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戦前日本映画 その4『鴛鴦歌合戦』『風の又三郎』『エノケンの孫悟空』『馬』『江戸最後の日』『父ありき』
『鴛鴦歌合戦』(39)マキノ正博監督、片岡千恵蔵(1999.2.14.)ひょんなところから放ってあったビデオが見つかり、前々から気になっていたこの映画を見てみた。まず、こんなに楽しい映画が戦前に作られていた事実に驚くとともに、日本ではミュージカルは成立しないと思い込んでいたわが思いを見事に打ち砕かれた。大げさに言えば、現存するエノケン主演のオペレッタ映画よりも面白かったのである。娯楽映画監督としてのマキノ雅博の才能に改めて敬意を表したい。バカ殿のディック・ミネと骨董狂いの志村喬の何とも能天気な歌声に加えて、御大・片岡千恵蔵までもが歌うのだ(さすがにこれは吹き替えらしいが…)。こうしたアナーキーさは尋常ではないのだが、ラストには「人間にとって一番大事なものは何か」という命題がきちんと示され、出演者一同の合唱...戦前日本映画その4『鴛鴦歌合戦』『風の又三郎』『エノケンの孫悟空』『馬』『江戸最後の日』『父ありき』