aの場合は直角座標においてもx軸成分表現なら他のy軸成分とz軸成分の引き算になるので、式にすると覚えにくいのですが、行列式で記載するときれいにおさまります。今回の球座標においても行列式での表記を利用します。 (本論) 電磁気学(27)ベクトル解析の直交曲線座標(7)回転(∇×A) https://jo3k…
電磁気学(46)球(極)座標:測座定数公式利用(2)発散∇・A
今回も一般形式の測座定数公式を使って導出します。それでも、式の途中は複雑化します。また、最終式についても円柱座標のようなシンプルな形にはなりません。ですから、とても暗記はできません。 (本論) 電磁気学(26)ベクトル解析の直交曲線座標(6)発散(∇・A) https://jo3krp2.seesaa.net/article/515521162.html で、測座定数を使った発散を求める公式は 直…
電磁気学(45)球(極)座標:測座定数公式利用(1)∇演算子と勾配∇Vを求める
今回からは、電磁波関係でよく利用する球座標(3次元の極座標)を扱います。ここからは、素直に即座定数h1,h2,h3を利用して求めていきます。すると導出は簡単に行えます。但し、その裏側にある幾何学的意味も同時に理解しないとなりません。 (本論) (1) ∇演算子の導出 ∇演算子の直交曲線座標の一般形は、 ∂ ∂ ∂ ∇=e1──…
電磁気学(44)円柱(円筒)座標:測座定数公式を使用しない場合(7)∇・A計算【最終】
今回で、最終目的だった発散∇・Aが求まります。ただ、最初にも述べましたが、即座定数h1,h2,h3を使った公式を利用すると今回の式の導出より、はるかに簡単に求まります。ですから、公式の証明は難しいとしても、即座定数での変換をお薦めします。 (本論) ∇・A=(∂/∂ρeρ+(1/ρ)∂/∂φeφ+∂/∂ez…
電磁気学(43)円柱(円筒)座標:測座定数公式を使用しない場合(6)∇・A計算で必要な単位ベクトルを微分する【補足】
円柱座標における発散∇・Aを即座定数を使わず求めるために単位ベクトルの微分値が必要となります。 円柱座標(円筒座標)におけるベクトル演算子 https://physics.thick.jp/Physical_Mathematics/Section3/3-20.html でも同様の説明があります。 今回はこの部分についてです。 (本論) 1. 円柱座標におけるベクトルAの各…
電磁気学(42)円柱(円筒)座標:測座定数公式を使用しない場合(5)∇演算子の行列表示について【補足】
今回は、前回までの部分で説明を省略している部分について、補足します。 (本論) 1.行列と逆行列の積が単位行列となる計算 1 0 0 A-1A=(0 1 0)=1 (単位行列) ....(16) 0 0 1 cosφ -sinφ 0 A=(sinφ cosφ 0 ) ....(15) 0 0 1 と …
電磁気学(41)円柱(円筒)座標:測座定数公式を使用しない場合(4)∇演算子(3)【補足】
今回で、円柱座標における∇演算子を導出する証明は完成します。 (本論) 前回の最終式 ∂/∂x=cosφ ∂/∂ρ-(sinφ/ρ) ∂/∂φ ∂/∂y=sinφ ∂/∂ρ+(cosφ/ρ) ∂/∂φ ∂/∂z=1 .....(13) これを行列で表示しますと ∂/∂x = cosφ -sinφ 0 ∂/∂ρ (∂/∂y)=(sinφ cosφ 0 )(1/…
電磁気学(40)円柱(円筒)座標:測座定数公式を使用しない場合(3)∇演算子(2)【補足】
今回も直角座標の∇演算子から円柱(円筒)座標における∇演算子への座標変換の続きです。 (本論) 前回求めた最終式のひとつである ∂/∂x=(∂ρ/∂x)(∂/∂ρ)+(∂φ/∂x)(∂/∂φ)+(∂z/∂x)(∂/∂z) ....(10) における ∂ρ/∂x,∂φ/∂x,∂z/∂xは、以前に求めた φ=tan^-1(y/x) ...(11) ;tan^-1は"アークタンジェント"の意味 ρ=√(x^2+y^2) …
