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LPDAアンテナのMMANA分析(4)21MHz~24MHz周波数特性:for HDAアンテナ対比
HDAアンテナの21MHz帯~24MHz帯にかけての周波数特性と対比できるようにMMANAでの分析です。LPDAアンテナとして、最も性能が出やすい周波数帯となっています。というのは、多数あるエレメントの中央部に位置するエレメントが共振する周波数帯だからです。波長的に見ると20mと10mの中央値が15m、周波数でみても14MHzと28MHzの中央値は21MHzになります。 (本論) 1. インピーダンスZ(…
LPDAアンテナのMMANA分析(3)21.200MHz基本特性:for HDAアンテナ対比
MMANAに付属するLPDA(対数周期)アンテナを使って、21MHzから24MHz付近の動作を探ります。するとHDAアンテナと共通する事項がいくつか見つかりました。 HDAアンテナも物理的に複数のLOOPエレメントと垂直エレメントが1点の給電点から電源を供給する方式なので、当然似たような特性となるのかもしれません。 (本論) 1. アンテナ定義
HDAアンテナの実測データ(6)MFJ-259Bで21MHz付近測【広帯域性あり】
当初から21MHz付近のSWR特性は良好でした。一番最初に試したIC-7300M(50w)では、内蔵アンテナチューナを使用しなくてもSWR<1.5を満足していました。 ただ、AT-300の場合はアンテナチューナをスルーにはできませんので、21.200MHzでチューンした状態での動作としています。 (本論) 1.各周波数における、SWR表示値、R(Ω)、|jX|(絶対値)(Ω)、RとXによるSWR計算値
LPDAアンテナモデルをMMANAデータとして入力するのは結構面倒です。幸いにもMMANAの添付データにある「LPDA.MAA」が、ちょうど14-28MHz対応標準モデルと言える設計のようです。その中心周波数は、21MHzとなるのですが、18MHz付近でもLPDAアンテナらしい性質を再現できます。 (本論) 1. アンテナ定義
HDAアンテナ解明(16)対数周期アンテナ【LPDA】#4:入力インピーダンス(2)
LPDAアンテナの本質を勉強するのに、日本におけるアンテナの研究者として、世界でも有名な「虫明康人」博士の書いた論文は、必ず目を通してもらえたらと思います。 今回は、その一つの紹介します。 「自己補対の原理」の誤認を正す虫明康人 http://www.sm.rim.or.jp/~ymushiak/sub.ieice.htm (要約)昔あったアンテナ商品名「対数周期アンテナ」…
HDAアンテナの解明(15)対数周期アンテナ【LPDA】#3:入力インピーダンス(1)
以前は、アマチュア無線用としてのHF帯のLPDAアンテナ製品もあったのですが、最近のネットカタログからは落ちているようです。業務用のように周波数を連続して利用できる場合だとブーム長が長く、素子数も多い割には、利得、F/Bがあまり取れないので、魅力が無いのかもしれません。 (過去カタログより) ① アマチュア用 NAGARA:MBDA-1430 7ele 14MHz~30MHz エレメント長:最…
HDAアンテナのMMANA分析(10)18MHz帯:DirectFeed【前半】
今回は単線給電線モデルはパスとしました。前回の14MHzと同じ、TVアンテナステー用固定金具部と建物の一角にある鉄骨柱端との間の仮想電線に給電したかたちとしています。 また、今回も仮想給電点にコンデンサーC=60pFを挿入することで、jX=0の共振点を周波数18.120MHz付近に設定することとしました。 ただし、給電点の抵抗分が50Ωから離れているため、周波数特性では、マッチング…
HDAアンテナの解明(14)対数周期アンテナ【LPDA】#2
自作のLPDAアンテナをアマチュア無線で使用しているケースは稀だと思います。CQ出版のアンテナハンドブック1985年2月1日発行の表紙を飾っているのが、強く印象に残っています。 FRPのスプレッダーを水平四方向へ十字に展開し、さらにテンションをかけて、上向きに反って開いたポール支持にきれいに多数のワイヤーエレメントを張っており、非常にきれいな仕上がりとなっていました。 …
HDAアンテナの実測データ(5)MFJ-259Bで18MHz付近測定
