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幸せのそれぞれの形/交響曲 第29番 イ長調 K.201(4)/W.A.モーツァルト/バルビローリ(1956)
バルビローリが現ワーナーに録音したモーツァルトの交響曲は29番と41番しかないという事に驚きます。そこで数年に渡る批評誌を持つ友人に29番とジュピターの様子を訊ねてみるのですが、そこには彼の録音はどの年度にも挙がっていないようでそれにも驚いたのです。何故って、29番の愉悦感、響きの美しさは私の持つ何れよりも美しく、しかも録音も優秀であった事を示すように目の前に浮かび上がって来る音場のどの角度もまんべんなく...
歌劇「タンホイザー」:序曲(3)/R.ワーグナー/クリュイタンスとバルビローリ
クリュイタンスは、ベルリン・フィルとのベートーヴェンを同時期に録音した事もあり、カラヤンと一緒に記そうと直前まで考えていました。しかし、急にドイツ・オーストリア以外の指揮者同士で後期ドイツ・ロマン派のワーグナーがどういった姿となるのかに興味を惹かれてしまいました。バルビローリは、ワーグナーだけでまとめられた録音をワーナー録音全集に1枚確認出来たのみでした。それでもBOXには1940年代に単発で様々な作品を...
エリザベス組曲/サー・ジョン・バルビローリ編/バルビローリ指揮による2つの別世界
指揮者バルビローリがバードやファーナビー、ブル、作者不詳のエリザベス朝時代の作品(「フィッツウィリアム・ヴァージナル・ブック」より/1曲は不明)を集めて5曲の組曲に編曲したとあります。一聴して英国の響きが(RPGの雰囲気もたっぷりの)心地良い作品です*G.ファーナビーの作品など、この組曲以外でも聴く事があり、英国では広く知られる旋律なのかも知れませんね。この組曲からは懐かしさと哀愁の中にも風格のようなものが感...
歌劇「マリターナ」序曲/W.V.ウォレス/バルビローリ(1929)
ある作品が指揮者の興味を引いて演奏され、その後再び忘れられた状態になる事があるという事もあるのかな・・と、ふと思いました。現代作品では親しい作曲家と演奏家によって録音された、その演奏家だけのステータスのような作品はいくつか見る事が出来ますが、この作品はどういった経緯で取り上げられたのかなど、鑑賞以外の興味も持たせてくれるものだったのです。そして、この作品が単なる珍しさに終わらず興味深いものであった...