電磁気学(39)円柱(円筒)座標:測座定数公式を使用しない場合(2)∇演算子(1)【補足】
今回は、∇演算子の円柱座標への変換を行います。それには、幾何学の知識があると簡単に解決できます。但し、これを数学的に証明する必要があります。 (本論) 1. 直角座標での∇演算子の表現 ∇=(∂/∂x)i+(∂/∂y)j+(∂/∂z)k となり、各項は直角座標x,y,z方向の直線微増分の極限値を計算していること…
電磁気学(38)円柱(円筒)座標の発散(∇・A)の別解答:測座定数公式を使用しない場合(1)【補足】
単位ベクトル、∇演算子、勾配、発散、回転、ラプラシアンの全てにおいて、偏微分式の考え方を理解していれば、即座定数h1,h2,h3を使用しなくても計算できることを説明するために、その代表として、単位ベクトル、∇演算子、発散(∇・A)での証明します。 ただ、この計算方法を見れば、即座定数を使った方が、ベクトルの各微分式がとても簡単に求まることが判ります。 (本論)
電磁気学(37)円柱(円筒)座標でのベクトル表現(5)ラプラシアン(∇^2V)
電磁気学では、ラプラシアン(∇^2)は、電磁波の波動方程式で使われます。 直角座標では、 ラプラシアン∇^2=∂^2/∂x^2+∂^2/∂y^2+∂^2/∂z^2 と表記する演算子です。 ここでは、スカラー量Vに作用しますから、その結果は、スカラー量です。 ベクトル量に作用する場合もあります。後の電磁波の波動方程式で出現する予定です。 (本論) 電磁気学(28)ベクトル解析の直…
電磁気学(36)円柱(円筒)座標でのベクトル表現(4)回転(∇×A)
前回の発散よりもベクトルポテンシャルAの意味合いは、今回の回転(rot)のほうが、ぴったりと適合します。なぜなら、磁界H=rotA=∇×Aで求まるからです。 特にアンテナに流れる時間変動する電流から生じるベクトルポテンシャルによって、アンテナから電磁界を生じる部分での説明には、この∇×A
電磁気学(35)円柱(円筒)座標でのベクトル表現(3)発散(∇・A)
前回のVは電位といったスカラー量でしたが、今回のAは任意のベクトル量です、電磁気学のAはベクトルポテンシャルを意味する記号として使われていますから、そのベクトルとして見て解釈するのも良いと思います。 (本論) 一般表現の発散divA=∇・Aは、 電磁気学(26)ベクトル解析の直交曲線座標(6)発散(…
電磁気学(34)円柱(円筒)座標でのベクトル表現(2)勾配(∇V)
ここからは、直角座標で示す、ベクトル式を円柱座標上の単位ベクトルで表現することを考えます。 (本論) 既に、 電磁気学(29)ベクトル解析の円筒(円柱)座標(1)∇演算子 https://jo3krp2.seesaa.net/article/515719188.html ▽=iρ∂/∂ρ+iφ(1/ρ)∂/∂φ+iz∂/∂z ....(1.73) で∇演算子の円柱座標への座…
電磁気学(33)円柱(円筒)座標での式(1.58)から即座定数h1,h2,h3の算定
今回は電磁気学(29)で円柱座標のh1,h2,h3を求めたものを式(1.58)を使った場合を説明します。 (本論)
電磁気学(32)直交曲線座標への補足(3)測座定数h1,h2,h3と六面体の各要素を求める式
今回は、長文となってしまいました。それでも、全てを説明し尽すことは無理となっています。 (本論) ──────────────────── / ∂x ∂y ∂z h1=√(───)^2+(───)^2(───)^2 ∂u ∂u ∂u ──────────────────── / ∂x …
電磁気学(31)直交曲線座標への補足(2)極(球)座標での曲面の例