前回の14MHzバンド付近では、広帯域特性は見られませんでした。しかし、今回の18MHzバンド付近となると再び広帯域特性が現れています。 (予告記事) HDAアンテナの解明(13)対数周期アンテナ 【LPDA(Log-Periodic Dipole Array)】#1 https://jo3krp2.seesaa.net/article/506360872.html で書きましたように18MHz帯でのHDAアンテナの実測データを公開します。 今回、興味深い…
(HDA比較)水平DP_14.200MHz_6mH_1.2㎜_Wire_Model:周波数特性
一番気になる部分は、なぜ14MHzだとMMANAモデルのHDAアンテナの周波数特性が狭帯域特性を呈するのか?を考えているのですが、これの答えとなる理論には思い当たりません。 その狭帯域特性となっていることは、標準とする水平DPの6mHと比較することで明確に示しておきます。 さらに、現実のHDAアンテナのSWR特性は、水平DP以上に広帯域となる事実も今回は、明記しました。 …
HDAアンテナの動作解明(12)アンテナの相似性(3)アンテナ相似の条件とその意味合い【完了】
前回からのマクスウェル方程式を書き直すところから始めますと (本論) (4.103),(4.104)両式は、 ∇'×E1'+jω1KμH1'=0 .....(4.105) ∇'×H1
HDAアンテナの動作解明(11)アンテナの相似性(2)マクスウェル方程式より展開【前半】
今回は、久しぶりのマクスウェル方程式の登場です。アンテナ理論の解析には、マクスウェル方程式は避けては通れない基本理論です。通常は、アンテナ理論を受講する前段階として、大学の工学系では、一般教養の一部として、「電磁気学」は必須科目となっていると思っています。 マクスウェル方程式は、この電磁気学の後半部にある「変動する電磁場における、電気と磁気の振舞い」について、…
少し、時間が経過していますが、この前のアンテナ本の理論 HDAアンテナの動作解明(8)自己補対アンテナ(後半) https://jo3krp2.seesaa.net/article/505725975.html の次の項目となります。 それは、アンテナの相似関係に関する理論で、具体的な応用例は、対数周期(ログペリ:”ログペリオディック”の略)アンテナです。このアンテナは、かなり広い周波数帯域における動作が可能なアン…
HDAアンテナの実測データ(3)MFJ-259Bで10MHz付近測定withコモン電流状態
今回の10MHz帯では、先にMMANAでの分析を行いました。それに関する実際のHDAアンテナの特性測定です。ただし、今回もAT-300のマッチング回路を経ての送信機側から見たSWR実測と入力インピーダンスZinにおけるRとjXに関する測定及び、RとXから計算したSWR値になります。 (本論) アマチュア無線の10MHzバンド付近におけるSWRと入力インピーダンスZinを実測 1.各周波数における、SWR…
HDAアンテナのヒントを探るための広帯域特性を示すアンテナの理論の続きで、自己補対アンテナの後半です。 (本論) 前回示したスロットアンテナから求まる式は、 Z2=V2/I2=Z0^2/4Z1=(60π)^2/Z1 ....(4.90) ただし、自由空間のインピーダンスZ0=120π(Ω)≒377Ω これにより、互いに補対のアンテナは、まったく同じアンテナですから、その入力インピー…
HDAアンテナのMMANA分析(4)10MHz帯(後半)周波数特性を10.110MHz中心にバンド外まで
前回のMMANAによるHDAアンテナ分析の後半部で、ここでは、周波数特性を分析しています。 以下は、10.110MHzを中心としたマッチングを取った場合でのシミュレーション結果です。 1.給電点インピーダンスZ(R,jX)
HDAアンテナのMMANA分析(3)10MHz帯(前半)10.110MHz付近
今回は、アンテナ測定結果よりも先に、MMANAシミュレーションを行いましたので、その順で公開することとします。 なお、今回のMMANAモデルも、未だ、HDAアンテナと一致した結果を得ているわけではありません。その問題点の原因としては、給電線路と給電点部分の状態を現場状況と一致できていないことが、考えられます。 どんなアンテナでも、その給電点インピーダンスと一致する給電方…
