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大森一樹の映画『世界のどこにでもある、場所』『津軽百年食堂』
『世界のどこにでもある、場所』(10)(2011.2.3.シネマート六本木試写室)大森一樹監督が本当に撮りたい映画を撮った?去年の田辺映画祭で親しく話をさせてもらった大森一樹監督の最新作。面と向って話をしてしまうと、ご本人はもとより、作った映画にも情が湧いてしまうのが自分の悪い癖。故市川準監督しかり、小林政広監督しかり。この映画の基になったと思われるフィリップ・ド・ブロカの『まぼろしの市街戦』(67)(原題は「ハートのキング」)は、第一次大戦中に、英国人兵士(アラン・ベイツ)が迷い込んだフランスの村は、実は精神病院から抜け出した患者たちに占領されていた…というもので、コメディータッチの中で、果たして、誰(何)が正常で誰(何)が異常なのかを考えさせる、“楽しみながら哲学する映画”になっていた。この大森版は、...大森一樹の映画『世界のどこにでもある、場所』『津軽百年食堂』
『ホワイト・ノイズ』(2022.10.29.よみうりホール.東京国際映画祭)化学物質の流出事故に見舞われ、死を恐れる大学教授のジャック・グラドニー(アダム・ドライバー)が、妻バベット(グレタ・ガーウィグ)の秘密を知る。夫婦が“死”を身近に感じる環境下で、愛や幸福感といった漠然とした問題と向き合っていく。ドン・デリーロの同名小説を、『イカとクジラ』(05)や『ヤング・アダルト・ニューヨーク』(14)のノア・バームバックの監督、脚本で映画化。人間には生まれたその時から、死への道を進み始めるという不条理がある。死への恐怖に取りつかれた夫婦の姿を、シュールに描いたブラックコメディー。全体的にはウディ・アレンやウェス・アンダーソンの諸作をほうふつとさせる。特に、夫婦がたどり着いた“楽観”に『ハンナとその姉妹』(86...『ホワイト・ノイズ』
『ロング・グッドバイ』(73)(1978.11.13.月曜ロードショー)ある真夜中、私立探偵フィリップ・マーロウ(エリオット・グールド)のもとに、友人のテリー(ジム・バウトン)がやって来た。彼は夫婦げんかの末に家を飛び出し、これからメキシコへ行くという。マーロウは国境沿いの町まで彼を送っていく。ところが、帰宅したマーロウは、妻殺しのテリーをかくまった罪で警察に逮捕されてしまう。その後、テリーが自殺したため釈放となるが、何か釈然としない。そこでマーロウはテリーの死の真相を探るため、メキシコに向かう。ロバート・アルトマン監督が、レイモンド・チャンドラー原作のハードボイルド小説を、オフビートなタッチで映画化。グールド演じるマーロウは無精ひげを生やし、服装もよくいえばカジュアルだがよれよれ、ヘビースモーカーで飼い...「ザ・シネマ」『ロング・グッドバイ』