前回の直交する曲面の具体例として”極座標”を示します。そして、前回のdsu, dsv, dsw と du, dv, dwの違いを説明します。 (本論) 1.直交する曲面例 極(球)座標(r,θ,φ)において、u=r=一定の球面、v=θ=一定の円錐面、w=φ=一定の平面は互いに直交しています。 第1.17図(a)を参照
この部分は、学生時代に習った「アンテナ本」の基礎部分に無く、「電磁気学本」でも、巻末にある付録での説明であることから、おそらく、学校教育で習っていない部分だろうと思っています。 これに対する説明を今回から、数回に分けて行います。 但し、測座定数h1,h2,h3を求める式の証明は、この付録説明文でも省略されています。つまり、証明はされていません。なぜなら、高専で習う数…
電磁気学(29)ベクトル解析の円筒(円柱)座標(1)∇演算子
1.4.2 円筒(円柱)座標表示 座標面を表す微小要素du1,du2,du3 としますと 直角座標では、du1=dx, du2=dy,du3=dz と一致します。 ところが、円筒(円柱)座標では、次図のようになっていて
電磁気学(28)ベクトル解析の直交曲線座標(8)ラプラシアン(∇^2V)
昨日のPCトラブルの続きがあって、HDDアクセスランプ表示のコネクターも誤ってマザーボードから抜いてしまって、適当に挿したのですが、フロントパネルにあるHDDアクセスランプが点灯していませんでした。直ぐに気が付いたのですが、その時は時間が無く、今朝、正しく差し込むことができて正常に表示できまた。 今のところPC本体から”電源ON”状態を示す表示は、これしかありません。特に…
電磁気学(27)ベクトル解析の直交曲線座標(7)回転(∇×A)
前回記事でプレリリースした(次期製作予定)自宅アンテナは、その実装を先にやりたいと思っているのですが、昨今の7MHzの昼間における伝搬状況を見るとその熱意が冷めているのが現状です。(夜間の運用はしないつもり。)ただ、アンテナ材料とそれの設置に必要な工具等は、準備完了していて、リビングのPC作業机の横に積み上げたままとなっています。 さて、今回は電磁気学に関係する三次…
電磁気学(26)ベクトル解析の直交曲線座標(6)発散(∇・A)
今回は、∇演算子を使った発散(▽・A)について、測座表示を使った一般形を示します。 なお、参考図では、各軸は直線で、それに沿う面u1,2,3や微小体積dVの各面dS1,2,3は平面ですが、これが曲面であっても成り立つことに留意してください。 (5) 直交曲線座標での発散(▽・A) ベクトルAの空間で、微小体積dVを d…
電磁気学(24)ベクトル解析の直交曲線座標(5)▽演算子と勾配(▽V)
最近の昼間の7MHzの伝搬状況は不良のようです。原因はいろいろとあるのかもしれませんが、太陽活動が盛んなことから、D層の働きが強くなって、それを通過するのに減衰が大きくなっていることが主原因と考えています。特にD層の電子密度は、太陽天頂角に比例するため、正午付近でD層減衰は最大となります。 また、この季節はEs(Eスポ)発生が日本周辺だと活発なことから、これによる影響で…
高校数学で習う(習った)分野についての補足です、その内容は、ここで全て実施できませんので、見出しだけのところもあります。その大部分は高専の数学だと、1学年後半から2学年あたりに習う、「代数学・幾何学」の範疇になります。 (本論) 1. 極座標(x-y平面の場合) x=rsinθ y=rsinθ または r^2=x^2+y^2 tanθ=y/x 2.座標の変換(回転) …
電磁気学(23)ベクトル解析の直交曲線座標表示(4)球座標系
今回の直交曲線座標の表現のまとめを兼ねて、電磁気学において、よく利用される「球座標」について詳しく解説しています。 (本論) 位置ベクトルrの方向となるdS1=drは、直線です。 (∵位置ベクトルrの大きさが「r」であって、その微増分がdr) そして、rとzとのなす角度θで、dθは、その微増分となって、このdθによるd…
