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彼女が好きすぎる!彼女の写真!!この瞬間が、いつか宝物になる:過去日記番外編
「はあ〜、今日はもう何もしたくないって日、正式に認定しまーす」 そう言ってマユミは、ソファにダイブした。くたっと横向きに寝転んで、足を伸ばして寛いでいる。 「だらしないの禁止とか言わないでよ、ヒロ」 「……言わないよ。むしろ、好き」 「何それ。へんなの」 そう言いながらも、嬉しそうに鼻の頭をちょっとだけ指で掻いた。 家では完璧じゃないマユミが、なんだか一番かわいい。そんな風に思えるのは、きっと結婚したからなんだろう。 ふと、ボクはカメラを手に取った。昔から使ってるコンデジ、RICOHGRDigital、マユミの写真はコレで2,000枚は撮った、ほとんど会社で。 結婚してからは家の中のがほとんど…
***(現在・夜のリビング) 雨の音が、窓を叩いている。ヒロはソファに座って、仕事のラフ案を眺めている。マユミはキッチンからマグカップを二つ持って戻ってくる。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle []).push({}); 「ほら、ココア。あったまるよ」 「ありがとう、マユミ」 マグカップを受け取ると、ふわりと湯気が上がった。5年目の結婚生活。気づけば、こんなふうに一緒に過ごす雨の夜が、当たり前になっていた。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle []).push({}); マユミがふと、ヒロのラフ案を覗きこむ。 「………
彼女が好きすぎる!共に支える優しさ「ぎりぎりの月曜日」:過去日記101
「ぎりぎりの月曜日」 その週は、ずっとバタバタしていた。 プロジェクトの締め切りが目前に迫っていて、オフィスには、疲れた顔が並んでいた。 ボクも連日の深夜勤務。 本当は、途中で帰りたかった。 けど、目の前に山積みになったタスクを見て、足が止まらなかった。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle []).push({}); ──いま、手を抜くわけにはいかない。 そんな意地だけで、パソコンに向かっていた。 三日目の夜、マユミがそっと、ボクのデスクに近づいてきた。 「ヒロ……」 小さな声で呼ばれて顔を上げると、マユミが不安そうな顔で立っていた。 (adsbygoog…
「制服のまま、ただいま」 昨日、「休むよ」と言った自分の言葉が、まるで予告だったみたいだ。 朝、目が覚めた瞬間、身体の奥にずしりと重たいものが沈んでいた。 節々がきしむように痛くて、立ち上がる気力が湧かない。 咳も出ない。熱も測ってない。 でも、もう、無理だった。 ベッドの中でマユミに「今日は本当に無理みたい、ゴメン」 それだけで、精一杯だった。 マユミに休んだらと言われたからボクは当日休暇を取ることにした。 出かける前、マユミは鞄を肩にかけたまま、ボクの額にそっと手をあてて、まるで体温計みたいに、じっと見つめてきた。 ──この人は、本当に、ボクのことを見てくれているんだな。 それが、じんわり…
彼女が好きすぎる!家族とのつながり「小さな足音、春のはじまり:過去日記番外編
「ヒロとマユミ」──そして、小さな春がもうひとつ キャラクタープロフィール ヒロ(宏樹): マユミ(真弓): お母さん(愛子): マキ(真妃): 「ヒロとマユミ」──そして、小さな春がもうひとつ キャラクタープロフィール ヒロ(宏樹): ヒロは、口下手で人付き合いが苦手、ちょっと不器用だけど、誰よりも優しい青年。 仕事の無理で体を壊して、もう無理はしないけど、って出来ないけど、誰かのためならがんばれる。一人っ子だから、ちょっと寂しがり屋なところもある。 だけどその分、人の優しさにもすぐ気づける、マユミのことが好き過ぎて、マユミのために無理してしまう、そんな人です。 (adsbygoogle =…
彼女が好きすぎる!マユミとマキ!【義理の妹との同居生活】大学進学で姉の家にやってきた妹と過ごす、春のあたたかな午後:過去日記103
春の土曜の午後。控えめなチャイムの音に、マユミが「来たみたい」と立ち上がる。ボクも思わず背筋を伸ばす。 「こんにちは。……おじゃまします」 玄関に現れたのは、落ち着いたグレーのパーカーに白いスニーカーの女の子とベージュのワンピースのマユミのお母さんだ。。 マユミの妹――この春から大学生になったばかりの、真妃(マキ)。 最初はやや緊張した面持ちだったけど、リビングに入ってすぐ、ふっと肩の力が抜けたように笑って言った。 「写真で見てたより、広いんですね。あと、いい匂い。お姉ちゃんの匂いがする」「え、それ褒めてる?」とマユミが笑い返す。 マキは空気を読むのが上手で、でも堅苦しくはない。「大学、朝が早…
彼女が好きすぎる!新生活のはじまり、今日から、ここが私の部屋か:過去日記104
「今日から、ここが私の部屋か…」 引っ越しトラックの扉がガコンと開いた瞬間から、胸の奥がふわっとざわめいた。何十回と想像していた「新生活」。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle []).push({}); でも、実際に始まるとなんだか映画のセットみたいで、現実感がふわふわしている。 お姉ちゃんと、お母さん。そして、ヒロさん。3人が見守る中、引っ越し屋さんたちがてきぱきと私の荷物を運び入れていく。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle []).push({}); 少し緊張して、少し照れくさい。でも、お姉ちゃんがいるから、な…