HDAアンテナの動作解明(7)自己補対アンテナ(前半):理論導出はスロットアンテナから
見出しにあるように、アンテナ本の学習の流れとしては、このアンテナ理論が含まれている「立体アンテナ」の章があって、その中のモデルとして、「スロットアンテナ」の節があります。そして、その次の節として、今回テーマである「定インピーダンスアンテナ」に、先にやりました「進行波アンテナ」と今回の「自己補対アンテナ」と続いているのです。 残念ながら、このスロットアンテナに係…
HDAアンテナのMMANA分析(2)7MHz帯周辺の実測データとの対比
以前は、3.5MHz帯での実測データとMMANAシミュレーション結果の突き合わせだったのですが、今回は、前回の7MHz帯の実測データとの比較をしたMMANAシミュレーション結果です。 ただ、MMANAのモデルは、未だ完璧なHDAモデルには、なっておりません。というのは、AT-300アンテナ端子とHDAアンテナの給電点の間には、当然、給電線があります。今の状態だとこの給電線は、まったくの不平衡な「単…
HDAアンテナの実測データ(2)MFJ-259Bでの直読測定
前回は、3.5MHzにおける無線機のSWR値表示でのデータでした。今回の7MHzだとSWR1.5以上は、完全にバンド外となるため、無線機出力での実測をすることができません。そのため、AT-300の無線機出力側へMFJ-259Bを接続しての微弱電波にてのSWR特性とついでにZin=R+jXを測定しています。 このときのX値は、±符号は判りません。常識的に判断するのなら、共振点7.024MHzを境に、低い周波数は、-…
HDAアンテナの動作解明(6)広帯域アンテナ(2)その他のアンテナ形式
短波用の広帯域アンテナには、広帯域ビームアンテナがあります。これは、各アンテナ素子に対する給電条件を等しくして、全体に多重結合を行うことによって帯域幅を広げるもので、本質的に広帯域アンテナではありません。 ※HDAアンテナの動作解明とは別になりますから、アンテナ図示は省略しますが、H形、W形といった業務用で使われた広帯域定在波が過去に使用されていました。 一…
以前の3エレメント八木でなら、1コールで達成出来たことではありますが、今回のとてもアンテナとは思えない「HDAアンテナ」で、モービル部門にて、正味50Wのモービル的運用にて、3コール目で、全国局を競争相手に、このHDAアンテナでの交信達成ができたことは、私にとっては、本当にラッキーな1QSOとなりました。 本当は、このようなプアーなアンテナ部門も併設していただけるともっ…
HDAアンテナの動作解明(4)準備【進行波アンテナ】編(3)一部訂正事項付きで完結
今回の「一部訂正」となっている部分の詳細については、最後にこれに関する(補足記事)リンクにて参考としてください。 ここでは、進行波アンテナの指向特性が、一方向となるところを計算式で確認できることに意味を持ちます。 ですので、これを一目で理解できる「パターン図」が完璧な図ではないところが、残念なのですが、式の意味を理解できるイメージとして、ここでは、紹介することにし…
今回から、定インピーダンスアンテナのひとつである「進行波アンテナ」についての理論を復習します。 ※この理論の理解については、過去のブログ記事「高調波アンテナ」に関する理論が基礎となっています。以下の記事を参考としてください。 高調波アンテナ https://jo3krp2.seesaa.net/tag/%E9%AB%98%E8%AA%BF%E6%B3%A2%E3%82%A2%E3%83%…
アンテナエレメントがAWX形状の場合、最大の特長と言える動作周波数の広帯域特性を検証しています。当時の業務通信の1つの放射器には、この広帯域動作が重要でした。これらをたくさん組み合わせることで広帯域特性を維持しながら、高利得アンテナとすることができたからです。 また、CQ誌アンテナハンドブックでは、300Ω(ネット情報だと200Ω)当たりの給電点インピーダンスとしています…
AWXアンテナの実態をネット情報で探るも、詳しい解説されている情報が見当たりません。V,UHF(144/430MHz)共用アンテナとして利用している模様ですが、そのデータ解析の詳細は公開されておりません。 (未確認情報) AWXアンテナの歴史的使用例に関してもネット情報では、よく判りません。過去の何かの資料の記憶だけですが、元々は、海外向けHF帯固定通信用のアンテナ群(カーテ…