電磁気学(22)ベクトル解析の直交曲線座標表示(3)円筒座標系
昨日、自宅のある住宅街と隣接している(去年まで米作りしていた)2枚の田圃に測量が行われました。片方は、田植え前に行うトラクターでの耕しが終わっていたのですが、ひょっとしたら、今年は、田植えをせずに売却処分をする(した?)かもしれません。 米不足が去年来から問題となっているのですが、いつも作業をしていた方は、相当な高齢者さんだったように見えました。ですから、農業を…
電磁気学(21)ベクトル解析の直交曲線座標表示(2)直角座標と測座定数
電磁気学に関係ありませんが、今朝、2m長のモービルアンテナ単体でのSWR値を測定しようとしたところ、6.800MHz付近で同調しているのを確認できたので、周波数を上げるために建物から垂直に垂らしているラジアル線(3本)をそれぞれ、約60cm程度短くしたのですが、同調周波数は全く変化がありません。そのため、SWRの実測は今回中止しました。 直接接続しているラジアル線よりも建物アース側…
電磁気学(20)ベクトル解析の直交曲線座標表示について(1)座標表現について
今回からの展開は、ベクトル解析の各公式が、三次元の座標表示について、直角座標から円筒座標と球座標(極座標)へと表示を変えた場合の式の形がどうなるかを説明していきます。 (本論) 1.4.1 ベクトル解析の直交曲線座標表示 (1) 直交曲線座標とは 直交曲線座標とは、円筒座標や球座標のように座標面が曲線であって、その交差が直交している座標系をいいます。そのうち、数学で用いられる直角座標は、第1.15図(a)…
(特別編:最終)電磁気学(19)電磁誘導(6)相互誘導(4)相互インダクタンスとその誘導起電力を求める
7/21MHz2バンドモービルアンテナのメーカ製HFC-721アンテナに使用されているコイル形状だと思われる状態において、その間におけるコイルの相互インダクタンスMとそれによるコイルに誘起する誘導起電力e21を求めることが主題です。 (本論) 1. 2つのコイルの配置
(特別編)電磁気学(18)電磁誘導(5)相互誘導(3)二つのコイルに同時に電流が流れている場合
今回は、HFC-721のように二つのコイルに電流が流れた場合の相互の誘導起電力についてです。 (本論) 二つの回路に同時に電流が流れている場合、回路1の全磁束鎖交数N1は、I1によって生じるN11とI2によって生じるN12との和になりますから、 N1=N11+N12 =L1 I1+M I2 ....(5.34) 同様に回路2については、 N2=N22+N21 =L2 I2+M I1 ....(5.35) したがっ…
(特別編)電磁気学(17)電磁誘導(4)相互誘導(2)結合係数k
隣接するコイル間に発生する相互誘導の理論の続きです。変圧トランスにおける一次側と二次側の間やアンテナコイルにおけるアンテナ側コイルと同調用コイル間との結合が、今回の理論に該当します。 (本論) N21=M21 I1 ....(5.27) N12=M12 I2 ....(5.28) 式(5.27)、(5.28)によりますと 「二つの回路の間の相互インダクタンスは一方の回路に1Aの定常電流を流したとき、他…
(特別編)電磁気学(16)電磁誘導(3)相互誘導(1)ノイマンの公式による相互インダクタンスの求め方
今回の特別編の主テーマが、”相互誘導”です。これによって、コイル単独動作以上のインダクタンスを得て、HFC-721方式の先端エレメント共用方式の場合には7MHzの延長コイルや21MHzバイパス経路における7MHz信号の阻止が単独動作に比べると小型のコイルで実現可能になっているのだろうと推察しています。 (本論)
(特別編)電磁気学(15)電磁誘導(2)ソレノイドの自己誘導と自己インダクタンス
