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汗をかきやすい体質である。夏場は大変だ。1日のうち、何度かは着替える羽目になる。 ただ、去年はあまりにも暑くて、エアコンもそれなりに使っていた。それが影響したのか、年末にひどい風邪で寝込んだのである。 実際、夏場にうまく汗をかけた年は、寒くなっても風邪に見舞われることが少なかったように思う。 今夏も昨年以上の猛暑ではないか、との予想が一部で囁かれている。 対策として、春のうちから軽い運動や入浴で汗をかく習慣をつけるといいそうだ。気分も上々、体も軽くなり、一石二鳥以上である。 もちろん、日焼け止め対策もお忘れなく。 ランキング参加中雑記
新ジャガの季節、菜の花も…と思うのだが、なぜか猫街近辺のスーパーで見かけるのは「はなっこりー」である。 ブロッコリーや菜の花もよいが、まるっと食べることのできるはなっこりーは、この季節に食卓にのぼりやすくなる。 袋の中でよくよく洗って、キッチンバサミで切ってレンチン。 じゃがいもを添えるだけでも、ご馳走だ。 冬の間、蓄えたあれこれを手放すのにもいい季節。 野菜がおいしい。 ランキング参加中雑記
落雷が原因で停電に見舞われた。 以前にも書いたかもしれない。 その日、パートナーと車で遠出して、帰りがけに遠くの山の方角に雷が落ちるのを見た。帰宅すると、電気が止まっている。 懐中電灯は数本あったので、困ることはなかった。多分、風呂のタイマーもセットして出かけたのか、入浴も問題なくできたように記憶している。 ガスはきていたから、少し暗くなったキッチンで何か炒め物をこしらえた。 飲み物も少し用意していたのだろう。食卓はそこそこ賑やかだった。 幸い停電は数時間で終わり、ホッとした。 電気が止まると水もストップする。 そんな住宅事情もあり、天候が荒れてくると湯船の水量をいつもよりたっぷり目にするとい…
「魔法がちょびっと使えるんだから、ポケットなんかいらんでしょ」 口の悪い友人が、そんなことを言う。 いやいや、コントロールできぬのだよと返しながらポケットからのど飴を取り出し、手渡す。 去年のじゃないから安心しな、と付け加えて。 ポケットにビスケットを忍ばせていたのは、遠い昔。 叩いて粉々になったのを忘れて洗濯機に入れたもんだから、叩いても増えないのよっ、と母親にこっぴどく叱られたっけ。 笑い話のようないつかの出来事である。 むろん、もうポケットを叩いたりはしないが、寒い季節に小さな菓子を忍ばせる習慣は変わらない。 猫街では雨が珍しい。 そのせいか、冬になると喉と言わず内臓を言わずかさついてく…
花を咲かせるのは、多分あまり向いてないらしい。 それはそうだ。冬のかけらに触れても(冷たさを感じはするが)平然としているくらいだ。 植物には寒すぎるのだろう。 「年中花を楽しめます」というポップに惹かれ迎え入れた小さな鉢は、一晩で全ての蕾が落ちたものである。 ただ、葉や蔓を楽しむタイプのものとは相性が合うようで、枯れかけたものもいつの間にか息を吹き返している。 いずれも陽の光が大好きときているので、午前中と午後で置き場所を変えなければならない。朝から鉢を抱え、部屋から部屋へ大移動というわけだ。 実を言えば、ほんの少しだけ受け継いだ魔法を持っている。 本気を出せば、街ひとつ氷漬け(!)できるほど…
猫街区域は夜のはじめまで空落ちにご注意くださいその後は雲合わせのできる気象条件となるでしょう 立ち上げたままの音声アプリが 風変わりな天気予報を告げる 雲予報士による特別予報で 素敵な音楽の 音符と音符の間に隠されるように流されるものだから 知る人ぞ知るといったところだ 雲合わせは夕刻にするものだと 昔の恋人は教えてくれた その人は雲予報士であたしはただの見習いで そうなんだ、あれとあれでしょ?なんて 強がりを言ったものだ 空が落ち始めて 恋人はとても忙しくなって あたしはようやく仕事をひとりで回せるようになって なんてことないことで喧嘩して なんてことない天気の日に終わったのだっけね 今日隠…
