メインカテゴリーを選択しなおす
月夜の猫-BL小説です ひまわり(将清×優作)24 BL小説 「んとに、あいつ、何とかしねぇと、あの、地の底を這うようなネガティブくん」 珍しく将清がイラつきを露わにした。 「繊細なんだ……謝らなきゃ……」 ミドリはミドリで上にいる優作の方へ行こうとする。 「だから、ちょっと時間おけっつうの。今なんか、
月夜の猫-BL小説です ひまわり(将清×優作)23 BL小説 「何だよ!」 「俺も授業行くんだよ!」 優作はムッとした顔で将清の腕を振り払った。 「まだ怒ってるのかよ」 優作の顔を覗き込むようにして将清が言った。 「面しろおかしく笑いものにするネタが欲しければ他をあたってくれ」 「はあ? お前、だからメイク
月夜の猫-BL小説です ひまわり(将清×優作)20 BL小説 急に眩しくなって、優作は眉を顰め、起きだしたくないところを無理やり起き上がった。 脳がまだ死んでいて目は開けられず、しばらくそのままぼおっとしていたが、ようやく重い瞼を開いた。 だが瞬きしてもどう考えても記憶にない部屋の状況に困惑が広がる。 恐ろし
月夜の猫-BL小説です ひまわり(将清×優作)19 BL小説 「何だよ、大学入ったからやっと大っぴらに吸えるってもんだろ」 「バッカ、煙草なんか、高校卒業したらすっぱりやめるもんだろ?」 「将清、お前……っ!!」 もうかなり酒が入ってみんながゲラゲラ笑っている。 「ほんとにやめたもんね、煙草、高校卒業したら」
月夜の猫-BL小説です ひまわり(将清×優作)17 BL小説 元気や古田、浅野、優作は外部受験組だが、他のメンツは大抵付属高校上がりだ。 幼稚園から付属といういかにもおぼっちゃまという風貌の佐野は意外にもロックファンで元気に懐いていた。 ミドリと一緒に常に将清の取り巻きという感じで女子学生が何人かいたが、一人
月夜の猫-BL小説です ひまわり(将清×優作)15 BL小説 将清は優作が突っ込んだために花が倒れたり折れたりしてしまったチューリップを植えなおしていたのだ。 「…っって…!」 慌てて立ち上がろうとして、ぶつけた腕の痛みに思わず声を上げる。 「おい、大丈夫か? 病院行った方がいいぞ」 「大丈夫だ。俺がやるからい
月夜の猫-BL小説です ひまわり(将清×優作)13 BL小説 車の免許も一緒に取ったのだが、田舎ならまだしも都会では車があったとしても駐車料はバカ高いし、維持費もかかる。 そこへ行くとバイク駐車OKのアパートを探したので駐車料はほぼゼロ、保険料はかかるが、そのうちバイトでも見つけて自分で何とかしたい。 明日こそは
月夜の猫-BL小説です ひまわり(将清×優作)11 BL小説 「……友達だろ?」 「友達ってのは大抵のことは話せるやつのことを言うんじゃないのか? 見合いのこと何で黙ってた?」 「またその話かよ。だから恥ずかしかったんだよ。お前と違って恋人の一人もできずに見合いとかって」 「だから、何で急に見合いなんかする気
月夜の猫-BL小説です ひまわり(将清×優作)9 BL小説 「散々、何だかだとぐちってた原因は、それか。そんなの簡単じゃん。気が合えば付き合えばいいし、合わなきゃなかったことにする」 「そう簡単にいくか。付き合うってことは結婚するってことだぞ。なかったことにするったって、よほどじゃなきゃ、男から断るったっ
月夜の猫-BL小説です ひまわり(将清×優作)8 BL小説 朝起きると、居間のソファだった。 タオルケットが掛けられている。 どうやらあのまま酔って眠り込んでしまったらしい。 「起きたか? 朝飯、どうする?」 リュウの散歩に行ってきたばかりのようで、元気はリュウの足を拭いていた。 中庭には犬小屋があるが、
月夜の猫-BL小説です ひまわり(将清×優作)6 BL小説 冷蔵庫に冷やしておいた生酒をやるころには、すっかり口の方も滑らかになっている。 「つまりな、俺はごくごく一般市民だからな、お前らと違って」 優作は常々思っていたことを口にする。 「平々凡々な生涯を送るために生きてるわけよ」 「お前らって何だよ、俺は
月夜の猫-BL小説です ひまわり(将清×優作)5 BL小説 酒も扱っているため夜も開けることもあるのだが、元気は七時で店を閉めた。 優作は携帯で家に電話を入れると、急な仕事で帰るのは明日になるからと言い訳した。 暇だったので、紀子が帰った六時過ぎから優作はカウンターに入って洗い物などをして、元気を手伝った。
月夜の猫-BL小説です ひまわり(将清×優作)4 BL小説 「茶化すなって」 「せっかくだから泊まっていけよ。他に用もないんだろ?」 「え、けど…」 「うちの母親、お盆が終ったと思ったら、さっさと同級生と旅行に行っちまって、俺一人なんだ。昨日から北海道だぜ? お盆休みもなく、息子が汗水流して働いてるってのにさ」
月夜の猫-BL小説です ひまわり(将清×優作)3 BL小説 学生時代同じゼミでともに過ごしたのは元気も一緒だ。 「何で? いつもいつもあんなやつと一緒にいてたまるか」 ついむかつき口調になってしまう。 「喧嘩か?」 元気が優作の顔を覗き込むようにして訊く。 「だから……」 「元気、アイスオレ二つね」 優作が何か
月夜の猫-BL小説です ひまわり(将清×優作)2 BL小説 近くの造り酒屋の一人娘だが、自分の店よりも元気の店を手伝う方が好きだという。 「どうしたんだよ、急に。今度は俺に何をコーチしろって?」 優作が椅子に座ると、元気がにやにや笑いながらそう言った。 「からかうなよ」 優作はちょっと伸びすぎたかな、と思う柔らか
月夜の猫-BL小説です ひまわり(将清×優作)1 BL小説 入道雲がむくむくむくむく、空一面に広がり始め、蝉の鳴声が一段とトーンをあげた。 山間の街に訪れる夏は一足飛びに駆け抜けていく。 夏の生きものたちはここぞとばかりに短い季節を謳歌する。 「ひと雨きそうだな」 江川優作は空を見上げて呟いた。 目当ての店は
月夜の猫-BL小説です ひまわり(将清×優作) BL小説 社会人になっても学生時代からずっとつるんでいる将清と一緒の会社で、順風満帆といいたいところだが、ここにきて人生を考えてしまっている優作は、実家に帰る途中、何かあると頼っていた大学時代の友人元気のところに立ち寄るのだが………。元気の話によく登場するモテイケ
あー面倒くさい!と思うことは世の中に多いです。 面倒くさい人と認定され、距離を置かれてしまう人もいます。 面倒なことや面倒な性格が悪いのではなく、自覚なく他者を不快にさせるのが問題。