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(補足)電磁気学(13)マクスウェルの電磁方程式(5)∇×Eと∇×∇×Eの計算詳細
前回は記事量から、途中計算を省略しましたが、ここで、その部分を補足しておきます。今後、伝送路やアンテナにおける”平面波”の計算で必ず登場する計算でもあります。 (本論) 1. ∇×E E=iEx+jEy+kEz ※ i,j
(復習)電磁気学(13)マクスウェルの電磁方程式(5)周期関数における電磁方程式
マクスウェルの電磁方程式を実際に取り扱う場合は、電磁界が周期的に時間変化をする場合がほとんどです。また、電磁界が正弦波交流的(sinωt、cosωt)に時間変化するとして、解析しても一般性は失いません。なぜなら、非正弦波(方形波、三角波など)のときは、(基本波に高調波を足す)正弦波の和として取り扱いすればよいからです。したがって、電磁界E,Hの中に角周波数ωと時間t、…
(復習)電磁気学(11)マクスウェルの電磁方程式(4)電磁方程式と電磁気学:「ガウスの定理」等の導出
電気と磁気のいろいろな性質は、すべてマクスウェル方程式の中に含まれています。そして、この方程式を基とした応用においては、アンテナ、電波伝搬、立体回路といった電波に関する諸理論が成り立っているのです。当ブログでは、アマチュア無線で馴染みのあるアンテナに絞り、電磁気学を見てきましたが、今回は、一般的に習う電気と磁気に関する性質を、マクスウェル方程式(電磁方程式)から算…
(復習)電磁気学(9)マクスウェルの電磁方程式(2)第2方程式
マクスウェル方程式の電磁波に関するもうひとつの重要公式であり、それ以前にファラデーの電磁誘導として有名なところです。このおかげで、現在の我々の生活環境では、電気をいろいろな手段によって、生み出す(発電)することができて、まるで、湯水のごとく、いつでも使うことができていることに感謝をしなければならないと思っているのです。 (本論) 1.3.3 マクスウェルの電磁方…
2バンド・モービルホイップ探求は今回休みとします。未だ、メーカー製アンテナ方式での再現は全く実現できていないと実感させられたからです。単純なコイルだけの組み合わせでは、どうしてもブレークスルーできないのです。まだまだ、検討の余地はあります。 それと「電磁気学」講座も未だ、本編にまで到達できていません。なので今回は、こちらを進めることにしました。 (本論) …
(補足説明)ベクトルの回転(3)rotHの直角座標表示:微小増減分を近似値で求める。
前回の説明の中にあるA,B,C,D各辺上におけるP点より少しだけ、ベクトルHの値が増減している部分の計算を近似値として求める部分が、一番理解できない箇所であると思いました。実は、10年前の自分の知識だと、この部分の理解ができていました。ところが、今回、全く理解できなかったのです。 学生時代なら、微積分授業のなかで、全微分あるいは、偏微分によるテイラー展開などを思い浮かべることができれば、この問題は、簡…
(ベクトル解析復習)ベクトルの回転(3)rotHの直角座標表示
今回のベクトルHの回転(量)を求めるために周回積分の計算を使う方法の説明です。今回は教科書どおりの内容での紹介を先にします。というのは、それでも式の分量が多くて、途中の式の導出などの意味合いを説明すると式の流れが、見通せないと考えました。 (本論) (3)rotHの直角座標での成分表示
(復習)電磁気学(7)伝導電流と変位電流(2)変位電流の考え方
アンペールの法則にマクスウェルが付け加えた項目が、今回の変位電流項です。この項目を付け加えることにより、あらゆる空間において電流の法則が成り立つことになりました。 ただ、歴史的な変位電流の発見の流れは、そう単純なことではなかったようです。 (アンペールの法則の矛盾) まず、当時の実験装置として、未だ交流発電機は無かったと思います。ですから、前回示した…
今回は、ベクトルの「発散」を利用した電磁気学の電流についてのおさらいです。電気回路による電流とは扱いが異なり、「電流とは、たくさんの電荷の流れ」としてミクロ的になりますが、交流電流とコンデンサの関係を厳密に数式表現していると考えてください。というか、電気回路はこれも元にして、回路計算上簡単に行えるようにしたものです。とくにjωは、今回の∂/∂tを簡単に計算できるた…
(ベクトル解析復習)ベクトルの発散(3)∇(ナブラ)演算子の定義について
今回、電磁気学で最も登場すると思われる数学の記号∇:ナブラと発音についての説明をします。 ∇は、ベクトルの微分演算子で、ベクトルの微分は、各単位ベクトル方向成分について、それぞれ微分(その成分のみが対象となるため、偏微分)して、それを足し合わせるとそのベクトル量(又は関数)全体を微分したことになることを表現しているだけです。 また、各方向成分ごとにそれを表現す…
(ベクトル解析復習)ベクトルの発散(2)divEの直角座標表示
この電磁気学の見直し編を書くにあたって、数冊の電磁気学本を図書館から借りて読んでいます。ただ、そのレベルはまちまちで、基礎を優しく解説すると基礎理論ばかりで、これの応用の理論が不足です。逆に電磁波等への応用を主とすると基本の理論は、ほとんど省略されてしまいます。一冊の本のページ数の制限から、どうしてもそうならざるを得ない事情だと思っています。ですから、いくつかの記…
電磁気学(6)電磁波工学本からの紹介:アンペール・マクスウェル式
前回のファラデーの電磁誘導にかかるマクスウェル方程式は、いつもの古い「アンテナ本」からの引用でした。 今回は、最近の書物:光・電磁波工学:西原 浩ほか2名共著:オーム社:2020/09/05発行から一部だけを引用して紹介します。 電磁気学については、最近の本となるとかなり簡潔説明となっています。というのは、この書物を読まれる方は、既に、電磁気学の基礎を習得されていることを…
電磁気学(3)マクスウェル方程式#2:「回転(rot)」を意味するベクトル外積で示す残り2式
(はじめに) ここでは、ここから始める理論に使うマクスウェル方程式を紹介しているだけです。未だ、その意味合いを理解していただく段階ではありません。ただ、電磁気学で使うベクトル式表記に慣れていただくために紹介しています。 (本論) ベクトル式の計算をする場合、一番面倒なのが、今回の「回転」を意味するrotA(A:任意のベクト…
微分法ニュートンは、瞬間における速度や加速度を定義するために微分の概念を導入した。時間の関数をグラフに描いたとき、その曲線への接線の勾配を微分係数という。ライプニッツは、独立変数の微小変化に対する関数の変化の比率を考えた。その極限を微分商という。両者は同じものとなるが、その用語は微分概念の2つの側面を表している。図1 微分係数初等関数のような普通に考える関数\(y=f(x)\)は、ほとんどの点で微分可能である。つまり、$$\lim_{\D