メインカテゴリーを選択しなおす
周波数整形による切換超平面の設計法スライディングモード制御(SMC: Sliding Mode Control)は、システムのパラメータ変動や外乱に対して高いロバスト性(頑健性)を持つ非線形制御手法で、この制御法では、「切換超平面」と呼ばれる状態空間内の部分空間を設計し、システムの状態量をこの超平面上に拘束するように制御入力を切り換える。状態量が超平面上に拘束された状態が「スライディングモード」で、このモードではシステムの動的振る舞いは、切換超平面の設計のみに依存し
最適切換超平面の設計法式(1)のシステムに対して、スライディングモード制御になってからの状態の変動を最小にする最適な切換超平面を求めることを考える。$$\begin{cases} \dot x_1 = A_{11} x_1 + A_{12} x_2 \\ \dot x_2 = A_{21} x_1 + A_{22} x_2 + B_2 u \\ \sigma = S_1 x_1 + S_2 x_2 \end{cases} \;\;\; \cdots (1)$$ここで
連続時間系のスライディングモード制御における切換超平面の設計を考える。極配置による設計法式(1)の線形時不変系で考える。$$\dot x_a = A x_a + B u \;\;\; \cdots (1)$$ここで、\(x_a \in R^n,\; u \in R^m\)で、\((A,\;B)\)は可制御とする。このときの拘束条件\(\sigma_i = 0 ,\; (i=1,2, \cdots, m)\)の集合を$$\sigma = S x_a = 0
スライディングモード制御は、線形制御とは異なり、線形制御系における状態方程式と出力方程式の対$$\dot x = Ax + Bu,\quad y = Cx + Du$$からなる状態空間モデルに代わって、状態方程式と切換関数の対からなるモデル$$ \dot x = Ax +Bu,\quad \sigma = Sx$$として表される。スライディングモード制御系は、基本的に時間領域での設計、より厳密には位相空間での設計であるため、線形制御系のように時間領域、周波数領域と自在に変換
スライディングモード制御において、実際にスライディング面上で使用される各種の切換方式(スイッチング方式)について、それぞれの特徴を整理する。理想リレー切換方式完全なON/OFF切換を行うリレー動作で、これまでの項目1.2.3.のシミュレーションで使用してきた切換方式である。式で表すと、$$u(t) = \begin{cases} +K, & \sigma(x) > 0 \\ -K, & \sigma(x) < 0 \end{cas