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(復習)電磁気学(11)マクスウェルの電磁方程式(4)電磁方程式と電磁気学:「ガウスの定理」等の導出
電気と磁気のいろいろな性質は、すべてマクスウェル方程式の中に含まれています。そして、この方程式を基とした応用においては、アンテナ、電波伝搬、立体回路といった電波に関する諸理論が成り立っているのです。当ブログでは、アマチュア無線で馴染みのあるアンテナに絞り、電磁気学を見てきましたが、今回は、一般的に習う電気と磁気に関する性質を、マクスウェル方程式(電磁方程式)から算…
2バンド・モービルホイップ探求は今回休みとします。未だ、メーカー製アンテナ方式での再現は全く実現できていないと実感させられたからです。単純なコイルだけの組み合わせでは、どうしてもブレークスルーできないのです。まだまだ、検討の余地はあります。 それと「電磁気学」講座も未だ、本編にまで到達できていません。なので今回は、こちらを進めることにしました。 (本論) …
(復習)電磁気学(8)伝導電流と変位電流(3)【最終】伝導電流密度Jに関して
今回で電磁気学での電流について完了します。なお、本論だけでは、理解できないと思い、後ろに補足を追加しました。 (3) 伝導電流密度J 導体にその方向の電界成分が作用しますと dV=E・dl dV;電圧(電位の差),dl(エル小文字);導体の微小長さ の大きさの電圧が発生し、電流が流れます。その導体の導電率…
(復習)電磁気学(7)伝導電流と変位電流(2)変位電流の考え方
アンペールの法則にマクスウェルが付け加えた項目が、今回の変位電流項です。この項目を付け加えることにより、あらゆる空間において電流の法則が成り立つことになりました。 ただ、歴史的な変位電流の発見の流れは、そう単純なことではなかったようです。 (アンペールの法則の矛盾) まず、当時の実験装置として、未だ交流発電機は無かったと思います。ですから、前回示した…
今回は、ベクトルの「発散」を利用した電磁気学の電流についてのおさらいです。電気回路による電流とは扱いが異なり、「電流とは、たくさんの電荷の流れ」としてミクロ的になりますが、交流電流とコンデンサの関係を厳密に数式表現していると考えてください。というか、電気回路はこれも元にして、回路計算上簡単に行えるようにしたものです。とくにjωは、今回の∂/∂tを簡単に計算できるた…
前回やりました「ガウスの法則」は、純粋に電磁気学の物理法則ですが、今回の「ガウスの定理」は、数学分野の公式です。ただ、これを理解するのに電磁額の静電気の電荷による電束の発散が、ちょうど合致しています。 そして、数学的な意味合いとして、3次元の体積積分を2次元の面積積分に次元を落として計算できることを示しています。重要なことは、この体積→表面積に変換して計算しても求…
(ベクトル解析復習)ベクトルの発散(4)電界と磁界の発散【”発散”を完了】
今回で、ベクトルの発散は完了できます。といっても「ベクトル発散」にかかる細かい部分は、ほとんど端折りました。ですから、疑問点は、正規の電磁気学本をご覧ください。ただ、マクスウェル方程式を理解できる部分は網羅できています。肝心なところだけを理解できていれば、もし、わからない壁に当たるとそれに関する部分だけをその時に勉強するとするスタンスです。
(ベクトル解析復習)ベクトルの発散(1)ベクトルの発散とは?
今回からベクトル解析の2番目となる「発散」についてです。電磁気学では、静電気のガウスの法則と静磁気のガウス法則あたりしか、見かけませんが、ベクトル量の微分をする点において、理解しやすい計算だと思います。また、∇・A(任意のベクトル)の表示そのものがAの発散量を示すことをおさらいします。 ① ガウスの法則(電場) https://ja.wikipedia…
ここからしばらくは数学の話なので興味を持ち続けていただけるか?が課題です。なので、前振りの余談にも力を注ぎたいと思っています。なお、数学はあくまで、(物理的)電磁気の説明のためのルーツ(道具)でしかありません。数学を極めるわけではありませんので、必要最小限にとどめたいと考えています。 (余談) 昨日の続きですが、AIから人間の…
ベクトルの微分と積分は、ベクトル解析や物理学、工学において重要な数学的ツールである。これらは、スカラー場やベクトル場における変化の解析や物理現象の記述に広く使われる。ベクトルの微分ベクトルの微分は、スカラー関数の微分を拡張した概念で、ベクトルの各成分について微分を行う。ベクトル\(A\)がスカラー量である時間\(t\)の関数のとき、\(A\)の3成分\(A_x,A_y,A_z\)も\(t\)の関数であり、\(A_x(t)\)はスカラー量であるから、$$\fr
内積と外積は、ベクトルに関する基本的な演算であり、それぞれ異なる性質や用途を持っている。それぞれの定義、計算方法、幾何学的意味、応用について考える。内積図1に示すように、三次元の空間にあるベクトルを空間ベクトルという。ここで、ベクトルを解析的に表示するため、\(X\)方向で単位長さのベクトル(単位ベクトル)を\(i\)、\(Y\)方向の単位ベクトルを\(j\)、\(Z\)方向の単位ベクトルを\(k\)と表す。図1のベクトル\(A\)の\(X,Y,Z\)方