自己インダクタンスには、空芯のコイル(ソレノイド)と鉄心等のコア材を用いた場合とがありますが、ここでは、モービルアンテナの延長コイルとしての代表となるソレノイドでの関係が、主な説明になります。通常、コイルの自己インダクタンスと言えば、このような空芯コイルを基本に考えます。 (本論) ある回路に流れる定常電流Iがつくる磁界の大きさHは、”ビオ・サバールの法則”によりますとIに比例します。また…
メーカー製アンテナのMMANAモデル化において、今回初めて登場した”相互誘導”に関する電磁気学での分析です。仮説が正しいかをこちらで検証したいと考えて、久しぶりに「電磁気学本」を引っ張り出してきました。 学生向けの電磁気学という視点だとあまり重点としていないのかもしれませんが、昔の無線技術においては、結構重視されていたように思います。例えば、IFT(中間周波数トランス)…
(補足)電磁気学(13)マクスウェルの電磁方程式(5)∇×Eと∇×∇×Eの計算詳細
前回は記事量から、途中計算を省略しましたが、ここで、その部分を補足しておきます。今後、伝送路やアンテナにおける”平面波”の計算で必ず登場する計算でもあります。 (本論) 1. ∇×E E=iEx+jEy+kEz ※ i,j
(復習)電磁気学(13)マクスウェルの電磁方程式(5)周期関数における電磁方程式
マクスウェルの電磁方程式を実際に取り扱う場合は、電磁界が周期的に時間変化をする場合がほとんどです。また、電磁界が正弦波交流的(sinωt、cosωt)に時間変化するとして、解析しても一般性は失いません。なぜなら、非正弦波(方形波、三角波など)のときは、(基本波に高調波を足す)正弦波の和として取り扱いすればよいからです。したがって、電磁界E,Hの中に角周波数ωと時間t、…
(復習)電磁気学(11)マクスウェルの電磁方程式(4)電磁方程式と電磁気学:「ガウスの定理」等の導出
電気と磁気のいろいろな性質は、すべてマクスウェル方程式の中に含まれています。そして、この方程式を基とした応用においては、アンテナ、電波伝搬、立体回路といった電波に関する諸理論が成り立っているのです。当ブログでは、アマチュア無線で馴染みのあるアンテナに絞り、電磁気学を見てきましたが、今回は、一般的に習う電気と磁気に関する性質を、マクスウェル方程式(電磁方程式)から算…
(復習)電磁気学(11)マクスウェルの電磁方程式(3) 磁気と磁流源のある場合の電磁方程式
過去の当ブログ上の電磁気学では省略していた箇所です。今回は磁気での”一般論”の扱いなので取り扱うこととしました。といっても、電磁気学を習ったかたなら、理解していただいているように、磁気においては、最小単位は、N極とS極が必ず対となって生じる現象です。ですから、今回取り上げる”(単)磁荷”は仮想的なもので、現実には現れることは無いとE-B派にとって避けてとおりたい部分です…
(復習)電磁気学(9)マクスウェルの電磁方程式(2)第2方程式
マクスウェル方程式の電磁波に関するもうひとつの重要公式であり、それ以前にファラデーの電磁誘導として有名なところです。このおかげで、現在の我々の生活環境では、電気をいろいろな手段によって、生み出す(発電)することができて、まるで、湯水のごとく、いつでも使うことができていることに感謝をしなければならないと思っているのです。 (本論) 1.3.3 マクスウェルの電磁方…
(復習)電磁気学(9)マクスウェルの電磁方程式(1)第1方程式
今回記事と直接関係ありませんが、今、高校野球の合間にNHK教育「高校講座」番組では、高校数学Ⅱ(通称:数Ⅱ)として、三角関数が始まりました。三角関数の基礎の基礎なので、判るかたには、内容がもどかしいとは思うのですが、三角関数の復習は、今後の電磁気学においては、必須です。 (参考) https://www2.nhk.or.jp/kokokoza/watch/?das_id=D0022140222_00000 なぜなら、電磁気学で主に対象とする「何度でも微分…