まもなく、龍の年がくる。 チームが大切になるとも言われているのだが、特に何かのチームを作っているかと問われると、たちまちしどろもどろになる筆者である^^; 推しごとを除けば家族とのグループラインくらいか? だが、こうも考えることができる。 自分自身そのものが、ある種のチームであると。 心が乱れれば、なんだかお腹の具合が不安定。 お腹の調子がいいと、少しぐらい強い言葉が飛んできても受け取りすぎない余裕も生まれる。 忘れることも覚えることも、捗る。 一人でいても、誰かといても、自分そのものが「チーム」であり「スクラムを組んでいる」わけだ。 チームを大事に動くことは、自分や他者を大切に想うことでもあ…
軽さで選ぶか、容量で選ぶか。 携帯用バッテリーを選ぶとき、迷いがちだ。軽さを重視したものを持っているのだが、1.5回分しか充電できない。遠出をするときには、いささか心もとないのだ。 かと言って、泊まりがけでもないのに数台を持ち歩くのはどうだろう、とも思う。 それでも…とショッピングアプリを立ち上げ、モバイルバッテリーを探す。だが、買うには至らず画面を閉じた。 手持ちのモバイルバッテリーは、まだまだ健在なのだ。 長く使っていたコードレスのものは、差し込む側のほうが破損してしまい、残念。同じ型を使っている人らや猫らを街で見かけると、抜き差しに注意してね、と声をかけたくなる今日この頃である。 ランキ…
たまたま、お昼時に帰宅が叶う。 買い置きを帰りしなに思い浮かべて、パズルのように組み合わせる。 トマト缶のストック、チキン、前日の残りの青菜とツナのおひたし。そうだ、簡単スパイスカレーにしよう。おひたしは水気が少ないから、サラダがわりに付け合わせればバランスもいい。 通りすがり、スーパーをちら、と眺めたが入店せず我が家へ駆け込む。 ご飯がなければ、圧力鍋で炊く。 その間に、カレーをこさえる。30分あれば完成。そのほとんどの時間は煮込み時間なので、ほったらかしで他の何かに没頭すればいい。 何度かブログで触れたようにも思うが、小麦粉を使わず具を炒める過程がないため、一度作り方を覚えれば、具が変わっ…
詩人が嘘をつく速度と SNSで嘘が流れる速度と どちらが罪深いのだろうか 時折そんなことを 比べても比べ足りない 紡いでも紡ぎ足りない そんなことを時折 やや真面目に思うのである あ そうだ 冬の入り口は見つけ次第空に返しておりますので ご心配なく
気まぐれに、散歩とウオーキングの中間のような軽い運動をしている。 何分歩く、何歩歩く、歩かねば!…と義務づけてうまくいく向きもあるのだろうが、筆者には「気まぐれ」くらいがちょうどよい。 春に目も心も存分に楽しませてくれた、桜の下を歩いた。 落葉と紅葉が進み、そこだけは晩秋の装いだ。 すれ違う人らは、揃って夏の装いなのがなんとも対照的なのだが。 11月、冬の入り口。 詩人もまだその扉を見つけられずにいる。 ランキング参加中詩 ランキング参加中雑記
以前どこかで書いたが、晩秋から冬にかけてドライフルーツを食べる機会が増える。 フルーツケーキに焼き込んだり、ヨーグルトや紅茶に漬け込んだり。そんなふうに、まめまめしくしていた時代もあったのだが、ヨーグルトや紅茶がなんとなく体に馴染まないことがわかった。 それで、フルーツだけになったというわけだ。 冷蔵庫や冷凍庫を開くたびに、栗鼠になったような心境になる(ナッツの買い置きはしていない)。 週に1〜2回訪れる場所があり、どうしてもその曜日だけは食事が不規則になる。 雑穀おむすびを用意したり、それも難しい時はドライフルーツを齧る。 持ち歩くことはあまりしないが、もしもの時のために大袋を少し。心の安定…
とある場所で、とある人に会う。ほぼ、定期的に。 細かい事情は、数人の知り合いと家族しか知らない。SNSにも載せたことはない。 その場所に、筆者のお気に入りの蔓性植物がもりもり育っている。 育てるより枯らしてしまうほうが大得意(!)な筆者にとって、なんとも眩しい光景である。 我が家では、小さな鉢にハイドロ方式あるいは水栽培で植物を育てている。 水やりのタイミングは、植物によってさまざまであるが、つい世話を焼きすぎてかわいそうなことになってしまう。 水がなくなっても3日ほど待ち、そののち鉢の底から滴るほどたっぷり水を注ぐのがコツらしい。 寒い時期は、冬眠のよう状態になる植物もあるようで、水やりの回…
