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松村雄策の「僕の樹には誰もいない」を読んでしまった。「読んでしまった」というのは、先日書いたように、今まで発表された彼の文章を「全部は読みたくはない」という気持ちがあったからである。でも読んでしまった。そりゃ読むよね。目の前にこんな素晴らしい文章があるんだから。 でも読んだことは報告できても、あとは何て書けばいいんだ?という思いで一杯である。でも頑張って書いてみよう。 僕は、この本を読んでいる間中、彼が僕に話しかけてくれている風に感じていた。もちろん今までの作品もそうであった。他の読者で僕と同じように感じている人も多いのではないだろうか。つまり彼の言葉を借りれば彼はニール・ヤングなのである。松…
Amazonよ、ちょっと遅くないかい?もう読んじゃってる人もいると思うけれど、松村雄策著「僕の樹には誰もいない」がやっと届いた。 どうしよう。まずはご飯だ。 さっさと食べた。封を開き、本の帯を読んだ。そして目次を開いた。さっそくタイトルが松村節全開である。ちょっと紹介させてもらって、そのあと、違う話題を書いて、ちゃちゃっと記事をアップして少しだけ読むことにするか。緊張するな。 僕が気に入ったタイトルはこんなのです。 「70年目の12月8日に向けて」 「ジョン・レノンの秋は生きている」 「ポールを肯定するんだ」 「しかし、酒をやめるわけにはいかない」 「秋まで待てない」 「冬に走り回ろう」 「キ…
今日は松村雄策最後の作品である「僕の樹には誰もいない」の発売日だ。僕の手元に届くのは明日か明後日になるだろう。今から楽しみでしょうがない。しかし、である。 昔、松村雄策は、ジョン・レノンが亡くなって大分たってからのエッセイで「僕には(ジョンの作品で)まだ聴いていない曲がある」「だから僕はジョン・レノンの作品をコンプリートしたわけじゃあない」「それでいいと思っている」というようなことを書いていた。そして何年か経ってから「もう聴いてもいいんじゃないか」と思い未聴の曲を聴いた、という記事も読んだような気がする。 僕にとっての松村雄策の最後の作品も同じようなものである。これで、この人の新作は読めない、…
今朝アマゾンからメールが届いた。松村雄策が闘病中にタイトルを決め刊行を進めていたエッセイ集が10月26日に発売されるという。タイトルは「僕の樹には誰もいない」。何だか寂しいタイトルだが松村雄策が決めたんなら「そうか」と頷くだけである。楽しみにして待つことにしよう。 タイトルに関する記事は以上である。平日に記事を書くのは2学期に入ってから辛くなっている。何より学校にいること自体、体力的に辛くなっている。やはり運動のようなものが必要なのだろうか。夏に運動をしてこなかったのがまずかったのだろうか。精神的にもきつい。その原因となっているクラスで授業するのはかなりつらい。もうへこたれてもいいのでは、つま…
松村雄策が亡くなった。享年70歳。 この出来事を知ったのは30分前だ。何を書けばいい?そんなの分からないよ。でも何か書き残しておきたい。落ち着いてから(落ち着かないと思うけれど)ゆっくり書くのは嫌だ。 彼のことは高校時代に知った。それ以来今まで僕の先生であり続けた。僕は先生の言うことには素直にうんうんと頷くだけの生徒だった。彼の言葉には迫力があった。つまり常に「本気」が漂っていた。 一度だけ先生に直に会ったことがある。隣県で講演会があったからだ。そこで僕はサインをもらった。講演会の録音もして家で何度も聞いていた。 ロッキングオンを購読しなくなっても、家にある彼の著作は時々読んでいた。このブログ…
昨夜、彼の死を知ってからは冷静ではいられなかった。今も勿論落ち着かない。でも、というか、だからこそ彼のことを書きたいと思い、パソコンを開いている。 昨日、このブログ内で「松村雄策」と検索したら結構な数の記事がヒットした。彼メインの記事じゃなくても僕は何かと彼の言ったことや書いたことに言及していたようだ。そりゃそうだ。昨日も書いたように僕にとっての先生だものな。 話は微妙にそれるが以前、次のようなことを書いたことがある。子どもの人生を変えるのが「教師」、ただ給料をもらっているだけの人は「教員」なんだ、と。だから訂正しなければいけない。僕にとって松村雄策は先生なんかじゃなく、教師だった。僕の生き方…
ずっと“ビートルズについて書かせたらこの人”だと思っていた松村雄策さんが亡くなった。特にポールに対する思いには共感するところが多々あり、ファンの一人として元気づけられたこともあった。『アビイ・ロードからの裏通り』ちくま文庫(1988.12.)俺たちよりも少し年上の、もろにビートルズと共に育ってきた者にしか書けない、自分史の中にビートルズを組み入れて語る形のエッセー集。アフター・ザ・ビートルズの四人に対する思いは、相通じるところが少なくなかった。特にポールに対する優しさや思い入れは、とかくジョンにばかり好評価が集中しがちな世評の中で、自分と同じような考えを持っている人を見付けられた喜びを感じることができた。一体、ポールのどこが悪いってぇんだい。彼ほど素晴らしいラブソングを作って歌えるやつがほかにいるかってぇんだい...ビートルズについて書かせたらこの人松村雄策