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『キリスト者の自由・聖書への序言』/ マルティン・ルター著について
わずか50ページほどの短い論文ですが、キリストによってもたらされた自由とは何か、信仰とは何か、義とは?、愛とは?が、明瞭、簡潔に説かれている。 キリスト者の自由・聖書への序言 (岩波文庫) 作者:マルティン・ルター 岩波書店 Amazon ここで掲げられている2つの命題、 キリスト者はすべてのものの上に立つ自由な君主であって、何人にも従属しない。 キリスト者はすべてのものに奉仕する僕であって、何人にも従属する。 これを理解するには、人(キリスト者)は皆、”何人も霊的と身体的との両性質を持っていることを記憶しなければならない。” とあります。 さて、ルターの改革の動機は、以下の文面に現れています…
『現代思想の教科書』という本があるのですが、この本の第12章「宗教について」ーー宗教回帰を問うーー西谷修との対談の中に、このようなことが書かれたあった。それは、ルターの改革によって、現代の政教分離の概念が生じた、というもので、(ルターの改革というのは、調べればすぐにわかることですが、ローマカトリック教会による所与の制度による信仰のあり方からではなく、内面の信仰によって、罪が贖われる、と考えるもの)。信仰は、内面的なもの(信教の自由、宗教的領域)であり、そのことにより、公(政治的な領域)との分離が生まれ、今でいう、多文化理解というものが説明できる、ということを話されています。 そこで自由になった…