わたしの「好き」は極端に狭く 不穏な匂いを感じとれば 人なら気取られぬよう モノなら少し大胆に そこから自由になるのである わたしの「得意」は極端に狭く 幼い頃は本能的に 長じてからは潜っては浮き上がりを 繰り返し 手放したところでようやっと 本当の「大好き」を見つけたり 本当の「得意」に気がついたり それでもたぶん きっと今でも わたしの「好き」は極端に狭く 不穏な匂いを感じとれば 人なら気取られぬよう モノなら少し大胆に そこから自由になるのである
オレンジショコラの色の空 あたしはキジネコ抱きあげる あなたはきっと知ってるね だって オレンジショコラの色だもの 今にも落ちてきそうな空の オレンジショコラの色の空 あたしはキジネコ抱きしめる あなたはきっと知ってるね だって オレンジショコラの色だもの 今にも暴れだしそうな闇の オレンジショコラの色の空 あたしはキジネコ優しく撫でた あなたはきっと知ってるね だって オレンジショコラの色だもの 今にも消えてしまいそうな星の ランキング参加中詩
ねむい。 学生時代から眠気には勝てなかった。春と秋と冬は特に。 転生があるとしたら、一度くらいは猫かナマケモノだったのではないかと思う。ただし、人らには懐かず仲間とも群れず、と言ったところか。 チームには何度も属し、何度も解体してきた。 あるいは席だけとりあえず確保、あとは何もしないか居ないことが多く、結局は「面々の表も裏も見えすぎてしまい」擦り切れくたびれて出ていく。その繰り返しだ。 それでも、いつの間にか新しいチームの一員となり、誰かを助けたり逆に助けられたりして、人生はなるほど滋養と慈愛に満ちているとしみじみする。 それにしてもねむい。 学生時代から眠気には勝てなかった。春と秋と冬は特に…
高いほうがいいのですって、肯定感 いつもポジティブでいられるからですって 周りもどんどん巻き込んで 確かに確かに想像よりずっとずっと Life is short ! でもねでも いつの間にやら誰の声も それちょっと違うかもよ、も 聞こえなくなることが あるのだって 高すぎるのもどうだろ、って話 誰もが誰も、じゃない 高めることは悪くはないにしたって バランスよく肯定したり否定したり どうしてそれじゃいけないのかなぁ 底にいる自分を知るには上がるだけじゃ だめだよ 闇に気づくには光がなくっちゃ 光に感謝するには闇も知っておかなくっちゃ 流行りがいいとは 廃りが悪いとは 一概に言えないんだからさ …
推しさんの監督作品が、絶賛公開中である。 原作はオゾミスともホラーとも呼ばれており、鑑賞前に繰り返し読み、鑑賞後にまたゆっくりと読み返している。どこに「映画の魔法」がかけられたのかを読み解くのも楽しく、興味は尽きない。 読書時間は就寝前と決めていて、よほど疲れていない限りはKindleを開く。 本を読むこと自体が自分のご機嫌につながっていると気付いたのは、最近だ。 おどろおどろした、例えば人体がバラけるような話も読むが、それでおかしな夢を見ることも少なく、心温まるエッセイを数行読み進まないうちに眠気に負けることもある。 涼しくなり、夜ふかし癖がつくのでは…というのが目下の悩み。 そんな悩みさえ…
悲しむのをサボる 羨ましがるのをサボる 傷つけ合うのをサボる さびしがるのをサボる 後回しにするのをサボる 妬むのをサボる 死にたがるのをサボる 怠けたがりをサボる 時々そうやっていい人ぶるのを こっそりサボる ランキング参加中詩
ひとつ持っていれば済むのだが あえて三つ四つ持つことにして 並べたり 使い分けたり いくつかは失くしたのに ずいぶん前の「ひとつ」が残っていて それはたぶんわたしが死んでも (のっとられない限り) ふらふら漂い続けるものなのだろう いつかの「ひとつ」いつかの「わたし」 誰かが見つけて変な奴だと思うのだろう それはそれは遠い未来で ランキング参加中詩
