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私がそもそも「卵巣セラピー」を行ったのは、 今から10年ほど前になります。 ご存知のように 年を追うごとに女性の結婚年齢、 そして妊活開始年齢が上昇してきました。 それに伴って 「不妊ルーム」で行っている漢方薬や、 排卵誘発剤といった薬剤だけでは カップルを妊娠に導くことが 困難なケースが増えてきました。 ちょうどその頃、 高度生殖医療を専門とする婦人科の先生から、 甲状腺ホルモン製剤を投与して、 TSHの値を厳密にコントロールすれば、 良い卵を取れる確率が高くなるという データを見せていただきました。 そうであるならば、 良い卵も育ち、排卵するはずですから、 当院での妊
ビタミンには、A、B、C、D、E、そしてKがあります。 それぞれのビタミンすべてが大切な役割を担っているのですが、どれも重要ですから、気をつけましょうといわれると、ちょっと大変です。 今の日本人の生活習慣・食生活を考えた場合、そんなにビタミンに神経質になる必要はないと思います。 ただし、ビタミンDを除いては。 ビタミンDはカルシウムの吸収を助け、骨の形成、成長、修復に大切な栄養素であることが以前より知られています。 骨は、リンやカルシウムなどの原料から造られますが、腸管からその吸収の手助けをするのがビタミンDなのです。 ビタミンDは3つのルートから体の中
甲状腺ホルモン、およびその分泌をつかさどる甲状腺刺激ホルモン(TSH)と、妊娠の関係についてお話ししたいと思います。 甲状腺ホルモンとは 甲状腺は首の喉仏(のどぼとけ)の下にある、チョウチョウのような形の臓器です。ここから分泌されるホルモンが、甲状腺ホルモンです。そしてこのホルモンは、脳下垂体から分泌されるTSHによってコントロールされています。 甲状腺ホルモンは、一言で言えば、「元気の源ホルモン」です。 このホルモンが過剰に分泌される状態が、バセドウ病に代表される甲状腺機能亢進症です。「元気の源ホルモン」がたくさん分泌されるわけですから、じっとしていても発汗した
亜鉛という妊活ではあまり聞き慣れない物質が、実はとても重要だというお話をしたいと思います。 亜鉛は鉄の次に多い元素です 人体で最も多く含まれている元素は鉄です。 鉄はヘモグロビン、ひいては赤血球の原料のひとつですから、体内に鉄が多く存在することは理解できると思います。 そして2番目に多い元素が亜鉛なのです。 亜鉛は体内で実に様々な役割を担っているのですが、あまり知られていません。 皆さんは、新聞、雑誌などで、「亜鉛パワー」「牡蛎パワー」などといったキャッチコピーを目にしたことがあると思います。 「牡蛎パワー」と強調されるのは、牡蛎(カキ