今回は、今後の電磁気学で必ず登場するベクトルの公式の紹介です。各証明は、今回省略します。最後に紹介します、過去の記事で確認してください。 ここでは、証明は重きを置いていません。このような公式で、式を変形して、式を計算できることの知識が重要なのです。そのときは、この公式一覧を参照すれば、だいたい解決することができます。 また、この公式自体を丸暗記する必要はあ…
2バンド・モービルホイップ探求は今回休みとします。未だ、メーカー製アンテナ方式での再現は全く実現できていないと実感させられたからです。単純なコイルだけの組み合わせでは、どうしてもブレークスルーできないのです。まだまだ、検討の余地はあります。 それと「電磁気学」講座も未だ、本編にまで到達できていません。なので今回は、こちらを進めることにしました。 (本論) …
(補足説明)ベクトルの回転(3)rotHの直角座標表示:微小増減分を近似値で求める。
前回の説明の中にあるA,B,C,D各辺上におけるP点より少しだけ、ベクトルHの値が増減している部分の計算を近似値として求める部分が、一番理解できない箇所であると思いました。実は、10年前の自分の知識だと、この部分の理解ができていました。ところが、今回、全く理解できなかったのです。 学生時代なら、微積分授業のなかで、全微分あるいは、偏微分によるテイラー展開などを思い浮かべることができれば、この問題は、簡…
(ベクトル解析復習)ベクトルの回転(3)rotHの直角座標表示
今回のベクトルHの回転(量)を求めるために周回積分の計算を使う方法の説明です。今回は教科書どおりの内容での紹介を先にします。というのは、それでも式の分量が多くて、途中の式の導出などの意味合いを説明すると式の流れが、見通せないと考えました。 (本論) (3)rotHの直角座標での成分表示
(ベクトル解析復習)ベクトルの回転(2)ベクトルの回転の定義
今回の電磁気学とは関係ありませんが、オーディオ関係でリビングのスピーカーの設置形態が、一作日に全ての材料を入手完了できて、予定していたどおりの最終形で完成できました。早速、昨日、試作品から模様替えして音出しできました。試作品でも十分効果がありましたが、もっと伸びしろがあったようで、少し前の設置状態との比較視聴から見ると全く別のスピーカーと置き換えたような感じで鳴っ…
前回の電磁気学復習で登場した「ベクトルの回転」に関する数学的な説明になります。また、「線積分」「周回積分」の復習も兼ねています。これらは、すでに、電流から生じる磁界の式、アンペールの法則でも登場しています。 1.3.1 ベクトルの回転 (1) ベクトルの周回積分 「アンペアの周回積分の法則」からの復習です。これをベクトル解析での厳密な式を考えます。まず、ベクトル…
(復習)電磁気学(8)伝導電流と変位電流(3)【最終】伝導電流密度Jに関して
今回で電磁気学での電流について完了します。なお、本論だけでは、理解できないと思い、後ろに補足を追加しました。 (3) 伝導電流密度J 導体にその方向の電界成分が作用しますと dV=E・dl dV;電圧(電位の差),dl(エル小文字);導体の微小長さ の大きさの電圧が発生し、電流が流れます。その導体の導電率…
(復習)電磁気学(7)伝導電流と変位電流(2)変位電流の考え方
アンペールの法則にマクスウェルが付け加えた項目が、今回の変位電流項です。この項目を付け加えることにより、あらゆる空間において電流の法則が成り立つことになりました。 ただ、歴史的な変位電流の発見の流れは、そう単純なことではなかったようです。 (アンペールの法則の矛盾) まず、当時の実験装置として、未だ交流発電機は無かったと思います。ですから、前回示した…