チューニングも聴こえる声も がさついて クリームに沈めてみればと 浮かんでは消える 雨の色何色 花の色何色 奏(かなで)は移ろうばかり 恋でもすればよかろうと 鳥がはしゃぎ 風はまだ強く吹いた ランキング参加中詩
とびきりのニセモノで構わないなら それも家族 とびきりのアイジョウを語り尽くすなら それも家族 とびきりのヨロコビを説明するなんて 結局できなかったのに 母のひも父のひもただ 虚しくすぎていくのだ ランキング参加中詩
朝の4時にパパの電話に義母から呼び出しの電話。夜中の1時から心臓がドカドカして、フラフラして1人で水も飲むことができない。救急車を呼んでもらおうかと思うほど具合が悪いとのこと。でも私たちにはいつものアレにしか思えない…
気がつくかつかないか 全ては多分きっと そんなふうに巡っている どちらに流れても転んでもおかしくないことは この世にあふれているのだし 恋も悲しみも その中にいるときは案外何も 気がつかないものだ 間違っているとも正しいとも 幸せか不幸せだとか 通り過ぎてから気づくものだ そんなことに気づいた日々が そろそろ終着地点 師走が今年が駆け抜けていくよ
冬のケガは治癒に時間がかかる。 心も同じく。 乾いては裂け広がりやすく、 いつの間にかタラタラと流れ出る。 傷つけたりしない、誰かが言う。 だが、 感情爆発のタイミングは不意に訪れ、 庇うつもりの暴言もまた世界にあふれている。 冬のケガは治癒に時間がかかる。 不意にひどくなじりたい衝動を、身体の深いところに忍ばせる。 そんな季節である。
路線バスをよく利用する生活が戻ってきた。久しぶりのことである。 初めての行先番号、初めてのバス停に出会ってもアプリが手助けしてくれるので、それほど困ることはない。 ご乗車ありがとうございます、の声が女性であることも昔より増えた印象だ。 学生たちの楽しげなおしゃべりも、同僚と思しき二人の“お悩み相談”的な会話も、ふっくらとラッピングされ、和やかにバスが走る。 満員バスには久しく出会わないが(禍も関係しているのかもしれない)、夏場と冬場は窓を開けたくなるのも、この乗り物ならではなのである。 ※路線や会社によりますが、停車中や時間調整の時間を利用してドアを開け放している場合があります(換気扇も常時回…
よかった、今夜は機嫌がいい。 学校の話題を切り出すとき、流行りの楽しいことを話すとき。 兄と私は、食卓の下でこっそり膝をぶつけあう。 いつの間にか身につけた兄弟だけの秘密…祖父が知れば小賢しいと喚くだろうが。 料理は兄も私も好きなたちで、まあまあ食卓は潤っていた。 だが。何を食卓にのせても、孫の我々がニコニコしているだけで 作り直せ! その上に怒鳴り声が重なる。 食事中の楽しい会話は(マナーを守りつつ、という注釈はついて回る)、祖父がもっとも忌み嫌っているものだった。 子ども嫌い。 一人が大好き。 そんな祖父の元に、秋の1週間だけ預けられる。 どんな事情があったのか、あるいは契約でも結んでいた…
久しぶりに男友達の車に乗せてもらった。 幸せこの上ないことに互いの家族公認。いわゆる「異性の親友(戦友?)」である。 いっき〜悪い!運転手提供するから、ケーキ屋さんとスーパーでいつもの頼める? 「いっきー」とわたしを呼ぶのは、後にも先にもこのふたりぐらいかもしれない。 ふっとおかしいようなもの悲しいような気分になるが、態度には出さなかった。 ちょっといい葡萄も? うん!チビたちも喜ぶ〜 お前なあ、いっきーに甘えすぎだろ いいからいいから、ほら行くよ いってらっしゃ〜い 虹色に彩られたような音楽が咲き乱れるような調子で、彼女は送り出してくれた。 もう何年になる? ああ…10年だな、来年で そっか…
許せないことの多くは 自分の過去から派生しているのである 知ったところでどうにかなるものではないし 知ったところで生き方はそうそう変わらないかも知れぬ それでも 知らないよりずっといい わからないよりずっといい 許せないぞ、とカリカリするより ずっといい
朝が心を四角くくり抜くものだから 今日もまた飽きもせず 丸で埋め尽くすのだ なに、ただの習慣ってやつでね 尖った感情もこうしておけば 相談にのるふりして知らず知らず誰かを悪くいう機会も 減るに違いない そう信じているんだが?
