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その日は日曜日の午後で、悠介は母親に頼まれて母方の祖母が入院している病院に届け物をした帰りだった。 祖母の病状は良くなかった。顔色も悪かったし元気も無かったが、ショックだったのは、元々小柄だった体がさらに一回り縮こまったように小さくなり、顔も手も皺だらけにやせ細っていたからだった。 いつも悠介ちゃん、悠介ちゃんと優しい声で呼んでくれた祖母の姿はそこには無かった。 -もう長くは無いかも知れないな。もしかすると、おばあちゃんの顔を見るのは、今日が最後かもしれない…。 そう思うと目頭が熱くなり、視界がぼんやり霞みだした。 僕が子供の頃、祖母は本当に優しい人だった。僕は祖母に叱られたことが無かったと思…