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『フィラデルフィア』(94)(1994.6.27.みゆき座)エリート弁護士のベケット(トム・ハンクス)は、エイズを宣告され、会社を突然解雇される。ベケットは解雇は不当な差別だとし、弁護士(デンゼル・ワシントン)を立てて訴訟を決意する。ブルース・スプリングスティーンの主題歌がアカデミー歌曲賞を受賞した。エイズという病に対して偏見がないと言えばうそになる。輸血などで感染した人たちには同情を禁じ得ないが、麻薬注射や同性愛などの性交による感染は、乱れ切った現代の社会生活に対する一種の警告のように感じるところがあるからだ。しかも、バスケットのマジック・ジョンソンのように、乱れた性生活の結果感染してしまった者が、病と闘うヒーローになる風潮にも疑問を感じていた。この映画は、そんなふうに感じる自分のような者にとっては、一...「BSシネマ」『フィラデルフィア』
『エイジ・オブ・イノセンス/汚れなき情事』(1994.2.23.シネセゾン渋谷)1870年代のニューヨーク。若き弁護士のニューランド(ダニエル・デイ・ルイス)は、美しい令嬢メイ(ウィノナ・ライダー)と婚約したばかりだったが、メイのいとこで、夫と別居してヨーロッパから帰国した幼なじみのエレン(ミシェル・ファイファー)に強く引かれる。だが、格式と体面を重んじる保守的な社交界では、2人の恋は許されないものだった。女性初のピュリツァー賞を受賞したイーディス・ウォートンの小説をマーティン・スコセッシ監督が格調高く映画化。アカデミー衣装デザイン賞を受賞した。本来、自分の趣向とは合わないこの映画を見る気になったのは、スコセッシの監督作だからというのはもちろん、ジャック・フィニイの『ふりだしに戻る』の世界が再現されている...「BSシネマ」『エイジ・オブ・イノセンス/汚れなき情事』