自分を押し込めていた頃は 自分を押しとどめていると思い込み 自分を閉じ込めていた頃は 自分の殻の分厚さにも気づかない 人か猫かを選べれば どんなにか生きやすくなるだろう ふとした拍子に呟けば 膝の上でやわい命が丸くなる 自分を隠していた頃は 開けっぴろげだと思い込み 明るく笑えば笑うほど どうにも泣きたくなっていた
ドロドロした塊のいくつかを 掬っては その辺にほうっておく 悪意やら善意やら そのどちらともつかないもの 希望と後悔 いつもどちらかが上回る 理不尽と納得 これらもまた繰り返しだ そのうち なんだかまとまったりととのったり 捨てたり削りとったり 人の目に触れるのはずいぶんと先になるのだが 変わり映えのない時を紡ぎ続けている
鼓動擦り傷常套句 奏で蜂蜜眠る猫 されど季節は曖昧に 夏と冬とを繰り返す 雨も雪も見分けやすく 予報もずいぶん簡素になって 幼き頃とは段違い 鼓動擦り傷常套句 奏で蜂蜜眠る猫 されど季節は確実に 激夏厳冬繰り返す
時計は狂うことを忘れたよ 時間は狂いっぱなしだけど 約束は昔より気安くなったよ 束縛の意味は恋だけじゃなくなったけど 宇宙は広がることをやめないよ わたしたちが「閉じ込められてる!」と ざわつかないためだよ
君の口癖が舌の上でのたうち回る あたたかく愛という滋養に満ちた それは素敵な口癖だ もう聞こえない もう会えない 傷つくには充分すぎる事実で よりによってこんな夜に 思い出に浸らずとも 君の口癖が舌の上でのたうち回る あたたかく愛という滋養に満ちた それは完璧な口癖だ *ある日の空(筆者撮影)
わたしは未だ宇宙の底で 泳ぎ方も漂い方も知らないままだ わたしは未だ宇宙の底で 傷つき方も喜び方も知らないままだ わたしは未だ宇宙の底で 泣き方も笑い方も知らないままだ
百貨店はこっくりした色合いの服であふれ、劇場には少しだけ物静かな作品がかかり始める。 朝が遠く夜が長い。しみじみ実感する日が増えれば、冬支度の合図。 たとえ、昼日向の夏日が続いたとしても。 早いうちから冬支度を始めるようになったのは、ここ数年のこと。 断捨離なるものが我が家でもブームになり、今では作り付けのクローゼットと小さな箪笥があるだけだ。 持ち物が少ないので把握しやすいし、疲れればそのままのびのびと寝っ転がれる。 急な来客(流行り病とどうにか共存しつつあるせいか、今年は割と多い)に慌てることもない。 冬支度は衣服が中心であるのだが、もう少し秋が深まれば食料も揃える。 案外と雪に悩まされる…
糸を染める花を探そう 明日は早起き つまりは しっかり食べてしっかり動いて よく泣きよく笑う1日にしよう それがあたしのイントロダクション 余計なことは重ねておけばいい いつか朽ちていくだろう 悲しくても苛立っても それは素敵なスパイスで 極上に命を彩るのだから 血に混ざりゆく喜びと 息を調える感謝を それがあたしのイントロダクション
宇宙がうるさすぎるから あたしはどんどん薄くなる 宇宙がうるさすぎるのは 誰のせいでもあるまいに 宇宙がうるさすぎる日の 過ごし方なんて知らないくせに ああだこうだと押し付ける みんながみんな内にも外にも宇宙を信じて 笑ってくれたらよかったのだけど みんながみんな内も外も同じじゃないから 泣き喚いて終わりになる 宇宙がうるさすぎるから あたしはどんどん薄くなる 宇宙がうるさすぎるのは 誰のせいでもあるまいに
ようやくあきらめがつく九月夜 夏をすべて記憶から追い出し 秋を迎える準備に余念がない ようやくあきらめがつく九月夜 あなたをすべて記憶から追い出し 生きる準備に余念がない ようやくあきらめがつく九月夜 ため息すべてを記憶から追い出し 夢見る準備に余念がない
2度と手の届かない 今年の春を懐かしむのは罪だと ぼやいてる 今を生きる覚悟も 昨日への感謝も どこか尖りすぎて手渡すのは一苦労だ 遺せるだけ幸せだとしても 残されるものの哀しみをなんとしよう 2度と手の届かない 今年の春を懐かしむのは罪だと ぼやいてる そう言い聞かせている 自分の命に
「引き返して」 「ページを閉じて」 「見ないで」 お悩み相談掲示板 きっと優しく気遣いの人ほど 親切心で拒絶する 「スルーして」 「読まないで」 「回れ右してね」 お悩み相談掲示板 きっと優しく気遣いの人ほど 柔らかな言葉で拒絶する それが誰かを傷つけると知らずに (私もそうしていた) なかなかに難しく答えの出ないところではあるのだが “親切拒絶”とは誰が名付けたのか 深く自省を込めて記す
わたしは あなたではなく あなたになることもできない だからこそ 空想力も想像力も存分にふくらませ わきまえるか ぐいぐいいくか 思いやりとか やさしいとか もしかしたらとか 反射神経も大切 ブレーキも大事 バランスとっていきたいもんだ どうにかこうにか